日ノ本経済 始まりの話

Ittoh

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始まりは縄文から

日ノ本経済 縄文期は、技術・技能伝承の始まり

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 定住生活をおこなうためには、集落近くで薪等のエネルギーを恒久的に確保することが出来、食料のほとんどを集落近くで確保できる必要がある。黒曜石という高価な石器を確保するためには、交易を活性化させる必要があり、黒曜石の加工には、高度な技術・技能を開発し伝承する必要があります。

 高度な技術・技能を開発し伝承していくためには、食料生産にある程度余裕が無ければならない。食料生産で、一定の余剰生産をおこなうためには、森を歩いて確率から採取するのではなく、居住地の近くで、稲や黍、稗などを、採取可能な形で栽培し、栗や椎といった堅果類の樹木を植樹していたと推定されます。
 栽培や植樹の知識・技術についても、古来より伝承されていって、田畑の開発となって確立されていったと考えられます。





 縄文期に風習としてあったと推定される、刺青を描く技術・技能は、それほど簡単ではありません。刺青は、皮膚の表面から、一定の深さに墨を使って色素を細胞に定着させる技術です。
 また、刺青は体に針を刺す行為であり、痛みを伴い、正確に文様を描くには、一定の技術・技能が無ければなりません。

 現在は、琉球やアイヌで、刺青を風習として実施してる例は無いと思いますが、刺青に使われた衣装デザインは、アクセサリとして製造・販売されています。これもまた、技術・技能伝承のひとつと考えれば、縄文時代から一万年の歳月を越えた技能伝承ということになります。





 定住生活をおこなうためには、居住地域に対して、ある程度の整理、整頓、清掃、清潔、という4S活動を遂行する必要があります。つまりは、遊動生活ではおこなう必要の無い、無駄と考えられる、4S活動を必要な活動として実施しなければ、定住生活を長期間維持することはできないのです。
 定住生活が長期化すれば、排泄物や生物の死骸を含めたゴミが発生します。発生したゴミをそのまま放置しておくと、蛆や蠅を含めて衛生状況が悪化し、疫病等の発生原因となります。
 縄文期にゴミを処理するための場所として確保したのが、貝塚と呼ばれる場所になります。貝塚とは、縄文期のゴミ捨て場ということになります。

 定住生活は、ゴミとゴミ処理のための知識・技術を必要とし、ゴミを燃やすといった対応によって、ゴミ処理能力をあげることで、定住生活による余剰生産能力を向上させることができます。





 日ノ本の生活環境からすれば、強風や大雨に対応する居住空間を確保する必要があります。結果として、居住のために必要な、木材の伐採や加工技術、組み立ての技能についても必要となります。
 耐久性と居住性の高い住居を建てるためには、時間も長期間必要となります。

 日ノ本で定住生活を実現するためには、水場の確保や雨風の影響を受け難い居住空間の確保、薪などのエネルギー確保が必要となります。磨製石器は、こういった定住生活を実現するために必要な技術・技能となります。
 また、建設を実施するためには、支えるための柱が必要とする強度、壁を造るために長さや大きさを揃えるといった知識・技術も必要となります。

 余剰生産物を保管するための蔵を建築できるようになれば、さらに余剰財産を確保できることとなる。





 定住生活が定着していくことは、余剰生産物の確保という、組織として財産を形成することとなり、経済活動の始まりということになります。
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