ブレークザハートリベンジ! その「ざまぁ」は誰にも知られずに行われている!

石のやっさん

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第39話 リタ 初めて(未満)

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まさか、あそこ迄マリアが変わるなんて思わなかった。

リタやエルザはまだ解る。

二人とはもし村で生活していたら結婚する可能性はかなり高かった。

勇者パーティでも無ければ複数婚は許されていない。

マリアとガイアは何時も一緒に居てべったりだった。

俺にとってマリアは『親友の彼女』そして齢の近い姉、そんな想いが強かった。

だから、三人の中でこんな事にならなければ…俺なんて好きになってくれない筈だった。

それが…

「理人くん、こういうの好きかな?」

散歩の先のお店で見つけた白いワンピースは正に俺好みだった。

三人と一緒に出掛けたなか、自分からグイグイ俺を引き摺りまわしている。

「理人くん手を繋ごうか?」

恋愛は戦い…そう思いながらも『親友の彼女』だからと一番距離を置いていた存在だ。

エルザとリタはそれを見て驚いているが…

子供の頃のマリアはこんなだったよ。

俺やお前達にお姉ちゃん風邪ふかして、面倒見が良い奴だった。

だが恋愛は人を変える。

ガイアに好かれるようにと、好きな男に好かれるように変わる。

そして聖女と言う責務が更にマリアを変えた。

俺の知っている幼馴染のマリアは今のマリアに近い。

ただ…本当はお姉ちゃんとしてはポンコツだ。

「久しぶりにマリ姉、手を繋ごうか?」

「うん」

「二人の世界が作られている様な気がする」

「うん、そうだね」

マリアと手を繋いだのを見たリタは何だか悲しそうに見えた。

多分、俺から一旦ガイアに乗り換えた事を気にしている気がする。

この世界だったら致命的だな。

俺が前に居た世界とかなり違い、この世界はかなり男尊女卑が強い。

男の浮気はかなり許されるが女の浮気にはかなり厳しい。

気にするなって言うのが難しいか。

だけど、今回の話は…リタも半分被害者だ。

俺があんな事しなければガイアの側室になった筈だ。

ただ…いつかは浮気三昧をされる気もするけどな。

「理人くん、何処見ているのかなぁ~」

「ああっちょっとな…」

「まぁ他の女なら兎も角、二人も私と同じ妻だから良いけどね、次はあと明後日か…私もっと頑張るからね」

「今のままでゆっくりで良いよ、時間はたっぷりあるんだから」

「そうよね、うん、沢山、沢山あるんだもん」

まさかマリアとこんなになれる日が来るとは本当に思わなかったな。

◆◆◆

今日はどっちが来るのかな?

エルザかリタか?

これもサプライズと考えているのか教えてくれない。

本来の俺は相手の事を考えて作戦を組みもてなす。

だから、行き当たりばったりは少し苦手だ。

特にリタは何かしらのフォローが必要な気がするしな。

トントン。

「開いているよ」

どちらだ…

「ごめん…私どの面下げて此処に来て良いか解らない…良いのかな」

顔色が青いな…相当気にしていたんだな。

「とりあえず部屋へ入ろう…余り気にしていないから」

「そんな事ないよ…色々な人から理人が元気が無かったって聞いたよ…本当に私」

確かに気にはしていた。

だが、その落ち込みはリタが思っている程じゃない。

前の世界では結構振られた経験がある。

だがそれは自分で乗り越えてきた。

本当に欲しい物なら諦めない。

取られたら取り返せば良い…それだけの事だ。

「それなら、償ってもらおうかな?」

「うん…」

リタは体が小さいし軽いだから…

俺はリタの脇の下に手を入れた。

「えっ…」

驚いているリタを無視してそのまま上にあげていく。

所謂、高い、高いだ。

「そうれ、リタっ」

そのまま俺はくるくる回りだした。

「きゃっ、なにしているの?」

「リタが償いたいと言うから、俺がリタにしたい事をしているだけ…ずっとこうしてみたかったんだ」

「そう…こんなんで償いなんてならないと思うけど…理人がしたいなら良いよ」

まるで少女漫画の一部の様にくるくると回った。

案外これ…

「目が回るうー――っ」

「うん、凄く目が回ったよ…少し気持ち悪い…こんなのが楽しいの」

「うん、相手がリタだからね、これは他の二人には出来ないな」

「確かに私みたいな小さい子じゃないと出来ないけど…そんなに楽しいの?」

「うん、楽しい…相手がリタだから」

「そう…だけど私、理人を裏切ってガイアに走ったんだよ、街じゃリタビッチなんて言われている位…もし私が賢者じゃなくてガイアが勇者じゃ無ければ最後の一線だって超えていたかもしれない…心という意味なら多分本当に『ビッチ』て言われても仕方ない事したんだよ…それなのにこんな事で許して貰えるの?」

前世でナンパばかりしていた俺からしたらリタなんて可愛いもんだ。

「リタは謝る必要は無いよ」

「だけど…私、沢山、沢山理人を傷つけた…たぶん、うぐっううんううん」

俺はリタを引き寄せキスをした、下を絡めるような濃厚なキスだ。

リタは目を見開いて驚いていたが、そのまま目を瞑り、俺を受け入れてくれた。

「あのな…俺はリタが思っている以上にリタが好きだ、例えあの時のリタがガイアと一線を越えていても多分、本当に嫌いにはならなかったと思う…多分頑張ってそこから取り返す努力をしたと思う」

前世では良い女で処女なんてまずいない。

友人同士で可愛い女の子や綺麗な女の子は取り合っていた。

そんな俺がリタがガイアに行ったからと責められない。

「嘘…」

「俺は諦めが悪い…実際にリタ達と別れたくなくて縋りついただろう? 多分、リタがガイアとの間に子供が出来ていたとしても諦めなかったかもしれない…もしリタがガイアと別れて次の男性と付き合っていたとしても諦めなかったと思う」

前世の女で派手で綺麗な女は沢山の男性と経験があった。

下手に知ってしまったら2桁、中には100人斬りなんて強者までいた。

女の過去を詮索しない…それがルール。

本当に好きならバツ一子持ちだって充分俺は受け入れられる。

俺の知り合いにはバツ三の4人の子持ちを受け入れた奴もいた。

まぁ相手は元スチュワーデスで凄い美人だったけど。

「凄いね…それ本当? 私そんなに愛されちゃっていたんだ…なんだかゴメン…そこ迄なんて気が付かなかった」

「恥ずかしいからその話はもうやめよう…それよりお風呂に行こう?」

「お風呂…もしかして一緒に入るの? 少し恥ずかしい」

そう言いながらも顔を赤くしながらついてきてくれた。

俺は手早くリタのブラウスに手を掛け…

手早く脱がし始めた。

「嘘、服も脱がしてくれるの? なんで」

「俺がしてあげたいからだからよ」

「へぇ~本当に理人って、こういう細かいお世話好きだよね…」

「まぁな」

この世界はこう言うことに凄く淡泊なのは知っていたけど、此処迄なのか?

前世とはかなり違う。

そのまま二人して裸になり…俺は手にシャボンをつけた。

「洗ってあげるよ」

「うん…あっちょっと、そう言うのは背中だけで良いよ…あっあっそんな所、そんな所は汚いし良いから…うぐっううん?!」

俺はキスで口を塞いだ。

「うんぐっうん、ぷはっ…全然汚くない、好きな人に汚い所なんてあるわけないよ」

「だけど…ああっいや、そんな…もういいよ..ダメいや、それいやぁぁ…ああっ うそ、なんか理人手慣れてない」

「こういう経験は殆どないよ…リタが喜んでくれるように俺がしたい事をしているだけだよ」

口では駄目と言うが途中からリタは力を抜いて目を瞑っていた。

体は正直に反応して気がついたら4回もリタは逝っていた。

途中からリタも拙いながらも同じようにしてきたが…上手くはいかなかった。

それでも一生懸命する姿や俺を受け入れてくる姿は凄く可愛いく綺麗に見えた。

流石に少し疲れたみたいだ。

そのままバスタオルで拭き上げ、お姫様抱っこしてベッドに運んだ。

目を潤ませ、口を半開きさせてリタはは熱い目で俺をみていたが何も言わなかった。

ベッドに降ろすと…

「まだするの…」

そう言ってきたが、それは拒絶じゃなく期待に見える。

「勿論」

「そうなんだ…」

顔を赤くして凄く可愛い…

だけど…ちょっと困らせたい。

だから、わざとリタから見えるように行為を行った。

「ちょといや…それ恥ずかしい、お兄ちゃん、やめてそれ凄く恥ずかしいから..ああっお兄ちゃん、理人お兄ちゃん恥ずかしいから」

結局、此処でもリタは感度が良いのか5回程逝った。

途中からリタも俺に色々してきて、俺も一度は逝った。

安心したのか疲れたのか…そのまま眠ってしまった。


お兄ちゃん…か。

リタは俺より一つ年下で幼馴染の中で一番年下だ。

そのせいか小さい頃は妹扱いを皆でしていた。

リタはリタでお菓子などを皆が優先してくれるので甘んじて受けていた。

齢が一つ年下である事以上に妹扱いされるには別の訳がある。

それは凄く背が小さいのと胸が全くない。

前世で言うならそう…小学生に見える位だ。

だから、女らしい女が好きなガイアからは好かれないタイプの筈だ。

何しろ、少し前まで『ガキ』扱いしていたからな。

そう考えるとガイアは、リタを本気で好きじゃ無かった気がする。

恐らくはマリアやエルザのついでに此奴も、そう思ったに違いない。

しかし、リタの寝顔は、うん子供みたいで凄く可愛い。

俺は決してロのつく趣味は無い。

屈託のない顔というか無邪気な笑顔とかそう言う意味だ。

俺はそのままリタの髪を撫でた。

くすぐったそうな表情をして眠り続けるリタが凄く愛おしく思えた。


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