愛人進呈!? 勇者パーティからの追放に文句を言わない代わりに魅了により、勇者の愛人にされていた幼馴染を解放して貰いました。

石のやっさん

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第40話 決着

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ライトが聖剣で俺の剣を受け止めた。

俺の剣が刃こぼれしている。

この剣だって金で買える剣の中では最高峰の物だ。

「何を怒っているんだ? 前の時だって飽きたから三匹の牝豚を譲ってやったじゃないか? お前って本当に贅沢だな……まぁいいや。それなら此奴ら三人全員お前に譲ってやるよ! 前と違って新品だぜ! もう魔王を倒したからな。うんうんヤルよ……親友」

ライトが何を言っているのか解らない。

まるで俺と違う常識を持っているとしか思えない。

此奴更生したんじゃないのか?

嘘ではなく、沢山の人を救った話は此処に住む前に聞いた。

そして、今魔王を討伐したばかりだ。

リメルもマリアンヌもリリアも此奴を擁護していた。

それなのに……おかしいだろう?

「嘘……だよね? ライト……これから結婚して一緒に暮らすんだよね……」

ライトにはまだ隙が無い。

なら、こっちだ!

唖然としているリリアの前に走り、勢いのまま肩から下へ剣を振り下ろした。

「きゃぁぁぁぁぁーー」

リリアの右腕は肩から斬り落とされ杖を握ったままボトリと音を立ててその場に落ちた。

「ううっ……ライト……」

勇者パーティは痛みに耐性があるのか、リリアはそのまま肩を押さえながら座り込むだけだった。

リメルとマリアンヌもうめき声は聞こえるが泣き叫ぶ様子は無い。

ただただ横たわっている……それだけだ。

三人は俺との負傷ではなく、自分達を『俺に譲る』そういったライトに絶望したのかも知れない。

呆然とし絶望したかの様な目でライトを見つめている。

被害者ぶるんじゃねーよ。

「お前……此奴らは運命の相手じゃ無かったのかよ……」

「そりゃ、運命の相手だよ! 此奴らが居なくちゃ魔王は倒せないしな! それに女としても最高だ貴族や王族の縁談よりも此奴ら選んだ位だし……ちゃんと愛している……まぁ女の中じゃ世界で一番愛していると言っても過言じゃないな。此奴らに子供産ませて爺になるまで一緒に過ごせる位は好きだぜ!」

「だったら……」

ライトの顔が嫌な顔でニヤリと笑った。

「なんだ、リヒト、お前焼いているのか? 俺の中ではお前が一番だって……ほら……」

「ぎゃぁぁぁぁぁーー、ライトいっ止めろーーっ」

蹲っているリメルの太腿にライトは聖剣を突き刺した。

「ライト……お前……」

「お前此奴ら嫌いなんだろう? だったら此処で死んだ事にしようぜ! 俺とお前だけしか生き残らなかった事にしてさぁ~王侯貴族の嫁でも娶るかぁ~俺はそれでも構わんし」

ライトは俺が思った以上に狂っていた。

これじゃ俺がこれからやろうとしている事も意味は無いかも知れない。

「ライトお前ぇぇぇぇぇぇーー」

俺は限界まで力をこめて踏み込み斬りにいった。

狙いは右肩……狙い通り剣は肩にあたりそのまま斬り落とした。

聖剣も右手と一緒に地に落ち光を失った。

そのままライトは膝から崩れ落ちた。

「いい加減リヒト許してくれよ……」

そう言い残すと意識を失ったようだ。

「やったぞーーリヒトが魔王様の仇を討ったぞーー」

「「「「「「「「「「うわぁぁぁぁぁぁーー」」」」」」」」」」

気がつくと俺は魔族に囲まれ……歓声が上がっていた。

釈然とはしないが、決着はついた。

ここからは復讐の始まりだ。


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