女主と悪魔執事達と黒猫。

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devil・253。夜番の二人(悪魔執事個人編・ナクル編)

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その日の夜ナクルは、あたしを部屋まで送ってくれた。

ナクル「では主様お休みなさい」

あたしは"お休み"って言い掛けたけど

あたしは、ある疑問をナクルに聞いた。

主サトミ「今日も夜の見回りするの?」

ナクル「はい、勿論で、ございます」

主サトミ「毎晩、見回りするのは大変じゃない?」

ナクル「はい、ですが、美しい主様を御守りする、これが私の指令ですから」

ナクルは挨拶が終わった後…

去ろうとした所を…

あたしは夜の見回りを想像するだけじゃなく

実際体験して理解したい…

あたしはナクルに頼んでみた…

主サトミ「あたしも一緒に夜の見回りしてみたい」

ナクル「えっ…?ですが…それですと主様の睡眠時間を削られてしまいます…」

主サトミ「少しで良いから」

ナクル「承知、致しました。そこまで仰るなら本当に少しだけ私と一緒に見回りを行って見ましょう」

あたしとナクルは今日限定で一緒に見回りをした。

ナクル「先ずはキッチンですね。流石に不届きものや泥棒は居ませんが、摘まみ食いを、してる人は見掛ける時が、あります」

主サトミ「へぇ…そうなんだ」

あたしは少し失笑した…

その他にも廊下や玄関は勿論。

コンサバトリー、ワインセラー等の見回りもした。

主サトミ「これだけ全部見回るの大変じゃない?」

ナクル「えぇ、ですが、これも美しい主様を完全完璧に御守りする為です」

主サトミ「でもナクルは凄いよね。こんな大変な事、毎晩してるんだよね」

ナクル「えぇ、ですが、ここの執事達は自分で身を守れる方達ばかりですので以前は、そこまで細心の注意を払ってませんでした」

主サトミ「そうなんだ」

ナクル「ですが今は違います。命掛けてでも絶対御守りしなければならない絶世の美しい方が、この屋敷に、いらっしゃってからは、やりがいが、ありますね」

主サトミ「やりがいが、ある?」

ナクル「はい、美しい主様が、この屋敷に、いらしてからは例え火の中、水の中、命懸けで美しい主様を御守りしなくてはならなくなりましたから」

ナクルの命懸けの見回りに

あたしはナクルに感謝の気持ちが沸き上がった。

主サトミ「ナクルいつもありがとう」

ナクル「いえ、礼には及びません。主様は、そろそろ御部屋に、お送り致しましょう。これ以上、主様の睡眠時間を削ってしまっては明日に影響を及ぼしますからね」

ナクルは、あたしを部屋まで送りながら話した。

ナクル「美しい主様が翌朝、気持ち良く、お目覚めなさった後、私が1番に美しい主様の、お顔を拝見する
事が出来ますからね」

ナクルが静かにニッコリ微笑みながら言った。

─夜番の二人・END。別の話に続く─









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