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TRPGって何ですか?
TRPGって何ですか? 異種族婚を実現しよう
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異種族をリアルに組み入れるのは、なかなかに難しいモノです。
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魔法というものは、エネルギー確保を容易にすることであり、生体エネルギーの技術転用という形になります。このために登場したのが、あやかしの存在であり、眷属としての力ということになります。
人とあやかしが一緒に暮らすことは、風俗習慣の違いもあり、かなりの困難を伴います。鬼退治や陰陽師の存在は、平安期の基本であるが、あやかしは、使役の対象となる眷属や式神としての登場となる。つまりは、人とあやかしは違うモノという認識になる。
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風来坊では、日本および勢力圏内では、異種族婚が普通に行われている形で世界が構成されています。
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風来坊における神話伝承から含めた、時代背景の流れとしては、次のような流れとなっています。
神話伝承の御伽噺
山幸彦が海民の豊玉姫と婚姻し、約束を破って産屋を覗き、八尋鰐に変じた豊玉姫を見てしまい、別離となるが妹玉依姫を家に迎える。異種族婚の約束事は、非常に厳しいモノであり、言霊に代表される口約束が「禁忌」の元となっている。西洋におけるファンタジー系作品でも、アンデルセンが描く人魚姫のように、約束事を破るのは人の方である。
神功陛下の三韓征伐を支えたのは、難波宮と住吉大社に生國魂神社である。住吉大社の眷属である兎衆は、寿命十年ほどの多産種族であり、行き来の数が同じであれば良いという前提で水夫として雇われていた。水をある程度扱うことができ、藻塩の生産に長けた一族として、塩の生産に貢献していた。瀬戸内の島では、徐々に混血が進んでいて、兎衆の寿命も延び、人と同じように暮らす島々や湊も、瀬戸内に増えていったのである。
五位鷺の御伽話
醍醐陛下の御代に、「神泉苑」にて宴があった時、主上の命で籠に入った鷺に五位を賜ったという話。平安王朝絵巻の悲恋物語として、五位鷺の物語が伝わている。伝承の中では、主上との間に生まれた御子が、生まれることが望まれぬ者達のために殺された。
殺された御子のために、食を摂ることも無く死んでしまった鷺姫が、京洛の西に祠を建てて祀られることとなる。日ノ本の怨霊となった、菅原道真の恨みを受けた主上を、祠から飛び出した鷺姫が護った。
延喜の時、主上によって定められた格式の中に、人を母とすれば人、あやかしを母とすればあやかしという一文が組み入れられた。
延喜以降、人とあやかしとの婚儀は、母方の種族に子が属することとなった。
だからと言って、人とあやかしの婚儀は、上手くいったわけではなく、幾つもの悲劇も多かったのである。ただし、結果的に人とあやかしの子が増えていったが、種族に溶け込めないモノも多く、多くの混血者は、河原に打ち捨てられるように増えて、カワラモノという者達も増えていったのである。
信太狐の御伽話
公儀の役には、貴族でなければ役儀に就けない中で、一時期都を追われた貴族安倍保名と結ばれた葛葉というあやかしが居た。生まれた子は、葛葉の子であったため、人の子ではなくあやかしの子となる。しかしながら、保名には裏葉という葛葉にそっくりな妻が居たことで、裏葉の子として育てられた。
公式には、人である裏葉の子となったため、安倍晴明は陰陽師として役儀に就くことができたのである。
この時期には、あやかしと人との子が増えて、京洛の近郊では、カワラモノと呼ばれる人ともあやかしともなれない者達が増加していた。
葛城の土蜘蛛の御伽噺
嵯峨源氏融が流れ、渡辺党の祖となる渡辺綱は、葛城の土蜘蛛を退治した。土蜘蛛の長「百目」と綱の主である清和源氏多田の流れ源頼光の娘を娶った。「まつろう民」となった「百目」は、人もあやかしも関係なく、カワラモノをカワラモノとして束ね、新たにカワラモノという一族を興した。
日ノ本各地で、渡辺党が鬼退治を繰り返す中で、カワラモノは日ノ本各地の河川沿いに住まい、野鍛冶や皮革で暮らしを立てる一族となっていた。
明治期の柳田國男や小泉八雲といった学者や小説家が、あやかしについて記述し、婚姻譚なども描いている。日本の民族伝承にも多くの異種族婚姻譚があり、八尋鰐などや神々との婚姻もまた、様々に伝えられている。
異種族婚の御伽噺に悲劇が多いのは、当たり前のことであるが、風俗習慣の違いや考え方の違いによるモノだけでなく、社会理念の中で生じる「イジメ」に始まる排他思想が存在している。同族ではなく自分を食える相手と、閨を共にする度胸というのは、なかなかに難しいモノなのである。
カワラモノだけでなく、海民や山民もまた、異種族に近い概念である。霊峰や異界に通じる山や海もまた、里人にとっては異世界であり、そこに住む人々は異種族なのである。
人々に対して、異種族婚を許容させるために、渡辺党の祖渡辺綱は上町台地の北に、多くの異種族が住まう港町「難波」を築いて、難波斎宮に斎宮を迎えて、「難波」を皇室領大江御厨として発展させていった。
人とあやかしが接する町「難波」と、人と貴族の市街地である「京洛」が、平安期の物語を紡いでいったのである。「京洛」の周囲には、伏見という御山に御狐様が住まい、御狐燈籠勧請によって狐火の技を使った「杜湯」と呼ばれる風呂屋を営んでいた。京洛の貴族は、自分の屋敷に「湯屋御厨」を造って、御狐様を雇い入れていた。時代が下るにつれて、「杜湯」が広がり増えて、人に化生できる御狐様だけでなく、狐火が使えて化生が十分にできない尻尾と狐耳の御狐様も「杜湯」で使われるようになったのである。
人が嫌う仕事、嫌がる仕事、穢れに関わる仕事、あやかしの仕事は、人に奉仕する形で始まります。報酬の在り方は、ボランティアであり、妖狐のように本人に対する報酬でなく、社に対する報酬という場合もあります。
律令の中で殺生戒が格式に定められたことは、あやかしが傍で暮らす世界では、獣とあやかしの区別が難しくなり、獣や皮革を扱うモノは、異質な職業となっていくのである。こういった異質な職業に従事するとされたのが、あやかしの仕事として伝えられることとなる。
婚姻の形は、個人と個人の繋がりですが、家と家の結びつきでもあり、繋がりが異なるモノ同士の婚姻にトラブルは付き物ということになります。
異種族をリアルに組み入れるのは、なかなかに難しいモノです。
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魔法というものは、エネルギー確保を容易にすることであり、生体エネルギーの技術転用という形になります。このために登場したのが、あやかしの存在であり、眷属としての力ということになります。
人とあやかしが一緒に暮らすことは、風俗習慣の違いもあり、かなりの困難を伴います。鬼退治や陰陽師の存在は、平安期の基本であるが、あやかしは、使役の対象となる眷属や式神としての登場となる。つまりは、人とあやかしは違うモノという認識になる。
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風来坊では、日本および勢力圏内では、異種族婚が普通に行われている形で世界が構成されています。
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風来坊における神話伝承から含めた、時代背景の流れとしては、次のような流れとなっています。
神話伝承の御伽噺
山幸彦が海民の豊玉姫と婚姻し、約束を破って産屋を覗き、八尋鰐に変じた豊玉姫を見てしまい、別離となるが妹玉依姫を家に迎える。異種族婚の約束事は、非常に厳しいモノであり、言霊に代表される口約束が「禁忌」の元となっている。西洋におけるファンタジー系作品でも、アンデルセンが描く人魚姫のように、約束事を破るのは人の方である。
神功陛下の三韓征伐を支えたのは、難波宮と住吉大社に生國魂神社である。住吉大社の眷属である兎衆は、寿命十年ほどの多産種族であり、行き来の数が同じであれば良いという前提で水夫として雇われていた。水をある程度扱うことができ、藻塩の生産に長けた一族として、塩の生産に貢献していた。瀬戸内の島では、徐々に混血が進んでいて、兎衆の寿命も延び、人と同じように暮らす島々や湊も、瀬戸内に増えていったのである。
五位鷺の御伽話
醍醐陛下の御代に、「神泉苑」にて宴があった時、主上の命で籠に入った鷺に五位を賜ったという話。平安王朝絵巻の悲恋物語として、五位鷺の物語が伝わている。伝承の中では、主上との間に生まれた御子が、生まれることが望まれぬ者達のために殺された。
殺された御子のために、食を摂ることも無く死んでしまった鷺姫が、京洛の西に祠を建てて祀られることとなる。日ノ本の怨霊となった、菅原道真の恨みを受けた主上を、祠から飛び出した鷺姫が護った。
延喜の時、主上によって定められた格式の中に、人を母とすれば人、あやかしを母とすればあやかしという一文が組み入れられた。
延喜以降、人とあやかしとの婚儀は、母方の種族に子が属することとなった。
だからと言って、人とあやかしの婚儀は、上手くいったわけではなく、幾つもの悲劇も多かったのである。ただし、結果的に人とあやかしの子が増えていったが、種族に溶け込めないモノも多く、多くの混血者は、河原に打ち捨てられるように増えて、カワラモノという者達も増えていったのである。
信太狐の御伽話
公儀の役には、貴族でなければ役儀に就けない中で、一時期都を追われた貴族安倍保名と結ばれた葛葉というあやかしが居た。生まれた子は、葛葉の子であったため、人の子ではなくあやかしの子となる。しかしながら、保名には裏葉という葛葉にそっくりな妻が居たことで、裏葉の子として育てられた。
公式には、人である裏葉の子となったため、安倍晴明は陰陽師として役儀に就くことができたのである。
この時期には、あやかしと人との子が増えて、京洛の近郊では、カワラモノと呼ばれる人ともあやかしともなれない者達が増加していた。
葛城の土蜘蛛の御伽噺
嵯峨源氏融が流れ、渡辺党の祖となる渡辺綱は、葛城の土蜘蛛を退治した。土蜘蛛の長「百目」と綱の主である清和源氏多田の流れ源頼光の娘を娶った。「まつろう民」となった「百目」は、人もあやかしも関係なく、カワラモノをカワラモノとして束ね、新たにカワラモノという一族を興した。
日ノ本各地で、渡辺党が鬼退治を繰り返す中で、カワラモノは日ノ本各地の河川沿いに住まい、野鍛冶や皮革で暮らしを立てる一族となっていた。
明治期の柳田國男や小泉八雲といった学者や小説家が、あやかしについて記述し、婚姻譚なども描いている。日本の民族伝承にも多くの異種族婚姻譚があり、八尋鰐などや神々との婚姻もまた、様々に伝えられている。
異種族婚の御伽噺に悲劇が多いのは、当たり前のことであるが、風俗習慣の違いや考え方の違いによるモノだけでなく、社会理念の中で生じる「イジメ」に始まる排他思想が存在している。同族ではなく自分を食える相手と、閨を共にする度胸というのは、なかなかに難しいモノなのである。
カワラモノだけでなく、海民や山民もまた、異種族に近い概念である。霊峰や異界に通じる山や海もまた、里人にとっては異世界であり、そこに住む人々は異種族なのである。
人々に対して、異種族婚を許容させるために、渡辺党の祖渡辺綱は上町台地の北に、多くの異種族が住まう港町「難波」を築いて、難波斎宮に斎宮を迎えて、「難波」を皇室領大江御厨として発展させていった。
人とあやかしが接する町「難波」と、人と貴族の市街地である「京洛」が、平安期の物語を紡いでいったのである。「京洛」の周囲には、伏見という御山に御狐様が住まい、御狐燈籠勧請によって狐火の技を使った「杜湯」と呼ばれる風呂屋を営んでいた。京洛の貴族は、自分の屋敷に「湯屋御厨」を造って、御狐様を雇い入れていた。時代が下るにつれて、「杜湯」が広がり増えて、人に化生できる御狐様だけでなく、狐火が使えて化生が十分にできない尻尾と狐耳の御狐様も「杜湯」で使われるようになったのである。
人が嫌う仕事、嫌がる仕事、穢れに関わる仕事、あやかしの仕事は、人に奉仕する形で始まります。報酬の在り方は、ボランティアであり、妖狐のように本人に対する報酬でなく、社に対する報酬という場合もあります。
律令の中で殺生戒が格式に定められたことは、あやかしが傍で暮らす世界では、獣とあやかしの区別が難しくなり、獣や皮革を扱うモノは、異質な職業となっていくのである。こういった異質な職業に従事するとされたのが、あやかしの仕事として伝えられることとなる。
婚姻の形は、個人と個人の繋がりですが、家と家の結びつきでもあり、繋がりが異なるモノ同士の婚姻にトラブルは付き物ということになります。
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