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冒険者の道

第20章 失踪の仲間たち

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第20章  

失踪の仲間たち

サワラの冒険者ギルド:緊迫の朝

サワラの街は、朝の陽光に照らされて穏やかに目覚めていた。石畳の道には馬車の軋む音が響き、市場では果物や工芸品の売り声がこだまする。冒険者ギルドの木造看板は、そよ風に揺れながら、剣士や魔法使いの活気ある声を迎え入れていた。リオ・バレンシアは、Cランク冒険者として、この街で確かな足跡を刻みつつあった。背はぐんと伸び、金髪が肩まで伸びて風に揺れる姿は、少年らしい純粋さと冒険者の頼もしさを漂わせていた。革の軽鎧が体に馴染み、腰のポーチには薬草や道具が詰まっている。

ギルドの扉をくぐると、いつもの喧騒がリオを包んだ。木の床は冒険者の足音で軋み、壁の掲示板には色とりどりの依頼書が貼られている。剣士が酒杯を打ち鳴らし、魔法使いが呪文の練習で小さな光を灯す中、受付のサラ(28歳、明るい笑顔の女性)がリオを見つけ、いつもと違う真剣な表情で手招きした。「リオ君、ちょっと来て! 緊急の話があるの!」

「緊急?」リオは眉を上げ、カウンターに近づいた。サラの声には、普段の軽快さが影を潜め、どこか切迫した響きがあった。「サラさん、どうしたの? なんかあった?」

サラは深呼吸し、声を低めた。「D級パーティー『サワラの風』の4人組が、5日前から戻ってないの。採取依頼で出かけたんだけど……連絡が途絶えてて、ギルドも心配してる。」彼女は一枚の依頼書をリオに差し出し、続けた。「リオ君、Cランクのソロで実績もあるし、信頼できるから……お願い、この指定依頼を受けてくれない?」

リオは依頼書を受け取り、目を走らせた。そこには詳細が記されていた。

---

依頼内容  
- 任務:D級パーティー「サワラの風」の4人を速やかに救助せよ。可能な限り戦闘を回避し、安全を優先。  
- 場所:サワラの街から馬で1日の辺境沼地。大森林に隣接する山岳地帯で、沼地と岩場に囲まれた地域。貴重な薬草「シルバーヴァイン」が自生。
- 対象:パーティー「サワラの風」(戦士:カイン、剣士:レオ、回復役:ミア、魔法使い:ソフィア)。  
- 報酬:金貨20枚。  
- 備考:5日前から連絡途絶。早急な対応が必要。

---

リオは依頼書を読みながら、顔を上げた。「『サワラの風』……カインさんたちのパーティーだよね?」彼の脳裏に、ギルドで何度か言葉を交わした4人の顔が浮かんだ。カイン(16歳、盾使いの戦士)、レオ(16歳、剣士)、ミア(15歳、回復役)、ソフィア(15歳、魔法使い)。リオより少し年上の仲良しグループで、いつも笑顔でギルドに集まり、冗談を言い合っていた。カインの豪快な笑い声、レオの軽いノリ、ミアの優しい微笑み、ソフィアの少し気取った話し方――リオは彼らと軽い挨拶やクエストの話をしたことがあり、親しみを感じていた。

「うん、そう。カイン君たちのパーティー。」サラは頷き、眉を寄せた。「バランスのいい4人だし、採取依頼なら問題ないはずだったんだけど……辺境沼地はモンスターも弱い場所なのに、5日も戻らないのはおかしいの。リオ君、ソロでグランドボアを倒した実力があるから、きっと助けられる!」

リオは胸に熱いものを感じた。カインたちとは親友と呼ぶほどではないが、ギルドで顔を合わせる仲間だ。彼らの笑顔が途絶えるなんて、想像したくなかった。「わかった、サラさん。俺、この依頼受けるよ。カインさんたち、絶対連れ戻す!」

サラの顔に安堵の色が広がった。「ありがとう、リオ君! 装備と準備、ちゃんと確認してね。辺境沼地はモンスターは弱いけど、足場が悪いから気をつけて。」彼女は依頼書にスタンプを押し、リオに渡した。「今すぐ出発できる? ギルドもみんな心配してるから、早い方がいいの。」

リオは依頼書を革のポーチにしまい、即座に頷いた。「うん、すぐ準備して出るよ。馬小屋に寄ってから、馬で直行する!」緊急の指定依頼だ。3日も経過している以上、1分1秒が惜しい。リオはカウンターを離れ、ギルドの喧騒を背に受けた。


即座の出発準備

リオはギルドを飛び出し、サワラの街を駆け抜けた。市場の喧騒を横目に、借り物の馬小屋へ直行した。朝の陽光が馬の毛並みを照らし、鞍を急ぎで付け替える。ポーチにはいつもの薬草と簡易キットが入り、水筒を満タンに満たした。革の軽鎧を軽く叩き、腰の剣を確かめる。ガボンの鍛冶工房で手に入れた鋼の剣身とブルーメタルのグリップの剣は、腰に重みを添えていた。「カインさんたち、待ってて……。」リオは馬に跨り、手綱を握った。蹄の音が石畳に響き、街の門をくぐる。

サワラの街を後にし、馬は平原を駆け抜けた。朝霧が残る道は、1日の旅で辺境沼地へ続く。リオの心は、依頼書の言葉を繰り返していた。戦闘を回避し、迅速に救助――カインたちの笑顔を思い浮かべ、馬の速度を上げた。「絶対、みんな無事でいてくれよ……。」



リオはサワラの冒険者ギルドで、D級パーティー「サワラの風」(カイン、レオ、ミア、ソフィア)の救助を命じる緊急指定依頼を受けた。辺境沼地での採取任務から5日戻らない仲間を救うため、即座に準備を整え出発する。バレンシア家の誇りを胸に、リオは新たな挑戦へと馬を走らせる。
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