【完結】敵対騎士の懐かせ方

主人の娯楽(2)

「ディオ…ッ」
「そう、良い子だ」
「ンゥっ…」

口が触れたかと思えば開けと催促するように舌が唇に触れる。だが先程みたいな頭がクラクラする口づけをされるのかと思うと口を開くことは出来なかった。拒むように唇を閉じていれば舌で無理やり、ねじ開けられる。

「ん、っふ…ァ、……ン、やっ…」

ピクッと肩を跳ねらせて逃げ惑うように舌を引っ込めれば、忍び込んできたディオのものに簡単に絡めとられてしまい、引っ張られて口内を犯される。くちゅくちゅと水音が響いた。その音を出してるのは自分自身だと思うと恥ずかしくてディオの肩に手をかけて押し返すが、カイルの方が体格は良いはずなのにビクともしない。


「ァっ…ン…はぁ、はぁ…」

好き勝手に口の中を貪られて、離された時には先ほどと同じように肩で呼吸を整える。生理的に溢れだして涙で滲む視界で見下ろしてくる瞳を見つめ返す。


初めて見たあの時と同じ強い意志を持った紺色だ。