双鬼と福姫

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6.年の瀬*

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それから数年後の年の瀬…。

事後、たかの上で暖を取っていた日出ひのでは、つまらなそうにいう。
「来年も駄目だと思う」
「そうか」

ここ数年、相変わらず冨治ふじは姫初めの儀に…日出ひのでの試験に落ちている。
「もう…たかがいればいいよ。冨治ふじなんて知らない!あんなの旦那様じゃない」
日出ひので…。日出ひのでに捨てられれば冨治ふじは狂う」
「そんな事ないよ」
「事実、最近は言動に不安定なところも増えた」
「そ、うなの?」

不合格の相手に、日出ひのでは容赦しなかった。
その年一年。ここまでするかという程、不合格者である冨治ふじをさけるのだ。
夫婦めおとだというのに…最低限、どうしても必要な時にしか交流を許さなかった。
それ故、冨治ふじの様子はたかの方が詳しい。

日出ひのでのそうした逃走と、初手の儀式を終えぬうちは手を出すべきではないという冨治ふじの石頭が重なって、二人は…性交はおろか、その前すらしていないままだ。

「あぁ。それで来年は家屋に閉じ込めてはどうかという案も出ている」
「そこまで」
島の集に心配を掛けてしまっている事を悔やみ、しゅんとしてしまった日出ひのでの頭を、たかが撫でる。

日出ひのでが気に病む事じゃない」
「……でも」
受け入れてないのは、拒否しているのは確かに自分なのだ。

「いや本当に日出ひのでの責任とは皆思っていない。冨治ふじは気づいてないが、閉じ込める案は冨治ふじに焦れて苛立った島の集が中心になって計画しているものだし」
「え、苛立ちは…冨治ふじへなんだ…!?」

「閉鎖空間において、我慢が出来ない状態まで追い込めば事態が動くかも…と」
「それで…閉じ込められたおれは、いい機会だと思った冨治ふじに抱かれる訳か」
日出ひので。……冨治ふじ日出ひのでの事を」
「嘘…」
「やはり、信じられないか?」
「ごめん。でもたかが、いくらそうだっていってくれても」
「本人の口からでないと駄目か」
「うん」
「妬けるな」
「狂わないでよ?」
「狂うものか…。おれは日出ひのでを手に入れている」
いいながら、また日出ひのでの肌へと指を這わせ始める。

「あ、ん。…ちょ…と…もう…またぁ?」
「まだ柔らかい」
クチュリと…日出ひのでの双丘の奥に、たかの手が入っていく。

「ん…ふ」
日出ひので…自分で入れられるか?」
「…なんで、また…そんなかたくしてるかなぁ…」
指が抜けた双丘に…すり…すりと寄せられるたか屹立きつりつは、一度出した後とは思えない元気さだ。

日出ひのでが柔らかかったから…」
「も、う……」
呆れつつも迎え入れようと、腰を動かし双丘の入り口へとたか屹立きつりつを寄せた。

くぷり…と先端をんだところで、たか日出ひのでの腰が掴み、どんと落とす。
同時に下の…腰も僅かに突き上げられ、日出ひのでの脳内にばちばちと閃光が走った。

「っ!?…あっ…っ……っ……っ」
「は……ぁ」
「……自分で…っていって…おきながら……あっぁあ…くっ」

日出ひのでが柔らかいのが悪い」
「は、あ…あ…あぁ…ん」

新年への憂いは、今…今年のうちは忘れよう。
たか屹立きつりつを味わいながら、日出ひのでは自らも腰を振り始めた。
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