女主と悪魔執事達と黒猫｡

devil･106｡貴重な朝（ゴージャスな船旅行｡執事now､フェネ編）

あたしはフェネに早朝にデッキに呼ばれた｡

フェネ「主様､お早うございます｡実は早朝に海豚が泳いで現れるらしくて､それを､どうしても主様に御見せしたいのです」

主サトミ「海豚?」

フェネ「はい､きっと主様も気に入ると思いますよ」

主サトミ「海豚か｡それは見たい」

バシャーン!

海から1匹の海豚が現れた｡

主サトミ「海豚だ!」

フェネ「1匹だけじゃなく何匹か大群で泳いで出てくるそうですよ」

主サトミ「そうなんだ｡それは益々､見たい」

バシャッ!バシャーン!バシャッ!バシャーン!

フェネの言うとおり1匹だけじゃなくて2､3､4､5匹代わる代わる互いに反対方向に交わりながら海から出てきては直ぐ海の中に入る｡

主サトミ「凄い｡まるで早朝の海の海豚ショーだね」

フェネ「ふふふ､主様に気に入って頂いてよかったです」

主サトミ「フェネ､あたしを早朝の海の海豚ショーを見せてくれて､ありがとう」

フェネ「いえいえ､俺も主様と2人切りで一緒に早朝で海豚の大群が見れて本当に幸せで良かったです」

主サトミ「フェネ…」

あたしは照れ隠しにフェネから直ぐ目を反らして目の前の海の海豚の大群ショーを暫く眺める…

─貴重な朝･END｡別の話に続く─