『異世界は貧乳が正義でした』~だから幼馴染の勇者に追放されても問題がない~ざまぁ? しませんよ!マジで!

石のやっさん

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第63話 悪意

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結局、あの後3人は顔を真っ赤にして固まってしまった。

まぁ、慣れて無いから仕方が無いよな。

面と向かって『スケベ』と言われたら仕方が無いよな。

毎日が楽しくほのぼのした日々。

俺にとっては凄く幸せな毎日。

その毎日が俺を油断させていた。

このパーティには『俺』や『エルザ』が居る…だから安全だ…そう思っていたんだ。

◆◆◆

4人と一緒に散歩を兼ねて買い物に出掛けた。


「うわぁぁっ! 化け物女だぁ~」

「気持ち悪いなぁ~化け乳女だ…よく生きていられるな」

「なにが『麗しの剣聖』なのかな? あんなキモイ塊ぶら下げて良く生きていけるよ!」

「私、エルザのファンだったのに騙された感じ…あれなら、不細工な男の方がましだよ」

何故、今になってこれなんだ!

少なくとも、この間までは、こんなことは無かった。

面と向かって言ってくる奴は誰も居なかった。

だが、今日は様子が違う。

「お前等! 俺の仲間に文句があるのか!」

「リヒト…いい加減目を覚ませよ! なぁお前は冒険者の頂点S級冒険者なんだぜ! 良い女侍らすなら兎も角、化け物女とイチャつくなんて…止めてくれよ…頼むからよ」

あ~あムカつく。

本気で殴りたくなるし腹が立つ。

だが、俺一人が『彼女達は美人だ』と言っても意味はない。

この世界で、4人が綺麗だと言うのは恐らく俺だけだからだ。

「ハァ~、幾ら言われても俺は彼女達が好きなんだ…仕方無いだろう!」

「いい加減目を覚ませ...そんな化け乳が好きなんて可笑しいぞ! どれだけ心が傷ついたか知らねーが…そろそろ立ち直れよ…なぁ、皆心配しているんだぞ…」

意味が解らないな…何故かさっき迄アイカ達を罵っていた奴が全員『うんうん』という感じで首を立てにふった。

仕方がない…

もう自分の口から言うしかない。

「別に落ち込んだから、追放されたショックから美的感覚が狂った訳じゃない! かなり前から…俺は化け乳が好きなんだよ!」




「何! お前目が腐っているんじゃないのか? お前程の男なら女なんて選び放題だろう? あの綺麗な聖女様や賢者様だって、今じゃお前が好きなんじゃないのか?」

仕方が無いよな。

「ああっ、確かに目が腐っているのかもな! 俺には彼女達が美少女や美女にしか見えない…」

何で、そんな変な顔をするんだ。

「だから」

「ギルマスを見て見ろよ! 山賊みたいな顔して傷迄顔にあるのに、奥さんはあの美人で有名なミランダさんだぞ! ミランダさんが言っていたのを聞いた事あるだろう? 『男は顔じゃ無く男気だ』って…」

「そりゃあるが…それとこれは違うだろう?」

「違わない、ミランダさんが、怖い顔も顔の傷も気にならないのと同じで俺は『化け乳』は気にならないんだ。それより、俺は性格が良い女が好きだ」

「そうか…リヒトは落ち込んで可笑しくなったのではなく…元から『化け乳』を気にしない人間だったのか? 趣味が凄く悪いと思うが、それがリヒトの価値観なら…仕方が無いな」

「完全無欠の英雄リヒトが、まさかの化け乳好きだったとは『女の趣味が悪い』それが欠点だったんだね」

「目が腐ってたんだ…だから美少女や美女に目をくれずに『化け乳女』なのか…趣味だっていうなら、もう良いや」

「気持ち悪いけど…そういう趣味なら、仕方が無い、仕方が無い」

何とか、落ち着いたが…仲間が皆落ち込んじゃったじゃないか?

どうしてくれるんだよ…

だが、これがこの世界の価値観なんだ…どうする事も出来ないな。

「皆、宿に帰ろうか?」

「そうだね…」

「はい」

「そうですわね」

「そうだな」

レイラ以外の3人の目が曇り悲しそうに見えた。

「それじゃ帰ろう!」

宿に着くとレイラは我関せずという感じだが、3人は凄く落ち込んでいるのが手に取る様に解る。

特にエルザの落ち込みは輪をかけて酷く見える。

どうにかしてあげたい…

だが、この世界全ての人間の価値観が…アイカ達が不細工で、貧乳が美少女だと言うのなら…どうする事も出来ないな。
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