第25文化部――活動内容、未定。

椿谷あずる

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26.スーパーアルバイターな男

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 私たちは購買部へ潜入調査するため、南瓜君の先導のもと、廊下を歩いていた。

「……という訳で、彼にはスペシャルデラックスゴージャスパンをあげるかわりに、僕たちの潜入捜査の手助けをしてもらうことになったわけだ」 

 二千翔がさも当たり前かのようにさらりと言う。

「そーそー、そういうこと」

 南瓜君も満足気に頷いた。

「へ、へえ……」

 まさか二千翔君が、本当にあのパンを交渉材料に使うとは思わなかった。宣言通りにことが進むなんて……。
 パンを渡しただけで成立って、軽い取引だなあ。

「あ、でも」

 七海君が手を挙げる。

「南瓜君ってそもそも購買部でもバイトしてるんだよね?」
「そうだよ」
「じゃあ、別に二千翔君から取り引きでパンを譲って貰わなくても、普通に自分で買えるんじゃないの?」

 七海君の疑問はもっともだ。
 なんなら内部の人間なら、優先的に買えたっていいくらいだろう。 
 けれど、その指摘は間違っていたらしく、南瓜君は珍しく真顔になって、ゆっくりを首を振った。

「いやいや。あのパンに限ってはバイトといえど、軽々しく買えるものじゃないんだよね」
「そうなんだ、意外」
「購買部のおばちゃんが徹底管理のもと、生徒に平等に行き渡る可能性を秘めたものになっているからさ」
「おばちゃん……!」

 いつもニコニコ朗らかに、お店を開いてくれるおばちゃんが、まさかそんな事を考えてお仕事してるとは。
 おばちゃんの生徒たちへの愛を感じる。

「ん? あれ? それじゃ、バイトの子ってパン買えないことになるのでは?」

 七海君の指摘に、私も「確かに」と頷いた。
 当然、バイト中はパン争奪戦には加われない。平等とはいえ、こればっかりは仕方ないのかもしれない。

「大丈夫だよ。バイトが休みの日は、普通に生徒として買いに行けばいいんだから」
「え、でもさっき南瓜君は買えないって……」
「俺は週5で入ってるからね」 
「うわ……」

 週5。
 それは確かに買えないな。学校に何しに来てるんだろうと、疑問に思うレベル。

「これがスーパーアルバイターってことだよ」

 得意気に解説を加えた二千翔君に、私は無言を返すことしか出来なかった。
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