圧倒的不完全人間初めて乙女と仲良くなる

ウシヒロ

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3 圧倒的迷惑

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 季節は秋。
 紅葉が豊になるなか学校では祭が始まっていた。
「なあ......客こないんだが」
「そうだな......」
「そもそも闇鍋なんてする人いないんじゃないのか?俺もお前に脅迫されなければ絶対にしない」
「あんまりうるさとあのことばらすよ?」
「はいはい分かりました分かりました」
 皆さんにこうなった経緯を説明しよう。
 まず俺が通ってる山口県、下関市、壇ノ浦高等学校は校則でバイクに乗ってはいけない。
 しかし俺はその校則を断固拒否し、バイクに乗っている。
 それをどこかで見られていたのだろう。
 この|山口直人(やまぐちなおひと)という奴はそれを脅迫材料として俺を無理やり闇鍋なる謎のバザーに参加させられた。
 しかし壇ノ浦高校とは何とも平家が滅亡しそうな名前である。
「客来ないしもう撤収していいか?」
「だめだ!客が来なかったら二人でやるぞ」
「やだよ男二人で鍋つつくとか」
「楽しそうですね」
「どこが!」
 そう言って前を見るとキリリとした顔立ちでショートヘアの乙女がいた。
「え!客?おい真二ほら客きたぞ」
「ワーヨカッタネ」
 そう言いながらもしっかり中に案内する。
「ここは何をする場所なのですか?」
「おい山口何するか理解してないみたいだからもうお開きにしよう」
 流石に乙女に得体の知れない鍋を暗闇の中食べさせるのは気が引ける。
「冗談じゃない!やっと一人目の客が来たのに!良いから始めるぞ」
 山口が電気を消し鍋に具材を入れ火をつける。
「さぁこの中に何が入ってるかは分からない。これを皆で食べる。一回つかんだ食材は責任もって食べるように」
 果たしてちゃんとした食べ物なのだろうか。不安である。
「乙女よ嫌なら逃げても良いんだよ?」
「いえ大丈夫です。この勝負受けて立ちます」
 いつから勝負になったのだろうか。真相は闇の中である。略して真闇。
 鍋が煮え、皆食べ始める。
「これは何なのでしょう?太くて固いものです」
「分からん」
「さぁ俺も分からん」
「いや入れた本人は分かっとけよ」



 これが一年前の文化祭の出来事である。
「あの時のも君だったのか」
「はい、あの出来事が有ったからこの学校に入学しようと思ったのです。しかし山口さんは直ぐ見つかったのですが先輩は誰に聞いても知らないと言われ......」
「すまないねぇ」
 人に知られてなくて謝るとはこれもまた初めての経験である。
「失礼ですが先輩の名前は何というのでしょうか?」
「|東雲真二(しののめしんじ)だこれからよろしく。そちらは?」
「|古賀紫(こがゆかり)です。宜しくお願いします」
 こんなに妹以外の異性と話したのはいつぶりだろうか。非常に心が躍った。
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