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7章 DT包囲網!?
197話 シキル共和国らしいです
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シキル共和国。
ナイファ国、パラメキ国、ペーシア王国と違い、王が存在せず、国民から選ばれた代表が大統領と呼ばれて纏められている。
そういう国柄であるから、身分制度が撤廃されており、建前上、人の価値に上下は付けられていない。
どうしても貧富の差があるので必然的に生まれ出る上下は出るが、これはどんなシステムを用いても起こる出来事ではあるが……
そんなシキル共和国の首都入りをしたホーラ達は街中を歩きながら、辺りを見渡す。
「なんか気持ち悪い街ですね。妙に華やかな場所があったと思ったら、ゴミ溜めのような気分が悪くなる場所がある」
「ああ、良い所だけ見れば良い街に見えるけど、悪い所なんて、ダンガは勿論、キュエレーのストリートチルドレンですら、あんな劣悪な環境で生活してないさ」
戸惑った顔でホーラに話しかけるテツに、侮蔑の感情を隠さずに言い切るホーラ。
メインストリートから少し覗くだけで見える場所は生ゴミの巣窟のようで、そこに生きてるのか死んでるのか分からない人達が項垂れたり、寝そべってたりしている。
一応は、リホウ経由で貰ったシキル共和国の情報では知っていたが見ると聞くとでは大違いという典型を2人は味わっていた。
自由競争を前面に押し出しているが、最近は経済が停滞気味というより停滞していると資料には書かれている。
金を持つ者達が、上層部に占めているせいで自分達に都合の良い政策ばかりを進めた結果、貧富の上下がスッパリと分かれたせいで真ん中がほとんど存在しなくなった。
店を開けても、その上層部にいる富裕層のみが客で、経済が廻らなくなり始めている。
金は天下の回り物とは良く言ったものである。廻らない金は、淀むだけというのを良く示している。
再度、資料を読んでいる最中にホーラに当たってきた男の左手を捻って、その手に持ってるホーラの財布を取り返す。
男のケツを蹴っ飛ばしてそのまま歩き去る。
「またスリですか? 4人目ですよね? 首都に入って500mも歩いてないのに……」
「アンタも気を付けなよ。ボケっとしてるとやられるからね?」
ホーラも元ストリートチルドレン。手癖の悪いヤツなんて沢山見てきていて目が肥えている。
テツはカンが良いようで、盗もうとしてるヤツに気付き、その者が近づくとジッと見つめるので相手が何もできずに通り過ぎている。
雄一に鍛えられている2人の動体視力は並ではないので盗む手口もしっかり見えているし、気配でも気付ける。
この2人をダシ抜ける相手は神の手を持つと言っても過言ではない。
「まあ、こういう国だから火事場泥棒をやらかそうとしてたさ」
肩を竦めるホーラは呆れを隠さずに嘆息する。
もう見るべきモノはないと興味を失った四人は、ここの国のトップ達が雁首揃えて頭を抱えて集まる議事堂を目指して歩いた。
▼
「申し訳ありません。アポのない方をお通しする訳にはいかない決まりになっております」
事務的な対応で受付嬢に頭を下げられる4人。
これが通常の事であれば、ホーラ達も素直に引き下がるなり、アポを取ろうとしたであろう。
だが、使者としてやって来てる者にアポの一言で追い返そうとするこの受付嬢の対応にホーラのコメカミに血管が浮き上がる。
「アンタ、馬鹿だろ? 他国の使者がいきなりやってくる状態がそんな穏やかな対応で済むと思ってる? まして、今、雁首並べて騒いでる渦中の国の使者を相手にそんな事言って、無事にアンタ済むと思うさ」
見栄えだけは良い受付嬢は、面倒な客が来たとばかりに顔を顰める。まったく今の状況が理解できていない。
どうやら、どっかの偉い人の娘か、愛人か何かの縁故雇用だろう。
「娘よ、コヤツに何を言っても無駄だろう。馬鹿共がいる場所は分かっておるのだろう?」
後ろにいる銀髪の長い髭を蓄えた男がホーラに声をかける。
「ん? 調べはついてるけど、そんな事をしたら荒事になるさ?」
「多少は目を瞑る。いい加減、この方を宥めるほうが限界だ」
銀髪の長い髭の男は必死にピンクのお団子頭を爆弾を扱うように慎重に宥めている。
ホーラもそれを見て、駄目だこりゃ、と諦める。
シキル共和国に入る前から、臭いと煩く、どうやらホーラ達が感じる臭さと別に人の感情や心も匂いとして感じる事ができるようで、ずっと苛立ち続けていた。
「はぁ、テツ行くよ。手加減はちゃんとすること」
「いや、そういう事はホーラ姉さんの方が気を付けてくださいね? 感情的になるといつもやり過ぎるんですから」
生意気な事を言ってくるテツを後ろからやくざ蹴りするホーラを見て、受付嬢は慌て出す。
「そんな事されたら困ります。兵を呼びますよ!」
「うっさい、状況が理解できないアホ女には用はないさ。テツ、そこに見えてる階段、破壊しちまいな」
当然のように言うホーラに慌てた受付嬢は、「誰か、誰か!」と叫ぶ。
それを平然と無視するホーラ達。
「いいんですか? そんな事して」
「その方が余計なのを相手にしなくていいさ。手加減するのも疲れるさ」
ホーラ達なら階段がなくても上に行けるから取れる手段であった。
テツは、今さっき手加減をしろ、と言ったホーラが言う手段は手加減なのだろうかと苦悩しつつも後ろから足蹴にされ、溜息を吐きながらツーハンデッドソードを持って構える。
一瞬で緩んだ顔から真剣な表情に切り替えたテツがツーハンデッドソードを振り抜くと真空波が飛び階段に当たると粉砕する。
それを見える範囲にある階段に全て放ち破壊する。
受付嬢の呼び掛けでやってきた兵士達は、テツの行動に度肝を抜かれて、呆けて見つめる。
「よし、建物を倒壊させないように、ちゃんと手加減したさ」
そういうホーラを横目にテツは、手加減ってそういう事でいいんだろうか、と苦悩する。
しかも手加減をしたのは自分であって、ホーラじゃないと言いたいが怖いから飲み込む。
震えて、机から目だけを見せる受付嬢にネズミをいたぶるネコのような顔を見せるホーラが話しかける。
「アタイ達の話が終わるまで、アタイ達が上の奴らは貸し切りさ。OK?]
そう言われた受付嬢は恐怖から涙を流しながら、ガクガクと頷いてみせる。
一緒にいたテツと銀髪の長い髭の男が2人して顔を見合わせて、ホーラの怖さを再確認して溜息を吐く。
テツは生活魔法の風を利用して弾丸のように飛び上がる。
銀髪の長い髭の男はブツブツと何かを唱えるとゆっくりと空中に浮き上がる。ピンクお団子頭は軽く床を蹴ると飛んでテツを追いかける。
残るホーラは受付嬢と呆ける兵士に愛想良く手を振ると壁を歩いて登って行った。
最上階にやってきたホーラ達は、ホーラの案内に従って、奥へと進んでいく。
やたらと無駄に豪華な扉に行き着くと扉の前には屈強そうな男が2名が守っていた。
それを見たホーラはテツに顎で、いけ、と示す。
またか、と溜息を吐くテツが前に出ると屈強な男が飛び出してくる。
2人共、大きな両手斧が得物のようで、力強く振り下ろしてくる。
「こんな狭い廊下でそんな武器使ったら軌道読むの簡単ですよ」
それなりの強者のようだが、テツ達を相手にするには力不足過ぎなうえ、テツに当てるには動きが遅すぎる。
一瞬で懐に入ったテツが、ツーハンデッドソードの柄で2人を1発ずつ殴打していくとそれだけで意識を刈り取る。
倒れる2人に一瞥もしない3人はテツを置いて先に進む。
薄情な3人をテツも追いかける。
そして、ホーラが豪華な扉に両手を置いて、チラッと後ろを振り返ると返事も聞かずに扉に添えた手に力を込めて押し始めた。
ナイファ国、パラメキ国、ペーシア王国と違い、王が存在せず、国民から選ばれた代表が大統領と呼ばれて纏められている。
そういう国柄であるから、身分制度が撤廃されており、建前上、人の価値に上下は付けられていない。
どうしても貧富の差があるので必然的に生まれ出る上下は出るが、これはどんなシステムを用いても起こる出来事ではあるが……
そんなシキル共和国の首都入りをしたホーラ達は街中を歩きながら、辺りを見渡す。
「なんか気持ち悪い街ですね。妙に華やかな場所があったと思ったら、ゴミ溜めのような気分が悪くなる場所がある」
「ああ、良い所だけ見れば良い街に見えるけど、悪い所なんて、ダンガは勿論、キュエレーのストリートチルドレンですら、あんな劣悪な環境で生活してないさ」
戸惑った顔でホーラに話しかけるテツに、侮蔑の感情を隠さずに言い切るホーラ。
メインストリートから少し覗くだけで見える場所は生ゴミの巣窟のようで、そこに生きてるのか死んでるのか分からない人達が項垂れたり、寝そべってたりしている。
一応は、リホウ経由で貰ったシキル共和国の情報では知っていたが見ると聞くとでは大違いという典型を2人は味わっていた。
自由競争を前面に押し出しているが、最近は経済が停滞気味というより停滞していると資料には書かれている。
金を持つ者達が、上層部に占めているせいで自分達に都合の良い政策ばかりを進めた結果、貧富の上下がスッパリと分かれたせいで真ん中がほとんど存在しなくなった。
店を開けても、その上層部にいる富裕層のみが客で、経済が廻らなくなり始めている。
金は天下の回り物とは良く言ったものである。廻らない金は、淀むだけというのを良く示している。
再度、資料を読んでいる最中にホーラに当たってきた男の左手を捻って、その手に持ってるホーラの財布を取り返す。
男のケツを蹴っ飛ばしてそのまま歩き去る。
「またスリですか? 4人目ですよね? 首都に入って500mも歩いてないのに……」
「アンタも気を付けなよ。ボケっとしてるとやられるからね?」
ホーラも元ストリートチルドレン。手癖の悪いヤツなんて沢山見てきていて目が肥えている。
テツはカンが良いようで、盗もうとしてるヤツに気付き、その者が近づくとジッと見つめるので相手が何もできずに通り過ぎている。
雄一に鍛えられている2人の動体視力は並ではないので盗む手口もしっかり見えているし、気配でも気付ける。
この2人をダシ抜ける相手は神の手を持つと言っても過言ではない。
「まあ、こういう国だから火事場泥棒をやらかそうとしてたさ」
肩を竦めるホーラは呆れを隠さずに嘆息する。
もう見るべきモノはないと興味を失った四人は、ここの国のトップ達が雁首揃えて頭を抱えて集まる議事堂を目指して歩いた。
▼
「申し訳ありません。アポのない方をお通しする訳にはいかない決まりになっております」
事務的な対応で受付嬢に頭を下げられる4人。
これが通常の事であれば、ホーラ達も素直に引き下がるなり、アポを取ろうとしたであろう。
だが、使者としてやって来てる者にアポの一言で追い返そうとするこの受付嬢の対応にホーラのコメカミに血管が浮き上がる。
「アンタ、馬鹿だろ? 他国の使者がいきなりやってくる状態がそんな穏やかな対応で済むと思ってる? まして、今、雁首並べて騒いでる渦中の国の使者を相手にそんな事言って、無事にアンタ済むと思うさ」
見栄えだけは良い受付嬢は、面倒な客が来たとばかりに顔を顰める。まったく今の状況が理解できていない。
どうやら、どっかの偉い人の娘か、愛人か何かの縁故雇用だろう。
「娘よ、コヤツに何を言っても無駄だろう。馬鹿共がいる場所は分かっておるのだろう?」
後ろにいる銀髪の長い髭を蓄えた男がホーラに声をかける。
「ん? 調べはついてるけど、そんな事をしたら荒事になるさ?」
「多少は目を瞑る。いい加減、この方を宥めるほうが限界だ」
銀髪の長い髭の男は必死にピンクのお団子頭を爆弾を扱うように慎重に宥めている。
ホーラもそれを見て、駄目だこりゃ、と諦める。
シキル共和国に入る前から、臭いと煩く、どうやらホーラ達が感じる臭さと別に人の感情や心も匂いとして感じる事ができるようで、ずっと苛立ち続けていた。
「はぁ、テツ行くよ。手加減はちゃんとすること」
「いや、そういう事はホーラ姉さんの方が気を付けてくださいね? 感情的になるといつもやり過ぎるんですから」
生意気な事を言ってくるテツを後ろからやくざ蹴りするホーラを見て、受付嬢は慌て出す。
「そんな事されたら困ります。兵を呼びますよ!」
「うっさい、状況が理解できないアホ女には用はないさ。テツ、そこに見えてる階段、破壊しちまいな」
当然のように言うホーラに慌てた受付嬢は、「誰か、誰か!」と叫ぶ。
それを平然と無視するホーラ達。
「いいんですか? そんな事して」
「その方が余計なのを相手にしなくていいさ。手加減するのも疲れるさ」
ホーラ達なら階段がなくても上に行けるから取れる手段であった。
テツは、今さっき手加減をしろ、と言ったホーラが言う手段は手加減なのだろうかと苦悩しつつも後ろから足蹴にされ、溜息を吐きながらツーハンデッドソードを持って構える。
一瞬で緩んだ顔から真剣な表情に切り替えたテツがツーハンデッドソードを振り抜くと真空波が飛び階段に当たると粉砕する。
それを見える範囲にある階段に全て放ち破壊する。
受付嬢の呼び掛けでやってきた兵士達は、テツの行動に度肝を抜かれて、呆けて見つめる。
「よし、建物を倒壊させないように、ちゃんと手加減したさ」
そういうホーラを横目にテツは、手加減ってそういう事でいいんだろうか、と苦悩する。
しかも手加減をしたのは自分であって、ホーラじゃないと言いたいが怖いから飲み込む。
震えて、机から目だけを見せる受付嬢にネズミをいたぶるネコのような顔を見せるホーラが話しかける。
「アタイ達の話が終わるまで、アタイ達が上の奴らは貸し切りさ。OK?]
そう言われた受付嬢は恐怖から涙を流しながら、ガクガクと頷いてみせる。
一緒にいたテツと銀髪の長い髭の男が2人して顔を見合わせて、ホーラの怖さを再確認して溜息を吐く。
テツは生活魔法の風を利用して弾丸のように飛び上がる。
銀髪の長い髭の男はブツブツと何かを唱えるとゆっくりと空中に浮き上がる。ピンクお団子頭は軽く床を蹴ると飛んでテツを追いかける。
残るホーラは受付嬢と呆ける兵士に愛想良く手を振ると壁を歩いて登って行った。
最上階にやってきたホーラ達は、ホーラの案内に従って、奥へと進んでいく。
やたらと無駄に豪華な扉に行き着くと扉の前には屈強そうな男が2名が守っていた。
それを見たホーラはテツに顎で、いけ、と示す。
またか、と溜息を吐くテツが前に出ると屈強な男が飛び出してくる。
2人共、大きな両手斧が得物のようで、力強く振り下ろしてくる。
「こんな狭い廊下でそんな武器使ったら軌道読むの簡単ですよ」
それなりの強者のようだが、テツ達を相手にするには力不足過ぎなうえ、テツに当てるには動きが遅すぎる。
一瞬で懐に入ったテツが、ツーハンデッドソードの柄で2人を1発ずつ殴打していくとそれだけで意識を刈り取る。
倒れる2人に一瞥もしない3人はテツを置いて先に進む。
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