来世は空気を希望します!~壁になって推しカプを見守りたい系オタクJK、目覚めたらヒロインでした解釈違いです!〜

小津 悠理

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来世は空気を希望します!

12.真面目な話をしています

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 顔のいい人を見るたびに息ができなくなるほど衝撃を受ける癖、早いとこ何とかしないと。
 枝折しおりくんはイケメン、六之宮さんは元気って感じだったけど、兄さんは綺麗。すっごく綺麗。柔らかい猫っ毛の銀髪に、ほんのり紫がかった深い青の瞳。シミひとつない白い肌はまるで陶器。頭のてっぺんから指先に至るまで完璧としか言いようがない。すごいな……こんな美しい人って存在するんだ。いや言葉ちゃんも負けず劣らずの作り物めいた美人さんだけどね。
 一言久しぶり、と喉から絞り出して立ち尽くす私に向かって、兄さんは少し困ったように照れるように笑いかけてくれた。

「今日は来てくれてありがとう。感謝する。立ち話もなんだからふたりともそこへ座ってくれ」

 さりげなく手を引いてさっきまで座っていたデスクの横にあるソファへ案内される。ひんやりした手が気持ちいい。ローテーブルを挟んで向かいに兄さんが、私の隣に枝折くんが座る。

「さて……まずは言葉、枝折、合格おめでとう。制服似合っているよ」
「ありがとうございます。兄さんのおかげです」
「ありがとうございます」

 自分から話を切り出したかったのに兄さんに先回りされてしまった。私はいつだってこの二つ上の兄に勝てない。
 あれ、そういえば。

「兄さんは枝折くんも来ること知ってたの?」

 私だって今朝会った時に初めて知ったのに。お互い合格してたことは分かってたけど、今日一緒に行くことは全然知らなかった。それにお母さんに頼まれて来てくれたって聞いたし。

「ああ。枝折が合格していたことは聞いていたし、学園の書類にも名前があった。それに枝折は言葉の騎士様だから。きっと一緒に来るだろうと」

 予想していた、というからちょっと笑ってしまった。

「ふふ……騎士様って。まあちょっと過保護かなとは思うけど」
「何が過保護だ。普通だろう」

 憮然とした顔でこっちを見る枝折くん。普通かなあ。
 そんな様子を見て兄さんが笑う。

「相変わらず仲良しでいいことだ。ところで言葉、今日は悪いけど合格報告を聞いて終わりという訳にはいかない。俺の話を聞いてくれ」

 笑顔を引き締め、真面目な顔で私の目を見る兄さん。自然と背筋が伸びる。

「なんでしょう」
「知っての通り、我が地天学園はワーズフェスタではいつも敗退続きの弱小校だ。昔はトップに立っていたこともあるのに、ここ数年の低迷ぶりは目に余る。そこで俺は生徒会長になり改革を進めてきた訳だが……。言葉、入学したらお前にも改革を手伝ってほしい」
「分かりました。でも、私なんかで役に立てることあるかな」
「私? ……ああそうか、試験成績はまだ知らされていないんだったな。言葉の成績は全受験生でトップ、つまり首席合格だ」
「うそ!?」
「ほんと。亜玖璃あぐり、すまないがそれ取ってくれ」
「はいはーい」

 返事をしたのはさっき兄さんの隣に立っていた美しい男性。薄桃色の長髪を右耳の下で緩くまとめた美男子だ。
 彼から書類を受け取った兄さんは、こちらに向けてローテーブルにそれらを並べた。

「見てみろ」
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