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来世は空気を希望します!
3.ピンチは突然やってきます
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洗面所の位置が分からない。え、やばい。さすがに自宅の間取り把握してないのは不審が過ぎる!
詩穂さんがお皿洗いでこちらに背を向けているのを良いことに、遠慮なく辺りを見回す。ここか? ここか? 今立っているダイニングから見える扉を片っ端からそっと開けては閉じ、開けては閉じ。気分は忍者かスパイかというところ。
ダイニングから見える扉は三つ。一つ目の扉は詩穂さんと文明さんの寝室だった。大変失礼しました!
二つ目の扉は私が今降りてきた階段に繋がる廊下。
ということはここだ! 開いた扉の三つ目。洗面所はっけーん! 良かったー!
何事もありませんでしたよという顔で洗面所に身体を滑り込ませ、扉を閉める。ぶっはあ。緊張した!
洗面台に歩み寄り、鏡に映るちょっと焦った言葉ちゃん――今は自分――の顔を見る。んんんかわいいお顔……。国宝にしよ……。
あまり時間をかけるのも良くないだろう。さっと支度してしまわねば。
ふわふわの髪をゴムとヘアバンドでまとめ、歯磨きして洗顔してスキンケアしてミッションコンプリート。珠のような言葉ちゃんのお肌を傷付けず、しかし極めて迅速に。私はやり遂げた。ガッツポーズ。
洗面所を出て言葉ちゃんの自室に戻る。綴くんに会いにいく、それすなわち学園に行くこと。これの何が問題あるかと言いますと。
言葉ちゃんの制服姿が拝めますぎゃあああ!! この制服がまたかわいいんだよねえ聞いて脳内の人!!
言葉ちゃんのお部屋の壁にかかっていた学園の制服に着替えながら説明していきます!
地天学園の女子制服はセーラーブレザーって言うのかな、セーラー服とブレザーが合体したみたいな形のやつ。後ろから見るとセーラー服、前から見るとブレザー。一度で二度美味しいってこのこと。いやどこから見ても言葉ちゃんはいつもかわいいんだけどね。
黒いラインが入った濃いグレーの上着に銀色のボタン。学年ごとに分けられた色のネクタイ。上着よりほんの少し薄いグレーと淡いラベンダーのチェック柄で品よくまとめられたプリーツスカートは膝丈。白いシャツの襟には学園のマークが簡略化されて小さく刺繍されている。そして黒いソックスにローファー。はいこの世で一番かわいい言葉ちゃんの出来上がり! 上手に着替えられました! 推しの身体まじまじ見なかった私褒められるべき!
ああっかわいい! 最高! 天才!!
もうほんと何よりも見た。親の顔よりも見たわこの制服姿の言葉ちゃん。画面に出るたびに飽きずに凝視したし公式から出た設定資料集とかアクスタとかは言葉ちゃん専用の神棚を自室に作って保管した。
制服を身に付けた言葉ちゃんはもう可愛くて可愛くてほんとあの……。えっ大丈夫これ? 学園着くまでに誘拐されない?
「言葉ー? そろそろ行かないと!」
「あっ、はーい!」
大丈夫。パーフェクトに可愛い。私は言葉ちゃんのオタクだ。言葉ちゃんがとりそうな行動、言いそうなこと、各キャラへの呼称や関係性。他にも言葉ちゃんぽくない振る舞いを絶対しない自信はある。だって二次創作頑張ってたから!
メインストーリーという運命とか、元の世界のこととか、言葉ちゃんの外身はここにあるけど中身はどこに行っちゃったのかとか。分からないことはたくさんある。でも考えたって仕方ない。分からないなら分からないままで覚悟決めて突っ込んでみるしかない。だって私は言葉ちゃんなんだから。言葉ちゃんだったらそうするから。
顔を上げてよし行くぞと気合を入れる。最後にもう一回だけ鏡で全身確認して推しのビジュアルを目に刻み込む。
言葉ちゃんのお部屋を出て階段を降り玄関に手をかける。
「行ってきます!」
そう元気よく詩穂さんに挨拶して扉を開けて――――、
「おはよう」
玄関出てすぐのところに立ってるイケメンに挨拶されて固まりました。
おどかさないで。
詩穂さんがお皿洗いでこちらに背を向けているのを良いことに、遠慮なく辺りを見回す。ここか? ここか? 今立っているダイニングから見える扉を片っ端からそっと開けては閉じ、開けては閉じ。気分は忍者かスパイかというところ。
ダイニングから見える扉は三つ。一つ目の扉は詩穂さんと文明さんの寝室だった。大変失礼しました!
二つ目の扉は私が今降りてきた階段に繋がる廊下。
ということはここだ! 開いた扉の三つ目。洗面所はっけーん! 良かったー!
何事もありませんでしたよという顔で洗面所に身体を滑り込ませ、扉を閉める。ぶっはあ。緊張した!
洗面台に歩み寄り、鏡に映るちょっと焦った言葉ちゃん――今は自分――の顔を見る。んんんかわいいお顔……。国宝にしよ……。
あまり時間をかけるのも良くないだろう。さっと支度してしまわねば。
ふわふわの髪をゴムとヘアバンドでまとめ、歯磨きして洗顔してスキンケアしてミッションコンプリート。珠のような言葉ちゃんのお肌を傷付けず、しかし極めて迅速に。私はやり遂げた。ガッツポーズ。
洗面所を出て言葉ちゃんの自室に戻る。綴くんに会いにいく、それすなわち学園に行くこと。これの何が問題あるかと言いますと。
言葉ちゃんの制服姿が拝めますぎゃあああ!! この制服がまたかわいいんだよねえ聞いて脳内の人!!
言葉ちゃんのお部屋の壁にかかっていた学園の制服に着替えながら説明していきます!
地天学園の女子制服はセーラーブレザーって言うのかな、セーラー服とブレザーが合体したみたいな形のやつ。後ろから見るとセーラー服、前から見るとブレザー。一度で二度美味しいってこのこと。いやどこから見ても言葉ちゃんはいつもかわいいんだけどね。
黒いラインが入った濃いグレーの上着に銀色のボタン。学年ごとに分けられた色のネクタイ。上着よりほんの少し薄いグレーと淡いラベンダーのチェック柄で品よくまとめられたプリーツスカートは膝丈。白いシャツの襟には学園のマークが簡略化されて小さく刺繍されている。そして黒いソックスにローファー。はいこの世で一番かわいい言葉ちゃんの出来上がり! 上手に着替えられました! 推しの身体まじまじ見なかった私褒められるべき!
ああっかわいい! 最高! 天才!!
もうほんと何よりも見た。親の顔よりも見たわこの制服姿の言葉ちゃん。画面に出るたびに飽きずに凝視したし公式から出た設定資料集とかアクスタとかは言葉ちゃん専用の神棚を自室に作って保管した。
制服を身に付けた言葉ちゃんはもう可愛くて可愛くてほんとあの……。えっ大丈夫これ? 学園着くまでに誘拐されない?
「言葉ー? そろそろ行かないと!」
「あっ、はーい!」
大丈夫。パーフェクトに可愛い。私は言葉ちゃんのオタクだ。言葉ちゃんがとりそうな行動、言いそうなこと、各キャラへの呼称や関係性。他にも言葉ちゃんぽくない振る舞いを絶対しない自信はある。だって二次創作頑張ってたから!
メインストーリーという運命とか、元の世界のこととか、言葉ちゃんの外身はここにあるけど中身はどこに行っちゃったのかとか。分からないことはたくさんある。でも考えたって仕方ない。分からないなら分からないままで覚悟決めて突っ込んでみるしかない。だって私は言葉ちゃんなんだから。言葉ちゃんだったらそうするから。
顔を上げてよし行くぞと気合を入れる。最後にもう一回だけ鏡で全身確認して推しのビジュアルを目に刻み込む。
言葉ちゃんのお部屋を出て階段を降り玄関に手をかける。
「行ってきます!」
そう元気よく詩穂さんに挨拶して扉を開けて――――、
「おはよう」
玄関出てすぐのところに立ってるイケメンに挨拶されて固まりました。
おどかさないで。
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