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1章 スタートダッシュ
2層開始!
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ダンジョンの2層に出た。
1層と同じような草原を予想して出た。
視界が切り替わり見えた景色は、少し予想外の物だった。
いくつもそびえ立つ立派な木々。
足下に生えるこけたち。
なんとなく感じるマイナスイオン。
木々の葉なら差し込む木漏れ日。
それと、なんとなく肌で感じるダンジョンの雰囲気。
2層は、どうやら、森林らしい。
なんとなく良い空気な気がする。
ゲームの中でこんなリアルな森林に入れるとは思ってもなかったな。
と言うか、1層も2層も空があるけど、もしかしてダンジョンって下に潜っていくものではないの?
別の世界に飛ばされている感じなのかな?
1層との違いに驚きつつ、辺りを警戒する。
そういえば、警戒するにはうってつけのあれがあったと思いながら唱える。
「索敵」
2層には、今回の依頼対象である、ダンジョンボアがいることは分かっている。
それ以外の敵もいるものなのかな。
例えば、1層で戦ったダンジョンラビットとか。
そんなことを考えているとすぐに索敵の結果が出た。
前回索敵を使ったときに比べて、少しだけ索敵の範囲が広がっているような気がする。
前回索敵を使ったときに比べて、少しだけ、視界に表示される光が、動物の形になったような気が知る。
まぁ、たかが2レベル分の違いだから、たいした違いじゃないかもしれないけど、なんとなくそんな気がする。
肝心の索敵結果は、100m先に1匹のダンジョンラビットに比べると強そうな敵が1匹のみ。
それ以外は、だいたい半径200mの範囲にはいないようだ。
視界の悪い森林では、索敵はかなり便利だな。
視界に収める前から敵を認識できるってかなり良いな。
さすが職業技と言ったところかな。
便利だし、これからはこまめに使っていこうかな。
何かを消費している訳ではないし。何か制限がある訳でもないし。
安全のためにもバンバン使っていこう。
よし、まず今は、俺の力が2層で通用するか試すためにもあいつを倒すか。
とりあえずまずは、敵を視界に収めるところだな。
森林は、木々が邪魔で視界が悪く、今のところ、敵を目視できていない。
敵が見えるように軽く移動する。
敵との距離を詰めて、敵との距離約70m。
ようやく標的を視界に収めることが出来た。
これから戦う敵は、イノシシのような見た目のモンスター。
あれが、ダンジョンボアなのかな。
少し大柄なこと以外は普通のイノシシに見える。
どうやら今は食事中みたいだ。
地面にある木の実にむしゃぶりついている。
よし今がチャンスだ。
そう思いながら、スッと弓を構える。
背中の矢筒から矢を取り出し、つがえる。
引き絞って、ダンジョンボアの横っ腹をめがけて矢を放つ。
ダンジョンボアに着弾する前に次の矢を矢筒からだし、弓につがえて引き絞る。
1射目は、きれにダンジョンボアの横っ腹に吸い込まれていった。
攻撃されたことが分かったダンジョンボアは、食事を中断し、警戒態勢に入った。
周囲を警戒し、攻撃が来ないか敏感になっているようだ。
じっと周りを見るような仕草をしているところに、さらにもう1射する。
矢を放ってすぐに次の矢を取り出す。
2射目は、弓が飛んできたことに反応して、こちらを向いたダンジョンボアの眉間に刺さった。
1射目2射目と動かずに攻撃したため、ダンジョンボアは、こっち側から攻撃されていることに気づいたようだ。
こちらに向かって、猪突猛進しだした。
俺は、冷静にこちらに向かってくるダンジョンボアに向かって、3射目を放つ。
3射目は、ダンジョンボアの特徴的な鼻に深く刺さった。
距離を詰められて、ダンジョンボアとの距離は残り40m。
俺は4射目を放つ。
4射目は、ダンジョンボアの右目に刺さった。
ダンジョンボアは、右目に刺さった痛みで、突進を止めた。
再び動き出そうとしたところに、5射目を放つ。
痛みにもだえて、ダンジョンボアの顔が上を向いているときに矢が当たったので、喉元に5射目が当たった。
5射目を受けたダンジョンボアは、少しの間のたうち回りパタリと倒れた。
俺は、つがえていた6射目をやめ矢を矢筒に戻した。
矢を矢筒に戻したタイミングで、アナウンスがなった。
ダンジョンボアを討伐しました。
素材は、直接ストレージに入れられました。
獲得素材:猪肉×1
矢を3本回収しました。
経験値を得ました。
獲得素材は、肉なんだな。
次の職業技『サバイバル料理』が解放されたら、自分で調理してみたいものだな。
猪肉か、どんな味なんだろうな。
と言うか、この世界では味覚はどの程度再現されているんだろうか。
現実と遜色のないレベルで、完璧に再現されているのだろうか。
それともある程度簡略化されているのだろうか。
もしくは、現実よりも上のものを出してくるのだろうか。
このゲームを1時間やった感覚で言えば、まず簡略化されていることはないだろう。
ここまで作り込まれているゲームでわざわざ味覚だけ簡略化させるようなことはしてこないと思う。
とりあえず、現実以上のものが出てくるのは確定しているんじゃないかな。
それぐらいの期待感はある。
まぁ、作ってみてのお楽しみだな。
今のところ摂取したことがあるものは、無味無臭だったポーションぐらいのものだ。
あれは無味無臭すぎて何の参考にもならないな。
もしかしたら、他のものも全て無味無臭な食べ物かもしれない?
でも、その可能性は、万に1つぐらいしかないんじゃないかな。
食べたこともない食べ物の話はこれぐらいにしよう。
回収出来た矢は3本か。
2本一気に失ったか。
まぁ、使った矢の数を考えれば良い感じなんじゃないかな。
これで残りは55本か。
まぁ、今回のダンジョン探索では確実に持つだろう。
ダンジョンから戻ったらある程度まとまった量の補充をしたいな。
なんとなく心許ない。
戦闘の反省は何かあるかな。
あれだ。
ダメージが出ないとどのぐらいダメージが通っているのか分からないな。
設定から表示設定の変更をしよう。
というか、なんで今までダメージの表示がなくて困らなかったな。
どのぐらいのダメージを出していて、残りの敵のHPはこれぐらいというのを把握せずに良く戦闘が出来ていたな。
残りのHPがわからないから、こっちに向かってくるダンジョンボアを見て内心めちゃくちゃドキドキしていた。
もしかしたら、ここまで届くかもしれない。
あの突撃を受けるか避けるかしないと行けなくなるかもしれない。
そう思ってかなりビクビクしていた。
ダメージの表示と敵のHP表示は重要だな。
そう思って、メニューから設定を開き、表示情報の変更をする。
ダメージを表示、敵残りHPの表示。
これでOKと。
これで、より戦闘がはかどりそうだな。
じゃあ次の敵のところに行ってみよう。
そう思いながら唱えた。
「索敵」
次の敵は、前方80m先。
多分、表示の感じからしてダンジョンボア。
よし次はあいつを倒そう。
俺は、そのダンジョンボアが目視できる場所まで移動した。
12,13m進むと見えてきた。
あれか。
HPのバーも表示されている。
これなら、行けそうだ。
そう思いながら、ダンジョンボアに気づかれないように弓を構え、矢をつがえる。
すぐにでも2射目も放てるように意識しながら、1射目を放った。
放った瞬間に、残心など無しに2射目を構え、溜めの時間や照準の時間なくすぐにはなった。
すると2射ともにダンジョンボアに当たった。
106ダメージ
98ダメージ
ダンジョンボアのHPは残り6割と言ったところかな。
ダンジョンボアは1射目が着弾し2射目が着弾する間に、攻撃されたことを認識し防御姿勢、警戒態勢に移ろうとした。
その移る途中で2射目が当たったようだ。
2射を受けたダンジョンボアは完全に警戒態勢になった。
そこに3射目を放つ。
今度も横っ腹に当たった。
97ダメージ
ダンジョンボアの残りHPは4割。
3射目が当たったことで、攻撃された方向が分かったようで、1匹目の時と同じくこちらに向かって突撃を始めた。
そこに向かって冷静に2射、速射をする。
108ダメージ
116ダメージ
その攻撃を受けて、ダンジョンボアはすぐに倒れた。
矢の構えを解いたところでアナウンスが流れる。
ダンジョンボアを討伐しました。
素材は、直接ストレージに入れられました。
獲得素材:猪肉×1
矢を4本回収しました。
経験値を得ました。
今回は運が良かったみたいで、矢を4本も回収できた。
少し矢の節約になったかな。
これで2匹目か。
依頼は5匹の討伐だから、後3匹か。
余裕を持って終えられそうだな。
2層だからと言って警戒していたけど、思っていたよりも苦労はしていないな。
ダンジョンボアの突撃にはビビるけど。
ダメージ表示と敵のHPバーの表示は良いな。
あれがあると安心するし、計画立てて攻撃できる。
それに、どの攻撃がどの程度効果的なのかを直感的に見ることができる。
これからも活用していきたいな。
後3匹、もう少し頑張るか。
そう思いながら唱える。
「索敵」
今度は3匹引っかかった。
この先に2匹、少し右にそれたあたりに1匹。
2匹の方は、ダンジョンボアらしき反応と、それよりも弱そうな小さな反応がある。
小さな方は見たことがあるな。
あれだ、ダンジョンラビットだ。
この層にもダンジョンラビットは出るんだな。
もしかしたら、前の層までに出てきた魔物は出るとかそういう作りなのかな。
そうだとしたら層を追うごとにどんどん魔物の種類が増えていくということか。
対応力が求められるということか。
もしそうだとしたら、苦手な魔物が出てきてやっとの思いでその層をクリアしても、その層からずっとでてくると言うことか。
それは大変だな。
でも、フィールドとかによって相性とかあると思うんだけどどうするんだろう。
海みたいなフィールドで出てきた魔物を火山のフィールドで出すには相性が悪いみたいなことが起きそうだけどな。
どうするんだろうな。
まぁ、今考えることではないし、そもそも俺が考えることではないな。
そもそも、どんどん魔物の種類が増えていくと決まった訳ではないからな。
次の層のことを考えるのはこれぐらいにして、どちらを先に倒そうかな。
2匹の方を先に倒すか。
1匹を狙っているときに2匹の方が乱入してきたら大変そうだけど、もとから2匹を狙っているところに1匹乱入したぐらいならどうにかなるだろう。
そう思ったので、2匹の方に向かって移動した。
幸い、2匹の方と1匹の方はそれぞれ移動して、距離を開けてくれたので、乱入されることはないだろう。
俺は、2匹との距離70m弱で2匹を目視した。
俺は、そっと弓を構える。
今回は、木の前に出て構えるのではなく、木の陰に隠れるようにして構えた。
そこから速射で2射ダンジョンラビットの方には放った。
125ダメージ
112ダメージ
その2射が両方当たりダンジョンラビットは倒れた。
ダンジョンラビットが急に倒れたことで、ダンジョンボアが警戒を始めた。
そこに矢を放つ。
矢はしっかりダンジョンボアに当たる。
109ダメージ
そこで矢をはなった方向がバレ、こちらに向かって突撃してくる。
今までの戦闘よりも2射分ぐらい早い突撃開始だな。
これ、突撃がここに来るまでに倒しきれるかな。
逃げた方が良いかな。
そんなことを考えながら矢を放つ。
そこで、2層に来てから始めて矢を外した。
これはかなりやばいんじゃないかな。
3射分もダメージが少ない。
間に合わないんじゃない?
迫るダンジョンボアを見ながらもう1射。
さすがにそれはダンジョンボアに当たった。
121ダメージ
まだ、6割残っている。
しかし、突撃までにもう1射している余裕はない。
これは、弓での戦闘はもうできないな。
そう思って、俺は弓からサバイバルナイフに切り替える。
もう数メートル先にはダンジョンボアがいる。
俺は、自分の身体能力では避けられないことが本能的に分かったので、反撃のためにサバイバルナイフを突き出して構えた。
俺に向かってダンジョンボアが突撃をする。
俺が衝撃で飛ぶ。
それと同時に、サバイバルナイフがダンジョンボアに正面から刺さる。
48被ダメージ
74ダメージ
ダンジョンボアの残りHPは4割、俺の残りHPは7割弱と言ったところ。
ダンジョンボアの突撃を受けたことで、5歩分ぐらい後ろに飛ばされた。
突撃が俺に当たったことで、ダンジョンボアの勢いは一度止まった。
その隙に、俺は、弓を構え矢を放つ。
サバイバルナイフはもうダンジョンボアに刺さって使えない。
俺に残っている唯一の攻撃手段は弓矢だった。
近距離で放った矢は、ダンジョンボアの右目に刺さった。
204ダメージ
ダンジョンボアはジタバタと暴れながら倒れていった。
目に当たらなかったらもう1撃必要にあっていた。
そうなっていたら、もう1本矢をつがえる間に、確実にもう1撃ダンジョンボアからくらっていただろう。
そう思っているとアナウンスが流れた。
ダンジョンボアとダンジョンラビットを討伐しました。
素材は、直接ストレージに入れられました。
獲得素材:猪肉×1、兎革×1
矢を3本回収しました。
経験値を得ました。
今回は運が良かったな。
でも、攻撃を受けた訳だし、運が良かったで片付けちゃダメだな。
きちんと反省をして、次につなげなきゃだよな。
ゲームだからと言って死にたい訳ではないし。
何かしらの対策を持たなくちゃだよな。
そう思いながら、HPを回復するためにポーションを飲む。
回復量的に少しもったいないけれど俺は2本のポーションを飲みHPを全回復した。
1層と同じような草原を予想して出た。
視界が切り替わり見えた景色は、少し予想外の物だった。
いくつもそびえ立つ立派な木々。
足下に生えるこけたち。
なんとなく感じるマイナスイオン。
木々の葉なら差し込む木漏れ日。
それと、なんとなく肌で感じるダンジョンの雰囲気。
2層は、どうやら、森林らしい。
なんとなく良い空気な気がする。
ゲームの中でこんなリアルな森林に入れるとは思ってもなかったな。
と言うか、1層も2層も空があるけど、もしかしてダンジョンって下に潜っていくものではないの?
別の世界に飛ばされている感じなのかな?
1層との違いに驚きつつ、辺りを警戒する。
そういえば、警戒するにはうってつけのあれがあったと思いながら唱える。
「索敵」
2層には、今回の依頼対象である、ダンジョンボアがいることは分かっている。
それ以外の敵もいるものなのかな。
例えば、1層で戦ったダンジョンラビットとか。
そんなことを考えているとすぐに索敵の結果が出た。
前回索敵を使ったときに比べて、少しだけ索敵の範囲が広がっているような気がする。
前回索敵を使ったときに比べて、少しだけ、視界に表示される光が、動物の形になったような気が知る。
まぁ、たかが2レベル分の違いだから、たいした違いじゃないかもしれないけど、なんとなくそんな気がする。
肝心の索敵結果は、100m先に1匹のダンジョンラビットに比べると強そうな敵が1匹のみ。
それ以外は、だいたい半径200mの範囲にはいないようだ。
視界の悪い森林では、索敵はかなり便利だな。
視界に収める前から敵を認識できるってかなり良いな。
さすが職業技と言ったところかな。
便利だし、これからはこまめに使っていこうかな。
何かを消費している訳ではないし。何か制限がある訳でもないし。
安全のためにもバンバン使っていこう。
よし、まず今は、俺の力が2層で通用するか試すためにもあいつを倒すか。
とりあえずまずは、敵を視界に収めるところだな。
森林は、木々が邪魔で視界が悪く、今のところ、敵を目視できていない。
敵が見えるように軽く移動する。
敵との距離を詰めて、敵との距離約70m。
ようやく標的を視界に収めることが出来た。
これから戦う敵は、イノシシのような見た目のモンスター。
あれが、ダンジョンボアなのかな。
少し大柄なこと以外は普通のイノシシに見える。
どうやら今は食事中みたいだ。
地面にある木の実にむしゃぶりついている。
よし今がチャンスだ。
そう思いながら、スッと弓を構える。
背中の矢筒から矢を取り出し、つがえる。
引き絞って、ダンジョンボアの横っ腹をめがけて矢を放つ。
ダンジョンボアに着弾する前に次の矢を矢筒からだし、弓につがえて引き絞る。
1射目は、きれにダンジョンボアの横っ腹に吸い込まれていった。
攻撃されたことが分かったダンジョンボアは、食事を中断し、警戒態勢に入った。
周囲を警戒し、攻撃が来ないか敏感になっているようだ。
じっと周りを見るような仕草をしているところに、さらにもう1射する。
矢を放ってすぐに次の矢を取り出す。
2射目は、弓が飛んできたことに反応して、こちらを向いたダンジョンボアの眉間に刺さった。
1射目2射目と動かずに攻撃したため、ダンジョンボアは、こっち側から攻撃されていることに気づいたようだ。
こちらに向かって、猪突猛進しだした。
俺は、冷静にこちらに向かってくるダンジョンボアに向かって、3射目を放つ。
3射目は、ダンジョンボアの特徴的な鼻に深く刺さった。
距離を詰められて、ダンジョンボアとの距離は残り40m。
俺は4射目を放つ。
4射目は、ダンジョンボアの右目に刺さった。
ダンジョンボアは、右目に刺さった痛みで、突進を止めた。
再び動き出そうとしたところに、5射目を放つ。
痛みにもだえて、ダンジョンボアの顔が上を向いているときに矢が当たったので、喉元に5射目が当たった。
5射目を受けたダンジョンボアは、少しの間のたうち回りパタリと倒れた。
俺は、つがえていた6射目をやめ矢を矢筒に戻した。
矢を矢筒に戻したタイミングで、アナウンスがなった。
ダンジョンボアを討伐しました。
素材は、直接ストレージに入れられました。
獲得素材:猪肉×1
矢を3本回収しました。
経験値を得ました。
獲得素材は、肉なんだな。
次の職業技『サバイバル料理』が解放されたら、自分で調理してみたいものだな。
猪肉か、どんな味なんだろうな。
と言うか、この世界では味覚はどの程度再現されているんだろうか。
現実と遜色のないレベルで、完璧に再現されているのだろうか。
それともある程度簡略化されているのだろうか。
もしくは、現実よりも上のものを出してくるのだろうか。
このゲームを1時間やった感覚で言えば、まず簡略化されていることはないだろう。
ここまで作り込まれているゲームでわざわざ味覚だけ簡略化させるようなことはしてこないと思う。
とりあえず、現実以上のものが出てくるのは確定しているんじゃないかな。
それぐらいの期待感はある。
まぁ、作ってみてのお楽しみだな。
今のところ摂取したことがあるものは、無味無臭だったポーションぐらいのものだ。
あれは無味無臭すぎて何の参考にもならないな。
もしかしたら、他のものも全て無味無臭な食べ物かもしれない?
でも、その可能性は、万に1つぐらいしかないんじゃないかな。
食べたこともない食べ物の話はこれぐらいにしよう。
回収出来た矢は3本か。
2本一気に失ったか。
まぁ、使った矢の数を考えれば良い感じなんじゃないかな。
これで残りは55本か。
まぁ、今回のダンジョン探索では確実に持つだろう。
ダンジョンから戻ったらある程度まとまった量の補充をしたいな。
なんとなく心許ない。
戦闘の反省は何かあるかな。
あれだ。
ダメージが出ないとどのぐらいダメージが通っているのか分からないな。
設定から表示設定の変更をしよう。
というか、なんで今までダメージの表示がなくて困らなかったな。
どのぐらいのダメージを出していて、残りの敵のHPはこれぐらいというのを把握せずに良く戦闘が出来ていたな。
残りのHPがわからないから、こっちに向かってくるダンジョンボアを見て内心めちゃくちゃドキドキしていた。
もしかしたら、ここまで届くかもしれない。
あの突撃を受けるか避けるかしないと行けなくなるかもしれない。
そう思ってかなりビクビクしていた。
ダメージの表示と敵のHP表示は重要だな。
そう思って、メニューから設定を開き、表示情報の変更をする。
ダメージを表示、敵残りHPの表示。
これでOKと。
これで、より戦闘がはかどりそうだな。
じゃあ次の敵のところに行ってみよう。
そう思いながら唱えた。
「索敵」
次の敵は、前方80m先。
多分、表示の感じからしてダンジョンボア。
よし次はあいつを倒そう。
俺は、そのダンジョンボアが目視できる場所まで移動した。
12,13m進むと見えてきた。
あれか。
HPのバーも表示されている。
これなら、行けそうだ。
そう思いながら、ダンジョンボアに気づかれないように弓を構え、矢をつがえる。
すぐにでも2射目も放てるように意識しながら、1射目を放った。
放った瞬間に、残心など無しに2射目を構え、溜めの時間や照準の時間なくすぐにはなった。
すると2射ともにダンジョンボアに当たった。
106ダメージ
98ダメージ
ダンジョンボアのHPは残り6割と言ったところかな。
ダンジョンボアは1射目が着弾し2射目が着弾する間に、攻撃されたことを認識し防御姿勢、警戒態勢に移ろうとした。
その移る途中で2射目が当たったようだ。
2射を受けたダンジョンボアは完全に警戒態勢になった。
そこに3射目を放つ。
今度も横っ腹に当たった。
97ダメージ
ダンジョンボアの残りHPは4割。
3射目が当たったことで、攻撃された方向が分かったようで、1匹目の時と同じくこちらに向かって突撃を始めた。
そこに向かって冷静に2射、速射をする。
108ダメージ
116ダメージ
その攻撃を受けて、ダンジョンボアはすぐに倒れた。
矢の構えを解いたところでアナウンスが流れる。
ダンジョンボアを討伐しました。
素材は、直接ストレージに入れられました。
獲得素材:猪肉×1
矢を4本回収しました。
経験値を得ました。
今回は運が良かったみたいで、矢を4本も回収できた。
少し矢の節約になったかな。
これで2匹目か。
依頼は5匹の討伐だから、後3匹か。
余裕を持って終えられそうだな。
2層だからと言って警戒していたけど、思っていたよりも苦労はしていないな。
ダンジョンボアの突撃にはビビるけど。
ダメージ表示と敵のHPバーの表示は良いな。
あれがあると安心するし、計画立てて攻撃できる。
それに、どの攻撃がどの程度効果的なのかを直感的に見ることができる。
これからも活用していきたいな。
後3匹、もう少し頑張るか。
そう思いながら唱える。
「索敵」
今度は3匹引っかかった。
この先に2匹、少し右にそれたあたりに1匹。
2匹の方は、ダンジョンボアらしき反応と、それよりも弱そうな小さな反応がある。
小さな方は見たことがあるな。
あれだ、ダンジョンラビットだ。
この層にもダンジョンラビットは出るんだな。
もしかしたら、前の層までに出てきた魔物は出るとかそういう作りなのかな。
そうだとしたら層を追うごとにどんどん魔物の種類が増えていくということか。
対応力が求められるということか。
もしそうだとしたら、苦手な魔物が出てきてやっとの思いでその層をクリアしても、その層からずっとでてくると言うことか。
それは大変だな。
でも、フィールドとかによって相性とかあると思うんだけどどうするんだろう。
海みたいなフィールドで出てきた魔物を火山のフィールドで出すには相性が悪いみたいなことが起きそうだけどな。
どうするんだろうな。
まぁ、今考えることではないし、そもそも俺が考えることではないな。
そもそも、どんどん魔物の種類が増えていくと決まった訳ではないからな。
次の層のことを考えるのはこれぐらいにして、どちらを先に倒そうかな。
2匹の方を先に倒すか。
1匹を狙っているときに2匹の方が乱入してきたら大変そうだけど、もとから2匹を狙っているところに1匹乱入したぐらいならどうにかなるだろう。
そう思ったので、2匹の方に向かって移動した。
幸い、2匹の方と1匹の方はそれぞれ移動して、距離を開けてくれたので、乱入されることはないだろう。
俺は、2匹との距離70m弱で2匹を目視した。
俺は、そっと弓を構える。
今回は、木の前に出て構えるのではなく、木の陰に隠れるようにして構えた。
そこから速射で2射ダンジョンラビットの方には放った。
125ダメージ
112ダメージ
その2射が両方当たりダンジョンラビットは倒れた。
ダンジョンラビットが急に倒れたことで、ダンジョンボアが警戒を始めた。
そこに矢を放つ。
矢はしっかりダンジョンボアに当たる。
109ダメージ
そこで矢をはなった方向がバレ、こちらに向かって突撃してくる。
今までの戦闘よりも2射分ぐらい早い突撃開始だな。
これ、突撃がここに来るまでに倒しきれるかな。
逃げた方が良いかな。
そんなことを考えながら矢を放つ。
そこで、2層に来てから始めて矢を外した。
これはかなりやばいんじゃないかな。
3射分もダメージが少ない。
間に合わないんじゃない?
迫るダンジョンボアを見ながらもう1射。
さすがにそれはダンジョンボアに当たった。
121ダメージ
まだ、6割残っている。
しかし、突撃までにもう1射している余裕はない。
これは、弓での戦闘はもうできないな。
そう思って、俺は弓からサバイバルナイフに切り替える。
もう数メートル先にはダンジョンボアがいる。
俺は、自分の身体能力では避けられないことが本能的に分かったので、反撃のためにサバイバルナイフを突き出して構えた。
俺に向かってダンジョンボアが突撃をする。
俺が衝撃で飛ぶ。
それと同時に、サバイバルナイフがダンジョンボアに正面から刺さる。
48被ダメージ
74ダメージ
ダンジョンボアの残りHPは4割、俺の残りHPは7割弱と言ったところ。
ダンジョンボアの突撃を受けたことで、5歩分ぐらい後ろに飛ばされた。
突撃が俺に当たったことで、ダンジョンボアの勢いは一度止まった。
その隙に、俺は、弓を構え矢を放つ。
サバイバルナイフはもうダンジョンボアに刺さって使えない。
俺に残っている唯一の攻撃手段は弓矢だった。
近距離で放った矢は、ダンジョンボアの右目に刺さった。
204ダメージ
ダンジョンボアはジタバタと暴れながら倒れていった。
目に当たらなかったらもう1撃必要にあっていた。
そうなっていたら、もう1本矢をつがえる間に、確実にもう1撃ダンジョンボアからくらっていただろう。
そう思っているとアナウンスが流れた。
ダンジョンボアとダンジョンラビットを討伐しました。
素材は、直接ストレージに入れられました。
獲得素材:猪肉×1、兎革×1
矢を3本回収しました。
経験値を得ました。
今回は運が良かったな。
でも、攻撃を受けた訳だし、運が良かったで片付けちゃダメだな。
きちんと反省をして、次につなげなきゃだよな。
ゲームだからと言って死にたい訳ではないし。
何かしらの対策を持たなくちゃだよな。
そう思いながら、HPを回復するためにポーションを飲む。
回復量的に少しもったいないけれど俺は2本のポーションを飲みHPを全回復した。
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希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。
英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。
これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。
彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。
テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。
SF味が増してくるのは結構先の予定です。
スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。
良かったら読んでください!
【完結】VRMMOでチュートリアルを2回やった生産職のボクは最強になりました
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だけどボクだけ知らずにそのままチュートリアルをやっていた。
チュートリアルが終わってさぁ冒険の始まり。と思ったらもう一度チュートリアルから開始。
2度目のチュートリアルでも同じようにクリアしたら隠し要素を発見。
そこから怒涛の快進撃で最強になりました。
鍛冶、錬金で主人公がまったり最強になるお話です。
※この作品は「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過した【第1章完結】デスペナのないVRMMOで〜をブラッシュアップして、続きの物語を描いた作品です。
その事を理解していただきお読みいただければ幸いです。
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自筆です。
アルファポリス、第18回ファンタジー小説大賞、奨励賞受賞
現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!
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50過ぎのオッサンが何を言ってると思うかもしれないが、その年代はちょうど中学生くらいにファンタジーが流行り、高校生くらいにRPGやライトノベルが流行った世代である。
ファンタジー系ヲタクの先駆者のような年代だ。
俺もそちら側の人間だった。
年齢で完全に諦めていたが、今回のことで自分がどれくらい未練があったか理解した。
「冒険者、いや、探索者っていうんだっけ、やってみるか」
これは体力も衰え、知力も怪しくなってきて、ついでに運にも見放されたオッサンが無い知恵絞ってなんとか探索者としてやっていく物語である。
注意事項
50過ぎのオッサンが子供ほどに歳の離れた女の子に惚れたり、悶々としたりするシーンが出てきます。
あらかじめご了承の上読み進めてください。
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