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3章 DT,先生じゃなく、寮父になる
94話 周りから切り崩していくらしいです
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雄一は冒険者ギルドに着くと迷わず、カウンターに向かう。
当然のように死んだ魚の目をしたエルフがいたカウンターに近寄ると雄一が来た事に気付き、ヘラヘラした笑みを見せてくるが、表情を変えない雄一の反応を見て眉を寄せて溜息を吐く。
「どうやら、今日は冗談を聞く気がないようですね?」
「俺はいつも聞く気はないがな。とはいえ、今日は言ってきたらブン殴ってでも話を進めようという気はあるな」
ミラーは、手元の資料を片付けると立ち上がり、雄一を見つめて言ってくる。
「どうやら、込み入った話になりそうですから部屋を用意しましょう。そこで私に告白して振られても私が話さなければばれません」
「今日の俺はちょっとデンジャーだから流せない冗談は控えて貰えるか?」
剣呑な雰囲気を醸し出す雄一を恐れもせずに見つめるミラーは、1つ頷くと言ってくる。
「とても真剣なのは良いですが、そうも余裕がないといくらユウイチ様でも足下を掬われかねませんよ? 私に聞きにきそうな案件を想像するに相手はそう言うところはユウイチ様の何枚も上手でしょうから」
試された事にやっと気付いた雄一は、舌打ちを思わずしてしまう。
確かに、ミュウの事や、これからやってくる学校の生徒の事を考えて頭に血が上っていた事に気付く。
雄一の葛藤を見透かすような笑みを浮かべるミラーは、「こちらです」と道案内をしてくるので、渋々、雄一はミラーの後を追った。
ある一室に案内され、入室を促されて先に入るとミラーはドアを閉める時に何やら唱えているのを見て雄一は聞く。
「何してるんだ?」
「いえ、今、聞かれると本当に不味い内容も話す事になりそうだったので聞こうとしようと思ったら、堂々と部屋に入ってこないと聞けないようにする結界を張りました」
ミラーは、「優秀でしょ?」とドヤ顔をしてくる。それを素直に褒める気にならない雄一は、「時々な」と返答しておく。
雄一はミラーに椅子を勧められて素直に座ると対面にミラーが座る。
「さて、ユウイチ様が私に目の色を変えて聞いてきそうな話となると……ビーンズドックのミュウについてでしょうか?」
「分かってるなら話が早い。手持ちの情報を全部教えてくれ」
雄一が身を乗り出すようにしてくるがミラーは指を組んで両肘を付いた状態で口元を隠すようにして目を瞑る。
勿体ぶってるのなら、雄一は胸倉を掴んででも吐かせようとしたが、話すべきか躊躇しているように見えた。
「こうやってユウイチ様が聞きに来たということは、先手を打たれたということですか?」
「ギリギリではあるが水際で防ぐ事はできた。俺のほうでも、対策は取ってあり、その網にかかった」
悔しそうに語る雄一に、「すいません」と謝ってくるミラーであるが、雄一もミラーが悪い訳ではないと思ってるので、「お前が悪い訳じゃない」と言葉にして伝える。
「いえ、私が謝っているのは、調べは、終わってて、後は言い逃れできない証拠を押さえるだけのところまでいってたのに何も伝えなかった事にです」
「どういう事か、ちゃんと説明してくれるんだよな?」
雄一の言葉にミラーは頷くと話始める。
「どこまでご存知か分かりませんが、まずはダンガを牛耳ってるパパラッチは、ユウイチ様が敵対する最初の相手になるでしょう」
「ああ、そこまでは俺も聞いていて潰す事は決定事項だから、詳細を後で教えてくれ」
そう言うと既に準備しておいたようで、A4サイズの封筒を雄一に手渡す。
「こちらに組織のアジトから構成員の人数などの調査結果が書いてありますので、後で一読されてください」
雄一は、「助かる」と封筒を小脇に挟むと続きを促す。
「そこまで知ってらっしゃるなら、パパラッチの背後には大物が控えていると言う事も耳に入れられているのでは?」
「ああ、王都の方でだいぶ幅を利かせてるらしいな」
雄一が獰猛な笑みを見せながら言ってくるのを聞くミラーは頷く。
「ええ、それは、それは大きな顔をされていますよ。何せ、この国の最高権力者がバックについているのですから」
「最高権力者だと? となると王、いや、確か、この国は女王が治めてるんだったか?」
確か、そんな話をどこかで雄一は聞いた気がした。誰がトップでも気にしなかったのでどこで聞いたか綺麗さっぱり忘れてしまっていた。
「ええ、王ではなく、女王ですが、最高権力者は、女王ではありません。この国の宰相が牛耳ってます」
「つまり、女王は宰相の傀儡か?」
そうなると色々、潰した後が大変そうだと思う雄一であるが、可愛いミュウの為なら国ぐらい1つ潰す事を躊躇するような雄一ではないが……
顎に手をやり、考える雄一の姿を見て、何を考えてるかをいくらか理解したようで呆れるように嘆息するミラー。
「いえ、女王はとても聡明で宰相とは対極にいるような方ですが、宰相は先代の時から根回しをし、大半の貴族に甘い汁を吸わせて反論を封じてます。女王の周りにいるのは良識ある少数の貴族のみで発言権がありません」
「なるほど、宰相を駆除してしまえば、後は上手く回るという事だな?」
過激な事をサラッと言う雄一に、ミラーは「待ってください」と止めてくる。
「ほぼほぼ、宰相は真っ黒です。ですが相手は国の最高権力者、間違いでしたでは済みません。その結果、貴方の大事に思う者達が生き辛い状況が生まれる事を考えてください」
まだ頭に血が上っていたようで、考えが短絡的になっていた自分に気付いた雄一は深呼吸をして気持ちを切り替える。
「少し、落ち着きましたか? 落ち着いたのなら確証がない現状で打てる手は?」
「周りから切り崩していき、相手からちょっかいをかけてくるのを待つか、その過程で動かぬ証拠を押さえる」
雄一が冷静な判断が出来るようになってる事に安堵の溜息を着いたミラーは、頷いて言ってくる。
「ええ、その辺りが妥当かと。それだったら宰相がいなくなっても女王も舵取りが楽になるでしょうしね」
そう言ってくるミラーを見つめて、当面、雄一がするべき事を考える。
色々、考えるまでもなく、やるべき事は1つだと受け止め、小脇に挟んでる物を見つめる。
雄一は小脇に抱える封筒を持ち上げてミラーに言う。
「じゃ、俺の初手はコイツを潰す事から始めるわ」
「ええ、私のほうは、本格的に腰を据えて証拠集めをしてみますが、余り期待はされないでください。相手はかなり食えないヤツのようで」
そう言ってくるミラーに雄一は頼む、と伝えると冒険者ギルドを後にした。
▼
雄一は家に帰り道、考え事をしていた。
今回の事はテツ達をなるべく関わらせないようにしようと思っているのである。
関わるのは守り、専守防衛に努めて貰うというのが雄一の考えである。
テツ達にまだ、こちら側の汚い世界に関わらせたくなかった。
ホーラは片足突っ込んでいるかもしれないが、明るい世界へと歩き出してるのを引き戻すような真似は絶対にしたくないのである。
かと言って、1人では手が足りないというのが本音であるが、雄一は口の端を持ち上げて笑みを浮かべる。
そろそろアイツが来る頃だから、丁度いい、パパラッチの寿命のカウントダウンは始まったと獰猛な笑みを浮かべる。
▼
家に帰るとテツ達に連れられてきた、あの3人の家族や恋人が家の前で雄一の帰りを待っていたようで顔を合わすと同時に土下座をする勢いで頭を下げてくる。
苦笑いする雄一は、事情は事情だから気にしてない事を伝えるが、まだ申し訳ないと思ってるようだったので雄一は矛先を変える為に提案する。
「その想いは、罰を済ませて帰ってきたアイツ等に次はそんな馬鹿な事をしないように熱意を持って教育すればいい」
「ユウイチさんがそう仰るのであれば、徹底的にやっておきます!」
おそらく年長のおっさんの嫁さんだと思われる恰幅の良い奥さんが鼻息を荒くして一緒に居る面子と頷き合うのを見て雄一は失敗したかもと思う。
あの様子だと棟梁の罰より、酷い目に合わされるかも、と思うが、あの面子にされるならあの3人も本望だろうと見なかった事にする。
やいやい、と旦那達の事を騒いでたと思ったら、最近の市場の野菜が高いだの、オマケがなくなったと楽しそうに騒ぎ出したのを苦笑して見守っていると雄一達に遠くから叫ぶ声がする。
「先生ぇ! テツ君!」
聞き覚えがある声に振り向こうとした雄一であったが、隣いたはずのテツの姿が既に無い事に疑問に思いつつ振り返る。
「ティファーニアさ――ん!」
地に足が着いてないテツが生活魔法を使ってないのに宙を走るように、馬車を目掛けて一直線に走る。
そんなテツを見て、雄一は、パブロフの犬かよ、と思いながら苦笑しながら近くにいるホーラ達と一緒に馬車に近づいていく。
テツはティファーニアにデレデレしており、ホーラ達は子供達を歓迎していた。
そして、雄一は、馬車の御者席にいる男を歓迎しにいく。
「グッドタイミングだ。待ってたぞ、リホウ」
「えっ? アニキ、さすがに子供の相手で疲れたから2,3日休みが欲しいんですが……」
「何を言ってる? 子供は癒しだぞ?」
そう言うと馬車をテツに任せると伝え、雄一はリホウの襟首を捕まえて逃がさないとばかりに引きずっていく。
「さあ、楽しい、楽しいお仕事のお話をしような?」
「待って、アニキっ! せめて、一晩だけでも綺麗どころがいる酒場に酒を飲みに行かせてぇ!!」
リホウの嘆きの叫びが、陽が傾き、茜色になりそうな空に響き渡った。
当然のように死んだ魚の目をしたエルフがいたカウンターに近寄ると雄一が来た事に気付き、ヘラヘラした笑みを見せてくるが、表情を変えない雄一の反応を見て眉を寄せて溜息を吐く。
「どうやら、今日は冗談を聞く気がないようですね?」
「俺はいつも聞く気はないがな。とはいえ、今日は言ってきたらブン殴ってでも話を進めようという気はあるな」
ミラーは、手元の資料を片付けると立ち上がり、雄一を見つめて言ってくる。
「どうやら、込み入った話になりそうですから部屋を用意しましょう。そこで私に告白して振られても私が話さなければばれません」
「今日の俺はちょっとデンジャーだから流せない冗談は控えて貰えるか?」
剣呑な雰囲気を醸し出す雄一を恐れもせずに見つめるミラーは、1つ頷くと言ってくる。
「とても真剣なのは良いですが、そうも余裕がないといくらユウイチ様でも足下を掬われかねませんよ? 私に聞きにきそうな案件を想像するに相手はそう言うところはユウイチ様の何枚も上手でしょうから」
試された事にやっと気付いた雄一は、舌打ちを思わずしてしまう。
確かに、ミュウの事や、これからやってくる学校の生徒の事を考えて頭に血が上っていた事に気付く。
雄一の葛藤を見透かすような笑みを浮かべるミラーは、「こちらです」と道案内をしてくるので、渋々、雄一はミラーの後を追った。
ある一室に案内され、入室を促されて先に入るとミラーはドアを閉める時に何やら唱えているのを見て雄一は聞く。
「何してるんだ?」
「いえ、今、聞かれると本当に不味い内容も話す事になりそうだったので聞こうとしようと思ったら、堂々と部屋に入ってこないと聞けないようにする結界を張りました」
ミラーは、「優秀でしょ?」とドヤ顔をしてくる。それを素直に褒める気にならない雄一は、「時々な」と返答しておく。
雄一はミラーに椅子を勧められて素直に座ると対面にミラーが座る。
「さて、ユウイチ様が私に目の色を変えて聞いてきそうな話となると……ビーンズドックのミュウについてでしょうか?」
「分かってるなら話が早い。手持ちの情報を全部教えてくれ」
雄一が身を乗り出すようにしてくるがミラーは指を組んで両肘を付いた状態で口元を隠すようにして目を瞑る。
勿体ぶってるのなら、雄一は胸倉を掴んででも吐かせようとしたが、話すべきか躊躇しているように見えた。
「こうやってユウイチ様が聞きに来たということは、先手を打たれたということですか?」
「ギリギリではあるが水際で防ぐ事はできた。俺のほうでも、対策は取ってあり、その網にかかった」
悔しそうに語る雄一に、「すいません」と謝ってくるミラーであるが、雄一もミラーが悪い訳ではないと思ってるので、「お前が悪い訳じゃない」と言葉にして伝える。
「いえ、私が謝っているのは、調べは、終わってて、後は言い逃れできない証拠を押さえるだけのところまでいってたのに何も伝えなかった事にです」
「どういう事か、ちゃんと説明してくれるんだよな?」
雄一の言葉にミラーは頷くと話始める。
「どこまでご存知か分かりませんが、まずはダンガを牛耳ってるパパラッチは、ユウイチ様が敵対する最初の相手になるでしょう」
「ああ、そこまでは俺も聞いていて潰す事は決定事項だから、詳細を後で教えてくれ」
そう言うと既に準備しておいたようで、A4サイズの封筒を雄一に手渡す。
「こちらに組織のアジトから構成員の人数などの調査結果が書いてありますので、後で一読されてください」
雄一は、「助かる」と封筒を小脇に挟むと続きを促す。
「そこまで知ってらっしゃるなら、パパラッチの背後には大物が控えていると言う事も耳に入れられているのでは?」
「ああ、王都の方でだいぶ幅を利かせてるらしいな」
雄一が獰猛な笑みを見せながら言ってくるのを聞くミラーは頷く。
「ええ、それは、それは大きな顔をされていますよ。何せ、この国の最高権力者がバックについているのですから」
「最高権力者だと? となると王、いや、確か、この国は女王が治めてるんだったか?」
確か、そんな話をどこかで雄一は聞いた気がした。誰がトップでも気にしなかったのでどこで聞いたか綺麗さっぱり忘れてしまっていた。
「ええ、王ではなく、女王ですが、最高権力者は、女王ではありません。この国の宰相が牛耳ってます」
「つまり、女王は宰相の傀儡か?」
そうなると色々、潰した後が大変そうだと思う雄一であるが、可愛いミュウの為なら国ぐらい1つ潰す事を躊躇するような雄一ではないが……
顎に手をやり、考える雄一の姿を見て、何を考えてるかをいくらか理解したようで呆れるように嘆息するミラー。
「いえ、女王はとても聡明で宰相とは対極にいるような方ですが、宰相は先代の時から根回しをし、大半の貴族に甘い汁を吸わせて反論を封じてます。女王の周りにいるのは良識ある少数の貴族のみで発言権がありません」
「なるほど、宰相を駆除してしまえば、後は上手く回るという事だな?」
過激な事をサラッと言う雄一に、ミラーは「待ってください」と止めてくる。
「ほぼほぼ、宰相は真っ黒です。ですが相手は国の最高権力者、間違いでしたでは済みません。その結果、貴方の大事に思う者達が生き辛い状況が生まれる事を考えてください」
まだ頭に血が上っていたようで、考えが短絡的になっていた自分に気付いた雄一は深呼吸をして気持ちを切り替える。
「少し、落ち着きましたか? 落ち着いたのなら確証がない現状で打てる手は?」
「周りから切り崩していき、相手からちょっかいをかけてくるのを待つか、その過程で動かぬ証拠を押さえる」
雄一が冷静な判断が出来るようになってる事に安堵の溜息を着いたミラーは、頷いて言ってくる。
「ええ、その辺りが妥当かと。それだったら宰相がいなくなっても女王も舵取りが楽になるでしょうしね」
そう言ってくるミラーを見つめて、当面、雄一がするべき事を考える。
色々、考えるまでもなく、やるべき事は1つだと受け止め、小脇に挟んでる物を見つめる。
雄一は小脇に抱える封筒を持ち上げてミラーに言う。
「じゃ、俺の初手はコイツを潰す事から始めるわ」
「ええ、私のほうは、本格的に腰を据えて証拠集めをしてみますが、余り期待はされないでください。相手はかなり食えないヤツのようで」
そう言ってくるミラーに雄一は頼む、と伝えると冒険者ギルドを後にした。
▼
雄一は家に帰り道、考え事をしていた。
今回の事はテツ達をなるべく関わらせないようにしようと思っているのである。
関わるのは守り、専守防衛に努めて貰うというのが雄一の考えである。
テツ達にまだ、こちら側の汚い世界に関わらせたくなかった。
ホーラは片足突っ込んでいるかもしれないが、明るい世界へと歩き出してるのを引き戻すような真似は絶対にしたくないのである。
かと言って、1人では手が足りないというのが本音であるが、雄一は口の端を持ち上げて笑みを浮かべる。
そろそろアイツが来る頃だから、丁度いい、パパラッチの寿命のカウントダウンは始まったと獰猛な笑みを浮かべる。
▼
家に帰るとテツ達に連れられてきた、あの3人の家族や恋人が家の前で雄一の帰りを待っていたようで顔を合わすと同時に土下座をする勢いで頭を下げてくる。
苦笑いする雄一は、事情は事情だから気にしてない事を伝えるが、まだ申し訳ないと思ってるようだったので雄一は矛先を変える為に提案する。
「その想いは、罰を済ませて帰ってきたアイツ等に次はそんな馬鹿な事をしないように熱意を持って教育すればいい」
「ユウイチさんがそう仰るのであれば、徹底的にやっておきます!」
おそらく年長のおっさんの嫁さんだと思われる恰幅の良い奥さんが鼻息を荒くして一緒に居る面子と頷き合うのを見て雄一は失敗したかもと思う。
あの様子だと棟梁の罰より、酷い目に合わされるかも、と思うが、あの面子にされるならあの3人も本望だろうと見なかった事にする。
やいやい、と旦那達の事を騒いでたと思ったら、最近の市場の野菜が高いだの、オマケがなくなったと楽しそうに騒ぎ出したのを苦笑して見守っていると雄一達に遠くから叫ぶ声がする。
「先生ぇ! テツ君!」
聞き覚えがある声に振り向こうとした雄一であったが、隣いたはずのテツの姿が既に無い事に疑問に思いつつ振り返る。
「ティファーニアさ――ん!」
地に足が着いてないテツが生活魔法を使ってないのに宙を走るように、馬車を目掛けて一直線に走る。
そんなテツを見て、雄一は、パブロフの犬かよ、と思いながら苦笑しながら近くにいるホーラ達と一緒に馬車に近づいていく。
テツはティファーニアにデレデレしており、ホーラ達は子供達を歓迎していた。
そして、雄一は、馬車の御者席にいる男を歓迎しにいく。
「グッドタイミングだ。待ってたぞ、リホウ」
「えっ? アニキ、さすがに子供の相手で疲れたから2,3日休みが欲しいんですが……」
「何を言ってる? 子供は癒しだぞ?」
そう言うと馬車をテツに任せると伝え、雄一はリホウの襟首を捕まえて逃がさないとばかりに引きずっていく。
「さあ、楽しい、楽しいお仕事のお話をしような?」
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