【完結】婚約破棄ですか…残念ながら貴方に私の婚約を破棄させる権利はありません

水江 蓮

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閑話

閑話〜バレス入学前の家族会議〜

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「バレスを本当に王立学園に入学させるのか?アイツにはもう私もジューンも諦めた。アルディオスが居て、その横にレティシア嬢が立ってくれると決まった今、あやつに掛けるお金は勿体ない。側妃のリンネはまだ諦めていないようだが…。」

ここは王城のとある会議室。

そこには、国王陛下であるコレスト、王妃ジューン、王太子アルディオス、そしてアルディオスの婚約者のレティシアが集まっていた。

「父上の意見は最もだと思います。しかし…昔の弟を捨てきれないのです。」

アルディオスはそう言うとため息を着きました。
アルディオスの弟であり、第2王子のバレスは昔…いえ幼少期は他の者より秀でた能力を持っていました。
それこそアルディオスよりも…。

バレスは、その能力を伸ばすべき…つまり勉学、剣術に磨きを掛けるべきでした。

しかし、バレスは自身を天才だと思い込み12歳の頃より全てを投げ出したのです。

勿論努力のアルディオスは、天才と自負するバレスに追いつき、そして軽々と追い越していきました。

バレスはその事に全く気づきませんでした。
なんと言っても、天才だと思っておられましたからね。

アルディオスが剣力と学力、そして名誉を得ている横で、バレスは女性にうつつを抜かし始めたのです。

これに関して、何度も国王陛下並びに王妃、そして母親である側妃も苦言を呈しましたが…。
天才バレス(もう自称)は聞く耳を持ちませんでした。

こんなバレスですが、一時期は自分より能力を持っていた弟であることに間違いないので、アルディオスとしてはバレスを矯正したいと思っていました。

そして能力を磨き自分の傍で国を盛り立てて欲しいと…。

後に後悔することになりますが……

この時点ではアルディオスも諦めきれていなかったのです。


国王陛下からは、王子でなくなる可能性が高いバレスを王立学園ではなく、平民も通える学園。
今後の仕事に役に立つ知識を得られる学園…通称『専門学園』に入学させるべきとの進言もありました。

専門学園とは、

農業をしている家の者は農業に関する知識を…

染色をしている家の者には最新の染色技術を…

メイドとして働きに出るものには、基本の淑女の知識とその振る舞いについてを…

とそれぞれ将来の自分の為の知識を教えてくれる学園です。

確かに国王陛下の進言は確かですが…

バレスにはこれと言って特化した能力はありません。

それにこれでも一応第2王子なので、いきなり農業の知識を…と言っても無理難題です。

そして側妃様の顔を立てる必要もありました。
側妃様はもう無くなったとはいえとある国の王女様でした。
その息子を急に農家に婿入りなど…できるはずがありません…。


そして平民の家にとっても、急に婿に第2王子がくるなど…恐れるに決まっています。


ならば学園に入れなければいいのではないか?

となりますが、この国独自の政策で満14歳になると学園に通わなくてはなりません。
尚、王立学園は貴族達の学園なのでお金が必要ですが、専門学園は無料です。

なので、この国の法律上第2王子も学園に入学させなければなりません。

国費からはバレスの学園の費用が出ないため、アルディオスは婚約者のレティシアに頼み『授業料等免除システム』にバレスを入れたのです。

この際、側妃であるリンネ様にはもしこの3年間でバレスが更生しなければ全てのお金は側妃様からお返しいただく件も文章にて契約しております。

この3年間でバレスが更生してくれる事を祈っていたのです。

まぁ、更生どころか悪化しましたけどね?


「あと3年だけ猶予を与えて貰えませんか?3年間私はこの国にいない時間が長いですが、その期間はシアにバレスの事を頼んでおります。お金の件もシアと…そして側妃様にお願いをしております。3年後の今日、バレスが更生していなければその時は…私もバレスを諦めましょう。まずは1年。1年後の今日に1度戻ってきますので、そこでまた話し合いをしましょう。」

この日はアルディオスのこの一言で話し合いは終わりました。

そして次は1年後の家族会議に…。

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