15 / 19
2学期の終わり
しおりを挟む
結局同棲の話も有耶無耶になり、2学期終了の終業式当日。
冬休みに入る生徒は浮き立ち、今年受験の学年はピリピリとした空気が流れていた。
新人教諭としては、無事に2学期も終わりホッと息を吐き、職員室で雑務をこなしていた。
終業式前日まで生徒に配る宿題や成績のチェックに忙しく、本当にこの仕事が終わるのか不安だったが、終わりが来るものだなぁ、としみじみ思っていた。
「あの….ましろちゃん」
少しぼうっとしていたらしい、生徒に声を掛けられて振り向くと、何時ぞやの女子生徒が私の座る机のうしろにいた。
「あれ?どうしたの?帰らないの?」
もうホームルームも終わり半日だけの学校は、生徒たちが帰る時間だ。
今日はクリスマスイブというのもあって、みんなそわそわしながら終業式に臨んでいたと思う。
「いえ、あの…また鬼先生に呼び出しされちゃって…その…反省文は書いたのですが…代わりに」
最早反省文書いて職員室に入れるのだから自分で届ければいいものを、何故この生徒は以前と同じ事をするのだろうか、と思っていたが、
「…ダメよ、前回が最後って言ったじゃない」
とりあえず断ってみる事にした。
「本当っ!今回で最後にするんでお願いっ!ましろちゃん!」
パンッと手を合わせてお願いする女子生徒に呆れたが、
「…本当に最後よ」
とその反省文を受け取った。ありがとうと言って脱兎の如く居なくなった生徒を見送り、夏樹を探すために体育館にある体育教員室へと向かった。
*********************
「あれ?坂下先生は体育準備室にいるよ」
体育教員室に着くと、中にいた先生に夏樹の居場所を教えてもらった。
「ありがとうございます」
お礼を言ってこの教員室を出て、体育館へと続く渡り廊下を歩く。校庭ではお昼を食べ部活を始めている生徒も、ちらほら見えたので、多分体育館でも部活は始まっているのだろう。
「真城ちゃん、どうしたの?」
「真城ちゃーん、聞いてよ!国語最悪の成績だよ」
体育館に入ると、既にバスケ部が準備運動をしていて、私に気がついたバスケ部の2年が私に向かって叫ぶ。私は彼らに手を振り返した。
「坂下先生探してるのっ!次、頑張って」
そう言って体育館の端にある体育準備室に向かった。
準備室の前にはバスケットボールが山盛り入ったカゴが3つ扉の前にあり、カゴの隙間を通り扉が開いている準備室へと入った。
「坂下先生…?」
準備室の奥で備品をチェックしていた夏樹は、私を見ると目を見張り驚いた。
「…どうしました?」
彼に返事をするよりも早く彼に近づくと、彼の紺の上のジャージを握り踵を上げて、彼の唇に自分の唇を押し当てた。
一瞬だけ驚いた彼は、私の腰に手を回すと引き寄せ今度は深く口を塞がれる。口を開けると熱い舌が私の口内に入り、彼の舌を歓迎するように絡めた。ちゅうっと強く吸われ、舌の付け根が引っ張られる。
「ん、っ」
声が漏れないように彼のジャージを、ぎゅっと強く握った。
顔の角度を何度も何度も変えて、濃厚なキスを堪能していたら、名残惜しく離れた彼の口。額を合わせたまま、呼吸を整えている間も、軽く触れるだけのキスを続ける。
「…反省文貰ってきました」
片手に持った反省文を彼の胸板に押してけ、彼は私の手の上に自分の手を重ねた。
「だからそれは、生徒の為にならないと」
嗜められるのは承知だったので、ココは素直に告げる事にした。
「すいません、分かって…ます…でも最近忙しくて会えなかったから…会いたくて」
彼の唇が近づいたとき、喰むと彼の下唇を甘噛みした。
「…香苗」
このひと月本当に朝に会えばいい方で、夜まで掛かる仕事ばかりで会えて居なかったのだ。
「だから…少しだけ」
そろそろ準備運動が終わったバスケ部の生徒が来そうだから離れようと彼から一歩下がると、私の腰を引き寄せ彼は、こめかみに唇を押し付けながら
「放課後、ココで」
今日の部活動は17時までと告げられ、久しぶりに聞く彼の低い声に赤面しながらも、コクンと頷き準備室をあとにした。
冬休みに入る生徒は浮き立ち、今年受験の学年はピリピリとした空気が流れていた。
新人教諭としては、無事に2学期も終わりホッと息を吐き、職員室で雑務をこなしていた。
終業式前日まで生徒に配る宿題や成績のチェックに忙しく、本当にこの仕事が終わるのか不安だったが、終わりが来るものだなぁ、としみじみ思っていた。
「あの….ましろちゃん」
少しぼうっとしていたらしい、生徒に声を掛けられて振り向くと、何時ぞやの女子生徒が私の座る机のうしろにいた。
「あれ?どうしたの?帰らないの?」
もうホームルームも終わり半日だけの学校は、生徒たちが帰る時間だ。
今日はクリスマスイブというのもあって、みんなそわそわしながら終業式に臨んでいたと思う。
「いえ、あの…また鬼先生に呼び出しされちゃって…その…反省文は書いたのですが…代わりに」
最早反省文書いて職員室に入れるのだから自分で届ければいいものを、何故この生徒は以前と同じ事をするのだろうか、と思っていたが、
「…ダメよ、前回が最後って言ったじゃない」
とりあえず断ってみる事にした。
「本当っ!今回で最後にするんでお願いっ!ましろちゃん!」
パンッと手を合わせてお願いする女子生徒に呆れたが、
「…本当に最後よ」
とその反省文を受け取った。ありがとうと言って脱兎の如く居なくなった生徒を見送り、夏樹を探すために体育館にある体育教員室へと向かった。
*********************
「あれ?坂下先生は体育準備室にいるよ」
体育教員室に着くと、中にいた先生に夏樹の居場所を教えてもらった。
「ありがとうございます」
お礼を言ってこの教員室を出て、体育館へと続く渡り廊下を歩く。校庭ではお昼を食べ部活を始めている生徒も、ちらほら見えたので、多分体育館でも部活は始まっているのだろう。
「真城ちゃん、どうしたの?」
「真城ちゃーん、聞いてよ!国語最悪の成績だよ」
体育館に入ると、既にバスケ部が準備運動をしていて、私に気がついたバスケ部の2年が私に向かって叫ぶ。私は彼らに手を振り返した。
「坂下先生探してるのっ!次、頑張って」
そう言って体育館の端にある体育準備室に向かった。
準備室の前にはバスケットボールが山盛り入ったカゴが3つ扉の前にあり、カゴの隙間を通り扉が開いている準備室へと入った。
「坂下先生…?」
準備室の奥で備品をチェックしていた夏樹は、私を見ると目を見張り驚いた。
「…どうしました?」
彼に返事をするよりも早く彼に近づくと、彼の紺の上のジャージを握り踵を上げて、彼の唇に自分の唇を押し当てた。
一瞬だけ驚いた彼は、私の腰に手を回すと引き寄せ今度は深く口を塞がれる。口を開けると熱い舌が私の口内に入り、彼の舌を歓迎するように絡めた。ちゅうっと強く吸われ、舌の付け根が引っ張られる。
「ん、っ」
声が漏れないように彼のジャージを、ぎゅっと強く握った。
顔の角度を何度も何度も変えて、濃厚なキスを堪能していたら、名残惜しく離れた彼の口。額を合わせたまま、呼吸を整えている間も、軽く触れるだけのキスを続ける。
「…反省文貰ってきました」
片手に持った反省文を彼の胸板に押してけ、彼は私の手の上に自分の手を重ねた。
「だからそれは、生徒の為にならないと」
嗜められるのは承知だったので、ココは素直に告げる事にした。
「すいません、分かって…ます…でも最近忙しくて会えなかったから…会いたくて」
彼の唇が近づいたとき、喰むと彼の下唇を甘噛みした。
「…香苗」
このひと月本当に朝に会えばいい方で、夜まで掛かる仕事ばかりで会えて居なかったのだ。
「だから…少しだけ」
そろそろ準備運動が終わったバスケ部の生徒が来そうだから離れようと彼から一歩下がると、私の腰を引き寄せ彼は、こめかみに唇を押し付けながら
「放課後、ココで」
今日の部活動は17時までと告げられ、久しぶりに聞く彼の低い声に赤面しながらも、コクンと頷き準備室をあとにした。
28
あなたにおすすめの小説
黒瀬部長は部下を溺愛したい
桐生桜
恋愛
イケメン上司の黒瀬部長は営業部のエース。
人にも自分にも厳しくちょっぴり怖い……けど!
好きな人にはとことん尽くして甘やかしたい、愛でたい……の溺愛体質。
部下である白石莉央はその溺愛を一心に受け、とことん愛される。
スパダリ鬼上司×新人OLのイチャラブストーリーを一話ショートに。
禁断溺愛
流月るる
恋愛
親同士の結婚により、中学三年生の時に湯浅製薬の御曹司・巧と義兄妹になった真尋。新しい家族と一緒に暮らし始めた彼女は、義兄から独占欲を滲ませた態度を取られるようになる。そんな義兄の様子に、真尋の心は揺れ続けて月日は流れ――真尋は、就職を区切りに彼への想いを断ち切るため、義父との養子縁組を解消し、ひっそりと実家を出た。しかし、ほどなくして海外赴任から戻った巧に、その事実を知られてしまう。当然のごとく義兄は大激怒で真尋のマンションに押しかけ、「赤の他人になったのなら、もう遠慮する必要はないな」と、甘く淫らに懐柔してきて……? 切なくて心が甘く疼く大人のエターナル・ラブ。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
密室に二人閉じ込められたら?
水瀬かずか
恋愛
気がつけば会社の倉庫に閉じ込められていました。明日会社に人 が来るまで凍える倉庫で一晩過ごすしかない。一緒にいるのは営業 のエースといわれている強面の先輩。怯える私に「こっちへ来い」 と先輩が声をかけてきて……?
一夜の過ちで懐妊したら、溺愛が始まりました。
青花美来
恋愛
あの日、バーで出会ったのは勤務先の会社の副社長だった。
その肩書きに恐れをなして逃げた朝。
もう関わらない。そう決めたのに。
それから一ヶ月後。
「鮎原さん、ですよね?」
「……鮎原さん。お腹の赤ちゃん、産んでくれませんか」
「僕と、結婚してくれませんか」
あの一夜から、溺愛が始まりました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる