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古代から中世へ 軍制改革
動乱の大陸から逃げ出した者達
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縄文から古代への転換で、大きく変わったのは、武器の変化以上に、質から量への変化であった。
古墳を築くためには、万の労働者を動員するための、規律や命令権が必要となる。縄文期の晩期が過ぎようとする頃、周の王権が崩壊し、諸侯が乱立する時代になり、紀元前256年頃に周が滅びたという。大陸の乱世は、平穏を求める者には悲劇である。
大陸より亡命する者達が増えるのもまた、縄文の晩期であったのだ。
動乱の大陸を追われて逃げ出した者達は、東の海を越えた島に、新たな地を見つけたのである。
農耕狩猟生活を営む、縄文の里人は、一家一門を単位として、集落を形成していた。
大陸の乱世は、老子や孔子、墨子といった、諸子百家が生まれた時代でもある。思想や法が、論理や概念を形として、文字に記載され、記録と伝承される時代でもあったのだ。
日ノ本の大地は、堰を築き、治水を行うことで、大規模な墾田開発が可能であった。
動乱の大陸から逃げ出した者達は、日ノ本の大地で、権力者に取り入り、自らの知識・技術を持って、時代を切り開いたのである。最初は、一家一族を数十人規模で動員し、新たな墾田を開発すれば、あらたに人口が増えて、さらなる開拓には数百人規模へと拡大する。いくつもの村々を束ねる里人の長は、千人規模を動員し、長を束ねる大王は、諸子百家を組み入れて、万を動員して、土木事業を拡大していく。
千を動員して、万を食わせる墾田を開き、万を動員して、十万を食わせる墾田を開く。
古墳期の墳丘造成は、治水と墾田開拓を主とした、大規模土木作業の結果でもあった。治水には溜池も必要であり、遊水地を確保することも重要となる。濠を築くのもまた、治水墾田に必要な土木事業であった。
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軍事的には、質から量への転換時期となった。
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大規模に動員できるのであれば、戦は、数の勝負でつけることができる。縄文期の戦や争いは、契りと決闘が決着のつけかたであったが、筑紫、備、出雲、越、畿内は、墾田開拓による新田開発によって、数の勝負が戦の基本と変化していった。
しかしながら、万の動員は可能でも、万の武器を作ることは難しい。また、軍事能力を育てるには、一定の訓練が必要であり、武器を量産することは、当時の日ノ本では難しい状況にあった。
銅鐸や銅矛が儀礼用とされたのも、鉄剣が王や長の武器であったのも、本質としては、生産能力が低く、一般の兵隊が利用可能な武器は、石であり棒であったと推定される。
「印字」を打つ、人間が他の動物に勝る能力を知力以外にあげるとしたら、投擲能力である。印字とは、石に刻んだ徴であり、敵を斃した証でもあった。
縄文期の日ノ本には、武器が無かったと言われるのは、数人から数十人の殺し合いでは、蹴り合い、投げ合って殺すほうが簡単だったからであろう。また、長距離兵器としては、石鏃よりも、近くの石コロと手拭を使った方が、人や大型獣を仕留めることができたと推定される。
金属器の渡来は、縄文から弥生にかけての変化である。青銅や鉄が製法を含めて、渡来人のもたらした技術であったと考えられる。
日本の石器技術は、研磨および宝飾関連技術として、勾玉や宝玉の加工技術へと移行していったと推定される。
古代日本における主力兵器は石であった。
古墳を築くためには、万の労働者を動員するための、規律や命令権が必要となる。縄文期の晩期が過ぎようとする頃、周の王権が崩壊し、諸侯が乱立する時代になり、紀元前256年頃に周が滅びたという。大陸の乱世は、平穏を求める者には悲劇である。
大陸より亡命する者達が増えるのもまた、縄文の晩期であったのだ。
動乱の大陸を追われて逃げ出した者達は、東の海を越えた島に、新たな地を見つけたのである。
農耕狩猟生活を営む、縄文の里人は、一家一門を単位として、集落を形成していた。
大陸の乱世は、老子や孔子、墨子といった、諸子百家が生まれた時代でもある。思想や法が、論理や概念を形として、文字に記載され、記録と伝承される時代でもあったのだ。
日ノ本の大地は、堰を築き、治水を行うことで、大規模な墾田開発が可能であった。
動乱の大陸から逃げ出した者達は、日ノ本の大地で、権力者に取り入り、自らの知識・技術を持って、時代を切り開いたのである。最初は、一家一族を数十人規模で動員し、新たな墾田を開発すれば、あらたに人口が増えて、さらなる開拓には数百人規模へと拡大する。いくつもの村々を束ねる里人の長は、千人規模を動員し、長を束ねる大王は、諸子百家を組み入れて、万を動員して、土木事業を拡大していく。
千を動員して、万を食わせる墾田を開き、万を動員して、十万を食わせる墾田を開く。
古墳期の墳丘造成は、治水と墾田開拓を主とした、大規模土木作業の結果でもあった。治水には溜池も必要であり、遊水地を確保することも重要となる。濠を築くのもまた、治水墾田に必要な土木事業であった。
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軍事的には、質から量への転換時期となった。
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大規模に動員できるのであれば、戦は、数の勝負でつけることができる。縄文期の戦や争いは、契りと決闘が決着のつけかたであったが、筑紫、備、出雲、越、畿内は、墾田開拓による新田開発によって、数の勝負が戦の基本と変化していった。
しかしながら、万の動員は可能でも、万の武器を作ることは難しい。また、軍事能力を育てるには、一定の訓練が必要であり、武器を量産することは、当時の日ノ本では難しい状況にあった。
銅鐸や銅矛が儀礼用とされたのも、鉄剣が王や長の武器であったのも、本質としては、生産能力が低く、一般の兵隊が利用可能な武器は、石であり棒であったと推定される。
「印字」を打つ、人間が他の動物に勝る能力を知力以外にあげるとしたら、投擲能力である。印字とは、石に刻んだ徴であり、敵を斃した証でもあった。
縄文期の日ノ本には、武器が無かったと言われるのは、数人から数十人の殺し合いでは、蹴り合い、投げ合って殺すほうが簡単だったからであろう。また、長距離兵器としては、石鏃よりも、近くの石コロと手拭を使った方が、人や大型獣を仕留めることができたと推定される。
金属器の渡来は、縄文から弥生にかけての変化である。青銅や鉄が製法を含めて、渡来人のもたらした技術であったと考えられる。
日本の石器技術は、研磨および宝飾関連技術として、勾玉や宝玉の加工技術へと移行していったと推定される。
古代日本における主力兵器は石であった。
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