50 / 245
陰謀渦巻く他国旅行
僕と家族とお土産と
しおりを挟む何か色々な人に遭って結局色々と巻き込まれた濃ゆい旅を終えて、私はいや、僕は城に報告をしている最中です。
場所ははじめと同じ皇帝陛下の自室でお茶を飲みながらのんびりと。
たまになんか聞こえて来る気がするけど。
やっぱり、ここの調度品は品が良くて派手すぎないで落ち着くわ。リオール国はなんというか金ピカで派手派手しい感じで落ち着かなかったんだよね。ベットで寝てても天井に広がる金の模様が月に反射してピカピカ。
それに比べてここは落ち着いた色合いなのに、質が良いからか安っぽくない。
模様替えした人はすべてを計算したのかってぐらい凄い。
え、皇帝王妃様が模様替えとかしているの?センス良いですね。
「伝えておくよ。それにしても御苦労だった。」
「お言葉感謝します。まあ、僕達はあまり活躍してませんが。」
「いや、あそこの代表者が優秀な者に変わったのはいい事だ。前に一度合ったときはぐだぐだで進まない話し合いをしたからな。」
あ、あの元王様に会った事がお有りなんですね。当時の心労はお察しします。
「どうやらその時に皇帝王妃が『どうしょうもなくなったら息子を送るわ!』と言っていたらしくてな。」
ちょ、皇帝陛下様の裏声。
ほら、コウにぃがお茶吹いて何こいつなんて目線で見てますよ。
あわあわとコウにぃにハンカチを渡して、皇帝陛下様をみるといつもの澄まし顔をしている。
きっとあの声は幻聴だったのだろう。
そういえば先程から遠くでムーの駆ける様な音がしているのだけど、なんか近づいてきていない?
皇帝陛下様も聞こえたのだろうハッとした顔をして僕に優しく笑いかけた。
え、まさか。
「そうだ。ディーレクトゥス家が首を長くして帰りを待っているよ。」
「シンリが帰ってきたって?」
「‥…ほらね。」
どうやらムーの駆ける様な音は我が家の父様の僕を迎えに来る音だった様です。
ソファーで寛いでいる僕を見つけるとギュムと抱きしめ怪我などがないかを確認してくれる。
ちょっと苦しいけど、嫌では無い。
ギュムギュムされていたら、段々と兄上の機嫌が急降下。べりりと父様の腕から回収された。
「何をする。」
「苦しがっているだろ?」
「気をつけるから返せ。」
「嫌だ。」
「なんだとぉ?」
「コラコラ、シンリくんが間に挟まれて可愛そうだろ。コウランは妻にも報告があるだろ?シンリくんは家に戻りなさい。」
僕がアワアワしている姿に苦笑いを浮かべながら皇帝陛下様がテキパキと采配してくれる。兄上の腕からまた父様の腕に戻され、兄上には向こうの妃達から預かっていた手紙を指差す。
渋々、手紙を手に取り僕の額に親愛のバードキスを贈ってから兄上は部屋をでてゆく。
あっ、お土産を忘れてた。
僕と共に部屋を出ていこうとする父様を少しだけ待ってもらい、王様に3つの紙袋を渡す。気に入ってくれると良いんだけど。
一つは皇帝陛下様、一つは皇帝王妃様、そして本当は直接渡したいけどコウラン皇子に。
中身を確認しようとする皇帝陛下様を残して、父上に抱き抱えられて部屋を後にする。
「お帰りなさい。」
「ただいまです。」
ほわほわとした可愛らしい笑顔で母様が出迎えてくださいましたのはラングドシャ領にある僕の生家。
先程まで皇帝陛下様の部屋にいたのにいつの間にと思ったと思うが最初は僕もそれは思った、どうやらコウラン皇子が皇帝陛下様に無理を言って、人形の国の大変さをグチグチ言って王城の一室を僕の家と繋げたらしい。
ただし、繋がる為の鍵は僕。僕と手を繋げば王城とディーレクトゥス家に簡単に。
早く言えば、僕は行来自由!
なんちゅうこっちゃ。
なんでこんな事をしたのか聞いたら、せっかく再会したのに離ればなれは寂しいとのお言葉。でも、寝ぼけて扉を開いたら王城に居た僕の驚きといったら。
まあ、母様が父様の出張が日帰りでやれて喜んでいるからまあ、許すけど。
「旅行はどうだった?」
「(色々と疲れたけど)楽しかったです。」
「うふふ、良かったわ。」
ほわほわ。と効果音が出てくる母様可愛いです。
家に入ると侍女や執事が優しくおかえりなさいと声をかけてくれる。こういうのがアットホームで良いよね。
はあ、家に帰ってきたって感じだわ。
旅行の荷物を侍女に預けて、ついでにお世話になっている皆にハンドクリームを買ってきたので渡してもらう。嬉しそうに受け取ってくれたのを見るのはちょっとこそばゆい。
居間についたら中には兄様達もそこに居た。
「シンリ!帰ってきたか。」
「お疲れ様。怪我もなさそうで安心したよ。」
「ヴァン兄様、シス兄様、ただいま戻りました。」
僕は二人の間に挟まるように座り、父様と、母様は対向かいに座る。
暖かな目が僕の行動を待っている。ちょっと気に入ってくれるかドキドキするが、空間魔法で包みを取り出す。
包みは5つ。
中身はリオール国の特産である質の良い木で造った透かし彫り入のロケットペンダント。金属で縁取り開閉出来るタイプである。防水の為にニスを塗り落ち着いた外装に、開くと中の写真の劣化防止の魔法が淡く光りとても幻想的になっていた。
デザインは家族統一してアイリスの花と剣を刻んでもらい、僕のだけは更に特殊なカラスのモチーフも入っている。これだけの細工を奇麗に造れるとはやはり、リョクシさんは腕がいいな。
ちなみに、皇帝陛下様と皇帝王妃様には光の紋様。会ったことの無い皇子達には馴なれしいかもだけど、同じ紋様のカフスボタンを贈った。兄上には光の紋様と僕と同じカラスを刻んでもらいました。
ピン留めはシシリーとのお揃いだけどこっちは僕とのお揃い。全てに特性の魔法も仕掛けさせてもらったからある程度は守ってくれるはず。
更に、リョクシさんには悪かったけど家族同然の侍女や執事に贈るハンドクリームの蓋はリョクシさんの透かし彫りを貼り付けてある。使い終わったら男性でも女性でも小物が入る容器になるように。
家族は皆喜んでくれた。
リオール国の話なんてそっちのけで皆からバードキスや抱きしめで揉みくちゃになりながらも、早速中に入れる集合写真を撮り、翌日には完成したと見せてくれる。
僕はその写真と、兄上との写真の2枚を中に入れて誰にもわからない様に身につける。
学園でシンリがつけているのを持ってたらおかしいからね。
さあて、明日から学園生活が始まりますわ。ってまたシシリーかよ!
____________
皆様こんにちは。SHINです。
とりあえず、ここでこの章は終わらせていただきます。
次の学園入学編もこの調子で書き抜けて行きたいのですが、ストックを作りたいので次回更新は2022/1/23にさせて頂きます。
では、もしよろしかったらこれからも見ていってください。
SHIN
0
あなたにおすすめの小説
断罪イベント返しなんぞされてたまるか。私は普通に生きたいんだ邪魔するな!!
柊
ファンタジー
「ミレイユ・ギルマン!」
ミレヴン国立宮廷学校卒業記念の夜会にて、突如叫んだのは第一王子であるセルジオ・ライナルディ。
「お前のような性悪な女を王妃には出来ない! よって今日ここで私は公爵令嬢ミレイユ・ギルマンとの婚約を破棄し、男爵令嬢アンナ・ラブレと婚姻する!!」
そう宣言されたミレイユ・ギルマンは冷静に「さようでございますか。ですが、『性悪な』というのはどういうことでしょうか?」と返す。それに反論するセルジオ。彼に肩を抱かれている渦中の男爵令嬢アンナ・ラブレは思った。
(やっべえ。これ前世の投稿サイトで何万回も見た展開だ!)と。
※pixiv、カクヨム、小説家になろうにも同じものを投稿しています。
メインをはれない私は、普通に令嬢やってます
かぜかおる
ファンタジー
ヒロインが引き取られてきたことで、自分がラノベの悪役令嬢だったことに気が付いたシルヴェール
けど、メインをはれるだけの実力はないや・・・
だから、この世界での普通の令嬢になります!
↑本文と大分テンションの違う説明になってます・・・
ナイスミドルな国王に生まれ変わったことを利用してヒロインを成敗する
ぴぴみ
恋愛
少し前まで普通のアラサーOLだった莉乃。ある時目を覚ますとなんだか身体が重いことに気がついて…。声は低いバリトン。鏡に写るはナイスミドルなおじ様。
皆畏れるような眼差しで私を陛下と呼ぶ。
ヒロインが悪役令嬢からの被害を訴える。元女として前世の記憶持ちとしてこの状況違和感しかないのですが…。
なんとか成敗してみたい。
悪役令嬢の慟哭
浜柔
ファンタジー
前世の記憶を取り戻した侯爵令嬢エカテリーナ・ハイデルフトは自分の住む世界が乙女ゲームそっくりの世界であり、自らはそのゲームで悪役の位置づけになっている事に気付くが、時既に遅く、死の運命には逆らえなかった。
だが、死して尚彷徨うエカテリーナの復讐はこれから始まる。
※ここまでのあらすじは序章の内容に当たります。
※乙女ゲームのバッドエンド後の話になりますので、ゲーム内容については殆ど作中に出てきません。
「悪役令嬢の追憶」及び「悪役令嬢の徘徊」を若干の手直しをして統合しています。
「追憶」「徘徊」「慟哭」はそれぞれ雰囲気が異なります。
ざまぁされるための努力とかしたくない
こうやさい
ファンタジー
ある日あたしは自分が乙女ゲームの悪役令嬢に転生している事に気付いた。
けどなんか環境違いすぎるんだけど?
例のごとく深く考えないで下さい。ゲーム転生系で前世の記憶が戻った理由自体が強制力とかってあんまなくね? って思いつきから書いただけなので。けど知らないだけであるんだろうな。
作中で「身近な物で代用できますよってその身近がすでにないじゃん的な~」とありますが『俺の知識チートが始まらない』の方が書いたのは後です。これから連想して書きました。
ただいま諸事情で出すべきか否か微妙なので棚上げしてたのとか自サイトの方に上げるべきかどうか悩んでたのとか大昔のとかを放出中です。見直しもあまり出来ないのでいつも以上に誤字脱字等も多いです。ご了承下さい。
恐らく後で消す私信。電話機は通販なのでまだ来てないけどAndroidのBlackBerry買いました、中古の。
中古でもノーパソ買えるだけの値段するやんと思っただろうけど、ノーパソの場合は妥協しての機種だけど、BlackBerryは使ってみたかった機種なので(後で「こんなの使えない」とぶん投げる可能性はあるにしろ)。それに電話機は壊れなくても後二年も経たないうちに強制的に買い換え決まってたので、最低限の覚悟はしてたわけで……もうちょっと壊れるのが遅かったらそれに手をつけてた可能性はあるけど。それにタブレットの調子も最近悪いのでガラケー買ってそっちも別に買い換える可能性を考えると、妥協ノーパソより有意義かなと。妥協して惰性で使い続けるの苦痛だからね。
……ちなみにパソの調子ですが……なんか無意識に「もう嫌だ」とエンドレスでつぶやいてたらしいくらいの速度です。これだって10動くっていわれてるの買ってハードディスクとか取り替えてもらったりしたんだけどなぁ。
私と母のサバイバル
だましだまし
ファンタジー
侯爵家の庶子だが唯一の直系の子として育てられた令嬢シェリー。
しかしある日、母と共に魔物が出る森に捨てられてしまった。
希望を諦めず森を進もう。
そう決意するシェリーに異変が起きた。
「私、別世界の前世があるみたい」
前世の知識を駆使し、二人は無事森を抜けられるのだろうか…?
気絶した婚約者を置き去りにする男の踏み台になんてならない!
ひづき
恋愛
ヒロインにタックルされて気絶した。しかも婚約者は気絶した私を放置してヒロインと共に去りやがった。
え、コイツらを幸せにする為に私が悪役令嬢!?やってられるか!!
それより気絶した私を運んでくれた恩人は誰だろう?
ねえ、今どんな気持ち?
かぜかおる
ファンタジー
アンナという1人の少女によって、私は第三王子の婚約者という地位も聖女の称号も奪われた
彼女はこの世界がゲームの世界と知っていて、裏ルートの攻略のために第三王子とその側近達を落としたみたい。
でも、あなたは真実を知らないみたいね
ふんわり設定、口調迷子は許してください・・・
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる