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第1章 日本
05. むしり取られたもの
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「奴はとんでもないものをむしり取っていきました・・・私の心です。」
炎天下の日差しの中、引っこ抜いた草を握りしめながら呟いた中学男子その1。
「お前・・、猛暑でついに脳まで溶けたか?」
抜かれた草を籠に集めながら、呆れた様子の中学男子その2。
「だって見ろよ、あのお姿を。こんな暑い中でもアニキはなんて麗しいんだ・・・まさに雪姫!」
「バカっ、声抑えろよ。アニキに聞こえるだろっ。しかしまぁ、本当に・・嘘みたいにメルヘンだな。」
今、うっとりとしている2人の中学男子の視線の先には、花壇の中で小鳥たちに囲まれて微笑みを浮かべている灯雪がいた。
「いい加減にしろよ。」
灯雪の周りには、引き抜いた草が散らばっていた。
せっかくひと塊りに寄せておいた草を、まるで水浴びをするかのように、小鳥たちが体を震わせあちこちに撒き散らしたからだ。
完全に、灯雪をおちょくっている。
「はぁ~・・・・」
灯雪は深くため息を零しながら、草を搔き集める。
小鳥は尚も、灯雪を邪魔しようと、くちばしで灯雪の掴んだ草を引っ張る。
「っだ~、もうなんだよ!お前らはチンピラか?ヤカラか?遊びたいなら他当たれっ、こっちは忙しんだよ!」
灯雪と小鳥の間で綱引きならぬ、草引きが始まった。
両者共に、一向に譲る気は無い。
「・・・・お前、なかなか強いじゃないか。」
灯雪にとっては、ささやかな抵抗だが、負けずと一生懸命に踏ん張る姿はなかなか可愛い。
「ははっ・・・、ほら頑張れ、根性あるなお前。」
「雪ちゃん、楽しそうだね。」
結局、鳥と遊んでしまっている灯雪のところへ、籠に山盛りの草を抱えた猛がやって来た。
「おう、そっちは終わったのか?」
「うん、だいぶスッキリしたよ。」
朝から始めた作業も、12時を前に粗方終わりが見えて来たようだ。
「やっぱ人手があると早いな。」
「アニキ、こっちも終わったぜ。」
作業を終えたメンバーが、着々と灯雪の元へ集まって来た。
「サンキュ。悪かったな、夏休み中に。」
一際体格の良い晶馬が、背後に舎弟のように男たちを引き連れてやって来る。
「いいってことよ。アニキのためなら、一肌でも二肌でも好きなだけ脱いでやるからよ。」
「そりゃどうも、ダァもうっ、くっつくなって暑苦しい。だいたいいつから俺はお前のアニキになったんだ。」
肩に腕を回し妙に低い声で思わせぶりに耳元で話す晶馬を、げんなりした表情で見上げる灯雪。
「そりゃないぜアニキ。俺は、あんたの華麗なる渾身の右ストレートを喰らった時から、身も心もノックアウトされたんだ。俺のアニキは、アニキ以外考えられないね。」
アニキなんて呼ぶわりには、横柄な態度を崩さない晶馬。
一学年下の晶馬は、灯雪が中学2年の時に新入生としてやって来た。
晶馬と灯雪は別の小学校だったため、お互いを知らなかったが、各々の校区では有名な2人だった。
1人はその神秘的なまでの美貌で、1人はなうての悪ガキとして。
新入生を迎えて間も無く、猛が1年に絡まれていると聞いた灯雪は、急いで問題の場所へ向かった。
そこで猛の胸ぐらを掴んでいたのが晶馬だった。
理由は分からないが、その時の晶馬は頭から水を被ったようにびしょ濡れだった。
止めに入った灯雪だったが、何故か口論になり、殴りかかって来た晶馬の拳を避け、とっさに出した右ストレートが上手いこと顔面に入ったのだ。
それ以来、どういう訳か晶馬に懐かれ、今に至っている。
晶馬は喧嘩に強く、強面ながらもどこか色気のある整った顔立ちをしている。
手足の長いバランスの取れた体躯は、成長期を迎え始め、ますます逞しくなって来ていた。
そんな彼に漢惚れし、彼を崇拝する男子生徒は後を絶たない。
今日の草取りのメンバーも、そんな晶馬の信奉者が主立っていた。
「ていうか、お前なんだよその靴・・・」
晶馬が、猛の足元を見て言う。
「相変わらずドンくせぇなぁ、どうせ間違えて弟の靴でも履いて来たんだろ。」
「わぁ、よく分かるねぇ。さすが『地獄の荒馬』。」
『地獄の荒馬』とは、巷で囁かれる、晶馬の二つ名である。
「・・・てめぇ、次それ言ったらぶっ殺すぞ。」
凄みを利かせながら睨む晶馬を、ひょうひょうと受け止める猛。
昔のどこか諦めた、ぽっかりと穴の空いたような虚しい目をする猛を知っている灯雪には感慨深いものがあった。
「灯雪く~んっ!!」
突如、黄色い声が響いた。
「あ~あ~、面倒臭そうなのが来たなぁ。」
舌打ちする晶馬。
遠方からミニスカート姿の女子達が、5、6人駆け寄ってくる。
どうやらテニス部の子のようだ。
「わぁっ、今日灯雪くんに会えるなんてっ、部活サボんなくてよかったぁ!」
そう堂々と宣言したのは、近々大きな大会を控えている女子テニス部のエースだ。
「こんな炎天下の中で部活してるなんて、すげえなぁ。」
元来、出無精である灯雪にとって、外でスポーツをする、ましてや真夏に、などと言うことはもはや敬服する域であった。
「灯雪くんこそ、草むしり?大変だねぇ、手伝おうか?」
「いや、もう終わるから。それにこんなに頑張ってるみんなに手伝わせたら男が廃る。」
灯雪は純粋にスポーツマンへの敬意で言ったのだが、側からは女の子達の歓声が上る。
「雪ちゃんは、天然のタラシだね。」
猛が恨めしげに、灯雪を見る。
「ねぇ灯雪くん。もうすぐ終わるなら、一緒にお昼食べない?私たちもこれから休憩なの。」
「みんなでオカズ交換しながら食べるから、いつもちょっと多めに持って来てるんだ。」
「あっ、お菓子もあるよ!」
楽しげに話すキラキラとした女の子たちの姿を、可愛いなと思いながら聞いていた灯雪。
しかし、そんな空気を両断するようなドスの効いた声が挟まれる。
「悪りぃな、アニキには先約があるんだ。」
顔は笑っているが、その言葉尻には有無を言わせない威圧感をまとっていた。
一瞬で華やいだ空気を凍らせた気の毒な女の子達は、すっかり怯えてしまっている。
「そ・・・そうなんだ、残念。」
「ああ、またな。」
一転、さっきの様子は何かの勘違いかと思うほど絶妙にトーンを変え、今度は柔らかい声を出す晶馬。
「そん時は俺も誘ってくれよ。待ってるぜ。」
目尻の下がった色っぽい目付きで流し見て、優し気にフッと笑えば、女の子たちの頬も瞬時に染まる。
「うわ~、見ただけで妊娠しそ~。晶馬くんは質の悪いジゴロみたいだね。」
その計算し尽くされた一連の動作に、後ろの方で感心したように猛がつぶやいた。
「うん・・・じゃあ、また今度一緒しようねっ!」
調子を取り戻した女の子たちは、いじらしく手を振り後ろ髪を引かれながら去って行ったのだった。
手を振り返して見送る灯雪だが、晶馬が止めなければ一緒にお昼を食べるつもりでいた。
「・・・晶馬、先約ってなんだ?」
身に覚えのない灯雪は、何かあったかと首を捻る。
「ああ、母親が手料理用意して待ってるんだ。この後うちのスナックに寄ってくれ。」
晶馬の母親はスナックを経営している。
やや強引な気もするが、今日手伝って貰った手前、無下には出来ない。
「けど、こんなに大勢で押しかけたら、お袋さんに迷惑かかるんじゃないか?」
「こいつらの事は気にするな。行くのはアニキだけだからな。」
ここまで手伝って貰ったみんなを差し置いて、自分だけご馳走になるのは気が引ける。
そう思った灯雪は、みんなに自分の弁当を渡すことを考えた。
もしかしたら、昼を越すかもと見込んでいた灯雪は、朝トメさんに大量の弁当を用意して貰っていたのだ。
育ち盛りの彼らには、足りない量かもしれないが、1人おにぎり2個と唐揚げ3つ分くらいは行き渡るだろう。
そう決意した灯雪は、ずっしりと重いカバンを取りに、冷房の効いた校舎へと向かったのだった。
炎天下の日差しの中、引っこ抜いた草を握りしめながら呟いた中学男子その1。
「お前・・、猛暑でついに脳まで溶けたか?」
抜かれた草を籠に集めながら、呆れた様子の中学男子その2。
「だって見ろよ、あのお姿を。こんな暑い中でもアニキはなんて麗しいんだ・・・まさに雪姫!」
「バカっ、声抑えろよ。アニキに聞こえるだろっ。しかしまぁ、本当に・・嘘みたいにメルヘンだな。」
今、うっとりとしている2人の中学男子の視線の先には、花壇の中で小鳥たちに囲まれて微笑みを浮かべている灯雪がいた。
「いい加減にしろよ。」
灯雪の周りには、引き抜いた草が散らばっていた。
せっかくひと塊りに寄せておいた草を、まるで水浴びをするかのように、小鳥たちが体を震わせあちこちに撒き散らしたからだ。
完全に、灯雪をおちょくっている。
「はぁ~・・・・」
灯雪は深くため息を零しながら、草を搔き集める。
小鳥は尚も、灯雪を邪魔しようと、くちばしで灯雪の掴んだ草を引っ張る。
「っだ~、もうなんだよ!お前らはチンピラか?ヤカラか?遊びたいなら他当たれっ、こっちは忙しんだよ!」
灯雪と小鳥の間で綱引きならぬ、草引きが始まった。
両者共に、一向に譲る気は無い。
「・・・・お前、なかなか強いじゃないか。」
灯雪にとっては、ささやかな抵抗だが、負けずと一生懸命に踏ん張る姿はなかなか可愛い。
「ははっ・・・、ほら頑張れ、根性あるなお前。」
「雪ちゃん、楽しそうだね。」
結局、鳥と遊んでしまっている灯雪のところへ、籠に山盛りの草を抱えた猛がやって来た。
「おう、そっちは終わったのか?」
「うん、だいぶスッキリしたよ。」
朝から始めた作業も、12時を前に粗方終わりが見えて来たようだ。
「やっぱ人手があると早いな。」
「アニキ、こっちも終わったぜ。」
作業を終えたメンバーが、着々と灯雪の元へ集まって来た。
「サンキュ。悪かったな、夏休み中に。」
一際体格の良い晶馬が、背後に舎弟のように男たちを引き連れてやって来る。
「いいってことよ。アニキのためなら、一肌でも二肌でも好きなだけ脱いでやるからよ。」
「そりゃどうも、ダァもうっ、くっつくなって暑苦しい。だいたいいつから俺はお前のアニキになったんだ。」
肩に腕を回し妙に低い声で思わせぶりに耳元で話す晶馬を、げんなりした表情で見上げる灯雪。
「そりゃないぜアニキ。俺は、あんたの華麗なる渾身の右ストレートを喰らった時から、身も心もノックアウトされたんだ。俺のアニキは、アニキ以外考えられないね。」
アニキなんて呼ぶわりには、横柄な態度を崩さない晶馬。
一学年下の晶馬は、灯雪が中学2年の時に新入生としてやって来た。
晶馬と灯雪は別の小学校だったため、お互いを知らなかったが、各々の校区では有名な2人だった。
1人はその神秘的なまでの美貌で、1人はなうての悪ガキとして。
新入生を迎えて間も無く、猛が1年に絡まれていると聞いた灯雪は、急いで問題の場所へ向かった。
そこで猛の胸ぐらを掴んでいたのが晶馬だった。
理由は分からないが、その時の晶馬は頭から水を被ったようにびしょ濡れだった。
止めに入った灯雪だったが、何故か口論になり、殴りかかって来た晶馬の拳を避け、とっさに出した右ストレートが上手いこと顔面に入ったのだ。
それ以来、どういう訳か晶馬に懐かれ、今に至っている。
晶馬は喧嘩に強く、強面ながらもどこか色気のある整った顔立ちをしている。
手足の長いバランスの取れた体躯は、成長期を迎え始め、ますます逞しくなって来ていた。
そんな彼に漢惚れし、彼を崇拝する男子生徒は後を絶たない。
今日の草取りのメンバーも、そんな晶馬の信奉者が主立っていた。
「ていうか、お前なんだよその靴・・・」
晶馬が、猛の足元を見て言う。
「相変わらずドンくせぇなぁ、どうせ間違えて弟の靴でも履いて来たんだろ。」
「わぁ、よく分かるねぇ。さすが『地獄の荒馬』。」
『地獄の荒馬』とは、巷で囁かれる、晶馬の二つ名である。
「・・・てめぇ、次それ言ったらぶっ殺すぞ。」
凄みを利かせながら睨む晶馬を、ひょうひょうと受け止める猛。
昔のどこか諦めた、ぽっかりと穴の空いたような虚しい目をする猛を知っている灯雪には感慨深いものがあった。
「灯雪く~んっ!!」
突如、黄色い声が響いた。
「あ~あ~、面倒臭そうなのが来たなぁ。」
舌打ちする晶馬。
遠方からミニスカート姿の女子達が、5、6人駆け寄ってくる。
どうやらテニス部の子のようだ。
「わぁっ、今日灯雪くんに会えるなんてっ、部活サボんなくてよかったぁ!」
そう堂々と宣言したのは、近々大きな大会を控えている女子テニス部のエースだ。
「こんな炎天下の中で部活してるなんて、すげえなぁ。」
元来、出無精である灯雪にとって、外でスポーツをする、ましてや真夏に、などと言うことはもはや敬服する域であった。
「灯雪くんこそ、草むしり?大変だねぇ、手伝おうか?」
「いや、もう終わるから。それにこんなに頑張ってるみんなに手伝わせたら男が廃る。」
灯雪は純粋にスポーツマンへの敬意で言ったのだが、側からは女の子達の歓声が上る。
「雪ちゃんは、天然のタラシだね。」
猛が恨めしげに、灯雪を見る。
「ねぇ灯雪くん。もうすぐ終わるなら、一緒にお昼食べない?私たちもこれから休憩なの。」
「みんなでオカズ交換しながら食べるから、いつもちょっと多めに持って来てるんだ。」
「あっ、お菓子もあるよ!」
楽しげに話すキラキラとした女の子たちの姿を、可愛いなと思いながら聞いていた灯雪。
しかし、そんな空気を両断するようなドスの効いた声が挟まれる。
「悪りぃな、アニキには先約があるんだ。」
顔は笑っているが、その言葉尻には有無を言わせない威圧感をまとっていた。
一瞬で華やいだ空気を凍らせた気の毒な女の子達は、すっかり怯えてしまっている。
「そ・・・そうなんだ、残念。」
「ああ、またな。」
一転、さっきの様子は何かの勘違いかと思うほど絶妙にトーンを変え、今度は柔らかい声を出す晶馬。
「そん時は俺も誘ってくれよ。待ってるぜ。」
目尻の下がった色っぽい目付きで流し見て、優し気にフッと笑えば、女の子たちの頬も瞬時に染まる。
「うわ~、見ただけで妊娠しそ~。晶馬くんは質の悪いジゴロみたいだね。」
その計算し尽くされた一連の動作に、後ろの方で感心したように猛がつぶやいた。
「うん・・・じゃあ、また今度一緒しようねっ!」
調子を取り戻した女の子たちは、いじらしく手を振り後ろ髪を引かれながら去って行ったのだった。
手を振り返して見送る灯雪だが、晶馬が止めなければ一緒にお昼を食べるつもりでいた。
「・・・晶馬、先約ってなんだ?」
身に覚えのない灯雪は、何かあったかと首を捻る。
「ああ、母親が手料理用意して待ってるんだ。この後うちのスナックに寄ってくれ。」
晶馬の母親はスナックを経営している。
やや強引な気もするが、今日手伝って貰った手前、無下には出来ない。
「けど、こんなに大勢で押しかけたら、お袋さんに迷惑かかるんじゃないか?」
「こいつらの事は気にするな。行くのはアニキだけだからな。」
ここまで手伝って貰ったみんなを差し置いて、自分だけご馳走になるのは気が引ける。
そう思った灯雪は、みんなに自分の弁当を渡すことを考えた。
もしかしたら、昼を越すかもと見込んでいた灯雪は、朝トメさんに大量の弁当を用意して貰っていたのだ。
育ち盛りの彼らには、足りない量かもしれないが、1人おにぎり2個と唐揚げ3つ分くらいは行き渡るだろう。
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