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【勇者マモルSIDE】 汚くて気持ち悪い

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その頃、マモルのパーティーは破綻しつつあった。

行為をしている最中にリラがマモルの顔面をグーで殴った。

「いきなり何をするんだ!」

「何をするんだじゃないよ...なんで、ねぇなんでちゃんと愛してくれないの?」

「いや、幾ら何でも、それは出来ない...」

だがリラはいう事を聞かない。

「なんで、なんで...ふざけるな」


何時もの様にマモルは宿屋に入り楽しもうとしていた。

ただ、今日泊った宿屋は村の宿屋なのでシャワーや風呂が無かった。

だがヤリタイ盛りのマモルは我慢できずにやる事にした。

最近は1人と長い時間楽しみたいから順番制にしている。

今日は順番でリラだった。

魅了により、ジミナへの愛はマモルに塗り替えられた。

だから、三人はジミナを愛するようにマモルを愛している。

そこに問題が起き始めた。


リラの怒鳴り声が聞こえたからリリアンとマリアが駆けつけてきた。

「どうしたのリラちゃん」

「リラお姉ちゃん何があったの?」

泣きながらリラは2人に抱き着いた。

「マモルが、マモルが私を愛してくれないの...」

リラが2人に言った事は大まかに言うと、こうだ。

シャワーもない宿屋なのにマモルがしたいと言うから応じた。

私はマモルがして欲しい事は何でもしてあげた。

【私はマモルの為なら何でも出来るからだ】

二人はうんうん頷いた。


なのに、マモルは私の股間も肛門も舐めてくれない。

自分だけ満足したら、それで終わりみたいな態度をとった。

そういう事だった。

それを聞いた二人は般若の様な顔になった。


「二人とも聞いて欲しい、流石にトイレから出た後の肛門なんて舐められないし、股だってさっき俺が出した後だ...そんな事出来る筈がない」

「マモルちゃん、お姉ちゃん か.な.し.い.わ. 先にして貰ったんだからちゃんとしてあげないと」

「そうだよマモルお兄ちゃん、優しいマモルお兄ちゃんがそんな事言うなんて信じられない」


「いや...なんだその目は..嫌だーーっ」

マモルはリリアンに羽交い絞めされ、マリアに頭を掴まれた。

「ほうら、ちゃんと舐めて綺麗にしないとね」

無理やり頭を押さえつけられリラの股間からお尻に掛けて、こすりつけられた。

なまじっか剣聖なんてジョブを与えたから怪力で逆らえない。

物理的な力なら勇者より剣聖は上だ。

「やめろ、やめてくれ、紙と茶色いのがーーっ嫌だ、嫌だーーーっ、自分の物も口に入るいやだー」

口を開かなったから顔じゅうに自分の白い物と汚物がついた。

「いいかげんにしてマモルちゃん! こんな子に育てた覚えないわ」

「お兄ちゃんいい加減にして」

今度は鼻をつままれ無理やり口を押し付けられた。

「やめろーーーやめてくれーーっ」

結局俺は舌は出さなかったが長い時間お尻と股に押し付けられ、息が出来ない為開けた口に汚物と紙と自分の白い物が入った。

本当に気持ち悪くて俺は吐きそうになった。


「もしかして体調が悪かったんだごめんね」

そう言いながら、リラが俺にキスをしようとした。

逃げようとしたが、リリアンに押さえつけられた。

「やめろ、やめてくれーーーっ」

リラにはさっき口でして貰って出した後だ、その後ゆすいで無いし、何より口の横に俺の陰毛がついている。

「嫌だーーーっ」

だが、やめて貰えなかった。

そのまま舌を突っ込まれた。

「よかったね、リラちゃんにキスしてもらって、これで元気が出るでしょう」

「お兄ちゃん明日は私だから」


俺は怖さと気持ち悪さから井戸に走った。

「うげぐおわぁぁぁぁぁぁぁーーっ」

盛大に吐いた。

だが、幾ら濯いでも汚物と自分の物の味が消えない。

鼻にも入ったのか汚物の臭いも消えない。

「ああああーーーーーーーーっ」

勇者だって泣きたくなるだろう...

これが童貞を卒業して間もなく起こったのだから...



【だが、これがリラの愛なんだから仕方がない】


時は少し遡る。

リラは村一番の美少女だ。

だから男の子は皆が夢中だった。

それこそ【付き合ってくれたら何でもする】そんな男の子は山ほど居た。

だが、リラが夢中になっているのはジミナ一人だった。

最もこの頃のリラにとってジミナは【ナンバー1であってもオンリー1】では無い。

他の男の子も侍らせていた。

だがある日、リラと男の子で山で遊んでいたら、ついて無い事にキラービーの巣を見落としてぶつかった。

怒ったキラービーは巣から大量に飛び出し襲い掛かってきた。

一番近くにいたリラはキラービーに刺されまくった。

キラービーとはスズメバチを更に大きくした様なモンスターだ。

足の遅いリラをそのまま囮にして足の速い男の子は一斉に逃げた。

命からがら逃げたリラは全身をキラービーに刺された事により化け物の様な姿になった。

その姿を見た男の子達は手のひらを返した。

「化け物だ」

「やーい、化け物リラ~っ」

元から女の友達はいない。

男の子は手のひらを全員返した。


「皆んな...嘘ばっかり」

「あはははっ所詮好きだ、愛しているそんな事言ってもこんなもんよ」


顔は三倍に腫れあがり、体もブクブク。

親ですら目を背ける。

もう外に出るのも嫌だ...リラが一人部屋で寝ていると..頬っぺたに暖かい感触を感じた。

チュッぺっ、ちゅっぺっ、チュッぺっ、ちゅっぺっ、チュッぺっ、ちゅっぺっ。

誰かが私にキスしている。

昔ならグーパン物だが、一体誰が今の化け物みたいな私にキスなんてしているのだろうか?

気になり、薄目を開けるとジミナがキスしていた。

幸せ過ぎる~ そう思ったが昔ならいざしらず、今の私に何でキスなんてしてくれるのか..そう思った。

だから、つい、声をだしてしまった。

「なに、しているの?」

「ごごご、ごめんなさい、あのっ兄ちゃんから聞いたんだキラービーの毒を抜くなら針ごと吸いだすと良いって」

よく見ると近くに唾と一緒に針みたいな物が吐き出してあった。


綺麗な時の私なら兎も角、良く今の私にこんな事出来るわね。

ゴブリンの方がマシに見える化け物なのよ。

「そんな事、しなくて良いから、汚いしね」

恥ずかしさと申し訳なさでそう答えた。

「駄目だよ、女の子なんだから...それにリラみたいな可愛い子に汚い所なんてあるわけ無いじゃないか?」

心臓を包むガラスがはじけた気がした。

この瞬間、ジミナが【ナンバーワンからオンリーワンになった】

こんな醜い私の体をキスする様に吸うなんて...

全然違うじゃない、他の男なんてゴミだわ。

この人だけが私の王子様だ...ついうっとりして意識を手放してしまった。

私が目を覚ますと、体中の膿と針を吸い尽くしジミナは倒れていた。

そりゃそうだ、毒を吸っていたんだ王子様の様に綺麗な顔は唇が腫れてタコみたいだった。

しかもお腹も下したのか下痢迄して漏らしていた。

だが、その全てがリラには愛おしく思えた。

倒れたジミナを今度はリラが看病した、醜い自分に此処までしてくれたんだ。

そう思うとジミナの全てが汚いと思えなくなった。

普通にオムツを交換したりお尻を拭くのも苦にならない。

起きないジミナに食料を口移しで流すのも寧ろ愛おしく思えた。


ジミナが目覚めた時には涙が止まらなかった。

先に声を掛けてきたのはジミナ。

「良かったねリラ、元の顔だよ」

ジミナは何時も私の欲しい物をくれる。

思わず抱き着いて泣いてしまった。


それからリラは変わった。

男の子は全部ゴミ...死のうが生きようが関係ない、寧ろジミナと自分が幸せになれるなら死んでください。

だが、ジミナには...自分の全てを捧げられる。

ジミナの幸せの為に他の子が敵わないくらい勉強した。

ジミナのみに最高の笑顔で答える

それがリラだった。

ジミナには天使、他の人間には見た目は天使だけど、中身は悪魔...それがリラ。


魅了は好きな人との記憶すら蝕み書き換える。

それはジミナがしてくれた事全てがマモルがした事になる。


リラの愛は【ジミナの為なら何でも出来る、例えそれがどんなに淫らな事でも汚い事でも】だがそれは【自分の全てを綺麗で汚い所なんて無い】そこ迄言い切ったジミナへの愛だ。


ジミナは綺麗なだけでは無い。

自分を常に過小評価し相手を常に最大評価する。

だからこそ、女の子は彼を好きになる。

綺麗な男の子がまるで捨て身で愛しに来る、これは間違いだがそう錯覚させてしまう、これで愛さない女は少ないだろう。


マモルがジミナと同じようにに愛せないなら...それはきっと苦痛しか生み出さないかも知れない。
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