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1章 スタートダッシュ
次は4層の歩き方 戦闘編
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《フィールドクエスト》
《砂漠の歩き方》
《その5 モンスターと戦おう》
砂漠というものには危険がいっぱいです。
モンスターもいれば、遭難の危険もあります。
そんな場所で生き抜くには、モンスターと戦えなければいけません。
モンスターと戦うことが出来れば、身を守ることも出来る、遭難時に食糧を確保することも出来ます。
砂漠の歩き方に、戦闘というものは不可欠なのです。
突然モンスターと遭遇する以外でも、行こうと思っている方向にモンスターがいたら、戦わなければいけないのです。
回避するよりも戦った方が早いと言うこともあります。
ですので、その訓練のために、これからこの巣に戻ってくるモンスター達を倒してもらいます。
頑張って、この巣のモンスターを全滅させてください。
※仲間を呼ばれないように気を配るのがポイントです。
ようやく戦闘が始まるんだな。
4層で通用するのか若干不安だけど、まぁ、大丈夫だろう。
前回の4層の狩りで、ある程度の規模の群れの討伐もしたし、1層から4層のオールスターの群れとも対峙した。
あれを乗り切ったのだから今回も大丈夫だろう。
そう思いながら言った。
「今回の戦闘は、機動力がないと厳しそうだな」
「にゃ」
「な」
「確か、機動力を下げるような装備があったよな。装備変えておいた方が良いかな?」
「にゃ?」
「なぁ?」
「あぁ、これだこれ」
石の意思
武器構えている時:移動速度90%低下、攻撃補正(中)、ダメージ増加10%
装備枠:アクセサリー
耐久値:100/100
武器を構えると、石のように動けなくなるアクセサリー。
移動能力を大幅に失うかわりに、品質としては異常なほど強力な補正が入る。
石の意志を貫くと、大きな補正を受けられるアクセサリー。
石の意思の宿ったお守り
これは、外すかどうかが微妙だな。
まず、プラスの効果がすさまじい。
攻撃補正もあって、ダメージ増加が10%もある。
これを外すのはかなり勇気がいる。
それと、デメリットの方も、武器を構えているとき限定なんだよな。
これは悩むな。
メリットがデカいのと、デメリットが小さく見えるのの両方で悩む。
「武器を構えながら、移動したい場面ってあるかな?」
「にゃ?」
「なぁ?」
4層の敵って、サンドウルフと、ワームだよな。
もし、ワームに不意打ちされて、とっさに武器を手放せなかったら、その場から動けないのか。
サンドウルフの方は、どうにかなるだろうけど、ワームの奇襲を考えたら、外した方がいい気がしてきた。
「不意打ちされて、武器を構えている中でとっさに避けないといけないこともあるかも知れないから、今回は、外しておくか」
「にゃ」
「なぁ」
「スキルの『高所攻撃』はどうしよう。一応、砂丘の上から戦う訳だし、高所からの攻撃にはなるか。じゃあ、残しておくか」
「にゃ」
「なぁ、なー」
後は、調整が必要なことは何かあったかな。
能力値に関してはいじれないでしょ。
スキルに関しては、他に外すようなものもない。
称号に関しても、今のやつが最良。
装備に関しても、他にデメリットのあるものはなかったはずだ。
じゃあ、これで全部かな。
「よし、ステータスの調整はこんな感じで良いかな」
「にゃ」
「なぁ」
そうなると、次は、作戦決めだな。
どういう作戦で戦おうかな。
まぁ、何か変なことをするのではなく、まっすぐ戦うことにはなりそうだな。
強いて言うなら、なるべく上を取るぐらいのことかな。
「じゃあ、今回の作戦を決めよう」
「にゃ」
「なぁ」
「今回は、前回の戦闘とは違って、木がないから、正面から戦闘をしないといけない」
「にゃ」
「なぁ」
なーさんに関しては、前衛を頑張ってもらうしかないな。
俺達純後衛組だと前衛は務まらないしな。
木がないから、これは絶対に必要なんだよな。
よく1層の草原の歩き方のときは、平地なのに、前衛無しで乗り切ったな。
振り返ると、あれが一番ギリギリの戦闘だったんじゃないかな。
「だから、今回は、なーさんには、前衛として、敵を引きつけてもらう役割をしてもらう」
「な!」
「生存重視で、その次にヘイト取り、その次に攻撃ぐらいの気持ちで戦ってくれ」
「なぁー」
にゃーさんに関しては、いつも通りで良いな。
と言うか、いつもの型か、そこから何かをそぎ落とした型しか、今のところにゃーさんの戦闘スタイルにはないんだよな。
だから、にゃーさんは、いつも通り戦ってくれたら良い。
「にゃーさんは、いつも通り、バフを打ったあとは、サブ火力として、攻撃を加えてくれ」
「にゃ」
「攻撃先は、なるべく俺の攻撃先にあわせてくれ。敵の数を素早く減らしていくために」
「にゃ」
よし、作戦は決まったな。
後は、その場その場で柔軟に指示を出していけば良い。
2人とも、戦闘中は冷静だから、ちゃんと指示を聞いてくれるからな。
俺はそう思いながら作戦会議を閉めた。
「じゃあ、この作戦で行こう」
「にゃ」
「なぁ」
にゃーさんが、意気込むよりも大きな声で鳴いた。
「にゃ! にゃ!」
にゃーさんが、鳴くと同時に、バフが入った。
にゃーさんが、にゃーさんに、支援魔法INTアップを発動しました。
にゃーさんのINTが14上昇しました。
にゃーさんが、アロンに、支援魔法STRアップを発動しました。
アロンのSTRが16上昇しました。
にゃーさんが、なーさんに、支援魔法INTアップを発動しました。
なーさんのINTが16上昇しました。
にゃーさんが、アロンに、支援魔法DEXサブアップを発動しました。
アロンのDEXが8上昇しました。
にゃーさんが、なーさんに、支援魔法AGIサブアップを発動しました。
なーさんのAGIが8上昇しました。
このバフもすごいことになったよな。
段々、数値が上がってきている。
そして、感覚だけど、バフの効果時間も上がってきている気がする。
まぁ、その分、消費MPが増えてにゃーさんの負担は大きくなっているみたいだけどな。
それを加味しても、すごく成長をしているな。
にゃーさんは、戦闘に向いていないみたいなことを聞いたけど、そんなことはなかったな。
そう思いながら、俺はなにゃーさんを褒めた。
「ナイスバフだな」
「にゃ」
それから、各々準備を重ねた。
まぁ、準備とは言ったが、俺が背中から弓矢を取りだし、なーさんは、体を伸ばし、なーさんは、自由に空を滑空しだしたぐらいだ。
まぁ、要は待ち時間を潰していただけだ。
待ち人が見えてきた。
「敵が見えてきたな」
「にゃ」
「なぁ」
狼の集団がこちらをめがけて移動してきている。
「今回の敵は、サンドウルフの方だったみたいだな」
「にゃ」
「なぁ!」
規模は、3層出来た敵の規模以上のものだな。
これって、階層を追うごとに敵の規模がデカくなっているんだな。
倒せるか少し不安になってきたな。
「ということは、後半が、ワームなのかな」
「にゃ」
「なぁ」
「まぁ、とりあえず、戦闘を開始するか」
「にゃ」
「なぁ」
「各々準備開始」
「にゃ」
「なぁ」
俺達は、本格的に戦闘態勢に入った。
まず、なーさんが、ヘイトを取るために、遠距離から魔法を入れた。
そして、なーさんはそのまま、サンドウルフの元へと向かった。
にゃーさんが、ヘイトを完全に取り終えて、敵と戦う場所を調整し終えたところで、俺達は攻撃を開始した。
俺は、深呼吸をし、きちんと呼吸を整えた後に、矢を放った。
135ダメージ
144ダメージ
良い感じのダメージが出たんじゃないかな。
前までは、100強って感じのダメージだったけれど、今回は、150弱ぐらいのダメージが出ている。
サンドウルフ相手に、20ぐらいダメージが増えているのはかなりうれしいな。
「ダメージが20ぐらい上がっているな」
「にゃ」
「石の意思を装備から外したのに、これだけダメージが出るんだな」
「にゃ」
「石の意思をつけていたら、180とか200近く出たかもしれないな」
「にゃ」
それから、俺達は、ひたすらに、サンドウルフに攻撃を仕掛けていった。
1体1体確実に敵を倒していく。
俺達が、1体倒す間に敵は3体増えている。
これは、全部の敵が出てくるまでは、敵の数が増え続けることになるんだろうな。
その分だけ、前衛のなーさんの負担になる。
申し訳なく思いながら、確実に1体1体倒していった。
倒した敵の数が、20を超えだした頃、なーさんが、じりじりと押され出した。
敵と、そいつらと戦うなーさんが、徐々にこちらに近づいてくる。
初期の半分ほどの距離になったところで言った。
「なーさんが、押されてきた」
「にゃ」
「あっちの砂丘に移動しよう」
「にゃ」
「なーさんは、じりじりと下がりながら、あっちの砂丘まで来てくれ」
「なぁ!」
俺達は、今いる砂丘の隣の砂丘に移動した。
まず、俺とにゃーさんが急いで移動し、そこに、敵を引き連れて、なーさんがじりじりと移動してくる。
移動を終えた俺とにゃーさんは、じりじりと移動してくる敵の群れに対して、バンバン攻撃を放っていく。
なーさんの移動が完了するまでに、5体のサンドウルフを倒すことが出来た。
なーさんが、良い感じの位置に着くと言った。
「移動完了だな」
「にゃ」
「なぁ」
「これでまた初期と同じ距離感で戦えるな」
「にゃ」
それから、本格的に戦闘を再開していった。
途中にゃーさんから、かけ直しのバフをもらいながら、敵を倒していく。
途中までは倒しても倒しても増えていたが、段々、増加速度が俺達の敵を倒す速度に負けていき、少しずつではあるが、敵の数は減っていっている。
とうとう、新しいサンドウルフが姿を現さなくなった。
こうなると、次のモンスターが来ることを、前回の歩き方の戦闘で学んだ。
俺は、ワームを警戒して、つぶやいた。
「索敵」
前方の群れとは別に反応があった。
地中から確かな反応がある。
ワームが来る。
それが分かった瞬間に大声で言った。
「ワームが出たぞ」
「にゃ!」
「なぁ!」
「ここからはどうやらワームの時間のようだ。どこから出てくるか分からないから、警戒度を上げてくれ」
「なぁ!」
「にゃ!」
そう言った、直後、なーさんが、地面を魔法で攻撃すると、3体のワームが出てきた。
ようやくここから、第2ラウンドだな。
本当は、サンドウルフから先に片付けたいけれど、今の俺ならどのぐらいのダメージがワームに対して通るのか、気になってしまったので、好奇心から、ワームを1体先に倒すことにした。
210ダメージ
199ダメージ
201ダメージ
前回、4層に来たときは、確か、150前後程度のダメージだったよな。
それが、200前後まで上がっている。
50もダメージが増えたのか。
それだけ成長したということなのかな。
そんなことを考えながら言った。
「こっちもかなりダメージが入るようになったな」
「にゃ」
「これだけ強くなったんだな」
「にゃ」
1体のワームを倒した後は、サンドウルフの討伐に終始した。
その間にも、大量のワームが地面から出てくる。
なーさんの活躍で、こちらに攻撃を加えてくるワームは出なかった。
そのおかげで、安心して戦うことが出来た。
サンドウルフを倒し終えて、次はワームだと思っているところで、にゃーさんが、意気込むよりも大きな声で鳴いた。
「にゃ! にゃ!」
にゃーさんが、鳴くと同時に、バフが入った。
にゃーさんが、にゃーさんに、支援魔法INTアップを発動しました。
にゃーさんのINTが14上昇しました。
にゃーさんが、アロンに、支援魔法STRアップを発動しました。
アロンのSTRが16上昇しました。
にゃーさんが、なーさんに、支援魔法INTアップを発動しました。
なーさんのINTが16上昇しました。
にゃーさんが、アロンに、支援魔法DEXサブアップを発動しました。
アロンのDEXが8上昇しました。
にゃーさんが、なーさんに、支援魔法AGIサブアップを発動しました。
なーさんのAGIが8上昇しました。
もうバフがきれていたのか。
これで何回目のバフの張り直しだろう。
そんな長時間、戦闘をしているのか。
よく集中力が持っているな。
俺も、2人も。
そう思いながら、にゃーさんを褒めた。
「ナイスバフだ」
「にゃ」
「またバフがきれるぐらい戦ったのか」
「にゃ」
「ラストスパート頑張っていくぞ」
「にゃ」
俺達は、残ったワーム達に全力を注いだ。
ワームは、数はいるがサンドウルフのような統率はとれていなかったので、烏合の衆という感じだった。
そのおかげで、なーさんも攻撃に回る余裕があるぐらいには戦いやすい敵だった。
ワームが戦いやすい敵というよりは、強くて硬くて連携の出来るサンドウルフが強すぎたのかもしれないな。
ワームは、だいたいサンドウルフと同数程度いた。
それなのに、サンドウルフの半分程度の時間で討伐されていった。
最後の1体のとどめを刺す。
敵がいないことを確認するために索敵をした。
そこで敵の反応がない事を確認したところで、ウィンドウが現れた。
ダンジョンワーム×62、サンドウルフ×71を討伐しました。
素材は、直接ストレージに入れられました。
獲得素材:ワーム肉×62、砂狼革×71
経験値を得ました。
レベルが上昇しました。
NPを5獲得しました。
SPを10獲得しました。
職業レベルが上がりました。
DEXが1上昇しました。
職業技『サバイバルクラフト』を解放しました。
スキル『疲労耐性』がレベルアップしました。
スキル『テイム』がレベルアップしました。
スキル、『高所攻撃』がレベルアップしました。
なーさんの『疲労耐性』のレベルが上昇しました。
にゃーさんの『魔術』のレベルが上昇しました。
にゃーさんの『魔術の心得』のレベルが上昇しました。
にゃーさんの『INT変換』のレベルが上昇しました。
にゃーさんの『疲労耐性』のレベルが上昇しました
読んでいる間もないほど間をおかず、続けて、また新しいウィンドウが出現した。
以上で《フィールドクエスト》《山の歩き方》は終了です。
お疲れ様でした。
《砂漠の歩き方》
《その5 モンスターと戦おう》
砂漠というものには危険がいっぱいです。
モンスターもいれば、遭難の危険もあります。
そんな場所で生き抜くには、モンスターと戦えなければいけません。
モンスターと戦うことが出来れば、身を守ることも出来る、遭難時に食糧を確保することも出来ます。
砂漠の歩き方に、戦闘というものは不可欠なのです。
突然モンスターと遭遇する以外でも、行こうと思っている方向にモンスターがいたら、戦わなければいけないのです。
回避するよりも戦った方が早いと言うこともあります。
ですので、その訓練のために、これからこの巣に戻ってくるモンスター達を倒してもらいます。
頑張って、この巣のモンスターを全滅させてください。
※仲間を呼ばれないように気を配るのがポイントです。
ようやく戦闘が始まるんだな。
4層で通用するのか若干不安だけど、まぁ、大丈夫だろう。
前回の4層の狩りで、ある程度の規模の群れの討伐もしたし、1層から4層のオールスターの群れとも対峙した。
あれを乗り切ったのだから今回も大丈夫だろう。
そう思いながら言った。
「今回の戦闘は、機動力がないと厳しそうだな」
「にゃ」
「な」
「確か、機動力を下げるような装備があったよな。装備変えておいた方が良いかな?」
「にゃ?」
「なぁ?」
「あぁ、これだこれ」
石の意思
武器構えている時:移動速度90%低下、攻撃補正(中)、ダメージ増加10%
装備枠:アクセサリー
耐久値:100/100
武器を構えると、石のように動けなくなるアクセサリー。
移動能力を大幅に失うかわりに、品質としては異常なほど強力な補正が入る。
石の意志を貫くと、大きな補正を受けられるアクセサリー。
石の意思の宿ったお守り
これは、外すかどうかが微妙だな。
まず、プラスの効果がすさまじい。
攻撃補正もあって、ダメージ増加が10%もある。
これを外すのはかなり勇気がいる。
それと、デメリットの方も、武器を構えているとき限定なんだよな。
これは悩むな。
メリットがデカいのと、デメリットが小さく見えるのの両方で悩む。
「武器を構えながら、移動したい場面ってあるかな?」
「にゃ?」
「なぁ?」
4層の敵って、サンドウルフと、ワームだよな。
もし、ワームに不意打ちされて、とっさに武器を手放せなかったら、その場から動けないのか。
サンドウルフの方は、どうにかなるだろうけど、ワームの奇襲を考えたら、外した方がいい気がしてきた。
「不意打ちされて、武器を構えている中でとっさに避けないといけないこともあるかも知れないから、今回は、外しておくか」
「にゃ」
「なぁ」
「スキルの『高所攻撃』はどうしよう。一応、砂丘の上から戦う訳だし、高所からの攻撃にはなるか。じゃあ、残しておくか」
「にゃ」
「なぁ、なー」
後は、調整が必要なことは何かあったかな。
能力値に関してはいじれないでしょ。
スキルに関しては、他に外すようなものもない。
称号に関しても、今のやつが最良。
装備に関しても、他にデメリットのあるものはなかったはずだ。
じゃあ、これで全部かな。
「よし、ステータスの調整はこんな感じで良いかな」
「にゃ」
「なぁ」
そうなると、次は、作戦決めだな。
どういう作戦で戦おうかな。
まぁ、何か変なことをするのではなく、まっすぐ戦うことにはなりそうだな。
強いて言うなら、なるべく上を取るぐらいのことかな。
「じゃあ、今回の作戦を決めよう」
「にゃ」
「なぁ」
「今回は、前回の戦闘とは違って、木がないから、正面から戦闘をしないといけない」
「にゃ」
「なぁ」
なーさんに関しては、前衛を頑張ってもらうしかないな。
俺達純後衛組だと前衛は務まらないしな。
木がないから、これは絶対に必要なんだよな。
よく1層の草原の歩き方のときは、平地なのに、前衛無しで乗り切ったな。
振り返ると、あれが一番ギリギリの戦闘だったんじゃないかな。
「だから、今回は、なーさんには、前衛として、敵を引きつけてもらう役割をしてもらう」
「な!」
「生存重視で、その次にヘイト取り、その次に攻撃ぐらいの気持ちで戦ってくれ」
「なぁー」
にゃーさんに関しては、いつも通りで良いな。
と言うか、いつもの型か、そこから何かをそぎ落とした型しか、今のところにゃーさんの戦闘スタイルにはないんだよな。
だから、にゃーさんは、いつも通り戦ってくれたら良い。
「にゃーさんは、いつも通り、バフを打ったあとは、サブ火力として、攻撃を加えてくれ」
「にゃ」
「攻撃先は、なるべく俺の攻撃先にあわせてくれ。敵の数を素早く減らしていくために」
「にゃ」
よし、作戦は決まったな。
後は、その場その場で柔軟に指示を出していけば良い。
2人とも、戦闘中は冷静だから、ちゃんと指示を聞いてくれるからな。
俺はそう思いながら作戦会議を閉めた。
「じゃあ、この作戦で行こう」
「にゃ」
「なぁ」
にゃーさんが、意気込むよりも大きな声で鳴いた。
「にゃ! にゃ!」
にゃーさんが、鳴くと同時に、バフが入った。
にゃーさんが、にゃーさんに、支援魔法INTアップを発動しました。
にゃーさんのINTが14上昇しました。
にゃーさんが、アロンに、支援魔法STRアップを発動しました。
アロンのSTRが16上昇しました。
にゃーさんが、なーさんに、支援魔法INTアップを発動しました。
なーさんのINTが16上昇しました。
にゃーさんが、アロンに、支援魔法DEXサブアップを発動しました。
アロンのDEXが8上昇しました。
にゃーさんが、なーさんに、支援魔法AGIサブアップを発動しました。
なーさんのAGIが8上昇しました。
このバフもすごいことになったよな。
段々、数値が上がってきている。
そして、感覚だけど、バフの効果時間も上がってきている気がする。
まぁ、その分、消費MPが増えてにゃーさんの負担は大きくなっているみたいだけどな。
それを加味しても、すごく成長をしているな。
にゃーさんは、戦闘に向いていないみたいなことを聞いたけど、そんなことはなかったな。
そう思いながら、俺はなにゃーさんを褒めた。
「ナイスバフだな」
「にゃ」
それから、各々準備を重ねた。
まぁ、準備とは言ったが、俺が背中から弓矢を取りだし、なーさんは、体を伸ばし、なーさんは、自由に空を滑空しだしたぐらいだ。
まぁ、要は待ち時間を潰していただけだ。
待ち人が見えてきた。
「敵が見えてきたな」
「にゃ」
「なぁ」
狼の集団がこちらをめがけて移動してきている。
「今回の敵は、サンドウルフの方だったみたいだな」
「にゃ」
「なぁ!」
規模は、3層出来た敵の規模以上のものだな。
これって、階層を追うごとに敵の規模がデカくなっているんだな。
倒せるか少し不安になってきたな。
「ということは、後半が、ワームなのかな」
「にゃ」
「なぁ」
「まぁ、とりあえず、戦闘を開始するか」
「にゃ」
「なぁ」
「各々準備開始」
「にゃ」
「なぁ」
俺達は、本格的に戦闘態勢に入った。
まず、なーさんが、ヘイトを取るために、遠距離から魔法を入れた。
そして、なーさんはそのまま、サンドウルフの元へと向かった。
にゃーさんが、ヘイトを完全に取り終えて、敵と戦う場所を調整し終えたところで、俺達は攻撃を開始した。
俺は、深呼吸をし、きちんと呼吸を整えた後に、矢を放った。
135ダメージ
144ダメージ
良い感じのダメージが出たんじゃないかな。
前までは、100強って感じのダメージだったけれど、今回は、150弱ぐらいのダメージが出ている。
サンドウルフ相手に、20ぐらいダメージが増えているのはかなりうれしいな。
「ダメージが20ぐらい上がっているな」
「にゃ」
「石の意思を装備から外したのに、これだけダメージが出るんだな」
「にゃ」
「石の意思をつけていたら、180とか200近く出たかもしれないな」
「にゃ」
それから、俺達は、ひたすらに、サンドウルフに攻撃を仕掛けていった。
1体1体確実に敵を倒していく。
俺達が、1体倒す間に敵は3体増えている。
これは、全部の敵が出てくるまでは、敵の数が増え続けることになるんだろうな。
その分だけ、前衛のなーさんの負担になる。
申し訳なく思いながら、確実に1体1体倒していった。
倒した敵の数が、20を超えだした頃、なーさんが、じりじりと押され出した。
敵と、そいつらと戦うなーさんが、徐々にこちらに近づいてくる。
初期の半分ほどの距離になったところで言った。
「なーさんが、押されてきた」
「にゃ」
「あっちの砂丘に移動しよう」
「にゃ」
「なーさんは、じりじりと下がりながら、あっちの砂丘まで来てくれ」
「なぁ!」
俺達は、今いる砂丘の隣の砂丘に移動した。
まず、俺とにゃーさんが急いで移動し、そこに、敵を引き連れて、なーさんがじりじりと移動してくる。
移動を終えた俺とにゃーさんは、じりじりと移動してくる敵の群れに対して、バンバン攻撃を放っていく。
なーさんの移動が完了するまでに、5体のサンドウルフを倒すことが出来た。
なーさんが、良い感じの位置に着くと言った。
「移動完了だな」
「にゃ」
「なぁ」
「これでまた初期と同じ距離感で戦えるな」
「にゃ」
それから、本格的に戦闘を再開していった。
途中にゃーさんから、かけ直しのバフをもらいながら、敵を倒していく。
途中までは倒しても倒しても増えていたが、段々、増加速度が俺達の敵を倒す速度に負けていき、少しずつではあるが、敵の数は減っていっている。
とうとう、新しいサンドウルフが姿を現さなくなった。
こうなると、次のモンスターが来ることを、前回の歩き方の戦闘で学んだ。
俺は、ワームを警戒して、つぶやいた。
「索敵」
前方の群れとは別に反応があった。
地中から確かな反応がある。
ワームが来る。
それが分かった瞬間に大声で言った。
「ワームが出たぞ」
「にゃ!」
「なぁ!」
「ここからはどうやらワームの時間のようだ。どこから出てくるか分からないから、警戒度を上げてくれ」
「なぁ!」
「にゃ!」
そう言った、直後、なーさんが、地面を魔法で攻撃すると、3体のワームが出てきた。
ようやくここから、第2ラウンドだな。
本当は、サンドウルフから先に片付けたいけれど、今の俺ならどのぐらいのダメージがワームに対して通るのか、気になってしまったので、好奇心から、ワームを1体先に倒すことにした。
210ダメージ
199ダメージ
201ダメージ
前回、4層に来たときは、確か、150前後程度のダメージだったよな。
それが、200前後まで上がっている。
50もダメージが増えたのか。
それだけ成長したということなのかな。
そんなことを考えながら言った。
「こっちもかなりダメージが入るようになったな」
「にゃ」
「これだけ強くなったんだな」
「にゃ」
1体のワームを倒した後は、サンドウルフの討伐に終始した。
その間にも、大量のワームが地面から出てくる。
なーさんの活躍で、こちらに攻撃を加えてくるワームは出なかった。
そのおかげで、安心して戦うことが出来た。
サンドウルフを倒し終えて、次はワームだと思っているところで、にゃーさんが、意気込むよりも大きな声で鳴いた。
「にゃ! にゃ!」
にゃーさんが、鳴くと同時に、バフが入った。
にゃーさんが、にゃーさんに、支援魔法INTアップを発動しました。
にゃーさんのINTが14上昇しました。
にゃーさんが、アロンに、支援魔法STRアップを発動しました。
アロンのSTRが16上昇しました。
にゃーさんが、なーさんに、支援魔法INTアップを発動しました。
なーさんのINTが16上昇しました。
にゃーさんが、アロンに、支援魔法DEXサブアップを発動しました。
アロンのDEXが8上昇しました。
にゃーさんが、なーさんに、支援魔法AGIサブアップを発動しました。
なーさんのAGIが8上昇しました。
もうバフがきれていたのか。
これで何回目のバフの張り直しだろう。
そんな長時間、戦闘をしているのか。
よく集中力が持っているな。
俺も、2人も。
そう思いながら、にゃーさんを褒めた。
「ナイスバフだ」
「にゃ」
「またバフがきれるぐらい戦ったのか」
「にゃ」
「ラストスパート頑張っていくぞ」
「にゃ」
俺達は、残ったワーム達に全力を注いだ。
ワームは、数はいるがサンドウルフのような統率はとれていなかったので、烏合の衆という感じだった。
そのおかげで、なーさんも攻撃に回る余裕があるぐらいには戦いやすい敵だった。
ワームが戦いやすい敵というよりは、強くて硬くて連携の出来るサンドウルフが強すぎたのかもしれないな。
ワームは、だいたいサンドウルフと同数程度いた。
それなのに、サンドウルフの半分程度の時間で討伐されていった。
最後の1体のとどめを刺す。
敵がいないことを確認するために索敵をした。
そこで敵の反応がない事を確認したところで、ウィンドウが現れた。
ダンジョンワーム×62、サンドウルフ×71を討伐しました。
素材は、直接ストレージに入れられました。
獲得素材:ワーム肉×62、砂狼革×71
経験値を得ました。
レベルが上昇しました。
NPを5獲得しました。
SPを10獲得しました。
職業レベルが上がりました。
DEXが1上昇しました。
職業技『サバイバルクラフト』を解放しました。
スキル『疲労耐性』がレベルアップしました。
スキル『テイム』がレベルアップしました。
スキル、『高所攻撃』がレベルアップしました。
なーさんの『疲労耐性』のレベルが上昇しました。
にゃーさんの『魔術』のレベルが上昇しました。
にゃーさんの『魔術の心得』のレベルが上昇しました。
にゃーさんの『INT変換』のレベルが上昇しました。
にゃーさんの『疲労耐性』のレベルが上昇しました
読んでいる間もないほど間をおかず、続けて、また新しいウィンドウが出現した。
以上で《フィールドクエスト》《山の歩き方》は終了です。
お疲れ様でした。
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英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。
これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。
彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。
テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。
SF味が増してくるのは結構先の予定です。
スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。
良かったら読んでください!
【完結】VRMMOでチュートリアルを2回やった生産職のボクは最強になりました
鳥山正人
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だけどボクだけ知らずにそのままチュートリアルをやっていた。
チュートリアルが終わってさぁ冒険の始まり。と思ったらもう一度チュートリアルから開始。
2度目のチュートリアルでも同じようにクリアしたら隠し要素を発見。
そこから怒涛の快進撃で最強になりました。
鍛冶、錬金で主人公がまったり最強になるお話です。
※この作品は「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過した【第1章完結】デスペナのないVRMMOで〜をブラッシュアップして、続きの物語を描いた作品です。
その事を理解していただきお読みいただければ幸いです。
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自筆です。
アルファポリス、第18回ファンタジー小説大賞、奨励賞受賞
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結果、彼のレベルと資産は異常な速度で膨れ上がり、サーバーの経済とランキングをたった一人で崩壊させた。この事態を危険視した最強ギルドは、彼のダンジョンに狙いを定める。これは、知恵と工夫で世界の常識を覆す、一人の男の伝説の始まり。
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世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。
やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。
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オッサン齢50過ぎにしてダンジョンデビューする【なろう100万PV、カクヨム20万PV突破】
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そんな俺は交通事故で死を覚悟した時にひとつ強烈に後悔をした事があった。
『こんな事ならダンジョンに潜っておけばよかった』
である。
50過ぎのオッサンが何を言ってると思うかもしれないが、その年代はちょうど中学生くらいにファンタジーが流行り、高校生くらいにRPGやライトノベルが流行った世代である。
ファンタジー系ヲタクの先駆者のような年代だ。
俺もそちら側の人間だった。
年齢で完全に諦めていたが、今回のことで自分がどれくらい未練があったか理解した。
「冒険者、いや、探索者っていうんだっけ、やってみるか」
これは体力も衰え、知力も怪しくなってきて、ついでに運にも見放されたオッサンが無い知恵絞ってなんとか探索者としてやっていく物語である。
注意事項
50過ぎのオッサンが子供ほどに歳の離れた女の子に惚れたり、悶々としたりするシーンが出てきます。
あらかじめご了承の上読み進めてください。
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