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8 解禁日

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生理が終わったといちいち伝えるのも恥ずかしくて、次の週の木曜日のお昼の休憩時間にSNSのメッセージアプリで会う時間を聞いたら
【今すぐ】
と返ってきた。
――今すぐ?ありえない…30分しかないし
無理だと返信をする前に、
【13f     資料しつ  来い】
急いで書いたのか、変な単語だし階数表記が誤っている。ちょうどご飯も食べ終わってひと息ついたから、話すだけなら…と、彼の元へ行くことにした。


13階の資料室には過去に通販サイトで購入された商品の売上リストや販売された商品の発注書の原本などが並び、この会社の過去の取り扱いのあった商品のデータが紙ベースで残っている。機密情報が保管されているので施錠され、誰でも入れるわけじゃなくて、主に企画部と営業部しか入れない決まりだ。私も入社当時に会社の中で案内されて初めて入ったぐらいで、それから数年間経った今も入ってない。
――まっ、経理部は関係ないから入る理由ないし
13階のフロアに降りて資料室へと向かっていると、大きな背中が見えた。なんとなくいいかな、と思いながら早歩きしたら、私の足音に気がついた秋人が振り向いた。
「お昼まだ?」
「まだ、これから」
秋人はお昼はまだ食べていないと言っていて、資料室の扉のノブにある鍵を差し込む所に鍵を入れた。
内開きの扉を開いて秋人が先に中に入ると、私も続いて入った。
「ンッ」
内開きの扉を閉めると秋人はすぐに、私を扉へと押しつけ資料室の鍵をかけた。屈む彼へ腕を伸ばして首の後ろへと手を回して私も秋人を引き寄せると、2人の唇が重なった。舌の絡む濃厚な口づけを一言と発する事なく始め、お互いの舌を貪欲に求め合う。ちゅうぅっ、と強く吸われ、吸われたのをいい事に彼の口内に舌を這わし、今度は彼の舌を自分の舌でなぞりちゅうっと強く吸うと、また秋人の番になって彼の舌が私の口内へと入ってきた。
腰からくびれを秋人の両手が動き、身体のラインを確かめながらも制服の上から揉んでいく。
「…ッ…ダメっ、まだ仕事がっ」
「…触ってるだけだ…あと何分ある?」
「まっ…て、ん…耳舐めなっ…いで」
秋人の胸板を押してまだ休憩時間だからと小声で言うと、耳の中に舌を這わしながら、残された時間を聞いてくる。
スマホを制服のポケットから取り出す間にも、彼の私の頬や首筋に触れるだけのキス、お尻を制服の上から下から掬うように強く揉んでいる。
「あと…15…ふん…くらっ…ぁ」
残りの休憩時間をなんとか言うと、また口を塞がれ全身を愛撫するみたいに私の身体に刺激を与えていく。
「…っ、や…だ、これ以上したら欲しくなっちゃ…ぅ…ん」
軽々と私のお尻を持ち上げた秋人の脇腹に足を入れると、彼は歩き出した。
中に進むと窓がなく大きな棚が並び、その棚には無数の段ボールがあり、そこには筆跡の違う黒ペンで年度と月が記入してある。
奥へと進むと4人がけのテーブルとパイプ椅子があり、壁際には数字や走り書きされた文字がホワイトボードが置かれている。パイプ椅子を引いて座った秋人の上に、私はそのまま座らされた。当たり前のように彼の顔に自分の顔を近づけるとお互いの舌が絡み、しばし口づけを堪能した。

「…もぅ、本当行かないと」
あと5分で休憩時間が終わるのに、今だに離れがたく飽きもせずにお互いの舌を求め絡めていた。
お化粧直しもしないといけないと思っているのに、見つめ合えば唇を重ねてしまいなかなか行動に移せないでいた。
すごく名残惜しくても時間だと、秋人の胸を押して彼の膝の上から降りると軽く身支度を整えた。秋人も無言で立ち上がり、私は準備が終わると資料室の扉へと向かった。背後から付いてくる彼に気がついていたが、今振り返ったらもう止められないとわかっていたので、前だけを向いた。
ドアノブにある鍵のつまみに触ろうとした時、背後から伸びた大きな手が私の手を取り鍵を開けるのを拒んだ。
「やっぱり、もう早退しろ」
そう言って私の耳に吹き掛けたのは、毎週金曜日に聞かされている欲に塗れた低い声で吐息が熱くゾクゾクする。
「…え…あっ」
返事をする前に顎に手を置かれ、振り向かされ口が塞がる。スカートをたくし上げられ、今日はストッキングじゃなくて黒い靴下で良かったなぁ、と仕事の事から現実逃避した頭が呑気なものだ。
「…濡れてんじゃん」
「ん、ぁっ…あっ」
太ももの内側から足の付け根へと向かった手が、下着に到達すると、いきなり指を入れられぐちゅぐちゅに掻き回された。あんなに濃厚な口づけと身体を触られたら誰だって濡れると、言いたいのに蜜壺に2本目の指を入れられたら溢れるのは甘い声だ。
「しっ…外に声が聞こえるだろ」
「んんっ…っ」
私の首筋を舐めながら、そう言う秋人の声は心なしか楽しそうだ。蜜壺から指を抜かれ腰を持ち上げられると、お尻が突き出す姿になった。チャックの音が聞こえた直後に蜜壺に熱い塊が入っていった。
扉に手をつけながら背がのけ反り、ズズッと貫かれていく。病み上がりと生理期間のために久しぶりの大きな昂りは、蜜壺が入る事を拒むようにぎゅうぎゅうと締め付ける。
「ぐっ…力…抜けっ」
「そん…な…の、むっ、無理ッ…ぁあっ」
「ぐ…っ、ぐっ」
私の耳に吹き掛けられた秋人の声にも、余裕がないように聞こえる。目の前がチカチカとひかり、呆気なく絶頂へと達すると、強く締め付けた蜜壺からずるっと抜かれ、お尻に温かい飛沫がかけられた。蜜壺なかを圧迫してした太い塊がなくなり、蜜壺の中がきゅんきゅんと切なくなる。
「なん…でっ」
快感で頭の中がいっぱいで達していたのに、なんにも無くなってしまい自然と彼を詰る声が出てしまう。
「うるせぇっ、ゴムねぇんだ」
急に呼び出したからそもそも繋がるつもりはなかったのかもしれない、秋人は悔しそうにそう吐き出すと私を背後から思いっきり抱きしめた。
後ろを振り向きながら上を向くと、口を塞がれた。
「荷物持ってくる、ここから出るなよ」
「…でも更衣室行かないと」
額を合わせて社員専用の荷物置き場のロッカーから、私の荷物を持ってくると言う秋人に、女性は制服に着替えなくちゃいけないとから別にロッカーを与えられている。そこには私の服がそこに置いていて、バッグやコートは社員専用の荷物置き場にある。
「服はいいだろ、そんな表情かおで歩かせたくない…コートとバッグ持ってくるから」
そんな顔ってどんな顔だろうと思っていたが、正直そんなことよりももう少し秋人の熱が欲しいと願ってしまう。
「その顔だ、馬鹿っ…絶対にこの部屋から出るなよ」
「やだっ…帰っても秋人がいないといやっ…だっ」
こんな半端に快感が途切らされた身体は疼いてしょうがない。1人で帰るくらいならさっさとしちゃって、スッキリさせて仕事をしたい。
「っ…俺も一緒に帰るから」
「本当?絶対?」
背後から抱きしめられていた身体の向きを変えて、秋人の身体に向き合い抱きついた。自然と甘えた声が出てしまうのは、しょうがないことだ。
「あんまっ、煽るな…めちゃくちゃにしたくなるっ」
ぐっと唸る声に、めちゃくちゃにしてと頭の中で返事をする。秋人の腰に回した手をおろすと、彼の固いお尻を軽く揉む。胸を彼のお腹に押し付けて上目遣いで見上げれば、ゴクリと秋人が唾を飲み込んだ。
「ああ、絶対だ」
そう言いながら私を扉へと押し付けて、固くなった昂りを私に押し付ける。私の胸をぐいぐいと彼の胸板に押しつけ、秋人はぐりぐりと昂りを私のお腹に当たてる。
「は…ぁ…は…ぁ」
お互いの息が荒くなりお互いの口元に当たる。啄むキスを始めて、舌の絡まる濃厚な口づけに変わるのも時間の問題だった。緩く下半身を動かすとスカートの中へ彼の昂りが入り、下着に当たる。直接彼の昂りを感じたくなって、お尻に回していた手を離してスカートの中の下着をズラすと、秋人は私のやりたい事に気がついて膝を曲げて、私の蜜壺に向かって入りやすいように腰を下げてからもう一度腰を上げて私の蜜壺の中に自身を埋めた。
「っ…ん、んっ」
2人の身体の間にあった私の手を掴み、ドアへと押しつけるとお互い噛み付くようなキスを続けながら、蜜壺の最奥まで入った昂りは休む間もなく腰を引いて、またズズッと中へと入った。くちゅっ、くちゅっと下半身から粘音が聞こえ、服同士が擦れる音がする。
手が離されるとお互いの身体を服の上からお互いに弄り、口づけは終わらない。ぐりっと抉るように色々な角度から攻められ絶頂はすぐにやってくる。
「んんっ!」
「っつ!」
ぎゅうぅっと、蜜壺か昂りを締め付けると、蜜壺から抜けた昂りが私のスカートに白い証を放った。
はぁはぁ、と荒い息のまま秋人に抱きついて、満足出来てない自分に驚いた。
「もう…少しだけ…中に居て…よ」
「無茶言うな、クソッ早く帰るぞ」
動けなくなるまでヤるからな、そう低く唸った秋人は、乱れた服を直し資料室の鍵を掛けて私の荷物を取りに行った。
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