『異世界は貧乳が正義でした』~だから幼馴染の勇者に追放されても問題がない~ざまぁ? しませんよ!マジで!

石のやっさん

文字の大きさ
16 / 85

第16話 膝枕

しおりを挟む

「リヒトさん、本当に私、何もしないで良いんですか? 幾らなんでもこれは可笑しくないですか?」

「良いから、良いから座ってて、俺が好きでやる事だから、暫くはゆっくりしてて良いからね」

「ですが…私は奴隷ですよ、リヒトさん」

「今はだよ、俺だってアイカの手料理とか食べたいから、そのうち出来るようになったら作って貰うけど、暫くは寛いでいてよ!今迄が大変だったんだからさぁ」

「ですが…」

「死んでも一緒に居てくれるんでしょう? なら今位良いんじゃないかな? 先は長いんだしね」

「そう…ですね…解りました」

俺はチョロいのかも知れない。

感謝されたり喜んでくれるだけで、何でもしてあげたくなる。

ガイアとあの三人は何かしてあげても『さも当たり前』そんな顔で感謝もしてくれなかった。

甘やかしすぎた俺も悪いのかも知れないが、それは俺にとって凄く詰まらない事だったんだな。

アイカはこれだけの事で喜んでくれたり、泣く程感動してくれたりする。

同じ事をしていても苦痛じゃない。

いや、寧ろ楽しい。

「今日の夕飯はミノタウルスのステーキだ、直ぐに用意するからね」

「そんな、高級なお肉、本当に良いんですか? 奴隷どころじゃなく貴族様でも貴重品ですよね?」

「俺はこれでも腕が良い冒険者だ、これ位大した事じゃない」

「リヒトさん…本当に私が好きなんですね…もう驚くの止めますね…そうしないとリヒトさんが困ってしまいますから…」

「そう、それで良いと思うよ」

「だけど、私貰ってばかりですね…なにかお返ししたいのに何も持っていなくて…ごめんなさい、途中から家畜番しかしてなかったから使用人なのに家事も満足に出来なくて…本当にごめんなさい」


「ほら、暗くならない、アイカは悲しい顔しているより笑顔の方が可愛いいんだから」

「そうですね…リヒトさん、これで良いですか?」

「ああっ、うんそれで良いよ…」

これは無理して笑っている笑顔だ。

アイカの本当の笑顔はまるで天使か女神の様に可愛いけど…

こうして無理して作った笑顔は頬っぺたが引きつっていて、少し怖い。

良く漫画にあるドス黒い、腹黒い笑顔に見える。

最もアイカは、そんなつもりじゃ無く一生懸命笑顔を作っている気なんだろうけどな。

これは言っても仕方がないな。

「こんな笑顔で良かったら…何時でもしますから言って下さいね」

「そう…ありがとう」

今はこれで良い。

さぁ、コーンスープにパンをつけてこれで食事も、はい出来上がり。

「凄く美味そうです…ね」

「まぁステーキソースは俺特製だから、食べてみて、結構好評だったんだ」

「はい…リヒトさん!これ凄く美味しいです!頬っぺたが落ちちゃいます」

この笑顔は本物の笑顔だ。

うん、凄く可愛い

◆◆◆

食事が終わり、今は二人でお茶を飲んでいる。

アイカはミルクティーが凄く気にいったようだからそれを、俺はブラックコーヒーだ。

普通に会話しているとアイカが申し訳なさそうな顔になった。

「あのリヒトさん…少し聞きづらい事なんですが、聞いても良いですか?」

かなり神妙な顔をしているから、俺が答えにくい事なのだろう。

だけどこれから長い時間を一緒に過ごすんだ。

遠慮は要らない。

「何でも聞いて、答えるから」

「それなら、思い切って聞いちゃいますね…なんでリヒトさんは追放されたんですか?」

やはりこれか。

「力的についていけないし、俺が役に立たないからじゃないかな?」

「そうですか? リヒトさんは役立たずじゃ無いし、何でもできるじゃないですか…可笑しいですよ」

「そう言ってくれると嬉しいけど、実力的についていけなくなっていたのは事実だよ。それに三人とも全員ガイアが好きだから、イチャつくのに俺が邪魔だったのかもな!」

まぁ十中八九こうしゃだな。

「そんな酷すぎますよ、そんな理由で追い出すなんて」

「今となってはそれで良かったんだよ、こうしてアイカに出会えたんだからな」

「全くもう…だけど、勇者パーティの三人は、凄く綺麗じゃないですか?未練はないんですか…私みたいな化け乳じゃ無くて凄く綺麗な美乳ばかりの美少女じゃないですか?」

この世界は、貧乳聖女のせいで可笑しくなっている。

前の世界なら、山脈と草原なら…普通は山脈を選ぶよな。

貧乳って一言で言うけど、見方を変えれば男とさほど変わらない胸をしているんだ、特にリラなんて背中と胸で殆ど変わらない。

そこにロマンなんて無い。

ただ感触を味わうなら自分の胸を触るのとあまり変わらない様な気すらする。

「無いと言ったら嘘になるが、それは男女としてじゃないな。小さい頃からいつも5人で居たからガイアも含んで幼馴染全員と一緒に居られなくなったのが辛い、そんな感じかな」

「そうなんですか? まぁ一緒に居られなくなっただけならまだ良いじゃ無いですか? 私なんて全員が突然敵になっちゃいましたから」

「確かにそうだな」

余りに酷くてこれしか言えないな。

俺の方がアイカより遥かにましだ。

「そうですよ」

少しは心の傷も癒えたのかもしれないな。

さっき程に比べて卑屈にならない…話して正解だったな。

「そう言えばアイカ、その前髪、目に当たっていて邪魔だろう? ついでに髪を切ってあげるよ! どんな風にして欲しいとかリクエストある?」

「リヒトさんって凄くまめですよね。私は身も心も全部リヒトさんの物です…だからリヒトさんの好みに切ってくれれば良いんですよ」

「俺の好みで良いんだ!そう解ったよ」

悩んだ末俺は、前髪ぱっつんのお姫様カットにした。

こういう髪型は人を選ぶがアイカには凄く似合う。

「リヒトさんって本当になんでもできますね…凄く可愛く切ってくれてありがとうございます」

「まぁ良く皆の髪も切ってあげていたから、慣れただけだよ!だけど、良く似合っているよ」

「ありがとうございます! あの…リヒトさんは私にして欲しい事はありますか! 私…何でもしますから…」

「それじゃ…」

「ええっと…これがリヒトさんがして欲しい事ですか?」

「まぁな…少しだけこれで寝て良いか?」

俺は長椅子に座っているアイカの膝の上に頭を載せた、所謂膝枕だ。

やっぱり、こう言うのはアイカみたいな肉付きじゃないと気持ち良く眠れない気がする。

ナインペタンは足や太腿も細いからきっと気持ち良くない…と思う。

「本当にこれがしたい事なんですね、良いですよ、ゆっくり寝て下さいね」

暫く俺は頭でアイカの太腿の感触を楽しんだ。
しおりを挟む
感想 129

あなたにおすすめの小説

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

俺が死んでから始まる物語

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていたポーター(荷物運び)のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことは自分でも解っていた。 だが、それでもセレスはパーティに残りたかったので土下座までしてリヒトに情けなくもしがみついた。 余りにしつこいセレスに頭に来たリヒトはつい剣の柄でセレスを殴った…そして、セレスは亡くなった。 そこからこの話は始まる。 セレスには誰にも言った事が無い『秘密』があり、その秘密のせいで、死ぬことは怖く無かった…死から始まるファンタジー此処に開幕

僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた

黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。 その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。 曖昧なのには理由があった。 『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。 どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。 ※小説家になろうにも随時転載中。 レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。 それでも皆はレンが勇者だと思っていた。 突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。 はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。 ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。 ※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。

レベルが上がらずパーティから捨てられましたが、実は成長曲線が「勇者」でした

桐山じゃろ
ファンタジー
同い年の幼馴染で作ったパーティの中で、ラウトだけがレベル10から上がらなくなってしまった。パーティリーダーのセルパンはラウトに頼り切っている現状に気づかないまま、レベルが低いという理由だけでラウトをパーティから追放する。しかしその後、仲間のひとりはラウトについてきてくれたし、弱い魔物を倒しただけでレベルが上がり始めた。やがてラウトは精霊に寵愛されし最強の勇者となる。一方でラウトを捨てた元仲間たちは自業自得によるざまぁに遭ったりします。※小説家になろう、カクヨムにも同じものを公開しています。

幼馴染の勇者が一般人の僕をパーティーに入れようとするんですが

空色蜻蛉
ファンタジー
羊飼いの少年リヒトは、ある事件で勇者になってしまった幼馴染みに巻き込まれ、世界を救う旅へ……ではなく世界一周観光旅行に出発する。 「君達、僕は一般人だって何度言ったら分かるんだ?!  人間外の戦闘に巻き込まないでくれ。  魔王討伐の旅じゃなくて観光旅行なら別に良いけど……え? じゃあ観光旅行で良いって本気?」 どこまでもリヒト優先の幼馴染みと共に、人助けそっちのけで愉快な珍道中が始まる。一行のマスコット家畜メリーさんは巨大化するし、リヒト自身も秘密を抱えているがそれはそれとして。 人生は楽しまないと勿体ない!! ◇空色蜻蛉の作品一覧はhttps://kakuyomu.jp/users/25tonbo/news/1177354054882823862をご覧ください。

解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る

早見羽流@3/19書籍発売!
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」 解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。 そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。 彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。 (1話2500字程度、1章まで完結保証です)

後日譚追加【完結】冤罪で追放された俺、真実の魔法で無実を証明したら手のひら返しの嵐!! でももう遅い、王都ごと見捨てて自由に生きます

なみゆき
ファンタジー
魔王を討ったはずの俺は、冤罪で追放された。 功績は奪われ、婚約は破棄され、裏切り者の烙印を押された。 信じてくれる者は、誰一人いない——そう思っていた。 だが、辺境で出会った古代魔導と、ただ一人俺を信じてくれた彼女が、すべてを変えた。 婚礼と処刑が重なるその日、真実をつきつけ、俺は、王都に“ざまぁ”を叩きつける。 ……でも、もう復讐には興味がない。 俺が欲しかったのは、名誉でも地位でもなく、信じてくれる人だった。 これは、ざまぁの果てに静かな勝利を選んだ、元英雄の物語。

収納魔法を極めた魔術師ですが、勇者パーティを追放されました。ところで俺の追放理由って “どれ” ですか?

木塚麻弥
ファンタジー
収納魔法を活かして勇者パーティーの荷物持ちをしていたケイトはある日、パーティーを追放されてしまった。 追放される理由はよく分からなかった。 彼はパーティーを追放されても文句の言えない理由を無数に抱えていたからだ。 結局どれが本当の追放理由なのかはよく分からなかったが、勇者から追放すると強く言われたのでケイトはそれに従う。 しかし彼は、追放されてもなお仲間たちのことが好きだった。 たった四人で強大な魔王軍に立ち向かおうとするかつての仲間たち。 ケイトは彼らを失いたくなかった。 勇者たちとまた一緒に食事がしたかった。 しばらくひとりで悩んでいたケイトは気づいてしまう。 「追放されたってことは、俺の行動を制限する奴もいないってことだよな?」 これは収納魔法しか使えない魔術師が、仲間のために陰で奮闘する物語。

処理中です...