普通にやってたらイベントNPCに勘違いされてるんだけど

Alice(旧名 蒼韻)

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ついに運営から

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そんな時


ピコン!


「お?」

「...ついに運営から連絡が来たか 今時間空いてるか?だってよ」

「おー 空いてるー」

「それじゃあ YESを選択と..」

「おー!」

周りが光に包まれ 光が晴れた先は白い空間 そしてそこにいる2人の人物 恐らく運営だろう


「お、来た来た」

「来ましたか Alice様 Altair様」

「おう んで内容は何となく想像出来るが何の用だ?」

「はい 皆様 運営としても想定外なのですがプレイヤーや住人から何故か同じ住人として見られています これはご存知ですね?」

「ああ」

「それで運営のトップの統括が 『面白いプレイヤーだな 話を持ち込んで協力してくれるか聞いてくれ』 と言いましたので 御二方には 運営関連のものに協力して頂いて欲しい その為に 呼びました」

「どうするー?Altair」

「お前はもう決まってるだろ?」

「もっちろーん!こんな面白そうな事見逃せないよ!」

「はい、という事なので協力させていただきます」

「ありがとうございます 御二方には運営と直接連絡を取れるようにします それと貴女方を鑑定しても住人として表示されるよう設定しておきます」

「ありがとー運営さーん」

「良いよー こっちとしても助かるからね~ ただでさえブラックな仕事の内容が減るのは本当に助かるよ~」

「...聞かなかったことにしよう」


「それで御二方には運営から連絡 が来た時 何かしらイベントの事前情報を渡しますので それで運営とイベントでの貴女方の役等を話し合って頂きます もう御二方は有名プレイヤーから 住人として認識されているのでその設定で行きます よろしいでしょうか?」

「問題無いぜ」

「良いよ~」

「はい、それで御二方は偽名と真名を使い分けられるようにしておきます 他に何か必要な事はありますか?」

「私もAltairも武器が特殊だから それのカモフラが欲しいな」

「了解致しました それではAlice様の機装武器 に関しては 白 でコーティングでよろしいですか?」

「良いよ~」

「それでAltair様は..どうしますか?」

「俺の場合は別だな いつものこの姿はあのままで 何かAliceみたいなイベントNPCを演じる時に 太刀とかにカモフラして欲しい 割と無理言ってるがいけるか?」

「お任せ下さい それで我々の仕事量が減るなら全然構いません」

「..苦労してんだな」

「ええ、本当に」


「それと Altair様には演じて頂く際に顔などを隠したりする 装備を渡します」

「お、これか」

Altairが渡されたのは 鬼の仮面 赤黒いローブだ

「Alice様は 仮面とローブがありますから大丈夫ですね?」

「うん」


「それで御二方は 自由に イベント を起こしても構いません そこは運営がシステム対応を迅速に致しますので」

「運営凄いね~ 偶には休まないとダメだよ?」

「その優しさが胸にしみる...」


「それで次のイベントですが 闘技大会 です 今回は 住人とプレイヤー 両方参加出来ますので問題ないかと」

「住人だけとか プレイヤーだけとかの部門もあるの?」

「はい 異人部門 住人部門 混合部門の3つに別れてます」

「私 混合行きたいな~」

「んー 俺は住人で良いや」

「これらのイベントはこれから一定の時期に行われます その際 1度優勝した方はその次の大会には出れません ゲストとして解説に出てもらいます」

「おー 」

「ですがその次の大会には参加出来ます つまり一大会挟めば参加可能です ですが合計3回 優勝した方はそれ以降は参加不可能です」

「えー」

「ですがそれではつまらない との事ですので エキシビションマッチを 闘技大会の最後に予定してます その大会の優勝者と 前の大会の優勝者 もしくは3回以上優勝した方との対戦です」

「おー!」

「なのでよろしくお願いします 偶に運営が面白がって無茶ぶりすると思いますが 普通に対応するか無視で構いませんので」

「おー」

「無茶ぶり..」

「ですが もしかしたら結果が良ければ 運営が個人の権限で何かくれるかもしれませんね」

「それ 大丈夫?」

「社長も統括も開発部責任者もok出してるから問題無し!」

「えぇ..ほんとに...」

「...なんか..頑張れよ 何か愚痴あれば聞くからよ」

「ありがとうございます..」


そんなこんなで色々話して 少し裏話を聞いた後に 元の街に戻る

「どうするー?」

「ユニーク狩りだ 俺はこの街周辺を狩る アリサは始まりの街の周辺を頼めるか?」

「良いよ~」



そんなこんなで狩りが始まる


湿地帯方面のユニークは倒してるので無視 というか多分リスポーンしない したとしても新しい奴だ

全部狩ると プレイヤー側も困るので 各エリア事に一体ずつ狩る ここはAltairと話して決めている

湿地帯は街の東 砂漠は街の西にあるので 北と南だ


北は山 南は大森林 


北のユニークは割と簡単だった  土..というより鉄 いや それよりもっと硬い金属で出来ている巨人 所謂 ゴーレムだ 名を 【剛鉄腕の魔法巨人】だ

そいつを倒すと 何かしらの金属が大量に手に入る 勿論これはバッグに入れる 

「こんなに入っちゃダメでしょ いやそこはファンタジーで解決するのか」

そして宝箱は2つ

1つ目は

「...なにこれ?」

機装武器 フェイルノート アタッチメント
フェイルノートが楽器に変形するアタッチメント 楽器は聞いた者に様々な恩恵を与える そして 装備者の想像する楽器に変形する

「..レベルも40になってるし 楽器系のスキルでも取ろうかな」

『楽器術を習得しました』

そして変形させると

「おー バイオリンだ」

バイオリンに変形した

少し引いてみる

~~♪

綺麗な高音の音色が流れる


「良いね フルートとかにも変形するのかな?」

案の定変形した

「まさかだけど..ピアノも?」

案の定変形(以下略)



「ま、良い物が手に入れられたね それと2つ目は..」

2つ目は白い球体だった


「なにこれ」

【格闘術(剛柔)】のスキルオーブ

格闘術(剛柔)
格闘術の剛の型 柔の型 両方扱える格闘術 

「んー近接強くなりそうだし 取得」

『格闘術(剛柔)を取得しました』

「それじゃあ 南の方もやろー」




「ふぅ..終わりっと」

南のボスは 巨大な蜘蛛だ 名を 【忍び寄る影蜘蛛】

めっちゃ隠密能力が高くて 少しでも視線を外すと見失いそうになるほどだった

宝箱はまた2つ

「えーと 1つ目は..またアタッチメント?」


機装武器 ペルセウスのアタッチメント
ペルセウスの刃により傷をつけた者から体力 魔力 スタミナを吸収出来る様になるアタッチメント

「...ヤバくない?」

つまり傷を1回でも付けたら吸い放題だ 流石に上限とかは決まってそうだが

アタッチメントを付け そこら辺にいたゴブリンに少し傷を付ける

そして吸収と 念じると

ゴブリンから薄い煙が出てきて私の中に入ってくる そして魔力等が回復する感覚がわかる

それを少しの間続けていると


「..あれ? 干からびてる」

体力 魔力 両方全部吸われたからなのだろうか? 多分 吸収上限の計算は%じゃなくて一定の量なのだろうか? そこは運営に聞いてみよう


「2つ目は...うん」

スキルオーブだった

【隠形】のスキルオーブ

隠形
 スキル 隠密の進化先 隠密以上の 隠密能力があり その影響は仲間にも及ぼす事が出来る


「便利そう 良いね」

とりあえずAltairにチャットで終わった事を伝えて そのまま街に戻る

「そういえば..街には図書館があったはず」

一応 ユニークの他にも結構魔物は討伐したのでレベルはちょうど50だ というかユニーク一体の経験値が凄まじいのである


「お、良いスキルがあった」

記憶力強化
文字通り記憶力を強化する それは1度覚えた物を絶対に忘れないほど

「図書館で調べ物をするには良いスキル」



図書館に向かい 中に入る

ギルドカードを見せ 手数料の100Gを払う


「とりあえず 音楽関連と魔法関連の本かな」

音楽に関しては 楽器術を取得したからだ また1度バイオリンやピアノで何か演奏したいと思ったからでもある





「ふぅ..これで三冊目」

あれから 音楽(バイオリン編) 音楽(ピアノ編) そして音楽(フルート編)を読み切った

そんな時

「アリサさんじゃないですか 何の本を読んでるんですか?」

「 アグスさんですか 音楽の本を読んでるんですよ 最近 興味を持ちまして」

「へー それじゃあ今度 あの場所で シリウス達を連れて聞きに来ても良いですか?」

「私の演奏で良いなら大丈夫ですよ..でもそんなに上手くありませんので...」

「いえいえ 上手さ関係なく 俺は アリサさんの演奏を聞きたいんですよ」

「..分かりました それでは今でもよろしいですが..流石にお仲間の事情も合わないでしょう?」

「いや全然合いますよ」

「それじゃあ今から30分後に あそこに来てください そこで私は待ってますので」

「了解です」



あの古ぼけた教会に行き 中に入る


そして台座の前で

「1曲 弾いてみますか」

この世界の曲だ バイオリンで弾いてみる

主に高い音が中心の テンポが早い 明るく美しい曲だ


~~♪


バイオリンに集中する


その音色は何処か煌めいた花畑や 華麗なる舞踏会をイメージさせるような曲


名は スパーブ ブライ

この世界で 煌めき 華 春 華麗 を意味する言葉だそうだ

まさにピッタリだ


そうして曲は終わる

「案外いけるものですね..そろそろ来ますね」


トコトコと複数人の足音が聞こえてくる


そして教会に入ってくる


「来ましたか アグスさん シリウスさん スイコさん ノワールさん」

「はい、アリサさん」

「アリサさんの演奏楽しみ!」

「どんな感じなんだろう..」

「それにしてもこの世界でもちゃんと音楽はあるんだな..本当に 1つの世界だ 」


「それじゃあ 先程 まで弾いていた1曲を 弾きますね」

「はい!お願いしまーす!」

「それじゃあ 始めます」

先程と同じ スパーブ ブライを弾き始める




そして弾き終わる


アグス達は何故かポカーンと口を開けている

「ど、どうでしたか?」

緊張からなのか声が少し震える

「...」

「あ、あのー」

「はっ..とても..」

「と、とても..?」

「凄かったです! どうやったらあんなに綺麗に音が出せるんですかー!」

スイコ が飛びついてきた

いきなりの事なので焦ってしまい声も先程より震える

「ち、ちょっと す、スイコさん あ、危ないから はなれ、 きゃっ!?」

スイコに押し倒される形で倒れる

「いたた..」

「あ、ごめんなさい! アリサさん!大丈夫ですか!?」

「は、はい だ、大丈夫です..」

「少し顔が赤いですけど..熱とかありますか?」

「い、いえ..」

「と、とりあえず アリサさんの素晴らしい演奏に拍手をしよう」

そんなシリウスの言葉と共に 拍手が起こる


「あ、ありがとうございます!皆さん」


「一応聞きますけど アリサさん バイオリン初めてどのくらいですか?」

「? ついさっきですけど..」

「天才だ」

「もう才能ですよ それ」

「普通に お金払いたいレベル」

「無料なのが申し訳ない..」

「そ、そんなお金なんて...」

払われたら払われたでこちらも困る というか金を取るつもりは今後一切ない

「聖人だ..」



「い、一応 ピアノとフルートも出来るんですが..」

「凄! でもピアノとフルート ありませんよ?」

「そこは大丈夫です」

と言い バイオリンをピアノに変形させる


そしてアグス達は口をポカーンと再び開けている


「ど、どこで手に入れたんですか!? それ!?」



「な、なるほど..友人から貰ったと..」

「はい、昨日送られてきまして 友人は古代遺物の研究家でして研究対象だったこの楽器をもう研究が終えたからあげると 手紙とともに」

「古代遺物..またしても調べないといけないものが出来たな」

「それじゃあピアノで1曲」

「あれ?アリサさん」

「はい、どうしましたか?」

「楽譜は?」

「先程 図書館で暗記してきましたので」

「...マジですか?」

「はい」

「..凄」

「ありがとうございます」

今回引くのはちゃんと本に乗っていたが現実世界にも存在する曲だ

幻想即興曲 かの有名なショパンが作曲した曲だ 本来なら焼却されるはずだった曲だが ショパンの死後 友人のフォンタナ が約束を破り 世に広めた曲だ

ピアノの中では難易度はかなり高く 本には 楽譜に忠実に 変な癖などを入れず 楽譜の通りに そのまま弾く 等と書かれていた どの曲もそうだが この曲は癖による影響がかなり大きいようだ

最初はソのオクターブから始まる

そこから低音 高音が交ざり とてもテンポが早くなる

その音色は落ち着きと どこか優しさを感じる そして美しい 


そんな曲を弾き終える


少し静かな時間が出来

遅れて


パチパチパチと拍手が起こる

「何故弾けるんだ...?」

「それも楽譜無し」

「アリサさんが弾いたのはF.F ショパンの幻想即興曲 ピアノだと高難易度曲として有名だけど...この世界に..何故?」

「メタイこと言うけど良い?」

「後で」

「あい」

「ありがとうございました それじゃあ次で最後にします お次はフルートです」

ピアノをフルートに変形させ 持つ

弾くのはカルメン幻想曲 作曲者は ジョルジュ・ビゼーだ 日本だと 『小さな木の実』 が親しまれている

カルメン幻想曲は 本来なら ヴァイオリンやピアノの伴奏付きで演奏されることが殆どだ だがフルートともピアノの伴奏付きで 演奏される時もある

だが今回は別だ 私一人の フルートでのソロ

鬼畜である 高音が殆どなのでそれを維持しつつ 息の調整しながら  キー(フルートにある 開閉ができる少し小さな穴 これで音程の調整とかもする) の開閉等をしたりする

だから無駄な事を考えずに集中する







弾き終える 弾いてる時の記憶は無い 集中しすぎて覚えてないようだ

「す、すごい..」

パチパチパチと拍手が起こる中

少し意識がハッキリしなくなる

身体がふらつくが体勢を立て直せない

そのまま倒れる

と思いきや

「危ない!」

スイコ が受け止めてくれた


「ありがとう..ございます スイコさん...」

「大丈夫ですか? アリサさん 無理しなくて良いんですよ?」

「少し..集中..しすぎました」

おそらく脳が集中しすぎた際の処理に追いつかなかったのだろう 無理矢理脳を稼働させた結果 少し代償が来たのだと思う

魔力も減っていることから身体強化で 脳を強化してたのも分かる

「無理しないでください 前だって 張り切りすぎて あんなになっちゃったんですから」

「はい...」

「眠いならそのまま寝てしまっても良いですよ 私が見守ってますから」

「いえ..そんな..」

だが段々と意識は消えていく

「寝てください 休んでください じゃないと 貴方が危ないです」

「分かり..ました」

疲れか何か分からないが 声もあまり出ない

そのまま意識は闇に消える


*ここから先は 別視点


「..寝たね」

「とりあえずそこの椅子に寝かせよう 」

「私がアリサさんを運ぶわ」

スイコがを運び アリサの頭を膝に乗せる

「それにしてもとても綺麗だったわ それと同時に 何かいつもと違った雰囲気を感じた」

「やっぱり?」

「ええ、なんか..悲しんでるような感じがした」

「分かるのか?」

「一応 幼い頃にピアノ習ってたから その時 先生に  弾く人の 性格 感情 思考によってその曲の雰囲気はがらっと変わる って言われた まさにその通りだった」

「それと..このフルートどうする?」

「アリサさんの手に握らせときましょう アリサさんの物だし」

「了解」

「とりあえず光魔法を掛けておこう 」

「お願いね シリウス」




闇から意識が戻る 少し目を開ける  あの教会だ

「ん...」

「お、 起きた おはよう アリサさん」

「おはよう..ございます..」

「シリウス 水魔法で水球 作ってあげて それで顔洗えるように」

「任せとけ」

「ほら アリサさん これで顔を」


水球で顔を洗う


そしてノワールから渡された タオル?で顔を拭く

「皆さん..迷惑をお掛けして 申し訳ございませんでした..」

「いいよ いいよ こっちも色々お世話になってるから偶にはこうしないと」

「そう言って貰えるとありがたいです..」

そんな時


「よぉ お前ら」

「シュテンさん!」

「何してんだ? アリサは分かるが」

「それがですね..」

私が事情を説明する


「...本当に大丈夫か? 楽器を弾くのは良いが その楽器 なんか呪われてねぇよな?」

「友人の方が研究した古代遺物らしいので問題は無いと思います」

「はぁ...気をつけろよ とりあえずありがとな アグス シリウス スイコ ノワール」

「いえいえ こちらもお世話になってるので..」

「そう言ってくれると俺もアリサも助かるわ 」

『本当に大丈夫だよな?』

『うん 原因は何となく分かってるから後で言う』

『..了解だ』


「とりあえず今日のところは解散だな 悪いが アリサがまた体調崩したりぶっ倒れたら マズイからな」

「そうですね その方が良いかと」

「んじゃまた

「はい!」


現在 Altairに背負われている


「んでぶっ倒れた理由は?」

「フルートで カルメン幻想曲を伴奏なしで弾いてて その際 脳の処理能力が追いつかなかったけど無理矢理脳を稼働させたからその代償だと思う」

「...無意識か?」

「うん」

「はぁ...下手したらリアルに影響すんだからやめろよ?」

「次から気をつける」

「ほんとかなぁ..」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
作者はあまり音楽についての知識はありません 今回載せた内容は独自に調べて書いたものなので どうか大目に見てくださると助かります
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