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来世は空気を希望します!
11.メインストーリーが始まります
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電車から降りて駅から出ればもう、すぐそこに学園はある。
でっかい建物だなあ……。ゲーム背景で嫌というほど見た学園の門の前に立って思う。この門をくぐればゲームスタート。私の知ってるメインストーリーが始まるはず。いざゆけ! 出陣!
枝折くんと一緒に校門をくぐり、敷地内に入った。
そうそう、枝折くんだけど、電車を降りてから微妙に目が合いません。照れ屋さんめ。
学園の制服さえ着ていれば誰でも自由に校内に入ることができるので、守衛さんに軽く頭を下げてから歩みを進める。
学園はとても広くて、門からすぐ校舎という訳ではない。直線の奥に小さく校舎が見える、五分咲きくらいの桜がそよぐ通りを進み、正門についた。以前兄さんと連絡を取ったときに言われたことによると、ここで生徒会の方が待っていて、生徒会室まで案内してくれるそうだけど……。
「誰もいないな」
「うん」
きょろきょろと辺りを見回してみるけれど、どこにも人影はなく。あれ……おかしいな。時間を間違えたかな。不安になってきた。
ふたりでおろおろとしていれば、制服に真紅のネクタイを締めた生徒がひとり奥からばたばたと走ってきた。私たちの前で急ブレーキをかけて止まると、荒い息をしながらぱちんと顔の前で両手を合わせた。
「出迎え遅れてごめんな! オレは生徒会の標! あんたが会長の妹さんだな! っと……そっちのイケメンは、妹さんの幼なじみだっていう?」
「月嶋枝折です。言葉と同じく新入生です」
「そーかそーか! 会長に聞いてたふたりだな! うん、ふたりとも合格おめでとう! 生徒会室までちゃんと案内するから着いてきてくれ!」
元気いっぱいだ。うん、彼も知ってる。生徒会書記の六之宮標さん。明るく前向きで楽しいことと笑顔が大好きな、私たちのひとつ上の先輩。正式な入学前だからまだ一年生だね。
ローファーを持ってきた上履きに履き替えて、鞄にしまう。
こっちだと案内されていよいよ生徒会室前まで来た。普通の教室とは少し違う、厚みのある木材で出来た扉。コンコンと六之宮さんがノックする。
「失礼しまーす! 会長! 妹さんと月嶋くん来ましたよ!」
「ありがとう。通してくれ」
「ういっす! さあどーぞどーぞ!」
扉を大きく開かれて手で中へ入ることを指し示される。まずは私が、続いて枝折くんが室内へ足を踏み入れた。
目の前には大きなテーブルとそこに座る美しい男性。そしてその横に立ち何やら書類に目を通しているこれまた美しい男性。
座っているほうの男性は私たちの姿を見ると席から立ち上がり、嬉しそうに口を開いた。
「よく来たな。待っていたよ」
陽の光で逆光になっていてあまり顔が見えない。でも、陽に透けた髪は言葉ちゃんと同じ銀髪。眩しそうに目をすがめた私たちに気づいたのか、席から私たちの目の前まで来てくれてようやく見えたその瞳の色は青い。涼やかに笑うその顔を、私は当然知っている。
「久しぶり、兄さん」
彼こそ、地天学園の生徒会長にして観月言葉の兄。観月綴。
……知ってたけど、知ってたけど。
めちゃめちゃ顔が良くてびっくりしたわ息の仕方ってどうやるんだっけ!?
でっかい建物だなあ……。ゲーム背景で嫌というほど見た学園の門の前に立って思う。この門をくぐればゲームスタート。私の知ってるメインストーリーが始まるはず。いざゆけ! 出陣!
枝折くんと一緒に校門をくぐり、敷地内に入った。
そうそう、枝折くんだけど、電車を降りてから微妙に目が合いません。照れ屋さんめ。
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学園はとても広くて、門からすぐ校舎という訳ではない。直線の奥に小さく校舎が見える、五分咲きくらいの桜がそよぐ通りを進み、正門についた。以前兄さんと連絡を取ったときに言われたことによると、ここで生徒会の方が待っていて、生徒会室まで案内してくれるそうだけど……。
「誰もいないな」
「うん」
きょろきょろと辺りを見回してみるけれど、どこにも人影はなく。あれ……おかしいな。時間を間違えたかな。不安になってきた。
ふたりでおろおろとしていれば、制服に真紅のネクタイを締めた生徒がひとり奥からばたばたと走ってきた。私たちの前で急ブレーキをかけて止まると、荒い息をしながらぱちんと顔の前で両手を合わせた。
「出迎え遅れてごめんな! オレは生徒会の標! あんたが会長の妹さんだな! っと……そっちのイケメンは、妹さんの幼なじみだっていう?」
「月嶋枝折です。言葉と同じく新入生です」
「そーかそーか! 会長に聞いてたふたりだな! うん、ふたりとも合格おめでとう! 生徒会室までちゃんと案内するから着いてきてくれ!」
元気いっぱいだ。うん、彼も知ってる。生徒会書記の六之宮標さん。明るく前向きで楽しいことと笑顔が大好きな、私たちのひとつ上の先輩。正式な入学前だからまだ一年生だね。
ローファーを持ってきた上履きに履き替えて、鞄にしまう。
こっちだと案内されていよいよ生徒会室前まで来た。普通の教室とは少し違う、厚みのある木材で出来た扉。コンコンと六之宮さんがノックする。
「失礼しまーす! 会長! 妹さんと月嶋くん来ましたよ!」
「ありがとう。通してくれ」
「ういっす! さあどーぞどーぞ!」
扉を大きく開かれて手で中へ入ることを指し示される。まずは私が、続いて枝折くんが室内へ足を踏み入れた。
目の前には大きなテーブルとそこに座る美しい男性。そしてその横に立ち何やら書類に目を通しているこれまた美しい男性。
座っているほうの男性は私たちの姿を見ると席から立ち上がり、嬉しそうに口を開いた。
「よく来たな。待っていたよ」
陽の光で逆光になっていてあまり顔が見えない。でも、陽に透けた髪は言葉ちゃんと同じ銀髪。眩しそうに目をすがめた私たちに気づいたのか、席から私たちの目の前まで来てくれてようやく見えたその瞳の色は青い。涼やかに笑うその顔を、私は当然知っている。
「久しぶり、兄さん」
彼こそ、地天学園の生徒会長にして観月言葉の兄。観月綴。
……知ってたけど、知ってたけど。
めちゃめちゃ顔が良くてびっくりしたわ息の仕方ってどうやるんだっけ!?
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