巨乳だけど清楚系(のつもり)です!

井上無印

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第4話:プール掃除で事件発生!

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 「はぁ~、なんで私までやるの……!」

 六月の終わり。授業後のプールサイドに、モップとバケツと、汗だくの私。
 クラスの掃除当番が“プール班”だったせいで、今日の放課後はこうして水仕事である。

「星野さーん、こっちお願い!」
 隣でホースを持つのは、体育委員の桐谷くん。
 背が高くて快活、でもちょっと雑。そう、“水”に関してはとくに。

「わかったー……って、ちょ、まって、ホース向けすぎっ!」
 ビシャッッ!!
 私の声より早く、水しぶきが全身に。

「うわぁあっ!?」
 制服のブラウスが一瞬でびしょびしょ。
 冷たいのに、妙に熱く感じるのはなぜ。
 しかも——薄い。透けてる。絶対透けてる。

「ご、ごめん!今タオル——」
「いいから止めて! まず水っ!!」

 ホースを持ったまま慌ててバルブに向かう桐谷くん。
 でもその途中で足を滑らせ、バランスを崩して転倒。

「うわっ!」
 ドンッ。
 そのまま私のほうに倒れ込んできて、水の上に二人まとめてダイブ。

 冷たいはずなのに、顔が熱い。
 見上げると、桐谷くんが私の真上で目をぱちぱち。
 しかも、距離ゼロ。いや、むしろマイナス。

「……あの、桐谷くん。顔、近いんだけど」
「い、いや、ちょっと待って、これ偶然だから!」
「わかってる! でも動いて!」
「動くと、たぶん余計……」

 その言葉の意味に気づいた瞬間、私は全力で顔を赤くした。
 バシャッ、と勢いよく身を起こし、タオルを掴む。

「見ないでっ!」
「いや、見てない! ていうか視界全部水しかない!」

 ……ほんとか? 信じたい。
 でも、彼の耳まで真っ赤なのを見て、どうしてか私も笑ってしまった。

 掃除が終わった頃、夕日がプールの水面に反射してキラキラ光っていた。
 制服はもう乾かす気力もなく、風で少しずつ乾いていく感じ。
 そんな中、桐谷くんがバケツを片付けながらぼそっと言った。

「星野って、意外と……豪快だよな」
「な、なにそれ!」
「だって今日だけで三回転んでるし、水ぶっかけられても怒らないし」
「怒ってたけど!?」
 笑いながら言い合ううちに、いつのまにか夕暮れが深まっていた。

 帰り際、ふと鏡に映った自分を見ると、髪は少し濡れて頬が赤い。
 なんだか、いつもの“清楚系”よりもずっと生き生きして見えた。

「……こういうのも、悪くないかも」
 小さくつぶやいて、私はタオルで髪を拭きながら帰路についた。
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