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第7話 これでドルマンは弾かれるかも知れない
しおりを挟むセシリアは今はこんな物で良いだろう。
セシリアの性格からしたらこれで暫く放置が良い。
多分、頭の中がこんがらがって自滅する…そう見た。
自分が愛した男は自分を1番に愛してくれない可能性が高く、自分は2番手処か3番手にしかなれない。
その状態で自分より先に、最低でも2人の女との間に子供が作るんだから、その辛さは良く解る筈だ。
更にその相手は王女や大貴族、自分と違い大きな後ろ盾を持っている。
野心家のドルマンがどっちを優先するかは俺でも解るのだから、セシリアだって解かる筈だ。
そんな中で自分にも王子や貴族の御曹司との縁談がくるのが確定。
セシリアは子供の頃は結構夢見る女の子だった。
そちらをとれば、自分を愛してくれる存在との生活が送れるかも知れない。
そこに俺が入っての四角関係。
自分で言うのも何だが、俺はセシリア達にかなり尽くしていた。
『自分を一番愛してくれて尽くしてくれる幼馴染』からの告白。
しかも、約1億円の宝石の無償プレゼント。
女って結構残酷な面があり、半数の女は『何処まで自分にしてくれるか?』それを無意識に推し量っている傾向がある。
金貨1000枚の宝石。
手に入れた方法を知らないセシリアは俺が財産をはたいて買ったと思っている筈だ。
自分の為に『全財産はたいたかも知れない』そう思っている筈だ。
これなら、俺が『セシリアの事が本当に好き』そう思い込んだ筈だ。
かたや、その辺の露店で買った指輪。しかも、自分だけでなく3人に全員に送った男。
かたや自分の為に全財産叩いた男。
どちらが好ましいかは一目瞭然だ。
『自分を1番愛してくれる王子様』『自分を3番目に置くドルマン』『自分の事を愛してやまない幼馴染』
この3人で一番最初に消えるのは恐らくドルマンだ。
無理に追いかけて失敗するより。
自分で考えさせた方が良い。
セシリアは暫く放置だな。
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