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1章 スタートダッシュ
スタートダッシュイベント
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素材買取りに行こうとしていると、通知が来た。
なんの通知だろう?
俺はまだフレンドとかはいないから、そっち系の連絡ではないはずだ。
そうなると、運営からのお知らせかな。
ちょっと端によってみておくか。
俺は、人の邪魔にならない端によってから、通知を開いた。
【重要】スタートダッシュイベントのお知らせ
プレイヤーがこの世界に生まれ落ちた、その影響によってダンジョンが活性化しました。
活性化したダンジョンを沈めるため、新しく生まれたプレイヤー達が早く強くなるために、地上の国々と運営は、スタートダッシュイベントを開催することとしました。
この通知は、そのスタートダッシュイベントの参加条件を満たしたプレイヤーに送られています。
ぜひ参加して、力と名声と財を手に入れましょう。
《イベント内容》
イベント期間:ゲーム開始直後から、現実の時間でゲーム開始から24時間。
開催場所:ダンジョンおよびギルド
参加資格:キャラレベル5以上であり、ギルドランクが5以上の者のうち、ギルドでイベントクエストを受注した者。
イベント内容:開催期間内に討伐したモンスターや、納入した素材によってポイントを得て、そのポイント数で競う。より強い魔物を倒すほど、より珍しい素材を納入するほど高ポイントを獲得できる。
報酬:順位に応じた報酬と、ポイント数に応じた報酬がギルドや運営から与えられる。
へぇ、こんなことやっているんだな。
いわゆるイベントだな。
スタートダッシュイベントなんてやってくれるのか。
これは参加するしかないな。
とりあえず、参加しに行く前に、素材の買取りをしてもらうか。
この買取りさえ終われば、ギルドランクもアップするし。
俺は、スタートダッシュイベントのことを考えながら、素材買取り受付まで向かった。
素材買取り受付のお姉さんに話しかけられる。
「素材買取りでしょうか?」
俺は、慣れているので落ち着いて言った。
「買取りお願いします」
「それではまず、ギルドカードをこちらにお願いします」
俺はバックから取り出した、ギルドカードを出す。
そういえば、俺がこういうやりとりをしている間、なーさんは静かにしていてくれるんだな。
これが従魔とペットの差なんのかな。
まぁ、元々システムとして、主人に迷惑をかけないように出来ているんだろうな。
そう思いながら言った。
「お願いします」
「アロン様ですね。それでは次に、買取り希望の素材をこちらに置いてください」
俺は、取ってきた素材達を次々と置いていった。
小さな山を作ったところで、置き終わったので、素材買取り受付のお姉さんに言う。
「これで全部です。買取りお願いします」
「猪肉が28に、兎革135ですね」
そういえば、前回の買取りの時って、猪肉が100G、兎革が50Gだけ単価が下がっていたけど、今はどうなっているのだろうか。
今もその下がった単価でやっているのかな。
たかだか50Gと思うかもしれないけど、50Gが1つ2つ、10、20と積み重なることで、すごい差が出るものだ。
だから、今の買い取り価格が気になる。
気にしたところで、何かが良くなる訳ではないのだけど。
そう思いながら、聞いた。
「今の2つの買取り額はどうですか?」
「今は、猪肉は、1200G、兎革は、500Gですね。猪肉と兎革は、一時期安くなったんですけど、今は安定しています。供給サイドが強くなっていたのにあわせるように、需要サイドの方も強くなったので、逆に安定しています」
へぇ、戻ったんだ。
何でなんだろうな。
あれかな。
生産職になったプレイヤー達が、猪肉と兎革が扱えるようになったから、需要の方が爆発的にのびて、爆発的に伸びていた共有と釣り合いがとれたのかな。
安くなるのも元に戻るのも、プレイヤーが原因と言うことなんだな。
プレイヤーがここまで世界に影響を与えるんだな。
プレイヤーという者の影響をその時初めて感じた気がした。
それはそれとして、買取り額が戻ってきたのはうれしいな。
買取り額もかなり期待できるんじゃないかな。
俺は頷きながら言った。
「そうなんですね」
「ですが、需要サイドも供給サイドも一時的なものである可能背が高く、いつ均衡が崩れるか分かりません。ですので、ダンジョンラビット狩りや、ダンジョンボア狩りは、これからどうなるか分かりませんね。割の良い仕事になるのか、ゴミ同然な値段になってしまうのか」
プロの受付の方でも、予想できないのか。
それは確かに危ういな。
だけど、危ういからと言って、他に手に入る素材があるかと言われると、思いつかない。
だから、これからもダンジョンボア達を狩らないと行けなくなるだろうな。
そろそろ次の狩り場も考えた方が良いのかな。
そんなことを考えながら言った。
「そうなんですね。ギャンブルですね」
「ですので、私としては、他の素材を取ることをおすすめします。今は普通の値段ですけど、次に来たときにどのぐらいの値段が付くのか分からないので」
どうやら、相場の話が終わったみたいだ。
俺は、謝罪して話を本筋に戻そうとする。
「そうなんですね。話をそらしてしまってすみませんね」
「いえいえ大丈夫ですよ。それでは、買取りの方に戻りますね」
買取りの方に戻ったみたいだ。
良かった。
あれから立ち話が加速して、素材買取りが進まなかったらどうしようかと思った。
俺は、心から言った。
「お願いします」
「猪肉が、1つ1200Gの買い取り価格で、28個、兎革が1つ500Gの買い取り価格で、135個。買い取り価格は、あわせて、101,100Gになります」
10万超えか。
かなりの額だな。
なんか、今までとは桁が1つぐらい違う気がする。
これがあればいろんなものが買えるな。
なーさんの装備とかも買えるだろうな。
今って口座残高ってどれぐらいなんだろう。
全然確認していないな。
買い物の前に確認しておかないとな。
そう思いながら言った。
「そんなに行くんですね」
「買取り額は、口座に振り込まれます。次のランクアップに必要な、依頼達成数、新規素材買取り額、ステータスの条件をクリアしているので、後は、特別預入金を納入すれば、ランクアップできます。ですので、受付の方でランクアップをすることをおすすめします」
「ランクアップに行ってきます」
俺はそう言って、素材買取り受付から離れた。
離れたところで気づいた。
最低限、ランクアップに必要な分だけ買取りをしてもらって、残りは、スタートダッシュイベントの方に回せば良かったな。
そっちの方が効率的だっただろうな。
これはミスだったな。
まぁ、今から頑張って、その分を取り返せば良い。
それに、ここで換金したお金を使って、装備を調えた方が、結果的に効率がいいと思うことにしよう。
俺は反省しながら受付まで来た。
いつも通り、受付のお姉さんに話しかけられる。
「ご用件はなんでしょうか?」
俺はいつも通り言った。
「ランクアップの手続きをお願いします」
「それでは、まずギルドカードをお預かりします」
手に持っていたギルドカードを受付のお姉さんに預ける。
「お願いします」
「アロン様ですね。依頼達成数、新規素材買取り額、ステータスの条件を満たしているようですね。特別預入金を納入できるお金もお持ちのようで。口座残高から特別預入金を納入してもかまわないですか?」
これでランク6か。
ランク5では、イベントに参加できるようにあったけど、次そういう変化があるのは、ランク10なのかな。
そんなことを考えながら答えた。
「大丈夫です」
「それでは手続きをしますね。少しお待ちください」
スムーズに進んでいるな。
俺は受付のお姉さんに言った。
「お願いします」
「手続きが完了しました。これで、今からアロン様は、ギルドランクが6になります。次のランクアップのための残りの依頼達成数は、2つです。新規素材買取り額の方は、6000Gになります。ステータスの方は既に条件を満たしているようですね。これだけの口座残高さえあれば、特別預入金の納入も問題ないでしょう。ランクアップを目指して、依頼達成数、新規素材買取り額を頑張ってください」
これでランク6か。
ランク6になったから何かが変わった訳ではないけど、なんか良い気分だな。
そうだ。
ついでに依頼を受けよう。
俺は、ギルドカードを返される前に言った。
「ありがとうございます。あの、ついでに依頼を受けたのですが大丈夫ですか?」
「依頼の斡旋ですね。了解しました。いつもならば、ここで質問をしながらおすすめする依頼を検討するのですが、質問をする必要もないほど、今のアロン様におすすめの依頼があります」
今回は質問なしなんだな。
よほど自信があるんだな。
質問をされたら、イベント系の依頼でお願いしますと言っていたところだったのに。
受付のお姉さんはどんな依頼を進めてくるのかな。
イベント系の依頼が良いな。
と言うか、それ以外は受けるつもりはないんだけどな。
そう思いながら言った。
「どんな依頼ですか?」
「ギルドランクが5を超えると、イベント依頼というものに参加できます。イベント依頼とは、国や複数の国が開催するイベントの依頼となります。今やっているイベント依頼をおすすめします」
この導入と言うことは、俺が思っているとおりの依頼だろう。
やっぱりおすすめなんだな。
まぁ、イベントをやっているのにおすすめしない人はいないよな。
そういうものだよな。
俺は受付のお姉さんに聞いた。
「どんな内容ですか?」
「イベント依頼の内容は、ダンジョンの活性化に伴い増加したダンジョンのモンスターの討伐および、素材の獲得。そして、それに関する競争です」
うん、内容を聞いて確定した。
あれだ。
スタートダッシュイベントだ。
俺が受けようと思っていた、スタートダッシュイベントの依頼だ。
俺は、うれしさを隠しながら言った。
「面白そうですね」
「依頼の詳細を説明しますね。まず期間は、今朝の6時から始まり、明明後日の朝6時に終わります。丸3日間の開催になります」
うん、聞いたことのある内容。
聞いたことのあると言うよりは、読んだ内容。
これ全部聞かないといけないんか。
ここで聞くと知っていれば、あれを軽く読み流したのに。
そう思いながら言った。
「中途半端な時間ですね」
「参加資格は、レベル5以上、イベント依頼を受けることの出来るギルドランク5以上、そして、この依頼を受けていること」
うんうん知ってるよ。
ただ、そういう表情をしていないだけで。
話を聞きながら、なーさんの方を見ると、なーさんは真剣に受付のお姉さんの話を聞いていた。
なーさんに伝えていなかったから、なーさんにとって初めての話だな。
だから真剣に聞いているのかな。
そんなことを考えながら相槌を打つ。
「そうなんですね」
「内容は、開催期間内に討伐したモンスターや、納入した素材によってポイントを得て、そのポイント数で競ってもらいます。より強い魔物を倒すほど、より珍しい素材を納入するほど高ポイントを獲得できます。ちなみに、ポイントが付与されるタイミングは、討伐に関しては、討伐をしたタイミング、素材の納入に関しては、素材買取りカウンターに持ち込んで、手続きが終わったタイミングです」
へぇ、その判定のタイミングは知らなかったな。
じゃあ、ラストスパートは、ただひたすらに狩るよりも、狩ったものをギルドに持ってきた方が良いのかもな。
そっちの方がどっとポイントが増えるだろうし。
案外知っている情報の中にも知らない情報って隠れているもんなんだな。
俺は感心しながら言った。
「そうなんですね」
「報酬に関しては、討伐したモンスターの量、素材の量、獲得ポイント数、順位などによって変動します。ただ、通常の依頼を受けるよりは割の良い仕事になります」
楽しそうで割が良いって、最高の依頼だな。
そう思いながら言った。
「そうなんですね」
「ちなみに、推奨ランクはアロン様が受けられる依頼の一番上のランクとして処理されます。3日頑張って1依頼分にしかならないのは問題なので、依頼数も報酬と同じように、討伐したモンスターの量や素材の量、獲得ポイント数によって変動します」
へぇ、そんな仕様なんだ。
依頼を受けている3日間は、ギルドランクは停滞するけど、結果が出たときに一気にギルドランクが上がる感じなんだな。
溜めて溜めて一気にやるのも楽しそうで良いな。
俺は気になったことを聞いた。
「ちなみに、途中で降りることも出来るんですか?」
「途中で依頼から降りることも出来ます。その時点で、依頼が終了した者として、報酬や依頼数の計算を行います。そして、報酬は、最終的な順位が確定してからお渡しすることになります。この場合、再度その依頼を受けることは出来ません」
へぇ、優しい仕様だな。
やらない理由がどんどんなくなって行っているな。
強いて言うなら、依頼中、どうやって金を稼いで装備を更新していくのかだけど、狩ってきた素材の一部をポイント用にではなく、現金化用に使えば行けるんじゃないかな。
俺は話が終わった雰囲気になったので最終確認をした。
「他に重要なことはありますか?」
「今話したことが全てです。この依頼をお受けになりますか?」
俺は即答した。
「受けます」
「それでは、依頼の手続きをしますね」
俺は満遍の笑みで言った。
「お願いします」
「手続きが完了しました。イベント依頼を、1つでも上の順位をとれるように頑張ってください」
「頑張ります」
俺は気合いを入れてそう言った後、受付を後にした。
なんの通知だろう?
俺はまだフレンドとかはいないから、そっち系の連絡ではないはずだ。
そうなると、運営からのお知らせかな。
ちょっと端によってみておくか。
俺は、人の邪魔にならない端によってから、通知を開いた。
【重要】スタートダッシュイベントのお知らせ
プレイヤーがこの世界に生まれ落ちた、その影響によってダンジョンが活性化しました。
活性化したダンジョンを沈めるため、新しく生まれたプレイヤー達が早く強くなるために、地上の国々と運営は、スタートダッシュイベントを開催することとしました。
この通知は、そのスタートダッシュイベントの参加条件を満たしたプレイヤーに送られています。
ぜひ参加して、力と名声と財を手に入れましょう。
《イベント内容》
イベント期間:ゲーム開始直後から、現実の時間でゲーム開始から24時間。
開催場所:ダンジョンおよびギルド
参加資格:キャラレベル5以上であり、ギルドランクが5以上の者のうち、ギルドでイベントクエストを受注した者。
イベント内容:開催期間内に討伐したモンスターや、納入した素材によってポイントを得て、そのポイント数で競う。より強い魔物を倒すほど、より珍しい素材を納入するほど高ポイントを獲得できる。
報酬:順位に応じた報酬と、ポイント数に応じた報酬がギルドや運営から与えられる。
へぇ、こんなことやっているんだな。
いわゆるイベントだな。
スタートダッシュイベントなんてやってくれるのか。
これは参加するしかないな。
とりあえず、参加しに行く前に、素材の買取りをしてもらうか。
この買取りさえ終われば、ギルドランクもアップするし。
俺は、スタートダッシュイベントのことを考えながら、素材買取り受付まで向かった。
素材買取り受付のお姉さんに話しかけられる。
「素材買取りでしょうか?」
俺は、慣れているので落ち着いて言った。
「買取りお願いします」
「それではまず、ギルドカードをこちらにお願いします」
俺はバックから取り出した、ギルドカードを出す。
そういえば、俺がこういうやりとりをしている間、なーさんは静かにしていてくれるんだな。
これが従魔とペットの差なんのかな。
まぁ、元々システムとして、主人に迷惑をかけないように出来ているんだろうな。
そう思いながら言った。
「お願いします」
「アロン様ですね。それでは次に、買取り希望の素材をこちらに置いてください」
俺は、取ってきた素材達を次々と置いていった。
小さな山を作ったところで、置き終わったので、素材買取り受付のお姉さんに言う。
「これで全部です。買取りお願いします」
「猪肉が28に、兎革135ですね」
そういえば、前回の買取りの時って、猪肉が100G、兎革が50Gだけ単価が下がっていたけど、今はどうなっているのだろうか。
今もその下がった単価でやっているのかな。
たかだか50Gと思うかもしれないけど、50Gが1つ2つ、10、20と積み重なることで、すごい差が出るものだ。
だから、今の買い取り価格が気になる。
気にしたところで、何かが良くなる訳ではないのだけど。
そう思いながら、聞いた。
「今の2つの買取り額はどうですか?」
「今は、猪肉は、1200G、兎革は、500Gですね。猪肉と兎革は、一時期安くなったんですけど、今は安定しています。供給サイドが強くなっていたのにあわせるように、需要サイドの方も強くなったので、逆に安定しています」
へぇ、戻ったんだ。
何でなんだろうな。
あれかな。
生産職になったプレイヤー達が、猪肉と兎革が扱えるようになったから、需要の方が爆発的にのびて、爆発的に伸びていた共有と釣り合いがとれたのかな。
安くなるのも元に戻るのも、プレイヤーが原因と言うことなんだな。
プレイヤーがここまで世界に影響を与えるんだな。
プレイヤーという者の影響をその時初めて感じた気がした。
それはそれとして、買取り額が戻ってきたのはうれしいな。
買取り額もかなり期待できるんじゃないかな。
俺は頷きながら言った。
「そうなんですね」
「ですが、需要サイドも供給サイドも一時的なものである可能背が高く、いつ均衡が崩れるか分かりません。ですので、ダンジョンラビット狩りや、ダンジョンボア狩りは、これからどうなるか分かりませんね。割の良い仕事になるのか、ゴミ同然な値段になってしまうのか」
プロの受付の方でも、予想できないのか。
それは確かに危ういな。
だけど、危ういからと言って、他に手に入る素材があるかと言われると、思いつかない。
だから、これからもダンジョンボア達を狩らないと行けなくなるだろうな。
そろそろ次の狩り場も考えた方が良いのかな。
そんなことを考えながら言った。
「そうなんですね。ギャンブルですね」
「ですので、私としては、他の素材を取ることをおすすめします。今は普通の値段ですけど、次に来たときにどのぐらいの値段が付くのか分からないので」
どうやら、相場の話が終わったみたいだ。
俺は、謝罪して話を本筋に戻そうとする。
「そうなんですね。話をそらしてしまってすみませんね」
「いえいえ大丈夫ですよ。それでは、買取りの方に戻りますね」
買取りの方に戻ったみたいだ。
良かった。
あれから立ち話が加速して、素材買取りが進まなかったらどうしようかと思った。
俺は、心から言った。
「お願いします」
「猪肉が、1つ1200Gの買い取り価格で、28個、兎革が1つ500Gの買い取り価格で、135個。買い取り価格は、あわせて、101,100Gになります」
10万超えか。
かなりの額だな。
なんか、今までとは桁が1つぐらい違う気がする。
これがあればいろんなものが買えるな。
なーさんの装備とかも買えるだろうな。
今って口座残高ってどれぐらいなんだろう。
全然確認していないな。
買い物の前に確認しておかないとな。
そう思いながら言った。
「そんなに行くんですね」
「買取り額は、口座に振り込まれます。次のランクアップに必要な、依頼達成数、新規素材買取り額、ステータスの条件をクリアしているので、後は、特別預入金を納入すれば、ランクアップできます。ですので、受付の方でランクアップをすることをおすすめします」
「ランクアップに行ってきます」
俺はそう言って、素材買取り受付から離れた。
離れたところで気づいた。
最低限、ランクアップに必要な分だけ買取りをしてもらって、残りは、スタートダッシュイベントの方に回せば良かったな。
そっちの方が効率的だっただろうな。
これはミスだったな。
まぁ、今から頑張って、その分を取り返せば良い。
それに、ここで換金したお金を使って、装備を調えた方が、結果的に効率がいいと思うことにしよう。
俺は反省しながら受付まで来た。
いつも通り、受付のお姉さんに話しかけられる。
「ご用件はなんでしょうか?」
俺はいつも通り言った。
「ランクアップの手続きをお願いします」
「それでは、まずギルドカードをお預かりします」
手に持っていたギルドカードを受付のお姉さんに預ける。
「お願いします」
「アロン様ですね。依頼達成数、新規素材買取り額、ステータスの条件を満たしているようですね。特別預入金を納入できるお金もお持ちのようで。口座残高から特別預入金を納入してもかまわないですか?」
これでランク6か。
ランク5では、イベントに参加できるようにあったけど、次そういう変化があるのは、ランク10なのかな。
そんなことを考えながら答えた。
「大丈夫です」
「それでは手続きをしますね。少しお待ちください」
スムーズに進んでいるな。
俺は受付のお姉さんに言った。
「お願いします」
「手続きが完了しました。これで、今からアロン様は、ギルドランクが6になります。次のランクアップのための残りの依頼達成数は、2つです。新規素材買取り額の方は、6000Gになります。ステータスの方は既に条件を満たしているようですね。これだけの口座残高さえあれば、特別預入金の納入も問題ないでしょう。ランクアップを目指して、依頼達成数、新規素材買取り額を頑張ってください」
これでランク6か。
ランク6になったから何かが変わった訳ではないけど、なんか良い気分だな。
そうだ。
ついでに依頼を受けよう。
俺は、ギルドカードを返される前に言った。
「ありがとうございます。あの、ついでに依頼を受けたのですが大丈夫ですか?」
「依頼の斡旋ですね。了解しました。いつもならば、ここで質問をしながらおすすめする依頼を検討するのですが、質問をする必要もないほど、今のアロン様におすすめの依頼があります」
今回は質問なしなんだな。
よほど自信があるんだな。
質問をされたら、イベント系の依頼でお願いしますと言っていたところだったのに。
受付のお姉さんはどんな依頼を進めてくるのかな。
イベント系の依頼が良いな。
と言うか、それ以外は受けるつもりはないんだけどな。
そう思いながら言った。
「どんな依頼ですか?」
「ギルドランクが5を超えると、イベント依頼というものに参加できます。イベント依頼とは、国や複数の国が開催するイベントの依頼となります。今やっているイベント依頼をおすすめします」
この導入と言うことは、俺が思っているとおりの依頼だろう。
やっぱりおすすめなんだな。
まぁ、イベントをやっているのにおすすめしない人はいないよな。
そういうものだよな。
俺は受付のお姉さんに聞いた。
「どんな内容ですか?」
「イベント依頼の内容は、ダンジョンの活性化に伴い増加したダンジョンのモンスターの討伐および、素材の獲得。そして、それに関する競争です」
うん、内容を聞いて確定した。
あれだ。
スタートダッシュイベントだ。
俺が受けようと思っていた、スタートダッシュイベントの依頼だ。
俺は、うれしさを隠しながら言った。
「面白そうですね」
「依頼の詳細を説明しますね。まず期間は、今朝の6時から始まり、明明後日の朝6時に終わります。丸3日間の開催になります」
うん、聞いたことのある内容。
聞いたことのあると言うよりは、読んだ内容。
これ全部聞かないといけないんか。
ここで聞くと知っていれば、あれを軽く読み流したのに。
そう思いながら言った。
「中途半端な時間ですね」
「参加資格は、レベル5以上、イベント依頼を受けることの出来るギルドランク5以上、そして、この依頼を受けていること」
うんうん知ってるよ。
ただ、そういう表情をしていないだけで。
話を聞きながら、なーさんの方を見ると、なーさんは真剣に受付のお姉さんの話を聞いていた。
なーさんに伝えていなかったから、なーさんにとって初めての話だな。
だから真剣に聞いているのかな。
そんなことを考えながら相槌を打つ。
「そうなんですね」
「内容は、開催期間内に討伐したモンスターや、納入した素材によってポイントを得て、そのポイント数で競ってもらいます。より強い魔物を倒すほど、より珍しい素材を納入するほど高ポイントを獲得できます。ちなみに、ポイントが付与されるタイミングは、討伐に関しては、討伐をしたタイミング、素材の納入に関しては、素材買取りカウンターに持ち込んで、手続きが終わったタイミングです」
へぇ、その判定のタイミングは知らなかったな。
じゃあ、ラストスパートは、ただひたすらに狩るよりも、狩ったものをギルドに持ってきた方が良いのかもな。
そっちの方がどっとポイントが増えるだろうし。
案外知っている情報の中にも知らない情報って隠れているもんなんだな。
俺は感心しながら言った。
「そうなんですね」
「報酬に関しては、討伐したモンスターの量、素材の量、獲得ポイント数、順位などによって変動します。ただ、通常の依頼を受けるよりは割の良い仕事になります」
楽しそうで割が良いって、最高の依頼だな。
そう思いながら言った。
「そうなんですね」
「ちなみに、推奨ランクはアロン様が受けられる依頼の一番上のランクとして処理されます。3日頑張って1依頼分にしかならないのは問題なので、依頼数も報酬と同じように、討伐したモンスターの量や素材の量、獲得ポイント数によって変動します」
へぇ、そんな仕様なんだ。
依頼を受けている3日間は、ギルドランクは停滞するけど、結果が出たときに一気にギルドランクが上がる感じなんだな。
溜めて溜めて一気にやるのも楽しそうで良いな。
俺は気になったことを聞いた。
「ちなみに、途中で降りることも出来るんですか?」
「途中で依頼から降りることも出来ます。その時点で、依頼が終了した者として、報酬や依頼数の計算を行います。そして、報酬は、最終的な順位が確定してからお渡しすることになります。この場合、再度その依頼を受けることは出来ません」
へぇ、優しい仕様だな。
やらない理由がどんどんなくなって行っているな。
強いて言うなら、依頼中、どうやって金を稼いで装備を更新していくのかだけど、狩ってきた素材の一部をポイント用にではなく、現金化用に使えば行けるんじゃないかな。
俺は話が終わった雰囲気になったので最終確認をした。
「他に重要なことはありますか?」
「今話したことが全てです。この依頼をお受けになりますか?」
俺は即答した。
「受けます」
「それでは、依頼の手続きをしますね」
俺は満遍の笑みで言った。
「お願いします」
「手続きが完了しました。イベント依頼を、1つでも上の順位をとれるように頑張ってください」
「頑張ります」
俺は気合いを入れてそう言った後、受付を後にした。
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