日ノ本経済 始まりの話

Ittoh

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銭とは何か?

私有財産の形成と、武家の登場

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 自主自律の争いが、武士団を登場させた
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 私有財産の形成は、誰にでも、無制限に認められたわけではありません。墾田永年私財法は、一定の制約があり、国司の承認を必要としています。初期武士団は、国司に仕える、国衙領の警備である、健児こうでい兵に対抗する必要がありました。

 日ノ本で商取引は、縄文時代に実物貨幣の形で、黒曜石を介した取引として始まっていた。日ノ本では、ビジネスが、有史以前に発生したと推定される。そういう意味で日ノ本は、商取引が、壱万年以上の歴史を持つ国ということになる。

  商取引については、日ノ本では自由主義経済に近い形で、独自に発展しています。これは、一天万乗の大君が下、日ノ本とは自由なる国であったのです。さらに言えば、一天万乗の大君は、嵯峨陛下の頃には、主上は政治から離れ、権力を持たぬ地位になっていたのである。

 権力無き一天万乗の大君が下に、国軍が解体された日ノ本は、支配する権力無き世界が構成されることになります。権威は存在しても、権力は存在しない、弱肉強食の世界。主上に「まつろう」のであれば、私有財産を持つことが許され、自律しなければならない世界、それが日ノ本の中世でありました。

 自主自律の世界が、日ノ本に「サムライ」という武士団が、育まれていったのであります。

 彼らが、権威に従うは主上にまつろう「道理」で在り、武威を示して権益を護るのは、弱肉強食を自然とする世界の「摂理」となるのです。

 権威を後ろ盾とするために、武家は、「権威」を得るために、財産を「権威」に寄進することになります。これが、「荘園」を生み出していきました。

 武士にとって、諸国で無秩序に争い合っても、権益を護ることが出来なければ意味はありません。権益を護るためには、公正な裁き下してくれる存在を必要としていました。寄進は賄賂の応酬となり、武士団にとっては、賄賂にかかる経費が経済を圧迫します。結果として、「権威」に対して、叛乱を呼ぶことになるのです。

 武士団の形成過程では、国司があたっていましたが、公正に捌けなければ、叛乱を呼びます。平将門は、公正に捌くことで、関東の武士団に信頼を得ましたが、中央にとっては反逆として扱われました。

 関東を中心とした武士団にとって、土地争いの捌きには、正当な権威を持った権力が必要でありました。源氏は、土地争いを捌き、正当な征夷大将軍として幕府を開き、正当な権威によって権力を振るったのであります。幕府による統制は、初期は武士団も貴族も同列に捌かれましたが、武士団の困窮が始まると、貴族への圧迫として捌く様になります。

 困窮した貴族が、暴発したのが、「承久の乱」であり、「南北朝の動乱」となります。






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 私有財産が、争いの対象である。
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