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eスポーツ部誕生
21 チュートリアル6(翔編)
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「それじゃ、真紀さんは翔君と場所変わってくれる? 今度はLoLの大会で行われる『サモナーズリフト』のチュートリアルをやってもらうね」
翔は真紀と席を替わると『椅子がぬくとい(暖かい)、真紀ちゃんの温かみだ』と一瞬の喜びを感じた後、速人に聞いた。
「そのサモナー何とかって、どういうヤツや?」
「あぁ、『サモナーズリフト』ね。これは正方形のフィールドの左下と右上に敵味方のネクサスがあって、相手のネクサスを先に倒した方が勝ちという陣取りゲームなんだ。それらを繋ぐ左と上の道を通るルート、対角線上のルート、右と下の道を通るルートの三本あるんだ。そして、その三つルートの間にはモンスターが住むジャングルがあるよ」
「なるほどね。大体分かった。早くやろまい」
「真紀さんは初めての事が多いから、翔君のプレイを解説していくね」
チュートリアルが起動するとチャンピオン選択画面が表示された。チャンピオンは全部で五種類表示されている。真紀が使用した海賊の女。ステッキを持った魔法少女、九尾の狐風の女、複眼のゴーグルをはめた軽装の戦士。そして、フルアーマーの鎧を身に着けた体格の良い戦士。以上五名の中からキャラクターを選択する。
「どのキャラにしようかな? 俺、ストVだと『ザンギエフ』よく使うから、体格の似ている鎧の戦士にするか。それじゃあ、行こみゃい」
翔が選んだチャンピオンは、銀色の重厚な鎧を装着し、背中には赤いマント、右手には巨大な斧を持っている。ただし、ヘルメットはかぶっていない。
味方のネクサスよりやや後ろに位置する、巨大な石の台座の中央に鎧の戦士が表示された。その周りには他の四人のチャンピオンも揃って出撃を待っている。
チャンピオン達がいる石の台座の左には、背中に荷物を一杯乗せた大きな牛のような生き物が寝そべっている。その前には、テーブルの上に様々な小物が並べてあり、猫のようなキャラクターが立っている。
「この牛みたいなのは何や? 敵やないんか?」
「敵じゃないよ。ここで武器とか売っているんだけど、このチュートリアルでは使わないよ。それより、まずはスキルを習得するんだ。下のアイコン見て」
速人が指さした場所を見ると、スキルのアイコンがセピア色になっており、その上には『上向き矢印』のアイコンが表示されている。
「さっき、真紀さんがやったときは、全てのスキルが使えるようになっていたけど、本番のゲームではスキルは最初から使えるようになってはいないんだ。チャンピオンのレベルが上がるにつれ、少しづつ習得していくようになっているよ。まずはどれか『上向き矢印』のアイコンクリックしてみて」
翔は言われたように『Q』のアイコンの『上向き矢印』をクリックした。するとそのアイコンは消え、同時に『Q』のアイコンがセピア色からカラー表示に変わった。
「これでこのスキルが使えるようになったって事だよ。そして、このアイコンの下に小さな点が一個表示されたでしょ? これがスキルのレベルで、五段階あるよ。少しづつスキルのパワーアップするって事」
「よう分かった。スキルも成長するってことやな。ところで、足から火が出とるけど、これは何や?」
「ゲームが開始されてから暫くの間は速く走れるんだ。その間だけ足から火が出てそれを表している。さあ、それでは出発しようか」
鎧の戦士はいよいよ出撃した。他のチャンピオンも鎧の戦士に続き動き出した。
翔は真紀と席を替わると『椅子がぬくとい(暖かい)、真紀ちゃんの温かみだ』と一瞬の喜びを感じた後、速人に聞いた。
「そのサモナー何とかって、どういうヤツや?」
「あぁ、『サモナーズリフト』ね。これは正方形のフィールドの左下と右上に敵味方のネクサスがあって、相手のネクサスを先に倒した方が勝ちという陣取りゲームなんだ。それらを繋ぐ左と上の道を通るルート、対角線上のルート、右と下の道を通るルートの三本あるんだ。そして、その三つルートの間にはモンスターが住むジャングルがあるよ」
「なるほどね。大体分かった。早くやろまい」
「真紀さんは初めての事が多いから、翔君のプレイを解説していくね」
チュートリアルが起動するとチャンピオン選択画面が表示された。チャンピオンは全部で五種類表示されている。真紀が使用した海賊の女。ステッキを持った魔法少女、九尾の狐風の女、複眼のゴーグルをはめた軽装の戦士。そして、フルアーマーの鎧を身に着けた体格の良い戦士。以上五名の中からキャラクターを選択する。
「どのキャラにしようかな? 俺、ストVだと『ザンギエフ』よく使うから、体格の似ている鎧の戦士にするか。それじゃあ、行こみゃい」
翔が選んだチャンピオンは、銀色の重厚な鎧を装着し、背中には赤いマント、右手には巨大な斧を持っている。ただし、ヘルメットはかぶっていない。
味方のネクサスよりやや後ろに位置する、巨大な石の台座の中央に鎧の戦士が表示された。その周りには他の四人のチャンピオンも揃って出撃を待っている。
チャンピオン達がいる石の台座の左には、背中に荷物を一杯乗せた大きな牛のような生き物が寝そべっている。その前には、テーブルの上に様々な小物が並べてあり、猫のようなキャラクターが立っている。
「この牛みたいなのは何や? 敵やないんか?」
「敵じゃないよ。ここで武器とか売っているんだけど、このチュートリアルでは使わないよ。それより、まずはスキルを習得するんだ。下のアイコン見て」
速人が指さした場所を見ると、スキルのアイコンがセピア色になっており、その上には『上向き矢印』のアイコンが表示されている。
「さっき、真紀さんがやったときは、全てのスキルが使えるようになっていたけど、本番のゲームではスキルは最初から使えるようになってはいないんだ。チャンピオンのレベルが上がるにつれ、少しづつ習得していくようになっているよ。まずはどれか『上向き矢印』のアイコンクリックしてみて」
翔は言われたように『Q』のアイコンの『上向き矢印』をクリックした。するとそのアイコンは消え、同時に『Q』のアイコンがセピア色からカラー表示に変わった。
「これでこのスキルが使えるようになったって事だよ。そして、このアイコンの下に小さな点が一個表示されたでしょ? これがスキルのレベルで、五段階あるよ。少しづつスキルのパワーアップするって事」
「よう分かった。スキルも成長するってことやな。ところで、足から火が出とるけど、これは何や?」
「ゲームが開始されてから暫くの間は速く走れるんだ。その間だけ足から火が出てそれを表している。さあ、それでは出発しようか」
鎧の戦士はいよいよ出撃した。他のチャンピオンも鎧の戦士に続き動き出した。
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