第25文化部――活動内容、未定。

椿谷あずる

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11.適当に言ってみただけなのに

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  あれから一週間後の某日。

「では、第25文化部の活動、『何かしてるフリをする』を行う!」

 教室に響き渡る聖会長の声。
 その堂々たる響きは、まるで何か偉業を宣言しているかのようだった。

 ……内容を除けば。

===

「私の意見は――やっぱり特に浮かばないですよ……」

 結局あんなに急かされたところで、良案なんて浮かぶわけでもなく、私はありきたりな答えで場を濁すことしか出来なかった。

「そうか……」
「なんかすみません」

 心なしか落胆する会長に申し訳なさを感じる。
 平凡な意見しか出せなくてごめんなさい。

「しかしそうなると、この部の存在意義から危ぶまれてしまうな」
「危ぶまれるとどうなるんだい?」
「廃部からの、どこにも所属しない我々。そして、校則違反からの最悪は退学……」
「えっ、そこまで?」
「安心してください! 兄様は僕が差し違えてでも退学させません!」

 退学はさすがに無いと思いたいけど。
 会長腕を組み、四季先輩は顎に手を当てて、まるで国家の未来を案じているような素振りで悩み始めてしまった。
 そして襲い掛かる罪悪感。
 最後に意見を出せなかったというだけで、なんとなく自分が申し訳ないような気持ちになってしまう。

「ま、まあ……きっと何かいい活動内容が見つかりますよ」

 我ながら、ちっとも役に立ちそうにない地味なフォロー。
 無言になってしまった二人の顔を見比べながら、この場をなんとかする最適解を模索する。会長はとても真面目で誠実だけど、真面目過ぎて変なところで思いつめてしまうのが傷だ。
 思いつめたように会長が言葉を漏らした。

「しかしな、これからどうしていけばいいか……」
「と、とりあえず集まりましょう!」
「集まってどうする?」
「え、えっと集まって、何か、何かを、そう! 『何かしてるフリをする』ってのでどうですかね!? 傍から見て『何かしてるなー』って思えれば、見かけ上、部活動になるはずです! どうせ他人なんて、自分の部活以外さほど興味ないでしょうし。幸いここ、旧校舎で人もあまり来ませんし!」
「何かをしているフリ……か。なるほどな」

 これで納得してくれたのだろうか。

「よし、分かった。我々は次回より『集まって、何かしてるフリをする』という部活を行う!」

===

 というわけで、この第25文化部の活動は『何かしてるフリをする』という活動内容になったわけだ。

「かいちょー、それ大真面目に言って大丈夫な活動なんですかー?」

 南瓜君が元気に手を当てて質問する。

 ……ですよね。

「はぁ」

 私は深くため息をついた。
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