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第67話 勘違いと眷属
しおりを挟むう~ん、やっぱり体が痛いな…皆は寝ている? みたいだし、早いから少し散歩でもしてきますか。
顔を洗って、少し家のそばを歩いていた。
「理人様、おはようございます!」
「おはよう…ああっああああっ」
「どうかされました理人様?」
「あああっ…」
俺は顔を真っ赤にしてその場を離れるしかなかった。
「私以上に純情なのですね…」
《ですが、この容姿がベストでしたね、驚きの後に凄い好意を感じましたから…》
「はぁはぁ…」
心臓の動機が止まらない。
心が、心が、ハァハァ苦しい。
居ないと思っていた。
あれは俺の見た幻だと思っていた…
髪の色は違う…だけど、あの姿を忘れたことは無い。
幼かった俺を助けてくれた恩人…『女神?』
そうか、女神様だったから、俺を助けることが出来たのか。
確か…
『今の貴方は死に掛けている。このまま放っておけば直ぐに死ぬ。私をその体に宿らせてくれるなら、今は助けてあげる。だけど時が来たら、私は貴方を殺してしまう…それは私にはどうする事もできない、どうしますか?』
そう言ってくれた。
その時が来たのか…
逃げちゃ駄目だ。
楽しい事ばかりじゃ無かった。
だけど、今の俺はどうだろう?
友達が出来て、異世界に来て…信じられない位の美少女や美女と暮らして…うん幸せだった。
後は『死』と向き合わなくちゃな。
月子…1人で頑張って生きてくれ…家もお金も全部あげるからな。
ララアさん…こんな俺のパートナーになってくれてありがとう
ミランダさん、コーネリアちゃんにメアリーさん…うん幸せだったよ。
塔子は…まぁ絶対に逞しく生きていけるだろう。
『楽しかった』
俺の初恋の女神様は本当に居た…そして命を延ばしてくれた。
約束の時がきっと今日なんだ…
死ぬには良い日だ…天気も良いしな。
覚悟は決めた。
◆◆◆
「理人様?」
いったいどうしたのでしょうか? 深刻そうな顔をして…
これはこれで凛々しくて素敵ですが…
「美しい女神様…」
えっえっ…美しい女神様…あああっ凄く幸せです…なんという響きなのでしょうか?
「私にとって貴方は…命の恩人で初恋の人でした…」
ああっ嘘、嘘ですよね…この姿凄い、理人様が私に告白してくるなんて…
どうすれば良いんでしょうか?
『処女神』でしたから…どうして良いか解りません。
キスするべきでしょうか?
それとも抱擁するべきでしょうか…
「理人様…」
「約束の時が来たみたいですね…女神様に手間は掛けさせません…さようなら…」
「えっ」
嘘…ああああああっ、何て事をー―――――っ。
なんで告白してナイフを胸に突き立てるのー-っ。
「ハイヒール」
ああっ、良かった…無事だった。
女神で良かった…眷属になって力が増してて良かった。
「ハァハァ、理人様…なんで死のうとしたのですか? 命を粗末にしちゃいけません…」
「約束の時が来たのかと思いました」
私は詳しい話を聞いてみました。
「本当にゴメンなさい!」
「どういう事でしょうか?」
「私は、理人様を守護する霊…いえ女神です、イシュタルと言うのも本当なんです…ですがこの先、ずうっと一緒に居るのなら、理人様の理想の女性になりたくて…理人様のお心を少し見させて頂きました」
「そうなんですか…ですが、その姿は」
「はい、理人様が心からお好きな女神様がいらいしたので、その方の眷属になりました、その時にこの姿も頂きました」
「眷属っていうと確か」
「はい…その方の一部になったと言っても過言ではありません」
「あれは子供の頃に見た夢だと思っていた…まさか本当にいたなんて…しかもイシュタルは、その一部なんだよね」
「はい」
何を…私の髪に理人様が触り…顔が凄く近いです…ああっ…
「あの時、僕を助けてくれてありがとう…僕を生かしてくれてありがとう…君に伝えれば、伝わるのかな」
「眷属ですから、伝わりますよ」
多分、私を通してナニカ様にも伝わっている気がします。
その証拠に、眷属になったせいか…その時の映像が少しだけ伝わってきました。
私は自分の太腿を軽く叩きました。
「イシュタルさん、どうしたんですか?」
「河原で貴方が眠る前に、私の主は貴方を膝枕していたみたいです…良かったら少し横になりませんか」
「うん…そうだね」
ああっおずおずと頭を乗せてくる理人様が愛おしくて、可愛い。
今の私は…凄く幸せ…
そして理人様との恋愛に置いて最強なんじゃないでしょうか…
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