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陰謀渦巻く他国旅行
私と眠っていた妃様
しおりを挟む「クラウディア、目覚めたのだな。」
クラウディア、それが正妃様のお名前らしい。あの夜の出会いの後、部屋に戻った私を出迎えたコウラン皇子は、話を聞いた後に直ぐに行動してくれた。皇帝妃様の手紙を盾に、面会の約束を即座に取り付けたのです。
『天下にその名を轟かせた母が絶対渡せと言ってちゃあ、聞くしかないだろ。』
とんだ後ろ盾だよな。
と軽口を叩いていたが、ちょっと待て何か恐ろしい物が、聞こえてきたんだけど。何なのその烈火の鬼人って皇帝妃様の通り名なの?
まだ会ったことないけど聞いた限り優しそうで穏やかなイメージなんだけど、何をしたらそう言われるのか、しかも、他国まで怯えさせるって。
皇帝妃様からの手紙らしき物ををふりふりしながらお話し合いをすれば、不満げな大臣と苦笑いの王は文句らしき言葉を飲み込み渋々と許可をくれた。
謁見の間で皆がどよめいたのは、正妃様の状態を知られる不安だけでなく、この手紙も理由かもしれない。
ま、まあ、お陰ですんなり面会まで進められたし良しとしましょうか。
こうして、我々は城のてっぺんにある部屋に通される事になったのだが、様子を見に行ったらしい侍女が正妃、クラウディア様が意識を取り戻したことに気が付いたらしく慌てて知らせに来た。
クラウディア様を狙う人がいたら目覚めた事をしったら人知れずに襲われる可能性が合ったから、眠ったフリをしてもらっていたが、これだけの人がいる中で目覚めたのなら手出しもし難いはずだよね。
そして、喜んだ王と共に正妃様の元に辿り着き、今に至る。
長い期間声を発してい無かったからか声がカサカサとしているが、昨日よりはマシになっているようで安心しました。
アレキサンド王に抱き締められながら兄上の背後からちらりと顔を覗かせた私を見た、クラウディア様は目を見開いたあと、微かに微笑んだ。
昨日はどうも。
「それにしてもこんな変なところに王妃の部屋を造るとは。」
「はは。ここなら空を飛ぶ者でもいない限り安全だし、もし有翼人がいてもあの窓からは入れないだろう?下を固めれば護衛も少なくて済むからな。」
空を飛ばないけど侵入した人はここに居ますけどね。
見えないところでコウにぃが私をせっつく。そっと私は目線を外してから笑いをするとクラウディア様も困った様な表情をこちらに向けていた。ごめんなさいね。王の自信満々らしいな対策を突破してしまって。
「王様、喉に良い飲み物を与えても良いですか?」
「別に良いが、何も持ってないように見えるが。」
「私、空間魔法が使えますの。」
なにもない空間に亀裂が入りその中からキンキンに冷えたレモネードが入ったグラスを出す。
以前に人形の国に行ったときにバルスさんが使っていた技。この数年で魔法の基礎をバルスさんにきっちり教わって学んだ魔法の一つ。
家族も教えてくれると言っていたが、あの家族はどうも僕や私に甘すぎる。
なのでバルスさんに頼んだのだが彼の知識はとても素晴らしく、頼んで本当に良かったです。
というわけで今回の旅では荷物を私の空間魔法に仕舞っています。兄上も相変わらずのチートを持って空間魔法は取得しましたが、完全なる自己趣味の危険な色々を保管しているのではっきり言って普通には使えないのです。まあ、私が側に居るので問題はないですけど。
渡す前に毒の件があるので皆の前で一口目を私が飲み、残りを正妃様にお渡しする。
レモンと蜂蜜、隠し味にちょっとだけジンジャーを加えている。蜂蜜の消炎効果がよく効くように精霊さんにお願いもした。
特別な目を持っているアキさん曰くとんでもないらしい物をそっと近寄せると、王の包容から逃れて飲み物に口をつけた。
一口口にすれば、一気に飲み干すクラウディア様。空になったグラスを物欲しそうに眺めている。それにクスリと笑い、空間魔法からレモネードの入ったピッチャーを取り出りだした。
コポコポとゆっくりと注いだら一気に飲み干さ内容にストローをつけてあげる。
「ゆっくりで大丈夫ですからね。」
「ありがとう。とても美味しくて一気に飲んでしまったわ。」
「声もだいぶ戻って良かったです。」
カサカサだった声質も戻り、表情もだいぶ柔らかくなってきた。
軽く視線をコウラン皇子に向け、頷くのを確認したら、寄り添うようにベットに腰掛けて身体を気遣い、優しく擦る。
「アレキサンド王よ。母から第一側妃への手紙も預かっているのだが。」
「‥…ご案内しよう。」
「私はクラウディア様の元に居ますわ。よろしいかしら?」
クラウディア様を気遣う健気な少女の様に、僕を知る人以外はそうおもっているでしょう。だけど、本当はクラウディア様に事情を確認するために残りたいだけなのです。
案の定、私がどうこう正妃に何かすることは無いと判断して一人の兵士と、一人の侍女を残して皆出て行ってしまった。
計画どおり(にゃり)
「クラウディア様、こちらが皇帝妃様からのお手紙です。返事も持って帰りたいですわ。」
そう言って手紙を渡すついでに色をつけた魔力でクラウディア様しか見えないようにメッセージを送る。
『内緒話をする魔法を使います。』
「!‥…ありがとう。是非ともお願いね。」
認識阻害魔法と幻影術
2つの技を密かに発動すれば、残った兵士と侍女には手紙を読みながら私と談笑をするクラウディア様が映る。
私が唯一無二の節約のようにいわゆるMP消費が少ないお陰で、魔力の波が微かにしか感じない様なので、隠密としては利点でした。
「もう、大丈夫ですよ。」
「ありがとう。そうね。何から話そうかしら。」
まずは毒を盛ったのは私自身だと教えておくわね。
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