悪役令嬢は推し(の声)の為に婚約破棄したい

水江 蓮

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「ロザリア今婚約破棄と言ったか?」

「はい!婚約解消でも白紙でも何でもいいとも言いました!」

私の言葉に対し、リカルド王子殿下は大きなため息をついた。
そんなに問題なのかな?
私なんて愛してもいないだろうし、さっさとポイしたらいいのに。

「何故そう思った?」

「え?」

「だから、何故婚約破棄しようと思ったのだ!?」

「それは…お告げ?」

「なんだその曖昧な答えは!!お前昨日までは喜んでいただろう!本当の理由をハッキリ言え!」

リカルド王子殿下の勢いに負け私は前世の事を含め全て正直に話した。
私の話を聞いたリカルド王子殿下は頭を抱えると溜息をついた。

「その話によるとロザリアは悪事を働いて婚約破棄されて処刑されるってことだな。」

「はい。その通りです。」

「で、お前は悪事を働くつもりなのか?」

「いいえ。そんなことできると思います?」

「この調子だとできないだろうな。なら裁かれないんじゃねぇの?」

「リカルド王子殿下…それは強制力って物が働くのです。私が実際行っていない悪事も全て私のせいになるのです。」

「だから婚約破棄したいと…。」

「はい!どうせ死ぬなら推しの声を少しでも沢山聴きたいと思います。」

私の発言に対しリカルド王子殿下は眉間に皺を寄せた。

「その推しって何だ?」

「推しっていうのは…なんていえばいいんでしょう?とにかく好きな声なんです!」

「へぇ~?俺の声は気に入らないということか?」

「い、いえ、リカルド王子殿下も素敵な声をお持ちです。ただ私の前世からの推しはルドビック・ベリル侯爵子息なんです!死ぬ前に少しでも彼の声を聞きたいんです!」

「ほぉ~面白い。分かった。」

「え!?婚約破棄してくれるんですか!?」

私がガバっと顔を挙げてリカルド王子殿下を見つめると彼は不敵に笑った。

「お前との婚約は続行だ。お前に俺の声の方がいいって言わせてやる。」


…違うんです!
そんなところで対抗心燃やさないでください!
婚約破棄してください!!
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