巨乳令嬢は男装して騎士団に入隊するけど、何故か騎士団長に目をつけられた

狭山雪菜

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監禁生活1

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「また後でくる」

そう告げ出て行ってしまったルークを見送り、途方に暮れるハルキ

ーーどうしよう、どうしよう

引っ張ってもうんともすんともしないベッドに、鎖を外すのは無理だと悟る
とりあえず、何かお腹に入れて…と考えて、苦笑した
身体が自由に動かせるが、部屋から出れないのに、お腹の心配をするなんてちょっと無頓着すぎない?



ーー監禁…と考えていいのかな…?
でも、約半年一緒にいる団長…ルークがそんな酷いことをするとは思えなくてすでに信じてしまっているのか、なんとかなるだろと楽観的だ


シーツを綺麗に巻き直して、ルークが来るのを待とうとハルキは決めた




****************




何にもする事がない時間って退屈だな


ソファーの肘掛けで頬杖を付く私は、窓の外を眺めぼうっとしていた
団員の訓練する声が聞こえるが、窓が…高い位置にある鍵が掛かってあり背の低い私には届かないーー窓がしっかりと閉まっているし、今まで気が付かなかったが3階のお風呂場とは景色が若干違うが城下町も見渡せる


「…何か必要なものはあるか?」

突然聞こえたルークの声にびっくりして振り返る

「団…ルーク…様」
「…様もいらないけどな」
くすっと笑うルークがソファーに近寄るので、起き上がりルークの前まで歩く
頬を撫でる手が優しくて、ルークの腕を掴み瞼を閉じた

「…何か必要なものはあるか」
「……時間を…何にもしないと…時間が過ぎるのが遅くて」
「そうか…なら何か出来るものを手配しよう、何をしたい?」
「……そうですね……刺繍か、毛糸と棒を…編み物をしたいです」
「分かった、他には?」
「…今日はいつもの時間に戻りますか?」
「くくっ………普通はここから出してとか、何でこんなことをするのか、俺を問い詰める所だが?」

うーんと悩んで、
「ここから出してください?」
ふふふと笑う私に、ルークは啄むキスをする
横抱きに持ち上げられ、連れていかれたのはベッドの上、仰向けに寝かされ覆い被さるルークの顔に手を伸ばし頬に触れた
目を細めるルークが、ベッドに乗り上げるとギシッと軋む

「もし…もし、このままずっとここに居てくれと言ったら…居てくれるのか?」
「ずっと…ですか?…それは」
「ハルキのこの先の人生を…私のために…永遠に」
まるでプロポーズみたいだと目を見開く
「…しかし…私は男爵家の…娘ですわ…ルークさ…ルークに、釣り合わないと思います」
様をつけようとして、ジロリと睨みつけられたのでいい直す

「…釣り合わないと…考えなくても良い、君の…ハルキの気持ちを知りたい」
黙り込む私に、畳み掛けるように告げる

「…今すぐじゃなくていい、考えて欲しい」


そう言い残したルークは、頬を撫で部屋から出て行ってしまった
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