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亡命編
決断の刃
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side ノア
⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆
――父上なら、どうされたでしょうか。
この状況で、どんな決断を下しただろう。
頭の中で状況を何度も反芻しながら、ノアは冷静に思考を巡らせた。
山道に仕掛けられていた罠、火矢、そして傭兵のような技量を持つ襲撃者たち。
近衛兵と互角に渡り合える時点で、敵は計画的に動いている。偶発的な襲撃ではない。
つまり――“廃城に逃げ込むこと”も、彼らの想定のうちだ。
城内に伏兵はいなかった。だが、何らかの罠が仕掛けられている可能性はある。
長居は危険だ。外へ出て逃げる方が、まだ生存の可能性が高い。
問題は“逃げ先”だった。
馬車は火矢で焼け落ち、驚いた馬は森へと消えた。
戦えぬ者たちを避難させるには、徒歩しかない。だがそのためには時間が必要だ。
だからこそ皇太子殿下は、数名の精鋭を連れて自ら囮となった。敵の注意を引き、少しでも退避の時間を稼ぐために。
――離宮に待機しているはずの騎士団を呼べればいいが、今やその離宮すら敵の手に落ちているかもしれない。
脱出して帝都へ戻ることが最善なのか?
……いや、それも確実とは言えない。
皇太子殿下や父、そして皇太子妃に何かあった場合、幼い皇女と皇子が帝都へ戻ったところで、果たして守りきれるのだろうか。
今回の襲撃は皇帝陛下ではなく、皇太子一家を狙ったもの。つまり、狙いは“後継者争い”だ。
皇太子とその子どもたちが失われれば、得をするのは――皇太子の弟、アベル・フローレンス公爵。そして皇帝の妹、サラ・ドゥーカス大公爵夫人。
本人たちは皇位に興味を示していない。だが、その“血を継ぐ者”を次期皇太子に据えることで利益を得る家門――フローレンス家とドゥーカス家。
どちらにせよ、皇太子一家を帝都へ帰したとしても、平穏は戻らない。争いの種はすでに蒔かれているのだ。
……最悪の事態を考えなければならない。
帝都に戻れないことを、選択肢のひとつとして。
もしその時が来たら、どの家門を頼るべきか。
だが今は、それを論じる暇はない。
――守るべきは、いま目の前の命だ。
ノアは腰に下げた剣にそっと触れた。
それはいつもの剣ではない。父から託されたアルヴェイン公爵家の宝剣だった。
それは、父が“死を覚悟している”ということ。
この戦が、そういうものだという証だ。
帝国一の剣士である父が命を懸ける戦場に、自分が立っている。
――本当にこの手で守りきれるのだろうか。
不安を振り払うように、ノアは息を整えた。
過信も、過小評価もいけない。
冷静に、最善を選ばねばならない。
そのとき、先ほど偵察を命じたウォード伯爵が息を切らせて駆け込んできた。
「公子様! ただ今戻りました!」
砂埃と煤にまみれた衣。裂けた袖。
戦況の苛烈さが、一目で分かる。
「報告を」
「現在、この城を攻撃している砲台へはアルヴェイン公爵率いる隊が反撃を開始しております。しかし、公爵隊が抜けたことで元の戦場は不利な状況です。……敵がいつ城内へ侵入してもおかしくありません」
想定よりも、ずっと早い。
ノアはすぐに皇太子妃へ視線を送った。
幼い皇子皇女の耳には、この現実を聞かせるべきではない。
幸い、皇太子妃はその意図をすぐに汲み取り、静かに歩み寄ってきた。
「ここからの判断は、お二人にお任せします」
彼女の声は落ち着いていた。
「誤解のないように申し上げますが、私はあなた方を信頼しています。そして、もし後で責任を問われるような事態になったとしても、私がすべて引き受けます。ただ――私には戦の知識がありません。ですから、私に気を遣う時間を使うくらいなら、その分を判断に回してください」
父が言っていた言葉を思い出す。
――皇太子妃殿下は聡明な方だ。皇太子殿下の寵愛を受けながらも、決して奢らない。常に現実を見て行動できる方だと。
まさに、その通りだ。
「御意に」
ノアとウォード伯爵は同時に頭を垂れ、即座に今後の作戦を詰めた。
「ウォード伯爵が前線に加勢した場合、形勢を逆転できる可能性は?」
「……多勢に無勢、難しいでしょう」
伯爵は父が認めるほどの武人だ。その彼がそう言うのなら、判断を誤ってはならない。
強者であっても、使いどころを誤れば敗北を招く。
「ならば――二手に分かれます」
ノアは地図を広げ、指先で経路を示す。
「一方は大人数で帝都へ。もう一方は、近衛兵と皇族の御三方で少人数。……目的地はベネット侯爵領です。ウォード伯爵、レオン様の護衛をお願いします」
ウォード伯爵は迷いなくうなずいた。
「さすがは、アルヴェイン家の若君です」
称賛の言葉に、ノアは一瞬だけ瞳を伏せた。
その声音の裏にある“覚悟”を理解していたから。
行動に移ろうとしたその時――皇太子妃がノアの腕を掴んだ。
「どうされましたか?」
「お願いがあります」
皇太子妃の瞳は、凪のように静かだった。
「もし、選ばなければならない時が来たら……私の命よりも、皇子と皇女を選んでください」
一瞬、息が詰まる。
誰よりも母として、そして皇太子妃としての覚悟を宿したその言葉。
ノアはただ“従う者”としてではなく、一人の人間としてその重さを感じ取っていた。
――これが、帝国を背負う者の決断なのだ。
胸の奥に生まれた痛みを、ノアは喉の奥で飲み込む。
「……承知しました」
声が、少しだけ震えた。
けれどそれを悟られまいと、ノアは姿勢を正した。
この瞬間に交わした約束は、何よりも重く、そして決して破ってはならないものになった。
「それと――出発まで、少し時間をいただけますか?」
「はい」
わずかに掠れた声で返事をする。
皇太子妃は子どもたちのもとへ戻り、短く言葉を交わした。
その背中を見送りながら、ノアは拳を握りしめた。
――この人を、決して悲しませないために。
幼い決意が、胸の内で静かに形を持ちはじめていた。
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――父上なら、どうされたでしょうか。
この状況で、どんな決断を下しただろう。
頭の中で状況を何度も反芻しながら、ノアは冷静に思考を巡らせた。
山道に仕掛けられていた罠、火矢、そして傭兵のような技量を持つ襲撃者たち。
近衛兵と互角に渡り合える時点で、敵は計画的に動いている。偶発的な襲撃ではない。
つまり――“廃城に逃げ込むこと”も、彼らの想定のうちだ。
城内に伏兵はいなかった。だが、何らかの罠が仕掛けられている可能性はある。
長居は危険だ。外へ出て逃げる方が、まだ生存の可能性が高い。
問題は“逃げ先”だった。
馬車は火矢で焼け落ち、驚いた馬は森へと消えた。
戦えぬ者たちを避難させるには、徒歩しかない。だがそのためには時間が必要だ。
だからこそ皇太子殿下は、数名の精鋭を連れて自ら囮となった。敵の注意を引き、少しでも退避の時間を稼ぐために。
――離宮に待機しているはずの騎士団を呼べればいいが、今やその離宮すら敵の手に落ちているかもしれない。
脱出して帝都へ戻ることが最善なのか?
……いや、それも確実とは言えない。
皇太子殿下や父、そして皇太子妃に何かあった場合、幼い皇女と皇子が帝都へ戻ったところで、果たして守りきれるのだろうか。
今回の襲撃は皇帝陛下ではなく、皇太子一家を狙ったもの。つまり、狙いは“後継者争い”だ。
皇太子とその子どもたちが失われれば、得をするのは――皇太子の弟、アベル・フローレンス公爵。そして皇帝の妹、サラ・ドゥーカス大公爵夫人。
本人たちは皇位に興味を示していない。だが、その“血を継ぐ者”を次期皇太子に据えることで利益を得る家門――フローレンス家とドゥーカス家。
どちらにせよ、皇太子一家を帝都へ帰したとしても、平穏は戻らない。争いの種はすでに蒔かれているのだ。
……最悪の事態を考えなければならない。
帝都に戻れないことを、選択肢のひとつとして。
もしその時が来たら、どの家門を頼るべきか。
だが今は、それを論じる暇はない。
――守るべきは、いま目の前の命だ。
ノアは腰に下げた剣にそっと触れた。
それはいつもの剣ではない。父から託されたアルヴェイン公爵家の宝剣だった。
それは、父が“死を覚悟している”ということ。
この戦が、そういうものだという証だ。
帝国一の剣士である父が命を懸ける戦場に、自分が立っている。
――本当にこの手で守りきれるのだろうか。
不安を振り払うように、ノアは息を整えた。
過信も、過小評価もいけない。
冷静に、最善を選ばねばならない。
そのとき、先ほど偵察を命じたウォード伯爵が息を切らせて駆け込んできた。
「公子様! ただ今戻りました!」
砂埃と煤にまみれた衣。裂けた袖。
戦況の苛烈さが、一目で分かる。
「報告を」
「現在、この城を攻撃している砲台へはアルヴェイン公爵率いる隊が反撃を開始しております。しかし、公爵隊が抜けたことで元の戦場は不利な状況です。……敵がいつ城内へ侵入してもおかしくありません」
想定よりも、ずっと早い。
ノアはすぐに皇太子妃へ視線を送った。
幼い皇子皇女の耳には、この現実を聞かせるべきではない。
幸い、皇太子妃はその意図をすぐに汲み取り、静かに歩み寄ってきた。
「ここからの判断は、お二人にお任せします」
彼女の声は落ち着いていた。
「誤解のないように申し上げますが、私はあなた方を信頼しています。そして、もし後で責任を問われるような事態になったとしても、私がすべて引き受けます。ただ――私には戦の知識がありません。ですから、私に気を遣う時間を使うくらいなら、その分を判断に回してください」
父が言っていた言葉を思い出す。
――皇太子妃殿下は聡明な方だ。皇太子殿下の寵愛を受けながらも、決して奢らない。常に現実を見て行動できる方だと。
まさに、その通りだ。
「御意に」
ノアとウォード伯爵は同時に頭を垂れ、即座に今後の作戦を詰めた。
「ウォード伯爵が前線に加勢した場合、形勢を逆転できる可能性は?」
「……多勢に無勢、難しいでしょう」
伯爵は父が認めるほどの武人だ。その彼がそう言うのなら、判断を誤ってはならない。
強者であっても、使いどころを誤れば敗北を招く。
「ならば――二手に分かれます」
ノアは地図を広げ、指先で経路を示す。
「一方は大人数で帝都へ。もう一方は、近衛兵と皇族の御三方で少人数。……目的地はベネット侯爵領です。ウォード伯爵、レオン様の護衛をお願いします」
ウォード伯爵は迷いなくうなずいた。
「さすがは、アルヴェイン家の若君です」
称賛の言葉に、ノアは一瞬だけ瞳を伏せた。
その声音の裏にある“覚悟”を理解していたから。
行動に移ろうとしたその時――皇太子妃がノアの腕を掴んだ。
「どうされましたか?」
「お願いがあります」
皇太子妃の瞳は、凪のように静かだった。
「もし、選ばなければならない時が来たら……私の命よりも、皇子と皇女を選んでください」
一瞬、息が詰まる。
誰よりも母として、そして皇太子妃としての覚悟を宿したその言葉。
ノアはただ“従う者”としてではなく、一人の人間としてその重さを感じ取っていた。
――これが、帝国を背負う者の決断なのだ。
胸の奥に生まれた痛みを、ノアは喉の奥で飲み込む。
「……承知しました」
声が、少しだけ震えた。
けれどそれを悟られまいと、ノアは姿勢を正した。
この瞬間に交わした約束は、何よりも重く、そして決して破ってはならないものになった。
「それと――出発まで、少し時間をいただけますか?」
「はい」
わずかに掠れた声で返事をする。
皇太子妃は子どもたちのもとへ戻り、短く言葉を交わした。
その背中を見送りながら、ノアは拳を握りしめた。
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