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第五章 私たちの選ぶ未来
十一 二度と繰り返さない
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1・
「何か起こっているような気がする……」
古代遺跡に到着した僕は、崩れそうな石造りの遺跡の一部に隠れ、思わず呟いた。
窓だったろう場所から外を窺うイツキが振り向いて、人の姿に戻った僕を見た。
「未来での話ですか?」
「うん。思ったよりこっちで時間がかかってるし……向こうでもその分、時間が流れているとするなら、襲撃があったのかもしれない」
「かもしれません。けれど、仲間を信じましょう。我々は、ここで任務を成功させるべきです」
「そうだよね。みんなは、とても強いし賢いから大丈夫だ」
僕がそう言ってすぐに、遺跡の広場、かつて何かの儀式が取り行われていたのだろう、円形に石畳が敷きつめられた見晴らしの良い場所に、空から巨大な天使たちが次々と舞い降りてきた。
彼らは僕らがいるこちら側とは別の方向からやって来た、僕らからしたら普通の大きさの二つの人影を取り組み、会話し始めた。
近くに寄れないものの、龍神でレリクスの僕と狐族のイツキは耳がいい。魔法を使わなくても盗み聞きできた内容は、理不尽なものだった。
元々のこの星の主神は大地の女神メレディアナさんだ。移住してきた天使たちは好意で受け入れてもらえたのに、実力の差からその主権を譲れと言い始めた。その方が、この星と人間の文明が発展するのだと。
メレディアナさんは彼らの好戦的な性格を問題にしているようで、それを直接的に指摘はしないが、結果的に申し出を蹴るしかなくなった。
天使たちはメレディアナさんを我欲と支配欲の強い愚か者だと罵倒して、武器を手にして迫っていった。
僕は悲劇が起きると分かっているから、目をキツく閉じて手で両耳を塞いだ。
イツキが傍から離れた気配がした。
地響きが幾度か起きる。何か分からない揺れや強風が吹く。
僕は何も目にしてないし聞いてないけど、自然と涙が出て流れた。
本当は助けてあげたかった、ごめん、ごめんと心で繰り返した。
腕に触れられて驚き、目を開けると、イツキが目の前に立っていた。手に持つ宝石から、ぼんやりとした何者かの意識を感じる。
「行きましょう」
イツキは言い、光の魂のクリミア様からもらったもう一つの宝石を取り出し、使用した。
一瞬のち、少し後の時代の浮遊城、天界の片隅で座っていた。
2・
メレディアナさんが殺された時に、人間として生きていたクリミア様も死んだ。そして神として復活して舞い戻った彼は、地上に遺してしまった幼い娘を彼が作った浮遊城から見守り、年頃になるとここに呼び寄せたそうだ。
父親と名乗らず、娘を神の使徒として受け入れて、経験を積ませて力をつけさせた。
その娘が、本格的な力を持ち始めた頃。クリミア様は彼女から永遠に母を奪った罪にとうとう耐えられなくなり、暗闇の底に沈んでいったという。
光の魂のクリミア様は、僕にこの時のクリミア様を見て魂の特徴を憶えておくようにと言った。
そうしないと、いくつも存在するイカの足からこの時代のクリミア様を発見するのが困難過ぎるだろうからと。
僕とイツキは、空に浮いてゆっくり移動しているらしい白亜の城の、緑溢れる中庭にいた。
強い気配があちこちにあるものの、一番大きなエネルギーを感じる者は城の正面にいるようだ。
僕とイツキは注意深く隠密行動をして、時折出会うこの天界の人たちを回避しつつも、クリミア様に近付いて行った。
そのうちに、楽しげな雰囲気の中で歓声が湧き起こる、テニス大会の現場に到着した。
城の正面にはだだっ広い平地があり、クリミア様だろう人も含めた神々が笑顔でテニスをしている。
どうやら決勝戦のようで、試合はすぐに終わった。
別の時代にいる彼とよく似たクリミア様が優勝して、一番豪華なトロフィーを審判役の神様から受け取っていた。
そして次に、さっきとてもはしゃいでコートを走っていた金髪ポニーテールの女の子と、その相方の男の子が一個のトロフィーを同時に受け取った。
「もう憶えられましたか?」
イツキが小声で言う。僕は頷きつつも、自分と同じぐらいの年齢に見える女の子のことが気になって目が離せない。
「では帰りましょう。皆が騒いでいる今が、好都合です」
「ちょっと待って。あの女の子、見覚えない?」
「まさか、ありませんよ。彼女がクリミア様のご息女でしょう。彼女は今日この日にクリミア様が消息を絶ってからは、同じく取り残された神々と共にこの星を護るのでしょう? あの乱暴な神々とも和解すると、先に教えて下さったのはあなたです」
「うん。クリミア様から聞いたんだ。だけどその、彼女は──」
話している時に、遠くにいる彼女がこちらを向いた。目が合う。
隠密効果が付加された僕の気配に気付いたのか、意識していないのかは分からない。けれどその透き通る青い目で見られて、僕はもう少しで声を上げるところだった。
イツキが異変に気付いたのか断りもなく僕の肩を掴み、移動用の宝石を使用した。
一瞬で、夜空の中の世界に立っていた。
「イツキ、さっきの、さっきのって!」
「落ち着いて下さい。我々の任務は何ですか?」
「あ……闇の神から、みんなを救うこと」
「はい、その通りです。もう準備は終わりましたよね? 元の時代に帰りましょう」
しょんぼりした僕にイツキは言い、周囲を見回した。
不意に、僕の斜め後ろから大きな赤毛の豹が歩いてきたから物凄く驚いた。
「よう、済まないな。待たせたか?」
フリッツベルクさんの声なので、彼だと気付いた。
「いいえ、先ほど来たばかりです。もう戻れますか?」
イツキが言うと、待ち疲れか少し眠たげに見えるフリッツベルクさんは頷いた。
「そっち次第だ。ショーン君、もう帰って良いか?」
「はい。お願いします」
僕は本来の任務をしっかり思い出し、余計な事を忘れてフリッツベルクさんに頼んだ。
「あ、でもその前に聞きたいのですが。クリミア様が闇に墜ちてしまった人生の時にいた、彼の娘さんのことはご存じですか?」
イツキが僕に非難する目をしたが、見えていないふりをした。
「うん? 俺自身は遠くにいて直接的に知ってる訳じゃないが、クリミア様が遺した手下をまとめて、主神の女神になったようだな。確か、その星独自の転生システムの管理人の龍神と結婚したと思う」
「け」
僕は固まった。
イツキが僕の腕を掴んだ。
フリッツベルクさんは、僕らを元の時代に転送した。
3・
僕がベッドの上で目覚めると、荒れ果てた部屋の中で本格的な戦闘が繰り広げられていた。
オーランドさんやウィルさん、ロゼマイン様や他の皆さんも大変そうだと理解した瞬間、目の端に壊れた棚が見えた。
そこにあった筈のイツキの絵皿と、ミンスさんからもらった貝殻が見当たらない。
僕は生まれて初めて激怒した。
「心無き闇の襲撃者よ、全て立ち去れ!」
今までで一番の大声で本気の命令をすると、部屋の中だけじゃなく周辺にあった複数の闇の気配も、最初から無かったかのように一瞬にして消え去った。
「皆さん、怪我はないですか? 無事ですか?」
尋ねながらベッドを降り、皆さんが無事なのを確認しつつ、棚があった壁際に移動した。
しゃがみ込んで色んな壊れた物を漁り、割れた絵皿の一部を掘り出した。
「イツキ……イツキ~!」
「私はここにいます。無事ですので喜んで下さい」
そう言うイツキは、嬉しそうに微笑んでいる。
「イツキの絵皿が! 割れてる!」
「そうですねえ。惜しいですが、掃除しましょう。私がやります」
「駄目だ、修理する!」
「ミンスさんの貝殻は?」
僕はハッとして、貝殻を探した。一個だけ辛うじて無事だったものの、他は砕けてしまった。
イツキの絵皿もそうだけれど、思い出の大事な物が乱暴に壊されると、その思い出を大事に思う自分自身が壊されたように感じる。それにイツキもミンスさんも、傷つけられた気になる。
僕が辛くて震えていると、オーランドさんが話しかけてきた。
襲撃が二度あり、とても大変だったのだと。
僕は一気に冷静になって立ち上がり、無事だった貝殻を内ポケットに入れて被害状況の確認に向かった。
怪我人は大勢いたけれど、死人はいない。ミンスさんやローレルさんなどの非戦闘員は、首都のお城の方に逃げていて無事だという。
僕は治療を手伝いつつ、みんなが無事で良かったと心から安堵した。
そしてイツキから、メレディアナさんの魂が眠る宝石を受け取った。
淡く水色に輝く宝石を見つめ、彼女とクリミア様が共に亡くなった古代遺跡のことを思い出した。
もう二度とあんな悲劇は繰り返さないし、全てを取り戻す。そう心に誓った。
「何か起こっているような気がする……」
古代遺跡に到着した僕は、崩れそうな石造りの遺跡の一部に隠れ、思わず呟いた。
窓だったろう場所から外を窺うイツキが振り向いて、人の姿に戻った僕を見た。
「未来での話ですか?」
「うん。思ったよりこっちで時間がかかってるし……向こうでもその分、時間が流れているとするなら、襲撃があったのかもしれない」
「かもしれません。けれど、仲間を信じましょう。我々は、ここで任務を成功させるべきです」
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僕がそう言ってすぐに、遺跡の広場、かつて何かの儀式が取り行われていたのだろう、円形に石畳が敷きつめられた見晴らしの良い場所に、空から巨大な天使たちが次々と舞い降りてきた。
彼らは僕らがいるこちら側とは別の方向からやって来た、僕らからしたら普通の大きさの二つの人影を取り組み、会話し始めた。
近くに寄れないものの、龍神でレリクスの僕と狐族のイツキは耳がいい。魔法を使わなくても盗み聞きできた内容は、理不尽なものだった。
元々のこの星の主神は大地の女神メレディアナさんだ。移住してきた天使たちは好意で受け入れてもらえたのに、実力の差からその主権を譲れと言い始めた。その方が、この星と人間の文明が発展するのだと。
メレディアナさんは彼らの好戦的な性格を問題にしているようで、それを直接的に指摘はしないが、結果的に申し出を蹴るしかなくなった。
天使たちはメレディアナさんを我欲と支配欲の強い愚か者だと罵倒して、武器を手にして迫っていった。
僕は悲劇が起きると分かっているから、目をキツく閉じて手で両耳を塞いだ。
イツキが傍から離れた気配がした。
地響きが幾度か起きる。何か分からない揺れや強風が吹く。
僕は何も目にしてないし聞いてないけど、自然と涙が出て流れた。
本当は助けてあげたかった、ごめん、ごめんと心で繰り返した。
腕に触れられて驚き、目を開けると、イツキが目の前に立っていた。手に持つ宝石から、ぼんやりとした何者かの意識を感じる。
「行きましょう」
イツキは言い、光の魂のクリミア様からもらったもう一つの宝石を取り出し、使用した。
一瞬のち、少し後の時代の浮遊城、天界の片隅で座っていた。
2・
メレディアナさんが殺された時に、人間として生きていたクリミア様も死んだ。そして神として復活して舞い戻った彼は、地上に遺してしまった幼い娘を彼が作った浮遊城から見守り、年頃になるとここに呼び寄せたそうだ。
父親と名乗らず、娘を神の使徒として受け入れて、経験を積ませて力をつけさせた。
その娘が、本格的な力を持ち始めた頃。クリミア様は彼女から永遠に母を奪った罪にとうとう耐えられなくなり、暗闇の底に沈んでいったという。
光の魂のクリミア様は、僕にこの時のクリミア様を見て魂の特徴を憶えておくようにと言った。
そうしないと、いくつも存在するイカの足からこの時代のクリミア様を発見するのが困難過ぎるだろうからと。
僕とイツキは、空に浮いてゆっくり移動しているらしい白亜の城の、緑溢れる中庭にいた。
強い気配があちこちにあるものの、一番大きなエネルギーを感じる者は城の正面にいるようだ。
僕とイツキは注意深く隠密行動をして、時折出会うこの天界の人たちを回避しつつも、クリミア様に近付いて行った。
そのうちに、楽しげな雰囲気の中で歓声が湧き起こる、テニス大会の現場に到着した。
城の正面にはだだっ広い平地があり、クリミア様だろう人も含めた神々が笑顔でテニスをしている。
どうやら決勝戦のようで、試合はすぐに終わった。
別の時代にいる彼とよく似たクリミア様が優勝して、一番豪華なトロフィーを審判役の神様から受け取っていた。
そして次に、さっきとてもはしゃいでコートを走っていた金髪ポニーテールの女の子と、その相方の男の子が一個のトロフィーを同時に受け取った。
「もう憶えられましたか?」
イツキが小声で言う。僕は頷きつつも、自分と同じぐらいの年齢に見える女の子のことが気になって目が離せない。
「では帰りましょう。皆が騒いでいる今が、好都合です」
「ちょっと待って。あの女の子、見覚えない?」
「まさか、ありませんよ。彼女がクリミア様のご息女でしょう。彼女は今日この日にクリミア様が消息を絶ってからは、同じく取り残された神々と共にこの星を護るのでしょう? あの乱暴な神々とも和解すると、先に教えて下さったのはあなたです」
「うん。クリミア様から聞いたんだ。だけどその、彼女は──」
話している時に、遠くにいる彼女がこちらを向いた。目が合う。
隠密効果が付加された僕の気配に気付いたのか、意識していないのかは分からない。けれどその透き通る青い目で見られて、僕はもう少しで声を上げるところだった。
イツキが異変に気付いたのか断りもなく僕の肩を掴み、移動用の宝石を使用した。
一瞬で、夜空の中の世界に立っていた。
「イツキ、さっきの、さっきのって!」
「落ち着いて下さい。我々の任務は何ですか?」
「あ……闇の神から、みんなを救うこと」
「はい、その通りです。もう準備は終わりましたよね? 元の時代に帰りましょう」
しょんぼりした僕にイツキは言い、周囲を見回した。
不意に、僕の斜め後ろから大きな赤毛の豹が歩いてきたから物凄く驚いた。
「よう、済まないな。待たせたか?」
フリッツベルクさんの声なので、彼だと気付いた。
「いいえ、先ほど来たばかりです。もう戻れますか?」
イツキが言うと、待ち疲れか少し眠たげに見えるフリッツベルクさんは頷いた。
「そっち次第だ。ショーン君、もう帰って良いか?」
「はい。お願いします」
僕は本来の任務をしっかり思い出し、余計な事を忘れてフリッツベルクさんに頼んだ。
「あ、でもその前に聞きたいのですが。クリミア様が闇に墜ちてしまった人生の時にいた、彼の娘さんのことはご存じですか?」
イツキが僕に非難する目をしたが、見えていないふりをした。
「うん? 俺自身は遠くにいて直接的に知ってる訳じゃないが、クリミア様が遺した手下をまとめて、主神の女神になったようだな。確か、その星独自の転生システムの管理人の龍神と結婚したと思う」
「け」
僕は固まった。
イツキが僕の腕を掴んだ。
フリッツベルクさんは、僕らを元の時代に転送した。
3・
僕がベッドの上で目覚めると、荒れ果てた部屋の中で本格的な戦闘が繰り広げられていた。
オーランドさんやウィルさん、ロゼマイン様や他の皆さんも大変そうだと理解した瞬間、目の端に壊れた棚が見えた。
そこにあった筈のイツキの絵皿と、ミンスさんからもらった貝殻が見当たらない。
僕は生まれて初めて激怒した。
「心無き闇の襲撃者よ、全て立ち去れ!」
今までで一番の大声で本気の命令をすると、部屋の中だけじゃなく周辺にあった複数の闇の気配も、最初から無かったかのように一瞬にして消え去った。
「皆さん、怪我はないですか? 無事ですか?」
尋ねながらベッドを降り、皆さんが無事なのを確認しつつ、棚があった壁際に移動した。
しゃがみ込んで色んな壊れた物を漁り、割れた絵皿の一部を掘り出した。
「イツキ……イツキ~!」
「私はここにいます。無事ですので喜んで下さい」
そう言うイツキは、嬉しそうに微笑んでいる。
「イツキの絵皿が! 割れてる!」
「そうですねえ。惜しいですが、掃除しましょう。私がやります」
「駄目だ、修理する!」
「ミンスさんの貝殻は?」
僕はハッとして、貝殻を探した。一個だけ辛うじて無事だったものの、他は砕けてしまった。
イツキの絵皿もそうだけれど、思い出の大事な物が乱暴に壊されると、その思い出を大事に思う自分自身が壊されたように感じる。それにイツキもミンスさんも、傷つけられた気になる。
僕が辛くて震えていると、オーランドさんが話しかけてきた。
襲撃が二度あり、とても大変だったのだと。
僕は一気に冷静になって立ち上がり、無事だった貝殻を内ポケットに入れて被害状況の確認に向かった。
怪我人は大勢いたけれど、死人はいない。ミンスさんやローレルさんなどの非戦闘員は、首都のお城の方に逃げていて無事だという。
僕は治療を手伝いつつ、みんなが無事で良かったと心から安堵した。
そしてイツキから、メレディアナさんの魂が眠る宝石を受け取った。
淡く水色に輝く宝石を見つめ、彼女とクリミア様が共に亡くなった古代遺跡のことを思い出した。
もう二度とあんな悲劇は繰り返さないし、全てを取り戻す。そう心に誓った。
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