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12 俺のハーレム(偽)が修羅場過ぎて、彼女がどんどん無表情になる件について
しおりを挟む「皆さん、初めまして。志麻マヒルです」
教室に着いた彼女は、きっちりと自己紹介を終えた。
「席はそうだなー……タツミの隣で」
そして、お決まりのように隣の席に案内される。
「よかった。またよろしくね、タツミ君」
俺は彼女に向けて軽く手を振り返す。
すると、クラスメイトの一人が興味津々で話しかけた。
「ねえ、マヒルちゃん。タツミ君とどんな関係なの?」
「幼馴染なんです」
「へー」
こうしてクラスメイト公認の幼馴染というポジションも獲得した。
もう、あとは好感度上げてエンディング一直線なんじゃないの?
――そう思った矢先だった。
「彼、モテるから、てっきりマヒルちゃんが彼女なんだと思った~」
クラスメイトの一人が、うっかり爆弾を投下した。
「え?」
マヒルが固まる。
……好感度、明らかに少し下がった気がする。まずい、フォローしなくては。
「あはは、や、やだな~。そんなこと全然無いよ? うん、ほんと全然――」
「しかも、男にモテるんだよー」
「……え?」
ちょ、ちょーっちょちょちょっと、待て。
「男の……人に……?」
声のトーンが変わった。ガチのやつだ。
やばい、やばい、やばい。これ、本気でひいてるやつ。よりによって相手がレンじゃなくて、名も知らないクラスメイトAに爆撃されるとは。
彼女の目が訴えている。『大きくなったら結婚しようね』って、あの約束はどうしたの? と。
「待っ……」
「おーい、授業始めるぞー。号令~」
タイミング悪くチャイムが鳴る。
まずい、次の休み時間になったら、なんとしても弁明しなくては――!
===
そして、最初の休み時間。
「あのさ、マヒル」
「?」
「実はさっきの話は誤k……」
どどどどっ、とものすごい足音が響く。……嫌な予感。
「わー! いたいた、タツミくん!! またさっき、カメさんが脱走しちゃって。探すの手伝ってよ~!」
「うわっ、シオン先生!? 手伝いは他の人に! 今はちょっと取り込みちゅ……」
「大丈夫。キミならすぐ見つけられるって、僕が一番よく知ってるからねー」
「そんな、せんせっ……だ、誰か、たすけてー……!」
俺の抵抗虚しく、ずるずると連行されてしまった。
「タツミ君……」
===
次の休み時間。
「マヒル!」
「?」
「話の続きだけど、俺は――」
「……ねえ」
「うわっ」
背後からぬっと人影が現れる。そう、まるで背後霊のように。
「ハ、ハルか。どうした?」
「図書整理。昨日、終わらなかったから、今日の休み時間に片付けるって……約束したよね?」
「し、した……な」
「さっきも待ってたのに、来なかったし。何考えてるの?」
「そ、それはシオン先生のカメが……って、うおっ」
ハルが無言で、俺の腕をがっしりと掴む。
猫のような目でジトリと睨みながら、俺を近づけてくる。
「やーくーそーくーしーたーよーねー?」
「でも、俺はマヒルに話が――」
ダメだ、弁明を、弁明をさせてくれ!
「志麻さん」
「は、はい?」
「麻布のこと、借りていい?」
「うっ、うん……」
「だってさ。ほら、行こ」
こうして、またしても、俺は連行された。
「タツミ君…………」
===
そして、更に次の休み時間。
「なあ、マ……」
「タツミくーん! またカメさんがーー!!」
二度目!!
おい、いい加減にカメの管理くらいちゃんとしろーーーー!!!!
「タツミ君………………」
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