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24話 【閑話】貧乳女神の願い
しおりを挟むうふふふっ、あははははっー――聖女レイスはやってくれたわ。
『貧乳至上主義』
正に最高よ!
本当に最高!
本当に馬鹿よね、あんな脂肪の塊を2つつけているだけで『モテる』なんてあり得ないわ。
しかも言うに事欠いて『貧乳』よ『貧乳』
『まずしい乳』ってどういう事よ…
別に胸が小さい人間が『貧乏』って訳ないわ。
少しは気を使って『微乳』とか言えば良いのに明らかに悪意を感じますよ…
この世界は一神教ですが、天界に行けば色々な女神が居ます。
本当になんなんですか?
『豊穣の女神』を始め、あの胸の大きい女神たちは。
人がパッドを使っているのを馬鹿にして…
「良いわね、胸が無いと肩が凝らなくて、私なんて肩が凝ってつらいわよ」
「本当に胸が大きいと大変よね、重いし不便だわ」
態々、私にそれをいう必要は無いじゃない。
無い者に自慢しちゃいけない、女神の癖に優しさが足りないわ。
しかも男神も馬鹿ばかり…
胸の大きな女神にデレデレして…何時も顔を真っ赤にして『お願い事』は何でも聞いてあげているし。
そんなに大きな脂肪が好きなら牛の乳でも搾っていれば良いじゃない?
特に最近、胸が大きいだけじゃなく、眷属に可愛らしい少年が現れた母性の女神や、超二枚目の勇者を引いたあの女神。
『貧乳』呼ばわりして絡んできて本当に…腹が立つわよ。
だけど、私は『女神』嫌いな巨乳にも優しくしないといけないの。
『巨乳なんて滅んでしまえ』
亡ぼしたらどれだけ楽か。
『全ての胸は醜く萎んじゃえ』
それが出来たら、本当に楽なのに…
一神教の女神である以上、嫌いな巨乳女にも優しくしないといけないのよ。
慈悲深い私は、対女神は兎も角、人には胸の大きさは関係なく優しくしないといけないわ。
だけど、あの聖女…凄く良いわ。
『貧乳至上主義』最高じゃない。
しかも、魔王を討伐した、その願い。
幾らでも聞いてあげるわ。
だって『大義名分』が出来たんだから、躊躇する必要は無いわ。
私は『魔王を倒すのに貢献した聖女の願いに手を貸しただけ』だもん。
誰も文句なんて言わせないわ。
これから貧乳と言う言葉は無くなり、胸が小さい子の胸程人気のある世界がくる。
レイス、貴方は本当に素晴らしい『聖女』だわ。
きっと『貧乳至上主義』は『微乳至上主義』と名前を変え遠く未来では『微乳』は『美乳』と名前を変えて行くでしょう。
レイス、きっとあなたの名前は歴史に残るわ。
貴方の願いは私の願いでもある。
心から応援しますわ。
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