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20代前半くらいの男がいた。黒のスウェットをだらしなく着ている。無精髭を雑草のように生やしている。ニヤニヤしながらこちらを見ている。その目が春菜に向けられる。
「もしかして女の子を賭けて勝負してたのか?いいね。俺のことも混せてくれよ。俺、ロリコンなんだ。そこの女の子みたいな可愛い子を見てるとムラムラしちゃうんだ。よし。この勝負の勝者はその女の子とセックスする権利を得られることにしよう」
男は下品な笑みを浮かべながら下品なことを言う。
春菜の顔が強ばる。
「お前、ふざけたこと言ってんじゃねーよ。この変態が」
前田少年が怒り混じりの声で言った。
「変態。男はみんな変態でしょ。そこのお兄さんだって変態でしょ。小学生くらいの女の子を賭けて勝負してたんだから」
「誠さんは変態じゃない。私を助けてくれたヒーローよ」
春菜が睨みながら言う。
「ヒーロー?私を助けてくれた?そうなんだ。すごいね。お兄さん」
ヘラヘラ笑いながら言う。
この男、ヤバイ。薬物でもやってるような異常さを感じる。
「じゃあ、今回も助けてみなよ。俺が悪役やってやるからよ。でも俺の悪役は本格的だからお兄さんが負けたら本気でそこの女の子とセックスしちゃうからね」
「お前ふざけんな。高梨が気持ち悪いと思うこと言うな」
前田少年が怒って言う。
「お前、うるさいよ。ガキのくせに。弱いガキは母ちゃんのお乳でも飲んでろ。バ~カ」
「この野郎!ぶっ飛ばしてやる!」
前田少年は男に向かっていく。
「バカ!やめろ!」
僕は怒鳴る。
男はヘラヘラ笑っている。余裕の笑みだ。
男に攻撃を加えようとした前田少年の動きが止まる。顔面を男に殴られたのだ。右ストレート。攻撃を受けた前田少年は尻もちをつく。顔面を抑えている。鼻血が出ている。
「ははっ。本当に弱いな」
男は少年を見下ろしながら笑う。
「このクソが!」
僕は男に襲いかかる。
男がヘラヘラ笑いながら構える。ムエタイの構えだった。
こいつ、やはり格闘経験者か。
立ち技最強と言われているムエタイの構え。
その構えを見た瞬間、僕はこの男は強いと直感した。
昔の僕なら強い相手にも怯まず立ち向かっていっただろう。でも今の僕にはそんな勇気なかった。相手が強いと直感した瞬間、立ち止まってしまった。
「どうした?びびったのか?」男が笑いながら言う。「情けねえな」
「ああ、僕もそう思うよ。情けねえって。でもムエタイ崩れのあんたも情けねえって思うぞ」
「俺は崩れじゃねえ。やめたんだ。あんな八百長格闘技」
図星をつかれた男はムキになって言う。
やはりムエタイ崩れか。
「八百長で負けてやめたのか?」
「そうだよ」
「じゃあ、やっぱりムエタイ崩れじゃん。八百長程度で夢を諦めたムエタイ崩れじゃん。おまけに薬までやって。僕よりも情けねえじゃん」
「うるせ。このクソガキ。俺のことなんて何も知らねーくせにゴチャゴチャうるせーんだよ」
男はさらにムキになって言う。ツバを飛ばしながら。
「知らねーよ。八百長ごときで夢を諦めて、薬に逃げて、他人に迷惑をかけるようなあんなのことなんてね」
「このクソガキ!ぶっ殺してやる」
男が襲いかかってくる。
これは空手だけでは分が悪いな。だから僕は他の武術も使うことにした。
僕は子供の頃、いろいろな武術を習っていた。ボクシング、ムエタイ、テコンドー、レスリング、柔道、合気道など。あらゆる武術を習っていた。
勇者の特徴はオールマイティーなところ。だからさまざまな格闘技を極めることができれば勇者になれるかもしれない。そう子供の頃の僕は思ったのだ。
そして僕はどの格闘技でも全国一位になれるくらいの格闘テクニックを身に着けた。僕には格闘技の才能に恵まれていたのだ。そんな才能があったからこそ勇者になれるかもしれないと思い続けることができたのだ。
僕の動きにはすべてのジャンルの動きが良い感じにミックスされている。そのため僕の動きは変則的に読みにくい。
この男はムエタイだけをやってきた男だと思う。だからムエタイ選手の動きには敏感に反応できるだろうが、僕のような変則的動きには戸惑うだろうと思った。予想通り男は僕の動きが読めなかった。
僕はテコンドーの変則的な蹴りとボクシングのフェイントを織り交ぜたパンチを多用した。すべての攻撃が面白いように当たった。
所詮ムエタイ崩れで薬をやっているような男だ。現役時代の強さを維持できるわけがない。勿体無いと思う。この男は現役時代チャンピオンになれるくらい強かったと思う。なのに八百長で負けて腐ってこの有様だ。
でも僕はこの男のことを馬鹿にする資格はないと思う。春菜と出会う前の僕はこの男と同じように目標のないつまらない人生を送っていたからだ。だからこの男が八百長で腐ってムエタイをやめてしまった気持ちは理解できる。理解できるから親近感も感じる。
でも僕はこの男のことを許すことはできない。
この男は一途に夢に向かって努力する純粋な少年を殴ったのだ。汚れた手で殴ったのだ。それは絶対に許されることではないのだ。
そうなのだ。僕が前田少年を攻撃できなかった理由は堕落して生きてきた僕に少年を殴る資格はないと心のどこかで思っていたからだ。だから少年に攻撃をすることができなかったのだ。男と戦っているうちにそのことに気づいた。
僕は母を救えなかったことが原因で堕落してしまったのだ。そして目的もなく、ただ学校に行き、帰ってきたらゲームやネットをするという堕落した生活を送り続けていたのだ。
そんな生活をしてきた僕に前田少年を攻撃する資格はない。心のどこかでそう思っていたから少年のことを攻撃できなかったのだ。
情けないと思う。本当に情けない人生を送ってきたと思う。
「あんた、ムエタイ再開しろよ。まだ遅くない。だからムエタイ再開しろよ」
「うるさい。殺してやる。お前を絶対に殺してやる」
常軌を逸した目をしている。
この男はダメかもしれない。もうやり直せないかもしれない。でも僕は言った。
「あんたはムエタイを再開すべきだ。そしてもう一度ムエタイに打ち込むべきだ。そうすればあんたはきっと変われる。良い方向に絶対変われる。だからムエタイを再開してくれ」
「うるさい!うるさい!うるさい!」鼻血を出しながら言う。「殺す!殺す!殺す!」と憎悪に満ちた表情で僕に向かってきた。
僕は足払いをする。
蹴りを受けた男が尻もちをつく。
すばやく男の背後に周りチョークスリーパーをかける。
男がもがく。
僕の腕が容赦なく男の首を締め付ける。
「あんたはやり直せる。だから目が覚めたときやり直すことを考えてくれ。頼む」
そして僕は男の意識を奪った。
僕はチョークスリーパーをやめる。そして立ち上がる。
「終わったよ」僕は春菜に言う。「大丈夫。死んでないから。死んでないよね?」
僕は男が呼吸してるか確認する。ちゃんと呼吸してる。ほっとする。
「大丈夫。生きてる」
「大丈夫ですか?誠さん」
「うん。ブランクがあったけど、相手もブランクがあったから大丈夫だったよ。それより前田くんは大丈夫?」
「大丈夫だよ」前田少年は不機嫌そうに言った。「あの程度の攻撃大したことねーよ」
「すごい鼻血出てたけど」
「鼻血出やすい体質なんだよ」
「でも病院行ったほうがいいよ。ねっ、春菜。春菜もそう思うよね」
「うん。前田くん。ちゃんと病院行ってね」
「わかったよ」
「前田くん、ありがとね。私のために戦ってくれて」
「・・・負けたらなんにもならない」
「ううん。負けても私のために戦ってくれたことには変わりない。だからありがとう」
「・・・」
「誠さんもありがとう。同じ場所で二度も救われるなんて運命を感じます」
「うん。あっ、警察呼ばなくちゃ」
僕はスマホで警察を呼ぶ。
「僕は警察を待ってるよ」
「私も待ってます。誠さんだけじゃ、誠さんが一方的に暴力を振るったと思われてしまうかもしれないですから」
「その可能性はあるかも・・・全然怪我してないから、僕」
「俺は帰るよ」
「1人で帰れる?」
僕は訊く。
「バカにするな」
「ごめん」
僕は素直に謝る。
「飯島誠。俺はお前を絶対に認めないからな。いつか必ずお前に勝利して高梨の目を覚まさせてやる」
「僕は今よりももっと強くなってると思うよ」
「俺のほうが若い。伸びシロは俺のほうがある。だからきっと俺のほうが強くなれる」
「再戦を楽しみにしてるよ」
「首を洗って待ってろ」
「綺麗に洗っておくよ」
「ふん」
前田少年は歩き出す。
「病院には行けよ」
前田少年は無視して歩き続ける。
「病院には必ず行ってね」
春菜が言った。
前田少年は歩きながら右手をあげた。春菜の言葉には従うだろう。
春菜と2人きりになった。いや、気絶男を入れて3人か・・・
「もしかして女の子を賭けて勝負してたのか?いいね。俺のことも混せてくれよ。俺、ロリコンなんだ。そこの女の子みたいな可愛い子を見てるとムラムラしちゃうんだ。よし。この勝負の勝者はその女の子とセックスする権利を得られることにしよう」
男は下品な笑みを浮かべながら下品なことを言う。
春菜の顔が強ばる。
「お前、ふざけたこと言ってんじゃねーよ。この変態が」
前田少年が怒り混じりの声で言った。
「変態。男はみんな変態でしょ。そこのお兄さんだって変態でしょ。小学生くらいの女の子を賭けて勝負してたんだから」
「誠さんは変態じゃない。私を助けてくれたヒーローよ」
春菜が睨みながら言う。
「ヒーロー?私を助けてくれた?そうなんだ。すごいね。お兄さん」
ヘラヘラ笑いながら言う。
この男、ヤバイ。薬物でもやってるような異常さを感じる。
「じゃあ、今回も助けてみなよ。俺が悪役やってやるからよ。でも俺の悪役は本格的だからお兄さんが負けたら本気でそこの女の子とセックスしちゃうからね」
「お前ふざけんな。高梨が気持ち悪いと思うこと言うな」
前田少年が怒って言う。
「お前、うるさいよ。ガキのくせに。弱いガキは母ちゃんのお乳でも飲んでろ。バ~カ」
「この野郎!ぶっ飛ばしてやる!」
前田少年は男に向かっていく。
「バカ!やめろ!」
僕は怒鳴る。
男はヘラヘラ笑っている。余裕の笑みだ。
男に攻撃を加えようとした前田少年の動きが止まる。顔面を男に殴られたのだ。右ストレート。攻撃を受けた前田少年は尻もちをつく。顔面を抑えている。鼻血が出ている。
「ははっ。本当に弱いな」
男は少年を見下ろしながら笑う。
「このクソが!」
僕は男に襲いかかる。
男がヘラヘラ笑いながら構える。ムエタイの構えだった。
こいつ、やはり格闘経験者か。
立ち技最強と言われているムエタイの構え。
その構えを見た瞬間、僕はこの男は強いと直感した。
昔の僕なら強い相手にも怯まず立ち向かっていっただろう。でも今の僕にはそんな勇気なかった。相手が強いと直感した瞬間、立ち止まってしまった。
「どうした?びびったのか?」男が笑いながら言う。「情けねえな」
「ああ、僕もそう思うよ。情けねえって。でもムエタイ崩れのあんたも情けねえって思うぞ」
「俺は崩れじゃねえ。やめたんだ。あんな八百長格闘技」
図星をつかれた男はムキになって言う。
やはりムエタイ崩れか。
「八百長で負けてやめたのか?」
「そうだよ」
「じゃあ、やっぱりムエタイ崩れじゃん。八百長程度で夢を諦めたムエタイ崩れじゃん。おまけに薬までやって。僕よりも情けねえじゃん」
「うるせ。このクソガキ。俺のことなんて何も知らねーくせにゴチャゴチャうるせーんだよ」
男はさらにムキになって言う。ツバを飛ばしながら。
「知らねーよ。八百長ごときで夢を諦めて、薬に逃げて、他人に迷惑をかけるようなあんなのことなんてね」
「このクソガキ!ぶっ殺してやる」
男が襲いかかってくる。
これは空手だけでは分が悪いな。だから僕は他の武術も使うことにした。
僕は子供の頃、いろいろな武術を習っていた。ボクシング、ムエタイ、テコンドー、レスリング、柔道、合気道など。あらゆる武術を習っていた。
勇者の特徴はオールマイティーなところ。だからさまざまな格闘技を極めることができれば勇者になれるかもしれない。そう子供の頃の僕は思ったのだ。
そして僕はどの格闘技でも全国一位になれるくらいの格闘テクニックを身に着けた。僕には格闘技の才能に恵まれていたのだ。そんな才能があったからこそ勇者になれるかもしれないと思い続けることができたのだ。
僕の動きにはすべてのジャンルの動きが良い感じにミックスされている。そのため僕の動きは変則的に読みにくい。
この男はムエタイだけをやってきた男だと思う。だからムエタイ選手の動きには敏感に反応できるだろうが、僕のような変則的動きには戸惑うだろうと思った。予想通り男は僕の動きが読めなかった。
僕はテコンドーの変則的な蹴りとボクシングのフェイントを織り交ぜたパンチを多用した。すべての攻撃が面白いように当たった。
所詮ムエタイ崩れで薬をやっているような男だ。現役時代の強さを維持できるわけがない。勿体無いと思う。この男は現役時代チャンピオンになれるくらい強かったと思う。なのに八百長で負けて腐ってこの有様だ。
でも僕はこの男のことを馬鹿にする資格はないと思う。春菜と出会う前の僕はこの男と同じように目標のないつまらない人生を送っていたからだ。だからこの男が八百長で腐ってムエタイをやめてしまった気持ちは理解できる。理解できるから親近感も感じる。
でも僕はこの男のことを許すことはできない。
この男は一途に夢に向かって努力する純粋な少年を殴ったのだ。汚れた手で殴ったのだ。それは絶対に許されることではないのだ。
そうなのだ。僕が前田少年を攻撃できなかった理由は堕落して生きてきた僕に少年を殴る資格はないと心のどこかで思っていたからだ。だから少年に攻撃をすることができなかったのだ。男と戦っているうちにそのことに気づいた。
僕は母を救えなかったことが原因で堕落してしまったのだ。そして目的もなく、ただ学校に行き、帰ってきたらゲームやネットをするという堕落した生活を送り続けていたのだ。
そんな生活をしてきた僕に前田少年を攻撃する資格はない。心のどこかでそう思っていたから少年のことを攻撃できなかったのだ。
情けないと思う。本当に情けない人生を送ってきたと思う。
「あんた、ムエタイ再開しろよ。まだ遅くない。だからムエタイ再開しろよ」
「うるさい。殺してやる。お前を絶対に殺してやる」
常軌を逸した目をしている。
この男はダメかもしれない。もうやり直せないかもしれない。でも僕は言った。
「あんたはムエタイを再開すべきだ。そしてもう一度ムエタイに打ち込むべきだ。そうすればあんたはきっと変われる。良い方向に絶対変われる。だからムエタイを再開してくれ」
「うるさい!うるさい!うるさい!」鼻血を出しながら言う。「殺す!殺す!殺す!」と憎悪に満ちた表情で僕に向かってきた。
僕は足払いをする。
蹴りを受けた男が尻もちをつく。
すばやく男の背後に周りチョークスリーパーをかける。
男がもがく。
僕の腕が容赦なく男の首を締め付ける。
「あんたはやり直せる。だから目が覚めたときやり直すことを考えてくれ。頼む」
そして僕は男の意識を奪った。
僕はチョークスリーパーをやめる。そして立ち上がる。
「終わったよ」僕は春菜に言う。「大丈夫。死んでないから。死んでないよね?」
僕は男が呼吸してるか確認する。ちゃんと呼吸してる。ほっとする。
「大丈夫。生きてる」
「大丈夫ですか?誠さん」
「うん。ブランクがあったけど、相手もブランクがあったから大丈夫だったよ。それより前田くんは大丈夫?」
「大丈夫だよ」前田少年は不機嫌そうに言った。「あの程度の攻撃大したことねーよ」
「すごい鼻血出てたけど」
「鼻血出やすい体質なんだよ」
「でも病院行ったほうがいいよ。ねっ、春菜。春菜もそう思うよね」
「うん。前田くん。ちゃんと病院行ってね」
「わかったよ」
「前田くん、ありがとね。私のために戦ってくれて」
「・・・負けたらなんにもならない」
「ううん。負けても私のために戦ってくれたことには変わりない。だからありがとう」
「・・・」
「誠さんもありがとう。同じ場所で二度も救われるなんて運命を感じます」
「うん。あっ、警察呼ばなくちゃ」
僕はスマホで警察を呼ぶ。
「僕は警察を待ってるよ」
「私も待ってます。誠さんだけじゃ、誠さんが一方的に暴力を振るったと思われてしまうかもしれないですから」
「その可能性はあるかも・・・全然怪我してないから、僕」
「俺は帰るよ」
「1人で帰れる?」
僕は訊く。
「バカにするな」
「ごめん」
僕は素直に謝る。
「飯島誠。俺はお前を絶対に認めないからな。いつか必ずお前に勝利して高梨の目を覚まさせてやる」
「僕は今よりももっと強くなってると思うよ」
「俺のほうが若い。伸びシロは俺のほうがある。だからきっと俺のほうが強くなれる」
「再戦を楽しみにしてるよ」
「首を洗って待ってろ」
「綺麗に洗っておくよ」
「ふん」
前田少年は歩き出す。
「病院には行けよ」
前田少年は無視して歩き続ける。
「病院には必ず行ってね」
春菜が言った。
前田少年は歩きながら右手をあげた。春菜の言葉には従うだろう。
春菜と2人きりになった。いや、気絶男を入れて3人か・・・
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