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第2話:放課後、美術部のモデルにされた件。
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放課後のチャイムが鳴ったあと、私は帰り支度をしていた。
そのとき、美術部の男子が声をかけてきた。
「星野さん、ちょっといい?」
「えっ、なに?」
「文化祭のポスターに人物画を描くことになってさ。モデルをお願いしたいんだ」
突然のお願いに目をぱちぱちさせる。
「え、私? なんで?」
「雰囲気が清楚系で、ちょうど理想的なんだよね」
「せ、清楚系……」
褒められてるような、地雷を踏まれたような。
でも断るのも悪くて、「少しだけなら」と引き受けてしまった。
放課後の美術室。
窓から差し込む夕日が、絵の具の瓶をオレンジ色に照らしている。
部屋には数人の美術部員。
その中で私は、イーゼルの前に立っていた。
「じゃあ、その本を持って、ちょっと上を見上げる感じで」
「こ、こう?」
「うん、そのまま! ……あ、でも腕、胸の下に軽く添えて」
「……えっ?」
胸の下って言った今!?
そう思いつつも言われたとおりにすると、布越しに自分でもわかるほど胸が強調されてしまった。
男子たちの視線が、なんだか妙に集中している気がする。気のせいだと信じたい。
「……動かないでね」
「う、うん……」
じっとしていると、だんだん恥ずかしさが全身を包む。
しかも重い。そう、胸が。
支えてる左腕がぷるぷるしてきた。
やばい、このままだと——。
「わ、ちょっと!」
バランスを崩して前のめりになる。
とっさに机に手をついた瞬間——ペタッ。
冷たい感触。絵の具のパレットだった。
「うわっ、やっちゃった!?」
見れば、制服の胸元にうっすら青い絵の具。
「拭く拭く!」
目の前の男子が慌ててティッシュを取り出し、近づいてくる。
「ちょ、だ、大丈夫だから! 自分でやる!」
「いや、でも服に染みると落ちないから——」
ぐいっと距離が縮まった。
息がかかるほど近い。
お互い動きを止める。
……やば。近い。
顔、赤い。私もたぶん真っ赤。
その沈黙を破ったのは、ガラッというドアの音だった。
「おーい、進んでるー?」
部長とあかねが入ってくる。
まるでスローモーションみたいに、二人の視線が私たちに注がれた。
……今の姿勢。どう見ても、私が男子に押し倒されてる構図。
しかも胸元に青い絵の具のシミ。
「星野……ポーズ、自由すぎない?」
「ち、違うの! これは事故で!」
必死に説明するけど、あかねのにやにや顔が止まらない。
「ふーん。ま、青春してるね」
「してないっ!!」
結局、その日のデッサンは中止になった。
片付けのとき、ふとスケッチブックを覗くと——
そこには、赤面しながら立つ私の絵が描かれていた。
照れくさくて、でもちょっと嬉しくて。
ページをそっと閉じる。
「……もう、清楚系でいるのも大変なんだから」
そのとき、美術部の男子が声をかけてきた。
「星野さん、ちょっといい?」
「えっ、なに?」
「文化祭のポスターに人物画を描くことになってさ。モデルをお願いしたいんだ」
突然のお願いに目をぱちぱちさせる。
「え、私? なんで?」
「雰囲気が清楚系で、ちょうど理想的なんだよね」
「せ、清楚系……」
褒められてるような、地雷を踏まれたような。
でも断るのも悪くて、「少しだけなら」と引き受けてしまった。
放課後の美術室。
窓から差し込む夕日が、絵の具の瓶をオレンジ色に照らしている。
部屋には数人の美術部員。
その中で私は、イーゼルの前に立っていた。
「じゃあ、その本を持って、ちょっと上を見上げる感じで」
「こ、こう?」
「うん、そのまま! ……あ、でも腕、胸の下に軽く添えて」
「……えっ?」
胸の下って言った今!?
そう思いつつも言われたとおりにすると、布越しに自分でもわかるほど胸が強調されてしまった。
男子たちの視線が、なんだか妙に集中している気がする。気のせいだと信じたい。
「……動かないでね」
「う、うん……」
じっとしていると、だんだん恥ずかしさが全身を包む。
しかも重い。そう、胸が。
支えてる左腕がぷるぷるしてきた。
やばい、このままだと——。
「わ、ちょっと!」
バランスを崩して前のめりになる。
とっさに机に手をついた瞬間——ペタッ。
冷たい感触。絵の具のパレットだった。
「うわっ、やっちゃった!?」
見れば、制服の胸元にうっすら青い絵の具。
「拭く拭く!」
目の前の男子が慌ててティッシュを取り出し、近づいてくる。
「ちょ、だ、大丈夫だから! 自分でやる!」
「いや、でも服に染みると落ちないから——」
ぐいっと距離が縮まった。
息がかかるほど近い。
お互い動きを止める。
……やば。近い。
顔、赤い。私もたぶん真っ赤。
その沈黙を破ったのは、ガラッというドアの音だった。
「おーい、進んでるー?」
部長とあかねが入ってくる。
まるでスローモーションみたいに、二人の視線が私たちに注がれた。
……今の姿勢。どう見ても、私が男子に押し倒されてる構図。
しかも胸元に青い絵の具のシミ。
「星野……ポーズ、自由すぎない?」
「ち、違うの! これは事故で!」
必死に説明するけど、あかねのにやにや顔が止まらない。
「ふーん。ま、青春してるね」
「してないっ!!」
結局、その日のデッサンは中止になった。
片付けのとき、ふとスケッチブックを覗くと——
そこには、赤面しながら立つ私の絵が描かれていた。
照れくさくて、でもちょっと嬉しくて。
ページをそっと閉じる。
「……もう、清楚系でいるのも大変なんだから」
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