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eスポーツ部誕生
14 翔と真紀
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真理亜はいつも使ている席へ移動し、速人も職員室へ向かったので、残された翔はこれはチャンスとばかりに真紀に話かけてみた。
「真紀ちゃんはeスポーツ部以外の部活は検討しとんの?」
「うーん、生徒会かな?」
「ほんじゃあ、真紀ちゃんは生徒会に入る可能性もあるって事か?」
「そう。うちの学校は二年生まで部活強制加入でしょ? 私は運動苦手だから文化系の部活を検討してたんだけど、これという部活が見つからなくって。生徒会に入れば部活に入らなくてもいいっていう消極的な理由なの」
「へぇー。でも、生徒会は『エラそう』だで止めときゃ」
「えっと、今の『エラそう』って、どういう意味?」
「『エラそう』は『エラそう』だがね」
「私、まだ名古屋弁が良く分からないのよね。今の『エラそう』は、エジソンは偉い人の『偉い』か、疲れるの『エラい』かどっち?」
「あっ! そういう事か。今の『エラそう』は、生徒会だと雑用とか沢山やらされそうで疲れるんじゃないのっていう意味」
「そうなんだぁ。名古屋に来た当初、その『エラい』の意味が分からなくって。体育が終わった後、皆が『エラい』『エラい』って言っているから、名古屋の人は体育の後に褒め合う習慣があるのかと思ったの」
「ハ、ハ、ハ。名古屋弁どんだけ通じんの。俺も、ちいと名古屋弁を使うで、気を付けんといかんなぁ」
「ちょっとじゃないわよ。バリバリの名古屋弁よ」
「えっ! マジか?!」
二人して笑った。そんな他愛もない会話をするうち、少しずつではあるが、翔と真紀の距離は近づいていった。翔は心の中でガッツポーズをし、このまま真紀と親しくなれるのを期待した。
「ひとつだけ聞いてええか?」
「えっ、何?」
「真紀ちゃんさ、彼氏おるん?」
「えー、居ないですよ」
「じゃあ、好きなタイプは?」
「うーん、そうだなぁ……」
真紀が答える前に、速人が電算部顧問の佐藤を連れて戻ってきた。
『チッ、もうちいとゆっくり来りゃええのに』と翔は心の中で舌打ちした。
「真紀ちゃんはeスポーツ部以外の部活は検討しとんの?」
「うーん、生徒会かな?」
「ほんじゃあ、真紀ちゃんは生徒会に入る可能性もあるって事か?」
「そう。うちの学校は二年生まで部活強制加入でしょ? 私は運動苦手だから文化系の部活を検討してたんだけど、これという部活が見つからなくって。生徒会に入れば部活に入らなくてもいいっていう消極的な理由なの」
「へぇー。でも、生徒会は『エラそう』だで止めときゃ」
「えっと、今の『エラそう』って、どういう意味?」
「『エラそう』は『エラそう』だがね」
「私、まだ名古屋弁が良く分からないのよね。今の『エラそう』は、エジソンは偉い人の『偉い』か、疲れるの『エラい』かどっち?」
「あっ! そういう事か。今の『エラそう』は、生徒会だと雑用とか沢山やらされそうで疲れるんじゃないのっていう意味」
「そうなんだぁ。名古屋に来た当初、その『エラい』の意味が分からなくって。体育が終わった後、皆が『エラい』『エラい』って言っているから、名古屋の人は体育の後に褒め合う習慣があるのかと思ったの」
「ハ、ハ、ハ。名古屋弁どんだけ通じんの。俺も、ちいと名古屋弁を使うで、気を付けんといかんなぁ」
「ちょっとじゃないわよ。バリバリの名古屋弁よ」
「えっ! マジか?!」
二人して笑った。そんな他愛もない会話をするうち、少しずつではあるが、翔と真紀の距離は近づいていった。翔は心の中でガッツポーズをし、このまま真紀と親しくなれるのを期待した。
「ひとつだけ聞いてええか?」
「えっ、何?」
「真紀ちゃんさ、彼氏おるん?」
「えー、居ないですよ」
「じゃあ、好きなタイプは?」
「うーん、そうだなぁ……」
真紀が答える前に、速人が電算部顧問の佐藤を連れて戻ってきた。
『チッ、もうちいとゆっくり来りゃええのに』と翔は心の中で舌打ちした。
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