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初めての危機2
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マリアが怒っていたのには理由があった
ことの発端は、月に1回騎士団本部に行く日だった
初めてのおつかいからだいぶ経った後に
「ホーク様の働く姿とってもかっこよかったです!また見に行きたいのですが…よろしいですか?」
と愛し合った後に、頬を染めて上目遣いでおねだりをされたホークは、渋った
しかし、キラキラと見つめられいくつかの条件の元なら許すと折れた
1、必ず警備5人つける
2、騎士団本部に着いたらホークから離れない
3、帰る時は一緒
それを守れば、とその場で思いついた事を言ったら
「勿論です!!」
にこにこと喜ぶマリアに、ホークは早まったと後悔をした事をマリアは知らない
騎士団本部に到着すると、マリアを出迎える副団長
「いつもありがとうございます」
とお礼を言うと、
「いいえ、私が出迎えないと団長が来てしまいますので」
苦笑するエリックに申し訳ない気持ちいっぱいになるが、働いている姿を見たい欲に逆らえなかった
「こちらです」
エリックに案内され、いつもの団長室へ向かう
部屋に入ると誰も居なく、エリックがお待ちくださいと言って下がりハンナもお茶の準備のため部屋から出た
1人ソファーで座っていたら外から訓練する声が聞こえ、静かな部屋にまで届く
「しっかし、団長もすごいよなー」
「なー俺も最強の男になりたいぜっ」
夫を褒める部下たちの声に自然と頬が緩む
ーーそうでしょ、そうでしょう
うんうんと頷いていると
「あそこまで大きな身体だと、下も凄そうだな」
「確かにあはは」
下世話な話も出て来て顔が真っ赤になる、マリア
ーー確かに凄いわ
「でもさ団長って、5年間の遠征で気に入った娼婦を連れて居たらしいぜ?」
「そうなのか?!そんなに凄いテクを持っていたのかよその娼婦」
「…でもさ…」
ーーホーク様が…離さなかった……女…?……凄い…テク……?
ショックで目の前が真っ暗になる、ワナワナと震える手が口を押さえる
「奥様、お茶をお持ちしました」
するとハンナが団長室にポットとカップ、茶菓子を載せたワゴンを押して入ってきた
「…奥様?」
返事をしない私に訝しむハンナ
「………奥様っ!?」
顔を真っ青にして、今にも泣きそうなマリアを見て近寄るハンナは、ソファーに座っているマリアの手を取った
「…どうしたのですか?」
「…ホーク様が…….いいえ、ハンナ悪いですけど、もう帰りましょう」
首を横に振り、今すべき事を伝える
「えっ………かしこまりました、では、誰か案内をお呼びします」
「ええ、お願い」
ホークに会わずに騎士団本部を後にするマリアの顔は追い詰められていて、ハンナは声をかけられなかった
いつもよりも早く帰宅したホークは、足早にマリアの元へ向かう
ホークが団長室に到着する前に帰った、具合いが悪くなったと報告を受けたマリアを心配して仕事を切り上げたのだった
寝室へ向かう途中にアークの報告を聞くと、顔を真っ青にした優秀な執事がしどろもどろで濁す
不審に思うホークは、問い詰めると
「……奥様は…気分が優れておりません」
それだけ言って頭を下げた
埒があかないと、マリアの元へ向かったのだった
ことの発端は、月に1回騎士団本部に行く日だった
初めてのおつかいからだいぶ経った後に
「ホーク様の働く姿とってもかっこよかったです!また見に行きたいのですが…よろしいですか?」
と愛し合った後に、頬を染めて上目遣いでおねだりをされたホークは、渋った
しかし、キラキラと見つめられいくつかの条件の元なら許すと折れた
1、必ず警備5人つける
2、騎士団本部に着いたらホークから離れない
3、帰る時は一緒
それを守れば、とその場で思いついた事を言ったら
「勿論です!!」
にこにこと喜ぶマリアに、ホークは早まったと後悔をした事をマリアは知らない
騎士団本部に到着すると、マリアを出迎える副団長
「いつもありがとうございます」
とお礼を言うと、
「いいえ、私が出迎えないと団長が来てしまいますので」
苦笑するエリックに申し訳ない気持ちいっぱいになるが、働いている姿を見たい欲に逆らえなかった
「こちらです」
エリックに案内され、いつもの団長室へ向かう
部屋に入ると誰も居なく、エリックがお待ちくださいと言って下がりハンナもお茶の準備のため部屋から出た
1人ソファーで座っていたら外から訓練する声が聞こえ、静かな部屋にまで届く
「しっかし、団長もすごいよなー」
「なー俺も最強の男になりたいぜっ」
夫を褒める部下たちの声に自然と頬が緩む
ーーそうでしょ、そうでしょう
うんうんと頷いていると
「あそこまで大きな身体だと、下も凄そうだな」
「確かにあはは」
下世話な話も出て来て顔が真っ赤になる、マリア
ーー確かに凄いわ
「でもさ団長って、5年間の遠征で気に入った娼婦を連れて居たらしいぜ?」
「そうなのか?!そんなに凄いテクを持っていたのかよその娼婦」
「…でもさ…」
ーーホーク様が…離さなかった……女…?……凄い…テク……?
ショックで目の前が真っ暗になる、ワナワナと震える手が口を押さえる
「奥様、お茶をお持ちしました」
するとハンナが団長室にポットとカップ、茶菓子を載せたワゴンを押して入ってきた
「…奥様?」
返事をしない私に訝しむハンナ
「………奥様っ!?」
顔を真っ青にして、今にも泣きそうなマリアを見て近寄るハンナは、ソファーに座っているマリアの手を取った
「…どうしたのですか?」
「…ホーク様が…….いいえ、ハンナ悪いですけど、もう帰りましょう」
首を横に振り、今すべき事を伝える
「えっ………かしこまりました、では、誰か案内をお呼びします」
「ええ、お願い」
ホークに会わずに騎士団本部を後にするマリアの顔は追い詰められていて、ハンナは声をかけられなかった
いつもよりも早く帰宅したホークは、足早にマリアの元へ向かう
ホークが団長室に到着する前に帰った、具合いが悪くなったと報告を受けたマリアを心配して仕事を切り上げたのだった
寝室へ向かう途中にアークの報告を聞くと、顔を真っ青にした優秀な執事がしどろもどろで濁す
不審に思うホークは、問い詰めると
「……奥様は…気分が優れておりません」
それだけ言って頭を下げた
埒があかないと、マリアの元へ向かったのだった
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