イレブン

九十九光

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♯13ー2

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 校長室を出るなり、小林先生は自分の席に向かって歩きながら私に向かって言った。「いいですよ、そんな……」以外になんて声をかければいいのやら。学校祭をぶっ壊す発言の真意を聞けばよかったのかもしれないが、私はそんな勇気を持ち合わせていなかった。

 このあとはちょうど給食の時間であり、私は自分のクラスに行き、生徒とともに出された食事を食べなければならない。受け持ちの部活動が大きな大会を控えているなどの問題がない私にとっては、やはりこれが最も大きな弊害だった。

 この学校からキロ単位の残飯が出てくる状況に、東海市にある給食センターからはどうにかしろと一方的な命令が飛んできていた。実質生徒の不登校問題を解決しろという命令であり、教育が専門ではない調理師からこんなことを言われて陰で腹を立てる教員もいた。だったら生徒が戻ってくるまで用意する給食の量を減らせよ、と言ってやりたいところだが、そんな器用な芸当は一筋縄ではいかなかった。

 そんな苦痛まみれの食事に向かうため、私は土日かと思うほど静かな廊下へと出ていく。

 その時だった。

「樋口先生、聞きましたよ。学校祭めちゃくちゃにするって、悠馬たちと約束したって」

 後ろから声をかけてきたのは、右手に自分の箸箱を持っている佐藤先生だった。

「え、ああ……。とっさの嘘というか……」

 私は少し悩んで、佐久間校長からの圧力通りに答えた。

 私の場合は、ただ単にその場に居合わせただけで完全にとばっちりなのだが、彼はそういう風に解釈している様子ではなかった。私も小林先生も、生徒に向かって頭を下げて自分の非を認めてそう言ったのだと、私は佐藤先生の言葉で理解した。

 先生はしばらく私の顔を見つめ続けた。「え? 嘘なの?」と「あ、やっぱりそうなのか」のどちらにも取れそうな顔である。こちらとしては、早く解放してほしい以外の感情はないというのに。

 先生は一分もかからず私を解放してくれた。彼は去り際にこんなことを言い残した。

「今日の放課後、一組の教室まで来てください」

 こちらが詳しいことを尋ねる前に、彼は職員室の中へと消えていった。プロポーズの前段階にも考えられなくもない行動だが、さすがにそんなことはないだろう。

 私は彼のその言葉が頭の中で引っかかったまま、二組の教室に入った。

 事前に机を並べ直さなくていいと言っておいたおかげで、内田は縦に並んだ机の中の自分の席に、卓上の敷物と箸箱だけ用意して座っていた。服装は昔私も着た覚えがある、白衣
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