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7.師走の会合
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沙茄子は、長い黒髪ばさりと後ろにまとめ、一升瓶から手酌で升に勢いよく酒を注いだ。
それを一気に煽ってからぷはぁーーと酒臭い息をはいた。
「お、沙茄ちゃん。相も変わらずいい飲みっぷりだね!」
「えへへ」
「沙茄子飲み過ぎるなよ」
「なぁーーによ。ここにこない冨治兄の代わりに、あたしが飲んであげてんでしょーーーよ!」
「そーだぞぉ鷹ぁ付き合いの悪い冨治に代わって、沙茄ちゃんが盛り上げてくれてんだろうがよ!」
「ねーーーー!」
「ねーーーーーーー!」
「はぁ…」
まだ始まったばかりだというのに、早くも酔っぱらいののりに巻き込まれ鷹は、帰りたい気持ちが高まる。
島の集が月に一度集まるこの会合は、平和な今の世ただの飲み会と化していた。
酒をあまり好まない冨治は、仕事を口実に逃走。
日出は参加したいと毎度頬を膨らませているのだが、自身の酒の弱さと心配する周りにとめられ、参加が叶った事はない。
「それでさぁ。もう今年も最後の月な訳じゃない?」
当たり前の事を沙茄子はいう。
「おう。あと少しで年明けだわな」
「それよ!」
「それ?」
「冨治兄ってば来年も姫初めの儀に失敗するんじゃないかって!!」
「あ、ああぁああ…」
「お、ぉおおお」
集まった島の集が渋い顔をする。別にあけっぴろげにしている訳ではないが、ああも大声で毎年喧嘩していては…未だに冨治と日出が寝ていない事は丸わかりだった。
「なんなのよ。あんな可愛い日出ちゃんを前に、何年も何年も!あいつの股間には逸物がちゃんとついてんのかーー!それとも何かーーー不能かーーーあの野郎!!」
手厳し過ぎる妹の言葉に、鷹は冨治がこの場に居なくてよかったと遠くを見た。
「あたしに!!あたしにちんこがついていたら!日出ちゃんをあんあんいわせてるのに!!」
「……お前が妹で心底よかったと思った」
「鷹兄はいいわよね!日出ちゃんをあんあんいわせちゃってまぁあああああ!」
いい終え、また升に並々注がれた酒をぐいと飲みほした。
日本人形のような美しい風体のくせに…沙茄子の言は、完全に酔っぱらい親父ののりである。
これで実のところ、たいして酔ってはいないのだから、恐ろしい。
島の親父共と常に渡り歩いているだけある。
この気風のよさもあって、島の集とのやりとりは冨治や鷹より、沙茄子の方が上手だ。
「べっつにさーーー。冨治兄もさー姫初めの儀をしなくても、あれこれすりゃーいいってのに。もう夫婦でしょうが!なのにあの堅物…初手にこだわりやがって先に進まないったら…」
「そーいうなよ沙茄ちゃん。男はいつだって初めてを大切にしたいのさぁ」
「出ったよ!?こういう事いう奴が処女厨なんだよ!かーーーくそじいい!表へ出ろ」
「おうおうおういったな!!沙茄ぁオメエこそ勝手いいやがって表へ出ろ!!俺ぁ!初めてを大切にしたいっていっただけだろう!」
「よせ。頼むからやめろ」
ここでとめなければ、本当に殴り合いが始まる。そして有段者である沙茄子にぼこぼこされてしまうのは相手だ。ただ殴られた相手も、かっかと笑い酒の席に戻る事がほとんどなので、とめるのがやや虚しくもある。
それでもとめぬ訳にはいかないのが、この席のストッパーである鷹の役目だ。
「ほら、沙茄子も嶋中さんも。酒の席の戯言だ飲んで流せ」
二人の升に新たに開けた純米吟醸を注いでやれば、目の色を変えてそれぞれ酒を口にする。
「んっんんーーーぷはぁあああ」
「ぷはぁあああーいよ!沙茄ちゃん!いい飲みっぷりだ」
「でっしょーーー!」
わははと笑いあう二人は、喧嘩をする気をなくしたようだ。
「そういや沙茄子さん。何かする気だって昼間いってませんでした?」
この席では若手の青年が、沙茄子に声を掛ける。
「あ、そーーそーー。そうなのよ」
「嫌な予感しかしない」
「あたしとか皆はさ、別に姫初めの儀をしようがしまいが…そこまで気にしないって、ぶっちゃけ輿入れの時から何度もいってるじゃない?」
「冨治が、未だに皆が気を使ってそういっているだけど思っているそれな…」
「そこだよ!あの不能野郎!立たねぇくせに頭はかたいってどういう事だ!」
沙茄子の中で冨治の不能なのは確定なのか…容赦がない。
「沙茄ちゃんは、冨治に厳しいねえ」
「だって毎年日出ちゃん、泣いてんだよ!?」
「そのあとおれが美味しく頂いている。儀式じゃなくて…ただやるだけになる事も多いけどな」
「鷹兄のそういうところ、嫌いじゃないよ。いよ!しっかりちんこ!」
「…嬉しくない」
「褒めたのに!?」
「まぁでもよ。沙茄ちゃんが、冨治を気に掛けるのもわかるよ」
「そうですよね。ちょっとおかしな言動増えてきましたもんね最近の冨治さん」
「たまに子どもっぽい話し方になる時あるよね!」
「あぁあ、ありますね」
「あれってさ。…幼い頃の日出ちゃんに愛されてた自分になろうと無意識で口調が変わってるんじゃないかって思うんだけど」
「おれもそう思った」
「でしょでしょ!ふう!あたしってば名推理!」
「それだけ揺れてきてるんだろうな」
「それに本人は気づいてなさそうなのが…また」
「そこで!思いついたのよ!!」
「嫌な予感しかしない」
「暫く三人を四の屋敷に閉じ込めるっ!」
「嫌な予感しかしない」
「閉鎖空間で過ごせば、いくら不能でも勃起するでしょう!日出ちゃんと閉鎖空間よ!!?あはあはあは、いい。閉鎖空間と美少年たまらん。是非ともその際は儀式の振袖を着せてあげよ」
「沙茄子…口から酒が垂れている」
「よだれよ!」
「………そうか」
「でも、それだと日出ちゃんが、可哀そうじゃねえか?」
「その為の鷹兄でしょ」
「おれか」
ここでストッパー役をやっている鷹に、閉鎖空間でもストッパーをやれという事らしい。
「頑張って!」
そういって沙茄子は後ろに控えさせていた得物を渡した。
「なんだこれ?」
「鬼に大ダメージを与えるという、霊験あらたかなハリセンよ!」
「…霊験あらたかなハリセン」
そんなものがあってたまるかと、鷹は思ったが、蛇腹に折られた厚紙には…確かに…霊験あらたかそうな古文書のような文字が書かれていた。
「これをどうしろと」
「日出ちゃんがピンチになったら使って!」
「一応…承知した。ちなみにこれはどこから持ってきた」
「おーーーー。なんかわしのうちに蔵にあったんよ」
そういってかすれた声で答えたのは、この島の鬼神を祀る神社の当代神主である老人であった。
「なんか蔵にあったらしいわ!!」
「…なんか蔵にあったのか」
「神社の蔵よ!霊験あらたかそうでしょ!!」
「………そうだな」
ないよりはいいかと、そのまま受け取る。
さて来年の姫初めの儀はどうなる事か。一抹の不安を抱えながら鷹は己の半身と日出の事を思った。
「ってか、おうおうおう!鷹兄も、ちょっとは飲みなよおお!」
「……はぁ」
升に目いっぱい酒が注がれ、一気一気と周りが騒ぎ出す。
その中心で酔っぱらいとしか見えない楽し気な様子で、沙茄子が声を上げている。
これで実のところ、たいして酔ってはいないのだから、本当に…恐ろしい。
それを一気に煽ってからぷはぁーーと酒臭い息をはいた。
「お、沙茄ちゃん。相も変わらずいい飲みっぷりだね!」
「えへへ」
「沙茄子飲み過ぎるなよ」
「なぁーーによ。ここにこない冨治兄の代わりに、あたしが飲んであげてんでしょーーーよ!」
「そーだぞぉ鷹ぁ付き合いの悪い冨治に代わって、沙茄ちゃんが盛り上げてくれてんだろうがよ!」
「ねーーーー!」
「ねーーーーーーー!」
「はぁ…」
まだ始まったばかりだというのに、早くも酔っぱらいののりに巻き込まれ鷹は、帰りたい気持ちが高まる。
島の集が月に一度集まるこの会合は、平和な今の世ただの飲み会と化していた。
酒をあまり好まない冨治は、仕事を口実に逃走。
日出は参加したいと毎度頬を膨らませているのだが、自身の酒の弱さと心配する周りにとめられ、参加が叶った事はない。
「それでさぁ。もう今年も最後の月な訳じゃない?」
当たり前の事を沙茄子はいう。
「おう。あと少しで年明けだわな」
「それよ!」
「それ?」
「冨治兄ってば来年も姫初めの儀に失敗するんじゃないかって!!」
「あ、ああぁああ…」
「お、ぉおおお」
集まった島の集が渋い顔をする。別にあけっぴろげにしている訳ではないが、ああも大声で毎年喧嘩していては…未だに冨治と日出が寝ていない事は丸わかりだった。
「なんなのよ。あんな可愛い日出ちゃんを前に、何年も何年も!あいつの股間には逸物がちゃんとついてんのかーー!それとも何かーーー不能かーーーあの野郎!!」
手厳し過ぎる妹の言葉に、鷹は冨治がこの場に居なくてよかったと遠くを見た。
「あたしに!!あたしにちんこがついていたら!日出ちゃんをあんあんいわせてるのに!!」
「……お前が妹で心底よかったと思った」
「鷹兄はいいわよね!日出ちゃんをあんあんいわせちゃってまぁあああああ!」
いい終え、また升に並々注がれた酒をぐいと飲みほした。
日本人形のような美しい風体のくせに…沙茄子の言は、完全に酔っぱらい親父ののりである。
これで実のところ、たいして酔ってはいないのだから、恐ろしい。
島の親父共と常に渡り歩いているだけある。
この気風のよさもあって、島の集とのやりとりは冨治や鷹より、沙茄子の方が上手だ。
「べっつにさーーー。冨治兄もさー姫初めの儀をしなくても、あれこれすりゃーいいってのに。もう夫婦でしょうが!なのにあの堅物…初手にこだわりやがって先に進まないったら…」
「そーいうなよ沙茄ちゃん。男はいつだって初めてを大切にしたいのさぁ」
「出ったよ!?こういう事いう奴が処女厨なんだよ!かーーーくそじいい!表へ出ろ」
「おうおうおういったな!!沙茄ぁオメエこそ勝手いいやがって表へ出ろ!!俺ぁ!初めてを大切にしたいっていっただけだろう!」
「よせ。頼むからやめろ」
ここでとめなければ、本当に殴り合いが始まる。そして有段者である沙茄子にぼこぼこされてしまうのは相手だ。ただ殴られた相手も、かっかと笑い酒の席に戻る事がほとんどなので、とめるのがやや虚しくもある。
それでもとめぬ訳にはいかないのが、この席のストッパーである鷹の役目だ。
「ほら、沙茄子も嶋中さんも。酒の席の戯言だ飲んで流せ」
二人の升に新たに開けた純米吟醸を注いでやれば、目の色を変えてそれぞれ酒を口にする。
「んっんんーーーぷはぁあああ」
「ぷはぁあああーいよ!沙茄ちゃん!いい飲みっぷりだ」
「でっしょーーー!」
わははと笑いあう二人は、喧嘩をする気をなくしたようだ。
「そういや沙茄子さん。何かする気だって昼間いってませんでした?」
この席では若手の青年が、沙茄子に声を掛ける。
「あ、そーーそーー。そうなのよ」
「嫌な予感しかしない」
「あたしとか皆はさ、別に姫初めの儀をしようがしまいが…そこまで気にしないって、ぶっちゃけ輿入れの時から何度もいってるじゃない?」
「冨治が、未だに皆が気を使ってそういっているだけど思っているそれな…」
「そこだよ!あの不能野郎!立たねぇくせに頭はかたいってどういう事だ!」
沙茄子の中で冨治の不能なのは確定なのか…容赦がない。
「沙茄ちゃんは、冨治に厳しいねえ」
「だって毎年日出ちゃん、泣いてんだよ!?」
「そのあとおれが美味しく頂いている。儀式じゃなくて…ただやるだけになる事も多いけどな」
「鷹兄のそういうところ、嫌いじゃないよ。いよ!しっかりちんこ!」
「…嬉しくない」
「褒めたのに!?」
「まぁでもよ。沙茄ちゃんが、冨治を気に掛けるのもわかるよ」
「そうですよね。ちょっとおかしな言動増えてきましたもんね最近の冨治さん」
「たまに子どもっぽい話し方になる時あるよね!」
「あぁあ、ありますね」
「あれってさ。…幼い頃の日出ちゃんに愛されてた自分になろうと無意識で口調が変わってるんじゃないかって思うんだけど」
「おれもそう思った」
「でしょでしょ!ふう!あたしってば名推理!」
「それだけ揺れてきてるんだろうな」
「それに本人は気づいてなさそうなのが…また」
「そこで!思いついたのよ!!」
「嫌な予感しかしない」
「暫く三人を四の屋敷に閉じ込めるっ!」
「嫌な予感しかしない」
「閉鎖空間で過ごせば、いくら不能でも勃起するでしょう!日出ちゃんと閉鎖空間よ!!?あはあはあは、いい。閉鎖空間と美少年たまらん。是非ともその際は儀式の振袖を着せてあげよ」
「沙茄子…口から酒が垂れている」
「よだれよ!」
「………そうか」
「でも、それだと日出ちゃんが、可哀そうじゃねえか?」
「その為の鷹兄でしょ」
「おれか」
ここでストッパー役をやっている鷹に、閉鎖空間でもストッパーをやれという事らしい。
「頑張って!」
そういって沙茄子は後ろに控えさせていた得物を渡した。
「なんだこれ?」
「鬼に大ダメージを与えるという、霊験あらたかなハリセンよ!」
「…霊験あらたかなハリセン」
そんなものがあってたまるかと、鷹は思ったが、蛇腹に折られた厚紙には…確かに…霊験あらたかそうな古文書のような文字が書かれていた。
「これをどうしろと」
「日出ちゃんがピンチになったら使って!」
「一応…承知した。ちなみにこれはどこから持ってきた」
「おーーーー。なんかわしのうちに蔵にあったんよ」
そういってかすれた声で答えたのは、この島の鬼神を祀る神社の当代神主である老人であった。
「なんか蔵にあったらしいわ!!」
「…なんか蔵にあったのか」
「神社の蔵よ!霊験あらたかそうでしょ!!」
「………そうだな」
ないよりはいいかと、そのまま受け取る。
さて来年の姫初めの儀はどうなる事か。一抹の不安を抱えながら鷹は己の半身と日出の事を思った。
「ってか、おうおうおう!鷹兄も、ちょっとは飲みなよおお!」
「……はぁ」
升に目いっぱい酒が注がれ、一気一気と周りが騒ぎ出す。
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