女主と悪魔執事達と黒猫。

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devil・47。黒の、お茶会(フェネ編)

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とある貴婦人がフェネに話し掛けた。

貴婦人「ご機嫌麗しゅう。貴方お名前は何と仰るのかしら?」

フェネ「俺はフェネ・オズワルと言います」

貴婦人「あら、フェネさんと仰るのね」

フェネ「えぇ、俺は良く本を読みますけど貴婦人様は本は良く読みますか?」

貴婦人「えぇ、読みますとも」

フェネ「では、このタイトルの本は御存知ですか?」

フェネと貴婦人の会話が噛み合ってる。

フェネ「とある騎士の話ですが、サトミさんは御存知ですか?」

主サトミ《そっか。今は名前で呼ばなきゃなんなかったんだ。吃驚した。どうしよう、本は噛る程度しか読まないから何て答えりゃ良い?》

貴婦人「その話の本なら、あたくしも知ってますわ」

フェネ「貴婦人様も知ってましたか?今度サトミさんにも貸してあげますね」

主サトミ「ありがとう、フェネ」

貴婦人「あら貴女、そこに座ってたの?フェネさんとの話で全然気付かなかったわ」

主サトミ「そうです。居ました」

貴婦人「そうですわ、フェネさん」

主サトミ《あっ!話遮られた!》

アモ「本当フェネさんは罪な男っすね」

ハウレ「あぁ、誰とでも打ち解けられるフェネは凄いな。他人の女性と話すのが苦手な俺には真似出来ないな」

ボス「フッ、ハウレお前なら、しどろもどろになりそうだがな」

ハウレ「今は俺の話は関係無いだろ!」

アモ「ほら、また2人とも神聖な場所での喧嘩は止めるっすよ」

貴婦人「今度一緒に2人だけで、お茶でも飲みながら本の話をしませんこと?」

貴婦人は、あたしを睨む様に見る…

主サトミ《まさか…あたし狙われてる?》

フェネ「お気持ちは、とても嬉しいです。ですが俺は…」

フェネと貴婦人が会話してる途中…

シャンデリアの電気が消え…

主催者「今から俺が、このイベントと金を乗っ取った!序でに、このガキも人質として頂いてくぜ!」

主サトミ《えっ?あの主催者って…イザラちゃんが危ない!》

アモ「電灯も消えてるし丁度良いっすね」

暗闇だがアモは薔薇の棘の鞭を悪い主催者に向けて振り回したが…

主催者がイザラちゃんを拐って逃亡した…

主サトミ「あっ!逃げるよ!」

ハウレ「待て!」

アモ「逃がさないっすよ!」

主サトミ「あれ!?ボスは!?」

アモ「そういやいないっすね。どこいったんすかね」

ハウレ「きっと、こうなる事を想定して先回りして行ったんでしょう!」

アモ「急いで追いかけましょうっす!」

ハウレ「おい!アモ!主様まで走らせる気か!?」

アモ「それは…そうですけど…でも!早く追い掛けないとアイツ犯人、逃げられちゃいますよ!」

ハウレ「でもだな!」

フェネ「それなら俺に考えが、ある」

ハウレ「何だ?フェネ?」

フェネ「主様!失礼します!」

フェネは急に、あたしを軽々と抱き抱えた…

主サトミ「うわっ…!?フェネ…!?」

ハウレ「おい!フェネ!主様の許可無しに急に抱き抱えるなんて何してんだ!?」

フェネ「緊急事態だからしょうがないよ!主様、申し訳ございませんが我慢してしっかり掴まってて下さい!」

ハウレ「んー!分かった!フェネ主様を頼んだぞ!」

あたしは無言で頷きながらフェネの首に手を回してしっかり掴まりながらフェネは軽々と走りながら犯人を追い掛けた…

【数分後】

執事達とムーンは外まで走って主催者の犯人いそうであろうな所まで追い詰めた…

フェネは抱き抱えてた、あたしを、そっと下ろした。

フェネ「主様、大丈夫ですか?」

主サトミ「うん…ありがとう…フェネ…」

ボス「よう、待ってたぞ、こいつを止めといたぜ」

ボスは主催者の犯人が馬車で逃亡しようとしてるのを強く掴んで食い止めた。

主催者の犯人「ちきしょう!離せ!離せよ!」

ボス「そうは、いくかよ!」

すると、あたしの後ろから誰かに引っ張られてる気がした!

いかつい男「おい!こいつが、どうなっても良いのか!?」 

主サトミ「!!!!」

ハウレ「主様!!!」

その男は、あたしにナイフを突きつけた…

フェネ「主様!!!申し訳ございません!!!俺が主様を、こんな所にお連れしたばかりに!!!」

アモ「主様を人質に取るなんて絶対、許せないっす!!!」

ボス「おい!!!てめえ!!!主様から離れろ!!!さもねぇと俺が、てめえを、ぶっ殺すぞ!!!」

ハウレ「ボス!!!それだけは止めろ!!!人間として終わるだろ!!!」

ボス「ハウレは相変わらず、うるせんだよ!!!」

アモ「ちょっと、こんな時まで喧嘩しないで下さいよ!!!」

あたしは咄嗟に、いかつい男の手をガブッと力強く噛んで、ぎろっと横目で睨みながら!!!

主サトミ「いきなり何すんだよ!!!?離せよ!!!」

あたしは前から、いかつい男の腹を肘鉄で力強く殴って蹴りを入れた!!!

アモ「主様…!?まさか…これが噂の例のもう1人の二重人格の主様が凶暴化したっすか…?3階部屋組達が薔薇園の時とフカヤマの時に直接見たって言ってたけど俺達…初めて見るっす…」

ハウレ「こら!アモ!俺も初めて見るけど主様も少しは戦えるんですか…!?」

ボス「すげぇな、流石、主様だぜ」

フェネ「主様…護身術でも習ってたのですか…?」

いかつい男「いてぇっ!!!」

いかつい男は、あたしの肘鉄と蹴りが効いたのか倒れた…

主サトミ「いえ、護身術は全く習って無い。咄嗟の思い付きだよ」

いかつい男「いってぇなーっ!!!こんのアマーっ!!!女の癖に舐めやがった真似しやがってーっ!!!」

倒れてた男が背後からナイフを、あたしの後ろから力強く振る!!!

あたしは、ぎゅっと目を瞑って歯を食い縛りながら覚悟する…

ハウレ「主様!!!危ないです!!!お前!!!主様にナイフを振るなんて!!!絶対、許さないからな!!!今お助けします!!!」

アモ「そうっすね!!!絶対、許さないっす!!!」

ボス「そうだな」

すると…フェネが、ばっと手を出して遮って…

フェネ「皆は手出ししないで欲しい!!!俺の責任だから俺が主様を助ける!!!」

ハウレ「フェネ!?お前!?無理すんな!!!」

フェネは、にっと微笑み…

フェネ「今までは臆病な俺だったけど今なら戦える気がする、宇宙一大切な主様を守る為に俺にやらせて欲しい!」

そうだ!俺はこれを切っ掛けに変わるんだ!

ハウレ「分かった!そこまで言うならフェネ!お前に任せる!でもピンチに、なった時は無理すんなよ!俺達を呼ぶんだぞ!」

アモ「そうっす」

ボス「あぁ、だな」

フェネ「皆ありがとう、主様!!!今お助け致します!!!」

フェネは駆け付けて、あたしにナイフを振ってた男の腕をガシッと掴んで力強く投げ飛ばして倒した…

いかつい男「ぐわあぁっ!!!」 

主サトミ「凄い…流石…フェネ…」

ハウレ「フェネ、意外と、やるな」

ガモン「フェネさん、見直したっす」

ボス「さて犯人と男を縄で縛り付けてやったぜ」

今回はフェネの、お手柄だった。

主サトミ「フェネ!」

フェネ「主様、大丈夫ですか!?」

主サトミ「うん、フェネが一生懸命全力で助けてくれたから、あたしは大丈夫だよ」

フェネに投げ飛ばされて、気絶して、さっきまで倒れてた男が目を覚ました…

いかつい男「てめえ…でけぇ図体の割には臆病な癖に…どこに…そんな怪力が…あんだ…?」

フェネ「人を見掛けで判断しない方が良い」

そう言って男と犯人は連行された…

こうして皆、全員無事にデビルパレスに帰って行った…

ムーン「すみません、主様、僕、全然、役に立てなくて…」

主サトミ「ううん、ムーンは一生懸命あたしを見守ってくれたじゃん」

ムーン「主様…」

ムーンは、あたしに抱きついた…

主サトミ「よしよし、ムーン、さぁ、皆と一緒にデビルパレスに帰ろう」

ムーン「はい、主様」

ところが…

???「御待ちに、なられて。フェネさん」

主サトミ「あの人は…」

フェネ「貴女は先程の貴婦人様…」

貴婦人「貴方の戦い、まるで、あの本の某騎士に、そっくりだったわ。まさか貴方は…あの悪魔執事なの…?」

フェネ「はい、そうです。騙す様な事して申し訳ございません」

貴婦人「いいえ、益々、気に入ったわ、どう?あたくし専属の執事になって下さらない?」

フェネ「えぇっ…!?いきなり何を…?」

主サトミ《えぇっ…!?まさかの引き抜き…!?》

貴婦人「貴方に、とっても悪い話じゃないと思うの、どうかしら?」

フェネ「ありがとうございます。お気持ちは嬉しいのですが俺がお守りしたいお方は、こちらに、いらっしゃる主様だけです。主様以外考えられません」

貴婦人「あっそう、じゃぁ、もう良いわ!あんた、こんなに、あんたの事、大切に思って下さってるんだからフェネさんを絶対、大切にしなさいよ!じゃないと許さないんだから!!!フン!」

それだけ言うと貴婦人は去って行った…

フェネ「皆、主様、屋敷に帰りましょう」

あたしとムーンと2階部屋組は屋敷に帰った。

─黒の、お茶会・フェネ編。END。別の話に続く─

 



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