歴史小説 歴史以前の縄文文明

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不都合な真実

不都合な真実・04 大規模土木治水事業による、全国支配体制の確立

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<<弥生期に大陸から渡来したのは、大量の人員を労働力として使用するための、知識と技術である>>





 大陸で起きた、春秋戦国時代の動乱は、都市国家が滅び去り、強大な国家が建設する流れであった。大陸で滅んだ国々から追われた人々は、海を渡って日ノ本へと辿り着いた渡来人は、帰化日本国籍することで、日本人となったのである。

 大陸の人間が持つ、法家や道家に儒家といった思想や数学や薬学といった、様々な知識・技術は、日本国内で労働力の動員と、万単位の統治体制を確立する力となった。規律の確立と、命令を遂行するための、官僚機構の確立によって、大規模な土木治水工事が実行できるようになったのである。

 崇神陛下の御代に起きた、パンデミックに代表されるように、日本では、風水害を含めて、毎年のように天災による被害を受けていた。災害大国では、ヒーローではなく、災害に対応できる組織体制の確立が求められたのである。相互扶助と復興を推進する組織力は、毎年のように災害の被害を受ける国には、もっとも必要とされる統治機構でもあった。

 神社を系列化して手水を設置、参拝の衛生環境を確立し、神社による氏子を統治体制とすることで、支配体制を確立する。保存食である、米を主食とし、栽培を強制することで、大量生産体制を確立し、大規模な余剰労働力を確保する。

 崇神陛下に始まり、神功陛下に達成される、日本制覇は、抗争に継ぐ抗争を征し、最終的に畿内ヤマトが、日本を制覇し、日本国となったことを意味している。国府を築き、大道を敷いて、畿内ヤマトからの連絡を繋ぎ、拡大を続ける巨大な土木治水事業をシステムとして構築し、国家による支配体制を築いたのである。

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